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桜花・第0帝王国

百七十一話 莉乃香の王子様

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~前回の話~

ベッドに穴が空く事件、底抜け事件に莉乃香は会い、落ちてしまった。落ちてしまった場所は桜花・第0帝王国、莉乃香はバレないよう、身を潜ませながら行動していた莉乃香だが、視線を感じた。カインド村の時と同じ視線である、莉乃香は急いで逃げようとしたが、手下達に囲まれる。だが手下達と戦ってみたら弱く、早く片付けられた。早くここを離れようと思ったその時、ロープで足を掴まれた。女王様の手下がまた現れた

彼女は属性、桜。華麗に素早く移動し、莉乃香を逃がさないようにしていた。傷付けたくないミヤビは降参を選ばせた、莉乃香はあっさりと降参し、連行された。ミヤビは女王様のことが嫌いため、裏切り、莉乃香の味方となった
    女王様は手下を傷付けた莉乃香に対し、腹蹴りをした。それに反応するミヤビだが、莉乃香が目で伝え、止めた。莉乃香は牢屋に捕まり、ミヤビは全てをレンに伝えた

莉乃香side

私は今、牢屋に入れられているわ。女王様の手下に喧嘩売ってボコボコにしたせいで女王様に腹蹴りされ、牢屋に入れられた

で、何故かミヤビが居るわ

「監視役かしら?」

「そうでございます、女王様から見張れと言われたでございます。大丈夫でございます、裏切ったりしないでございます」

「そう?その言葉、信用するわね」

「はいでございます」

監視役は監視役でも、ちゃんと莉乃香の味方をしてくれるミヤビ。とても心強い味方である、だが楽しくは会話しない、もし見つかったり、逆に監視されていたりしていたら、ミヤビは容赦なく、女王様に射殺の刑にされるだろう。そうなったら味方になってくれた意味が無いため、莉乃香はミヤビと話さないでおき、レンの到着まで待っている。射殺の刑の時間まで間に合うのか

レンside

女王様の手下………いや、裏切った人物が莉乃香の小さい通信機を使ってこちらに電話して情報を渡してくれた。莉乃香は危ない目に逢いそうになっていると、レンはその情報を貰い、莉乃香を助けるため、新しく手に入れた能力、高速移動で移動している

「第0帝王国の場所なら私が知っていますわ、見つけたら教えますわ、お兄様」

「おう、頼む」

高速移動で移動しているが、やはり中々着かない

「間に合うかな………クレアさん………」

「間に合うよ、レンの大事な彼女は救わないとね」

「うん!」

再び莉乃香sideへ

あれから4時間くらい経った、ずっとミヤビと喋っていないため、暇な莉乃香。

残り20時間後

「お腹………減ったわね」

「何か食べるでございますか?パンならございますが…………」

「パンでいいわ………でもパンはミヤビの食料じゃ?」

「私は平気でございます、元々、莉乃香に上げる予定でございましたから」

監視カメラが作動してないかを確認してパンを受け取る莉乃香、もしこの行動も見られたら危ないと思い、常に監視カメラを見る。2人、射殺の刑となったら、笑い事じゃなくなる。上に張り付いている、監視カメラが作動していなかった、というか壊れているのか、赤いランプが消えている。莉乃香とミヤビが取っている行動は監視カメラが壊れているお陰で見られていない

だがミヤビからこう言われる

「私が電池を抜きましたでございます、だから監視カメラは作動しないでございます、えへっ」

「あんたって………意外とイタズラっ子なのね………」

「幼少期から悪戯は得意分野でございます、悪戯は誰にもバレたことがないでございます」

「それはそれで凄いわね………」

ミヤビの電池抜き悪戯行為により、監視カメラは作動しない。この悪戯行為は誰にもバレなかったという、バレたこともないと言うくらい自信があるミヤビ。得意分野は人それぞれだが、やることが特殊すぎている、だが電池を抜いてくれたお陰で莉乃香はミヤビと喋れる機会を得る、4時間も経ってようやく喋れる。監視カメラは無視しても良い、だが電池がいつ、入れ替わるか分からない。警戒しつつ、行動する

莉乃香はミヤビから受け取ったパンを食べる

「美味いわね、これは桜?」

「桜ジャムでございます、桜ジャムで塗ったパンでございます」

「桜ジャム………意外と美味しい」

「これは私のイチオシでございますので、当たり前でございます」

ふふんっと鼻を鳴らし、おすすめするミヤビ

桜ジャム・・・ジャムの桜味

桜花・第0帝王国では桜が当たり前の地である、この桜花・第0帝王国の料理には必ず桜が付いており、民からは美味いと忖度なしで言われている程、有名な料理がいっぱいである、そんな中で桜ジャム入りのパンが一番美味いとミヤビは思っている

