元魔王様は今世こそ平凡スローライフを開拓したい、、、のですが、元勇者(今世王子)が離れません!!!〜ベタつき具合はスライム並みです〜

しおりんごん

文字の大きさ
上 下
10 / 11

開拓計画10・例の本を読もう

しおりを挟む
「さすがぼっちゃま!休暇の期間明けにも関わらず、いつも通りの素晴らしい成績ですね!!」

「あ、うん、アリガト」

「いえいえ!そんな礼など必要ありません!!私はただ事実をお伝えしたまでですので!」

「う、ん」





やっばい!!!めちゃくちゃ違和感拭えない!!!!!!!!!

これで前世の記憶持ってるってマジ?!やっぱり心の浄化魔法、、、ってか呪いかけられてるんじゃないの?

俺が記憶を持ってないから、、、こんな態度をとるとしてもさ!前世での因縁の相手と瓜二つ、、、いや、もう本人なんだけど

そんなやつにここまでチヤホヤできる?!




「では本日はここまでにしましょう!また明日お伺いしますね
ぼっちゃま、お疲れ様でした」

「あ、はい」



どうしよう、、、ちょっとだけ


ほんのちょっとだけ今伝えればよかったかなって後悔してる、、、


今後話すとしてもどう切り出せばいいんだよ!!!!!!!!!









------------------------------------------------


考えに考えて、どうにかこうにかしようと長考(一時間)した結果、とりあえずはイリスを誤魔化し続けようと決断した。

うん。まぁ、初めの結果と何も変わらなかったんだけど

というか、後から話すとなるとイリスの中で俺に対する態度の羞恥心と、それを目にしていた俺への憎悪が暴発して、殺される未来が8割という高めの可能性で起きる気がする

せっかくの人族ライフをあっけなく退場なんて願ってない俺は、いい子の14歳を演じさせてもらおう、、、





その後、屋敷の庭園で軽いランチを食べて、自室で世界の文献を読んでいたところに父上が訪ねてきた


「今日も文献漁りか。自由な時間を得たのだからもっと他のことをしたらどうだ?」

「あはは、、、ですが、今後の安全な人生のためにも知識を得ることは大切ですので、、、」

「そこまで念入りに学ばなくとも、もうあの頃のような争いはないのだぞ。お前の好きなことをして生きていい」


父上の言葉に曖昧な笑みを返す

ここ最近は自室に篭りきりで、俺は記憶が戻ってから屋敷の外に出たことはない




、、、というか、外に出てまでやりたいことも、会いたい友人などもいない


そう、俺には友達がいないのだ、、、

そもそも、以前から父上は俺のことを屋敷から出したがらないようで

記憶が戻る前から屋敷の外に出る時は必ず父上同伴の公爵領内の人気がない場所しか行かなかった

つまり俺は深窓の令息、という奴だ

この国の貴族でも俺の存在は知っていても顔を見たことがない人たちは多くいるだろう
社交界にもまだ出ていないし




「まぁ、お前の心がまだ今の環境に追いつけないのはわからないわけではない。だが、もう一月ほど経てばお前の15の歳の儀式もある。魔導士学園には他の子供も在籍しておるし、そろそろ外に順応せねばな。
それで以前話した、魔王が今の時代でどのような扱いか、についていやでもわかる文献を持ってきた。」

「あ、あの例のやつですね」


めちゃくちゃ気になってた奴だ








「ああ。ただ、その、やはり過去に対する文献など実際とはかけ離れた妄想なんてものが大体であるし、、、お前がその、あの小僧とどのような関係だったか我は知らぬが、、、、、、


、、、、、、うん。いずれにせよ我は父として受け止めよう」



「は、はぁ」

父上がここまで狼狽えるような文献だなんて、、、
やはり魔王が侮辱されているか、もしくは人族の敵として悪役として、嬲られているか






でもやっぱり、、、

ん??





「ち、父上、、、いま、あの小僧と?」

「ああ、奴がどうかしたか?」

「い、いえ、今父上の口からあの小僧と聞こえましたので、、、ないとは思いますが俺の文献にあいつが関わっているのかと、、、いや、ないとは思うのですが!!!!!!!!!」


というか、なしであってくれ!頼むから!!!

父上!なぜ憐れみの目を俺に向けるんですか!!!!



「読んだらわかるだろう。これがこの世界で一番出回っているお前に対する文献だ」



























『光の勇者と臆病な魔王の最初で最後の愛の話~ずっとずっと僕の隣で~』









「なんじゃこれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」














帯にはこう書いてあった 


『全世界が泣いた!史上最高の純情恋愛物語ゆうまおシリーズ第1巻!
全25巻大大大好評発売中♡』


「全25巻?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」






なっが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!











しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

美形でヤンデレなケモミミ男に求婚されて困ってる話

月夜の晩に
BL
ペットショップで買ったキツネが大人になったら美形ヤンデレケモミミ男になってしまい・・?

隠れヤンデレは自制しながら、鈍感幼なじみを溺愛する

知世
BL
大輝は悩んでいた。 完璧な幼なじみ―聖にとって、自分の存在は負担なんじゃないか。 自分に優しい…むしろ甘い聖は、俺のせいで、色んなことを我慢しているのでは? 自分は聖の邪魔なのでは? ネガティブな思考に陥った大輝は、ある日、決断する。 幼なじみ離れをしよう、と。 一方で、聖もまた、悩んでいた。 彼は狂おしいまでの愛情を抑え込み、大輝の隣にいる。 自制しがたい恋情を、暴走してしまいそうな心身を、理性でひたすら耐えていた。 心から愛する人を、大切にしたい、慈しみたい、その一心で。 大輝が望むなら、ずっと親友でいるよ。頼りになって、甘えられる、そんな幼なじみのままでいい。 だから、せめて、隣にいたい。一生。死ぬまで共にいよう、大輝。 それが叶わないなら、俺は…。俺は、大輝の望む、幼なじみで親友の聖、ではいられなくなるかもしれない。 小説未満、小ネタ以上、な短編です(スランプの時、思い付いたので書きました) 受けと攻め、交互に視点が変わります。 受けは現在、攻めは過去から現在の話です。 拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 宜しくお願い致します。

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

病んでる愛はゲームの世界で充分です!

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。 幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。 席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。 田山の明日はどっちだ!! ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。 BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。 11/21 本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。

変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話

ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。 βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。 そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。 イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。 3部構成のうち、1部まで公開予定です。 イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。 最新はTwitterに掲載しています。

その捕虜は牢屋から離れたくない

さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。 というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)

ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子 天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。 可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている 天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。 水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。 イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする 好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた 自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語

BLゲームの脇役に転生した筈なのに

れい
BL
腐男子である牧野ひろはある日、コンビニに寄った際に不慮の事故で命を落としてしまう。 その朝、目を覚ますとなんと彼が生前ハマっていた学園物BLゲームの脇役に転生!? 脇役なのになんで攻略者達に口説かれてんの!? なんで主人公攻略対象者じゃなくて俺を攻略してこうとすんの!? 彼の運命や如何に。 脇役くんの総受け作品になっております。 地雷の方は回れ右、お願い致します(* . .)’’ 随時更新中。

処理中です...