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未知の世界

百二十六話 故郷に降りかかる災厄

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フェアリside

闇植物との戦いから落下して故郷に帰ってきて、歓迎されて一日が経過した、一日目の朝を迎える

「おはよ~」

「ああ、おはよう。フェアリも良く眠れたか?」

「うん~眠れたよ。戦闘があったばかりだからぐっすりだったよ~」

「そりゃよかった、確かにここ最近色々あって疲れたな」

背中を伸ばしながらそう語る武翠、ここ最近戦闘ばかりで疲れている武翠とフェアリ。逆に疲れが限界値に達しても戦い続けられる精神力、英雄ギルドの素晴らしい所である。戦闘が終わったと思ったら次があって、また戦闘が終わったら強敵が現れるの繰り返し、最後は戦闘中に謎の穴に落とされる始末、しかも落とされた場所は故郷。嫌では無いだろうが、食料争いをされるのは疲れる、唯一の出来事。

起き上がった武翠とフェアリは戦っている音を聞く、また食料戦争なのだろうかと外を見ると

「な、なんだあれは、モンスターか!?」

「モンスターだね~神級蛇モンスター、神級ゴブリンが食料を取りに来ているみたいだね~」

「朝から戦えってか、また私達は疲れるでないか!」

「まぁ、そうなるね~」

またもや疲れる事を覚悟して武翠とフェアリは外へ向かった、休む暇はなし。武器を持って神級蛇と神級ゴブリンを討伐しに行く、底戦国民は戦っているみたいだ。珍しく皆で戦っている、食料戦争していたみんなが協力し合っているのは珍しい事である、食料戦争をしなきゃ、ただの仲がいい底戦国民だ。だがそのいつも食料戦争をしている民達は神級モンスターには苦戦するみたいだ、それを加勢しに行く、武翠とフェアリ

武翠の鎌と神級蛇の硬い尻尾がぶつかり合う

「硬いではないかっ!」

「武翠ちゃん!」

「悪い!武翠!手間かける!」

「大丈夫だ」

一度武翠は離れる、武器をしっかり構えて声出し魔法を使い出す、これは基本の魔法であるがみんなはまだ使っていない。だが成長のために使うしかないと判断した武翠。神級モンスターの蛇やゴブリン達に苦戦している場合ではない、こういう場面は直ぐに倒さなければ普通ではない、強くなるためにはどんどんレベルアップしないと置いてかれるなど闇植物から少し追い込まれている。そんな追い込まれている中、みんなは戦い続けている。追い込まれているのに気付いたのかフェアリは肩に手を置く

喝を入れる

「1回深呼吸しよっか~追い込まれすぎて呼吸出来てないよ?」

「あ、ああ………すぅーーーっ・・・・ふぅーーー」

「どう~?気楽になった?」

「ああ、今なら放てる気がする」

「良かった、じゃ、そんな君にバフをあげる~!」

バフスキル 攻撃力アップ

全力で行って欲しいフェアリは武翠に攻撃バフをあげた、攻撃バフを貰った武翠は魔力を溜める

「サービスに私の力貸してあげるね~!」

「ああ、この一瞬でいい。誰に何を言われようと死なせないためには力が必要だ、行くぞ、フェアリ」

「は~い!」

鎌剣になるフェアリ

この一瞬だけ武翠の契約精霊となる、いや、このレンが居ない時だけの期間、武翠の契約精霊となる。底戦国民を守るためだけに使う強力な魔法、英雄が居ない期間だけ使われる契約魔法、神級蛇と神級ゴブリンに対抗する魔法、硬い皮膚もぶった斬る、今武翠の中で最強の魔法。剣になったフェアリから炎が吹き出す、燃え移るんじゃないかってくらいの炎の強さ、だがこの魔法は背中を押してくれる。これからの道に、レベルアップしないとと追い込まれていた武翠は

契約魔法を放つ

「スピリットフェニックスッッッッッッ!!!」

精霊と共に放たれた、不死鳥は硬い皮膚である神級蛇と神級ゴブリンを一気に切り裂いた。切り裂かれた傷から炎が舞い上がり燃え盛る、神級蛇と神級ゴブリンは見事に撃破された