「半分食べるかしら?一緒に食べよ」

「良いのでございますか?」

「ええ、一緒に食べた方が私は嬉しいわ」

「じゃ、じゃあ、遠慮なく」

桜ジャム入りのパンを貰い、食べ始めるミヤビ

「美味い………美味い……美味い美味い美味い!これが私の癒しでございますぅ………」

めちゃくちゃ嬉しそうな顔をしながら食べるミヤビ、大好物である、ジャム入りパンは美味しいであろう。お腹が空いては戦は出来ぬ、これからの戦いでお腹を空かせたまま、戦ったらきっと負ける。だから莉乃香はあげたのだろう

女王様side

「ふ~ん、裏切り者だったのねぇ?ミヤビ、そうね、ミヤビと莉乃香、射殺の刑よ。時間を早まらせ、30分後に始まりよ」

「「「はっ!」」」

と時すでに遅し、莉乃香と喋っているという行動が女王様に見つかってしまった、ミヤビは射殺の刑となり、莉乃香とミヤビは30分後に射殺の刑となってしまった

更に悪戯っ子ミヤビは盗聴器をつけていた

莉乃香side

「私まで射殺の刑でございます、監視カメラが作動して今の行動、見られましたでございます」

「・・・・え!?」

「そして30分後に射殺の刑でございます、早まりました。ごめんなさい、私の油断でございます」

「…………大丈夫よ、必ず来るわ。レンが」

莉乃香はレンを信じて射殺の刑に移る、もう決まった以上、抵抗は出来ない、変えられない、逃げたとしても相手は銃なため、撃たれて莉乃香達がやられてしまうだけである。無駄な抵抗でやられないため、レンを信じ、大人しく射殺の刑を受けることにした

ミヤビは莉乃香からレンへの信頼100%に対し、驚いた表情で莉乃香に聞いてきた

「英雄様が、でございますか?」

「ええ、私の英雄はかっこいいのよ、ミヤビもきっと驚くわ」

~30分後~

いよいよ、射殺の刑の時間。ミヤビと莉乃香は台に跪かされる、下には民達が居る

「さあ!私の時間よ!私の時間ッッ!遂に、遂に遂に遂に遂に!この!桜花・第0王国で裏切り者が出たわ!」

ザワザワとし始める

(あのうるささ、シャル・エクサルシスと変わりないわね。いや、それ以上って言っていいかしら)

「さあ!射殺よ!射殺!みな喜びなさい!私の元で殺される、この景色を見て喜びなさい!!オーーッ!ホッホッホッホッ!」

莉乃香とミヤビの頭に銃を突き付ける、手下達

射殺の時間はもうそろそろだ、レンはまだ着いていないのだろうか、着かなかったら莉乃香は射殺されてしまう。ミヤビは覚悟を決めて目を瞑っている、もうダメなのだと、もう殺されてしまうのだと、確信して目を瞑ってしまっている。銃からカチッという音が聞こえる、もう始まる殺されてしまう、そういう恐怖に襲われている

(王子様………助けて………)

「さあ!射殺よ!!3!2!1!」

バンッと音が聞こえる

すると、誰かに抱きかかえられ、下に向かい、着地した

「うっと、間に合ったみたいだな」 

抱きかかえてくれ、助けに来てくれたのはレン

そして英雄ギルド

レンside

クエスト9-1「莉乃香を救出せよ」がクリアされました

クエスト9-2「悪騎士を撃破せよ」

「蓮っ!遅いわよ、ばかっ!」

「割と早めたんだがな………長かったんだよ、距離が」

「ばーーかっ」

「くっ………あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!」

銃弾を食らった女王様は痛み始める

ただの罰当たり、大事な彼女を殺そうとした罰当たり、殺そうとしたということはこちら、英雄ギルドに喧嘩を売ったということ、ならば役目は果たすのみ、女王様、手下諸共、そちらが射殺なら、こちらは殺戮(さつりく)

女王様は立ち上がり

「あんた……アンタ達は何者なのよォォォォォォォォッッ!!」

「姫様の王子、そして英雄ギルドの隊長、レンだ。喧嘩なら俺らが受けて立つぜ、さあ、姫様を怖がらせた代償を払ってもらおうか」

英雄ギルドの総攻撃開始
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