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ローズ王国

二十九話 勝てなかった悔しさ

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どう倒す、本気でやって残酷に切り刻んでしまったら……いや、考えてる暇などない!だからとにかく攻撃するしかない!まずは

スキル メテオ 

スキル ブラックブレス

「もうジェイルじゃないのかよ……」

「グォォォォッ!」

放つ

両者当たる

「ぐはッ!」

「グォォォォッ!」

「くっ………はは、全然元気じゃんか」

スキル ブラックメテオ

メテオの進化バージョン

「マジかよ……俺のスキルをパクって強化させるとか、壊すしかねぇな」

スキル ウィンドスラッシュ

全てのメテオを切り刻んだ

「ふぅ……マジで体力勝負か?まぁ、いい」

スキル ライトニング

空から稲妻が落ち、ブラックドラゴン(ジェイル)に当たる

「グォォォォッ!」

「はあ?マジで言ってんのか」

まだめっちゃくちゃ元気だ、言葉くらい発してくれよ……もう変わっちまったのか?意識が戻って一言くらい発してくれないかな……もう発してくれないよな……ごめんな、勝つしかねぇもんな

スキル ダークフレア

超巨大の真っ暗な玉を作り出す

「おいおい、マジか……避けきれないし、多分斬っても被害がデカすぎる……」

(どうする……受けても変わらない……スキル無効化なんて持ってもないし、受けてやる、てか抱き締めてやる……熱くても我慢!男の根性だ!)

抱き締めた

「くっ!あぁぁぁぁっ!!」

(あちぃ!熱いけど!)

スキル ウォーターフォール

自分ごと濡らしてこの熱すぎる玉を冷やす

「グォォォォッ!」

スキル ブラック・フレイムインジェクション

「マジかよ、追撃してきやがった!避けきれない!」

その追撃をさっき放ってきたスキルと共に食らう

「かハッッ………」

そのまま宙に浮いて地面に落下

(油断しすぎるとこうなるのか……俺はただ単にこいつを救いたいが為に少し手加減をしてしまった……馬鹿だな……俺って……)

もう次の攻撃モーションに入っている

あぁ……もう終わりだ……もう俺ってば馬鹿すぎる……裏切った相手なのに、感情が無いジェイルなのに……俺は手を抜いてしまった……ごめん……また期待に応えられなかったわ……本当にごめん……

「はぁ……はぁ……くっ……ごハッ……く……そ……!」

スキル 煙幕

「撤退だ!運ぶぞ、クレア」

スキル ダブルテレポート

俺とみんなは再び王国へ、ジェイルは分からない……どっかに飛ばされた

そして王国の部屋にあるベッドへと運ばれた

クレアside

「お兄様……大丈夫なのかしら……」

「………分からない……」

「でもなんでダーリンが負けたの~?余裕で勝った~とか言ってくるかと思ったのに」

「きっとリーダーはジェイルに向かって本気が出せなかったんだよ……リーダー……優しいから」

「ドラゴンはドラゴンでも中身はジェイルだもんね、本当にレンは優しすぎだと思う……優しすぎて油断して隙ができ……やられてしまった」

本当にばか……負けないでって約束したのに……私達に向かって頼りにしてるって言ったのにレンは……レンはなんでそうやって油断しちゃうの……攻撃出来ないのは分かるけど……やられないでよ……

「私のせいだね……私が何もしてあげられなかったから、一緒に戦ってれば……勝てたかもしれないのに」

「リノアのせいじゃない、きっとリノアが攻撃しようとしてもレンガ止めに入ったと思うぞ」

「うん……」

「そういえばクレイン、ジェイルは何処に転移させたのかしら?」

「転移させたのは王が身を潜んでいる近くの森だよ」

「って事はもう居場所を突き止めてるの?」

「突き止めてるよ、だからいつでもいける」

「流石だな、クレイン」

突き止めてるのはいいけど……どうやって倒すかだよね……もし王国とかに来たら大変だからね、だから手分けしてここを守りつつ、あの2人を倒すしかないみたい……レンが起きるまではとりあえず、大人しくしておこう……無理させちゃいけないって分かってるけど……でも、レンはこの戦いに重要な人なの、だから