クエスト9-1「神級蛇と神級ゴブリンを撃破せよ」がクリアされました

放たれた後の契約精霊、フェアリは剣から離れてただの鎌になった。鎌と剣が合体した武器は誰も知らない武器となっていた、だがその誰も知らない武器で神級蛇と神級ゴブリンを撃破することが出来た

「な、なんか疲れたな………とんでもない魔力を消費した気がするな」

「契約魔法だからね~契約魔法の消費量は激しいよ~」

「なら最初から言ってくれ………魔力使いすぎると気絶する」

「でも前に一歩踏み出せたでしょ?」

「まぁな、お陰様で」

精霊魔法と共に神級蛇と神級ゴブリンを見事に撃破した武翠はフェアリに感謝した。闘いが終わったあとは宴だとか何とか言っているが、武翠は疲れているためそれを断った。断って部屋に戻って行った、武翠はベッドへ寝っ転がってフェアリと雑談をし始める。フェアリはずっと話を聞いてくれた、まだレンと出会う前の話とか、レンと出会った後の話とか、武翠はレンの諦めない心に惹かれて英雄ギルドに入ったらしい。入った後ももっとレンの魅力を知り、もっと惹かれてしまった乙女の武翠であった

それを聞いたフェアリはニヤニヤしていた

「な、なんだ、フェアリ。そんなニヤニヤして」

「い~や~乙女な所もあるんだな~って思ってね」

「わ、私も女だぞ!それくらい……惹かれるくらいある…」

「ほほ~」

「うぅ/////」

顔を伏せて照れ始めてしまった、武翠にはこういう可愛い一面もあると知ったフェアリは武翠を弄り出してしまう。だがレンに好意を向けている人は多い、英雄ギルドや出会った友達が多数いる、なんなら彼女も居た、彼女に近い存在の人も居る。その中で一番女の子らしくないと言ってしまう武翠、言葉遣いも男より、レンの前では女の子らしさは出せてもいないと中々自信が無い武翠にフェアリは驚きの行動に出た

レンに電話をかけた

『はいはい、どうした?』

「え、れ、レン!ってフェアリ!まだ心の準備がっ」

「単刀直入に聞くね~レン君さ~、武翠ちゃんのこと女の子だと思ってる~?」

『ん?何言ってんだよ、当たり前だろ?武翠は女の子に決まってるじゃんか、逆に女の子じゃなかったらなんなんだ………』

とやはり嬉しいことを言ってくれるヘタレだけど、ちゃんと人のことは見ているレン。それを聞いて真っ赤になってしまう武翠、真っ赤になった顔を隠してフェアリに見られないようにする。フェアリはその隠している姿を見てニヤニヤしていた、それだけを聞きたかったフェアリはありがとうねと言って電話を切った。武翠は顔を見られないように布団に潜っていった

「どうだった~?嬉しかった?」

「う、嬉しかった………って言わせるな!!/////」

「武翠ちゃんったら、可愛い~」

「うぅ/////も、もう寝るからなっ!////」

いじけてしまった武翠は布団をかぶって眠りについてしまった、やはり乙女な女の子である。恋する女の子は何故こうも弄りたくなるのだろうか、不思議な世界だ。数分後には爆睡していた武翠の顔をチラッと見るフェアリ、武翠は幸せそうな顔をして眠っていた。女の子と言われて相当嬉しかったのだろう、幸せそうな顔をそのままにして眠らせた。それを見てフェアリも武翠の隣で眠りについた

そして翌日

やけに朝から底戦国民は騒がしかった。

「なんだ?朝から………騒がしいな……んーーーっ………」

欠伸をしながら背中を伸ばした

ベッドから起き上がる、フェアリも起こして外へ向かった。何故騒いだのかと言うと底戦国民は何かを見たからだ、民達が見たものは地面に倒れている謎の少女であった。その少女は謎の箱に入っていて、赤髪ロングの少女。首を傾げてこちらを見ている。だがこの姿は見たことある、誰もが見たことある。この世界では最も有名な少女、50ヶ所村、街、国などを吹き飛ばし、滅ぼした最も災厄な少女。底戦国民は絶句して言葉が出ない、怖がっている人も居る

「嘘っ、さ、災厄が来たね~」

この少女の正体は

「パンドラ……!!」

あの災厄パンドラが再び再来した
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