最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ

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未知の世界

百三十四話 自分の意思

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~前回の話~

目を覚ましたレンはイザンとリノアと共に二層へ向かった、二層前にイザンに心配されたがレンは大丈夫だと言い、安心するイザン。そしてレン達は二層へと入った、二層へ入った瞬間、パリピ音楽無かった。パリピ音楽はなく、無音だった。モンスターの気配も無く、二層は始まらないでいた。だが融合の力によって手に入れた能力、匂いと位置特定、その能力を使ってモンスターの位置を特定した。自分が持っているスキル、隠密スキルで姿を消し、隠れているモンスターの場所へ

辿り着いた時にモンスターは驚いた、そしてその時レンは融合の使いこなしを理解する。条件は絶対に弱らないこと、弱ればきっと迷いが出てしまうと、それが絶対条件。コソコソしていたモンスターを切り落とす、それを見てイザンが驚く、コソコソしていたモンスターはカメレオンであった。地面に着地したレンは鞘を持ち、融合スキル、デュオ・アブソリュートゼロを繰り出し、切り裂く

クリアしたレン達はそのままの勢いで三層へ向かった。しかし、三層もモンスターがおらず、匂いもし無かった。別の匂いがした、それはカール・ア・シャルテであった、姿を現したカール・ア・シャルテは3日前の煽りを気にしており、こちらに姿を現した。ようやく狂人らしさを見せたカール・ア・シャルテはレン達と戦っていたが、もう一人別の仲間が現れた、その人は・・・

「クレイン……!!」

「何してるの?クレイン、しかもよりによって………」

「僕?僕はシャルに誘われた、それだけ」

唯一の特徴である敬語口調が無くなっている、シャル・エクサルシスに心を許してしまったのだろうか。騎士団という名誉は何処に行ったのだろうか、クレインにはもう無いのか、名誉が。会わない期間の間に何があったのか、よりによって何故狂人ギルドに入ったのかは分からない。だが自分の意思で狂人ギルドに居ること、クレインが敵となると戦力が爆上がりである

一体何のつもりなのか

クレインが狂人ギルドに、想像がつかねぇ

「僕がちゃんとカバーしてあげるから、ちゃんと戦ってよ」

「分かってるさァ~、ただこいつにイラついていたんだよォ~」

「リーダー、僕は本気だよ。自分の意思でここに居る」

「クレイン……」

クレインとカール・ア・シャルテの共闘が始まるとなると、レン達はかなり苦戦する。レン達はこの状況は仕方なく、武器を持つ。

援護のクレイン

アタッカーのカール・ア・シャルテ



レン、リノア、イザン

戦いが始まろうとしたその時

目の前にまたもや人が現れてきた、目の前に現れてきた人物も見たことがある人である。いや見たことがある狂人、ここまでくると頭がおかしくなりそうな空間

「シャル・エクサルシス……!!何の目的で来やがった!」

「やだなぁ~!今日はこの子達を回収しに来ただけだよぉ~」

「僕達をかいィ~?せっかく戦えると思ったのによォ~」

「せっかく再会したのに、残念だね」

シャル・エクサルシスの肩に手を置くと、3人の姿が段々と消えていく。強制テレポートだろうか、見たことがないスキル、クレインも手を置いているということは完全にあちら側になっている、完全にこちら側の敵になっている。騎士団には誰も居なかったから誰も事情は知らない、一体何が起きたのかすら分からない

そしてシャル・エクサルシス、カール・ア・シャルテ、ヴェーデル・クレインは姿を消し、テレポートした。今の戦いでそちら側に着くのは間違っている事を証明したかったが、シャル・エクサルシスが割り込んできた為、それをさせてくれなかった。

「なあ、なんか知らないか?リノアは」

「あれからずっとクレインと会ってない、から分からない」

「クレイン殿はレン達の知り合いでござるか?」

「あぁ、知り合いというか、友達だ」

友達のはずが敵意を向けて斬りかかってくるのは恨みでもあるのだろうか、未だに理由が分かっていない、理由が分からない、理由を言わずに去って行った3人、理解が出来ない。何故狂人ギルド側についたのか、本当に騎士団の名誉はどこに行ったのだろうか

俺にはわからない、俺には分からない、なんで入ったのか

多分その内理由が判明するだろうが、俺は聞きたくない。クレインの口から狂人ギルドに入ったって言われるのが嫌

もしかしてこれって闇堕ちルートの一つか?

