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そんなこんなで時が立ち
宣言通りにすべく、己の信念を貫き通したアイリスは今や誰も彼もが認める『立派なレディ』となっていた
ダンスを踊れば誰もを魅了し、演奏を披露すれば作曲者が号泣し
刺繍で作品を作れば国宝認定(そう簡単に認定されるのかって?国の二代トップがアイリス過激派なんで、、、)
あらゆる学者を凌駕する知恵をつけ、国民の前では誰もが見惚れる所作と微笑みを振り撒き、社交界では高嶺の花扱い
そんなアイリスを認めざる得ない王妃と国王は、、、
「アイリス、、、君の努力には私たちも完敗だよ、、、。今年度から魔法学園への通学を許可しよう」
「おっしゃぁぁ!おらぁぁぁ!!!!(ゴリラの歓喜声)」
「あなた!!!やっぱりこんなアイリスを外に出すわけには!」
「い、いやまぁ、、、外面は完璧だからね、、、」
「そ、それは、そうなんですけれども、、、」
両親はいつボロが世間に出てしまうのか心配のようだ
兎にも角にもアイリスが学園に通うとなるといろいろな手配が必要となる
手始めに国王はアレキサンドライト皇国に出向かった
一国の姫君が魔法学園に通うなど特例中の特例であるので、、、
アイリスの婚約者も今年度入学すると聞いているし、情報は共有しておいた方が良いという判断だった
----------------------------------------------------------------------
~アレキサンドサイト皇国にて~
「はははっ!!とうとうアイリス姫が勝利したというわけだ!見事にやられたなぁサイラス」
「そんなに笑わないでくれ、、、」
「いやはやしかし、、、そうなると大国の姫が学生になるなど前代未聞だな」
「ああ。だからこのことは内密にことを進めるつもりだ。その上での条件をそちらにも共有しておいた方がいいと思ってな。」
「おいおい、この条項4のアイリス姫の素性は公表しないものとする、、、って、寮での共同生活だろう?個人授業とか特別待遇であってもいつかは誰かに見られちまうんじゃないか?」
「それについては、、、クリスがな」
『こんなに可愛いアイリスを有象無象の集団の中に放って置けるわけがないでしょう?だから僕の魔法で戸籍もアイリスの容姿も用意しておきました。
これで容姿で目立つことはないでしょうし、それなりの貴族の養子として対応してもらえます。その貴族には話をつけてますのでご安心を。
それと僕の使い魔をアイリスに纏わせておきます。これでアイリスに何かしらの異常、危険が迫った場合僕が瞬時に駆けつけることが可能です。
あとは専属護衛を5名ほど生徒として配属し、10名ほどの僕専属の影を使います。
あとは僕の部屋とアイリスの部屋を繋ぐテレポートを、、、以下略』
「だってさ」
「、、、ぶっ!!あははははは!!親が親バカなら兄も兄バカだなぁ!!昔からクリス坊ちゃんはアイリス姫に対して超過保護だったもんなぁ。」
「う、うむ。そんなわけで私が手を出す前にほとんどクリスが用意していてな。ノアくんも今年度入学するんだろう?」
「あー!そうだ。ノアも今回サイラスが国に戻るとき、一緒に連れて行ってくれよ。もう荷物はまとめ終わってるっていうし。それなら早めに王国に向かいたいってさ。」
「はぁ、、、。お前はいつも急だ。普段のアレキサンドライト皇国を統べる厳格皇帝からじゃ感じられないほどのチャランポランだな。」
「まぁまぁ、親友のよしみってことでな!こっちもできる限りアイリス姫のサポートさせてもらうからさ!」
「、、、わかったよ。」
----------------------------------------------------------------------
、、、というわけでアイリスが帰宅した国王に駆けつけた現在
ドタドタドタドタドタドタ、、、バン!!!!!!!