「レンが起きたら、作戦会議しよっか」

「ああ、今日明日くらいはゆっくり休もう……みんな疲れてるみたいだしな、王国の為によく頑張ってくれた……お疲れ様」

「お疲れ様~」

「本当にみんなお疲れ様だよ」

「お疲れ様でしたわ」

「私はまだ残ってるね」

「ああ、ゆっくり休むんだぞ」

「うん、ありがとう」

私達は解散した

「レン……なんで手加減したの……私は騎士団よりレンの方が心配だったんだよ……?無理するから……レンが居なくなったら、私どうしたらいいの……離れないでよ、私から」

レンは私の命の恩人……そして好きな人でもある……だから離れたくない、居なくならないで欲しい、隣に居て欲しいって毎日思い続けてる……レンはどう思ってるかな……レンは鈍感だから気づかないかな……

「居なくならないでね……居なくならない為には私が守らないと」

「んくっ………くぁっ………」

「レン……?大丈夫だよ、大丈夫だからね」

急に苦しみ始めた

「さっきの事かな、それともリアルの事?大丈夫だよ……レンの事頼れる英雄だって1番に思ってるから」

手を繋いで今日はここに寝ると決めた

「私が隣に居るから大丈夫だよ、今はゆっくりおやすみ」

眠りについた

レンside



「ッ!」

起き上がる

俺……何日寝てたんだ?てか戦いは?すると、クエストログが現れた

クエスト失敗

と……そうだ……勝てなかったんだ……馬鹿だ……倒しきれなかった……油断して倒せなかったんだ、馬鹿馬鹿!この大馬鹿野郎が!何が英雄だ、何が最強だ……手を抜いて……隙が出来てやられて、そしてみんなに助けられて、何が最強だ!なんだよ……

「あ゛あ゛ぁぁぁッ!!!」

すると誰かが声を掛け始めた、それは……

「……ん~……朝からどうしたの……?ってレン!?何してるの!レンってば!」

あまりの悔しさに壁に頭を打ち始めた

「クソッ!クソッ!クソッ!クソがッ!」

「レン!!いい加減にして!!」

壁から離された

「落ち着いて、レン」

「落ち着いてなんか要られっかよ……俺のせいで……アイツを救えなかった……クソッ!」

「自分を責めないで、レン……レンだけのせいじゃない、これは連帯だから、1人で背負わないで……お願い……」

「っ………最強とか英雄とかって言っときながら、アイツを救えなかったし、油断して負けたんだぞ……もう……嫌だ……本当に……クソッ……」

「レンはちょっと背負いすぎだよ、まるで1人で戦ってるみたいに……レンのその重い責任、私にも分けてよ」

「クレア………」

「相棒でしょ?少しでもいいから私にも背負わせて、レンが苦しむ姿なんて見たくないの、だからお願い」

「………分かった」

ガチャッ

「私達にもだぞ、レン」

「ルリシア………」

「私もよ、お兄様」

「私にも背負わせて!レンさん!」

「1人で背負わせるなんて私が許さないよ~?」

「リーダー、僕も一緒に背負わせて……多分僕とリーダー、同じ辛い思いしてると思うから」

「私はレンに救われた、だから私、レンに恩返ししたい」

「みんな……そうだよな……こういう時に仲間に頼らなくちゃな、よし、みんなに協力して欲しいことがある」

みんなが頷く

まずはクエストが現れた、その内容は

クエスト3-4「裏切り者、デビット・ジェイルを撃破せよ」

これは俺とクレアにしか確認出来ない、ん?クエスト、1個飛ばされたか?まぁ、それは後でにしてまずはジェイルを倒すしかない……倒すしかないんだ……けど、俺には他にやりたいことがある

「街に残る人と王が潜む基地に潜入する人が必要だ」

俺が街に人を置く理由はモンスターを召喚してくる可能性があるからだ、召喚して来て誰も居なかったら、街や王国は破壊される

「街に剣士と回復役が必要だな」

「う~ん、リンジェ、エレナ、キャシー、クレインだな」

「分かった!」

「お兄様、任せてください」

「街を守ればいいんだね~任せて~」

「的確な指示は僕が取るから」

「リンジェにはアドバイスがある」

「アドバイス?」

「特にリンジェ、リンジェは命中率が良い……だからまずはモンスターの視界を塞げ」

「分かった!それなら簡単だね!」

「王国組にはクレインが指示役だが、リーダーはリンジェだからな……頑張れ」

「うん!」

「んじゃ、後は残ったメンバーで基地へ行く、リノア、クレア、ルリシア、俺でな」

「ああ、カバーは任せてくれ」

「一緒に戦うからね、レン」

「私もクレアと一緒の意見」

「分かってる」

「さて、これがこの王国のラストの戦いになるかもしれない……みんな、気を引き締めて行こう」

「うん!」

「ああ」

「了解~」

「ええ」

第三王国でのラストバトルが始まる
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