「くぅーーー!!んもぉーーー!!分からん!なんでクレインが!」

「誘いを受けたと言っていたでござるが、それだけじゃない気がするでござる……」

「誘いを受けたっていう理由でクレインは入らないと思う、次会ったら聞き出すよ」

「ああ、このまんまモヤモヤしてちゃ、頭爆発しちまう」

レン達はそのモヤモヤを抱えながらダンジョンを出た、モヤモヤを抱えながらダンジョンはやってられない。戦闘中に考えてしまう、考えてしまえば必ず油断する、そうすれば一層の時と同じしくじり方をする。今回の事はルリシアに伝えておくべきだろう、その前になんで狂人ギルドが紛れ込んでいたのかをロビーに居る人に聞き込みするとしよう

ロビー

「どういう事なんだ、なんでこのブリッジタワーダンジョンに狂人ギルドが紛れ込んでたんだ?」

『それは分かりません、こちらのミスなら謝ります』

「いや知らないなら良いんだ、また来る」

『はい、お待ちしております』

レン達はダンジョンをまた今度挑むことにして宿屋に戻った、今日は解散して休むことにした。帰っても考え込んでしまうレン

まだ認められない、クレインが狂人ギルドなんて

騎士団より狂人ギルドの方が良かったのか

あ、そうだ。報告忘れてた

レンはルリシアに今日起きたことを話すために電話した、するとルリシアは直ぐに出てくれた。電話をするとみんな早く出てくれるのは中々居ないんじゃないかってくらい多い

『どうしたのだ?レン』

「あ~実はな、ルリシアに報告しなきゃいけない事があるんだ」

『報告?なんかあったのか?』

「………クレインが狂人ギルドに入った」

『………え?クレインが?クレインがか!?』

クレインが狂人ギルドに入ったこと、敵側になったことに驚くルリシア。驚くのも無理はないだろう、一番仲が良かったクレインが狂人ギルドに入ったのだから。敵側になってしまった、何の理由で敵側についたのか今にも知りたいくらい、クレインの事情を聞いたらルリシアもどうやら知らないらしい。ルリシアはクレインとここ最近会ってないのだから無理はない

ルリシアまで知らないのは密かになんかあったって事だな

俺達が見ない内に

「すまんな、急に電話して」

『大丈夫だ、あ、そうだ』

「ん?」

『近くにクレアとリンジェと莉乃香が居るが、話はするか?』

「………いや、いいよ。また再会した時、戻ってきた時に嬉しさを噛み締めるよ」

あんなに甘々だったレンは今は話さないと言った、久しぶりの再会に嬉しさは取っておきたいみたいだ。今話さなくてもクレア、リンジェ、莉乃香は元気だろう。みんなが集まった時が本当の英雄ギルド、みんなが集まった時は英雄ギルド全員で必ず宴をする事を決め、ルリシアとの会話は終わり、電話を切った。電話を切っても尚、クレインが何故狂人ギルドに入ったのかが不思議に思う

「本当に……なんでだろうな。もし、俺達がなんかしたのなら謝りたいけど、無いなら理由だけを知りたい。知りたくないとか聞きたくないとか言ってたが、やっぱり知りたい」

理由を知りたい、クレインが狂人ギルド側に付いた理由を知りたいレン。会わない間に何があったのか、モヤモヤを抱きながらレンは眠りについた
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