「お父様!おかえりなさいませ!!皇帝様とお話はつきましたかしら?!」
「こんにちはアイリス姫。今日も変わらず麗しいですね。」
「うげぇっっ!!」
「アイリス、、、少しは落ち着きなさい。あと、婚約者に向かってその態度は『立派なレディ』としては褒められたものではないよ」
「ご、ごめんなさいお父様、、、。こ、んにちは?ノア殿下、、、こちらにいらしていたのですね?」
「ああ。僕も君と同じくカティシュルク魔法学園にて学ばせてもらうからね。その前にカティレシアス王国に馴染むため早めにお世話になるんだ。」
「そ、そうでしたのね、、、」
「アイリス。皇帝にも事情をお話しして協力を受け入れてもらったよ。万が一、君が学園に通っているなどばれて仕舞えばとても面倒なことになるからね。ノアくんもすまないがアイリスを助けてやってくれ」
「助けなんていらなっっ「はい!もちろんです。僕もアイリス姫と共に学べることをとても嬉しく思っておりますので、協力は惜しみませんよ。」」
(そんなこと一ミリも思ってないくせに、、、!!)
ノア・アレクサンドライト
アレクサンドライト皇国の第二皇子で、アイリスの婚約者である。
勤勉で剣術にも長け、誰もが尊敬の瞳を向ける。
それでいて己の立場を鼻にかけることなど全くなく、いつも謙虚でありながら皇子としての威厳も持ち合わせており、皇国の貴族も平民も彼に付き従ってしまう。
しまう、、、というより、付き従わせてください!って感じで自ら彼を敬う。
純白の艶めく長髪を頸で一つに結び、瞳には透き通り煌めく赤紫の瞳を持つ世界屈指の美男子として讃えられている、、、が
「アイリス姫。久方ぶりにお茶を共にしませんか?積もる話もあるでしょう。」
「結構で、、、「いいじゃないか!婚約者通し仲を深めなさい」お父様!!」
「ありがとうございます。それでは、、、『お話し』しましょうか?アイリス姫?」
この皇子も世間のイメージ通りの人間とは一味二味違うようだ。
宣言通りにすべく、己の信念を貫き通したアイリスは今や誰も彼もが認める『立派なレディ』となっていた
ダンスを踊れば誰もを魅了し、演奏を披露すれば作曲者が号泣し
刺繍で作品を作れば国宝認定(そう簡単に認定されるのかって?国の二代トップがアイリス過激派なんで、、、)
あらゆる学者を凌駕する知恵をつけ、国民の前では誰もが見惚れる所作と微笑みを振り撒き、社交界では高嶺の花扱い
そんなアイリスを認めざる得ない王妃と国王は、、、
「アイリス、、、君の努力には私たちも完敗だよ、、、。今年度から魔法学園への通学を許可しよう」
「おっしゃぁぁ!おらぁぁぁ!!!!(ゴリラの歓喜声)」
「あなた!!!やっぱりこんなアイリスを外に出すわけには!」
「い、いやまぁ、、、外面は完璧だからね、、、」
「そ、それは、そうなんですけれども、、、」
両親はいつボロが世間に出てしまうのか心配のようだ
兎にも角にもアイリスが学園に通うとなるといろいろな手配が必要となる
手始めに国王はアレキサンドライト皇国に出向かった
一国の姫君が魔法学園に通うなど特例中の特例であるので、、、
アイリスの婚約者も今年度入学すると聞いているし、情報は共有しておいた方が良いという判断だった
----------------------------------------------------------------------
~アレキサンドサイト皇国にて~
「はははっ!!とうとうアイリス姫が勝利したというわけだ!見事にやられたなぁサイラス」
「そんなに笑わないでくれ、、、」
「いやはやしかし、、、そうなると大国の姫が学生になるなど前代未聞だな」
「ああ。だからこのことは内密にことを進めるつもりだ。その上での条件をそちらにも共有しておいた方がいいと思ってな。」
「おいおい、この条項4のアイリス姫の素性は公表しないものとする、、、って、寮での共同生活だろう?個人授業とか特別待遇であってもいつかは誰かに見られちまうんじゃないか?」
