元魔王様は今世こそ平凡スローライフを開拓したい、、、のですが、元勇者(今世王子)が離れません!!!〜ベタつき具合はスライム並みです〜

しおりんごん

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開拓計画10・例の本を読もう

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「さすがぼっちゃま!休暇の期間明けにも関わらず、いつも通りの素晴らしい成績ですね!!」

「あ、うん、アリガト」

「いえいえ!そんな礼など必要ありません!!私はただ事実をお伝えしたまでですので!」

「う、ん」





やっばい!!!めちゃくちゃ違和感拭えない!!!!!!!!!

これで前世の記憶持ってるってマジ?!やっぱり心の浄化魔法、、、ってか呪いかけられてるんじゃないの?

俺が記憶を持ってないから、、、こんな態度をとるとしてもさ!前世での因縁の相手と瓜二つ、、、いや、もう本人なんだけど

そんなやつにここまでチヤホヤできる?!




「では本日はここまでにしましょう!また明日お伺いしますね
ぼっちゃま、お疲れ様でした」

「あ、はい」



どうしよう、、、ちょっとだけ


ほんのちょっとだけ今伝えればよかったかなって後悔してる、、、


今後話すとしてもどう切り出せばいいんだよ!!!!!!!!!









------------------------------------------------


考えに考えて、どうにかこうにかしようと長考(一時間)した結果、とりあえずはイリスを誤魔化し続けようと決断した。

うん。まぁ、初めの結果と何も変わらなかったんだけど

というか、後から話すとなるとイリスの中で俺に対する態度の羞恥心と、それを目にしていた俺への憎悪が暴発して、殺される未来が8割という高めの可能性で起きる気がする

せっかくの人族ライフをあっけなく退場なんて願ってない俺は、いい子の14歳を演じさせてもらおう、、、





その後、屋敷の庭園で軽いランチを食べて、自室で世界の文献を読んでいたところに父上が訪ねてきた


「今日も文献漁りか。自由な時間を得たのだからもっと他のことをしたらどうだ?」

「あはは、、、ですが、今後の安全な人生のためにも知識を得ることは大切ですので、、、」

「そこまで念入りに学ばなくとも、もうあの頃のような争いはないのだぞ。お前の好きなことをして生きていい」


父上の言葉に曖昧な笑みを返す

ここ最近は自室に篭りきりで、俺は記憶が戻ってから屋敷の外に出たことはない




、、、というか、外に出てまでやりたいことも、会いたい友人などもいない


そう、俺には友達がいないのだ、、、

そもそも、以前から父上は俺のことを屋敷から出したがらないようで

記憶が戻る前から屋敷の外に出る時は必ず父上同伴の公爵領内の人気がない場所しか行かなかった

つまり俺は深窓の令息、という奴だ

この国の貴族でも俺の存在は知っていても顔を見たことがない人たちは多くいるだろう
社交界にもまだ出ていないし




「まぁ、お前の心がまだ今の環境に追いつけないのはわからないわけではない。だが、もう一月ほど経てばお前の15の歳の儀式もある。魔導士学園には他の子供も在籍しておるし、そろそろ外に順応せねばな。
それで以前話した、魔王が今の時代でどのような扱いか、についていやでもわかる文献を持ってきた。」

「あ、あの例のやつですね」


めちゃくちゃ気になってた奴だ








「ああ。ただ、その、やはり過去に対する文献など実際とはかけ離れた妄想なんてものが大体であるし、、、お前がその、あの小僧とどのような関係だったか我は知らぬが、、、、、、


、、、、、、うん。いずれにせよ我は父として受け止めよう」



「は、はぁ」

父上がここまで狼狽えるような文献だなんて、、、
やはり魔王が侮辱されているか、もしくは人族の敵として悪役として、嬲られているか






でもやっぱり、、、

ん??





「ち、父上、、、いま、あの小僧と?」

「ああ、奴がどうかしたか?」

「い、いえ、今父上の口からあの小僧と聞こえましたので、、、ないとは思いますが俺の文献にあいつが関わっているのかと、、、いや、ないとは思うのですが!!!!!!!!!」


というか、なしであってくれ!頼むから!!!

父上!なぜ憐れみの目を俺に向けるんですか!!!!



「読んだらわかるだろう。これがこの世界で一番出回っているお前に対する文献だ」



























『光の勇者と臆病な魔王の最初で最後の愛の話~ずっとずっと僕の隣で~』









「なんじゃこれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」














帯にはこう書いてあった 


『全世界が泣いた!史上最高の純情恋愛物語ゆうまおシリーズ第1巻!
全25巻大大大好評発売中♡』


「全25巻?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」






なっが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!











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