「それについては、、、クリスがな」
『こんなに可愛いアイリスを有象無象の集団の中に放って置けるわけがないでしょう?だから僕の魔法で戸籍もアイリスの容姿も用意しておきました。
これで容姿で目立つことはないでしょうし、それなりの貴族の養子として対応してもらえます。その貴族には話をつけてますのでご安心を。
それと僕の使い魔をアイリスに纏わせておきます。これでアイリスに何かしらの異常、危険が迫った場合僕が瞬時に駆けつけることが可能です。
あとは専属護衛を5名ほど生徒として配属し、10名ほどの僕専属の影を使います。
あとは僕の部屋とアイリスの部屋を繋ぐテレポートを、、、以下略』
「だってさ」
「、、、ぶっ!!あははははは!!親が親バカなら兄も兄バカだなぁ!!昔からクリス坊ちゃんはアイリス姫に対して超過保護だったもんなぁ。」
「う、うむ。そんなわけで私が手を出す前にほとんどクリスが用意していてな。ノアくんも今年度入学するんだろう?」
「あー!そうだ。ノアも今回サイラスが国に戻るとき、一緒に連れて行ってくれよ。もう荷物はまとめ終わってるっていうし。それなら早めに王国に向かいたいってさ。」
「はぁ、、、。お前はいつも急だ。普段のアレキサンドライト皇国を統べる厳格皇帝からじゃ感じられないほどのチャランポランだな。」
「まぁまぁ、親友のよしみってことでな!こっちもできる限りアイリス姫のサポートさせてもらうからさ!」
「、、、わかったよ。」
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、、、というわけでアイリスが帰宅した国王に駆けつけた現在
ドタドタドタドタドタドタ、、、バン!!!!!!!
「お父様!おかえりなさいませ!!皇帝様とお話はつきましたかしら?!」
「こんにちはアイリス姫。今日も変わらず麗しいですね。」
「うげぇっっ!!」
「アイリス、、、少しは落ち着きなさい。あと、婚約者に向かってその態度は『立派なレディ』としては褒められたものではないよ」
「ご、ごめんなさいお父様、、、。こ、んにちは?ノア殿下、、、こちらにいらしていたのですね?」
「ああ。僕も君と同じくカティシュルク魔法学園にて学ばせてもらうからね。その前にカティレシアス王国に馴染むため早めにお世話になるんだ。」
「そ、そうでしたのね、、、」
「アイリス。皇帝にも事情をお話しして協力を受け入れてもらったよ。万が一、君が学園に通っているなどばれて仕舞えばとても面倒なことになるからね。ノアくんもすまないがアイリスを助けてやってくれ」
「助けなんていらなっっ「はい!もちろんです。僕もアイリス姫と共に学べることをとても嬉しく思っておりますので、協力は惜しみませんよ。」」
(そんなこと一ミリも思ってないくせに、、、!!)
ノア・アレクサンドライト
アレクサンドライト皇国の第二皇子で、アイリスの婚約者である。
勤勉で剣術にも長け、誰もが尊敬の瞳を向ける。
それでいて己の立場を鼻にかけることなど全くなく、いつも謙虚でありながら皇子としての威厳も持ち合わせており、皇国の貴族も平民も彼に付き従ってしまう。
しまう、、、というより、付き従わせてください!って感じで自ら彼を敬う。
純白の艶めく長髪を頸で一つに結び、瞳には透き通り煌めく赤紫の瞳を持つ世界屈指の美男子として讃えられている、、、が
「アイリス姫。久方ぶりにお茶を共にしませんか?積もる話もあるでしょう。」
「結構で、、、「いいじゃないか!婚約者通し仲を深めなさい」お父様!!」
「ありがとうございます。それでは、、、『お話し』しましょうか?アイリス姫?」
この皇子も世間のイメージ通りの人間とは一味二味違うようだ。
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