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第四話 疑惑
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部活を終え、帰宅すると、隼人は夕食の準備を手伝っていた。二人で話したくてもできない。隼人は俺を見て何かを察したようだったが、目を逸らされた。
触れたくないに決まっている。
夕食の間、隼人の顔ばかり見ていた。考えごとをしているのか、今日はいつもより表情が暗い。
今はちゃんと、隼人なのだろうか。それとも別の人格?
気になって、そわそわしてしまう。
うちの家族は何も知らない。いつか不審に思われるときがくるのだろうか。そのとき俺は、どうすればいいだろう。隼人を守ってやれるだろうか。
「隼人君、あとで数学教えて? どうしてもわからないところがあって」
虹子が言った。黙って箸を動かしていた隼人が、ハッと顔を上げた。
「うん、いいよ」
いつも通りの爽やかな笑顔だ。どうやら「隼人」らしい。
「隼人君が来てから虹子の成績も上がったよね」
母が言う。
「教え方がすごく上手なんだよ」
得意げに虹子が言って、ちら、と俺を見る。
「兄貴が隼人君くらい頭よかったらなあ」
「馬鹿ですいませんね」
いじける俺に、父が追い打ちをかける。
「亮も隼人君に勉強を見て貰ったらどうだ」
「隼人、学年下なんだけど」
「お前は基礎がなってないからな、隼人君に教えて貰いなさい」
父は冗談をあまり言わない人だ。真面目な顔をしている。本気なのだ、とわかって肩を落とすと、虹子が「やーい」と冷やかしてくる。
「あの」
隼人が箸を置いた。みんなの顔を見回してから、父を見て、口を開く。
「お話したいことがあります」
驚いて小さく、えっと声が出てしまった。何を言い出すつもりだ。まさか、多重人格だと打ち明けるつもりだろうか。
「お話というか、お願いしたいことがあって」
身構える俺の心境を知りもしない虹子が、身を乗り出して「なになになに」と体を揺する。楽しい話題じゃないことだけは確かだ。
「なんだろう」
父が促すと、隼人が少しうつむき加減で答えた。
「一人暮らしをしたいんです」
「え?」
全員の目が点になる。無言になる俺たちに、隼人が慌てて無理に明るい声を出す。
「違うんです、ここでの暮らしがイヤとかじゃなくて」
「ボクのせい? 勉強教えてなんてうっとうしいこと……」
「違うよ、虹子ちゃんは何も悪くない」
取り繕うように隼人が首を振る。
「私がこき使ったから……」
今度は母が絶望的な顔で声を詰まらせる。隼人は両手の平を見せて「違います」と叫ぶように言った。
「家の手伝いは、自分が好きでやってることなので」
「じゃあ、亮と同じ部屋なのがイヤとか?」
父が別方向で責めてきた。隼人は当然、首を横に振る。
「誰かが悪いとかじゃないんです。そうじゃなくて、俺は」
何を言うつもりだ。どくん、と心臓が大きな音を立てて跳ね上がる。
「俺はずっと、一人でした」
声のトーンを落として隼人がつぶやいた。
「父は仕事で留守のことが多くて、夜も一人で、だから家族っていうものがどういうものか、知らなかったんです」
三人の顔つきが真剣なものに変わった。箸と茶碗をテーブルに置く。隼人の話を黙って聞くことにしたらしい。
「すごくよくして貰って、嬉しかったです。みんな優しいし、楽しいし、明るくて、いつも笑顔だし、家族ってこんななのかって、初めて知りました」
虹子が鼻をすする。どうやら泣いているらしい。
「みんなのことが好きです。卒業するまでお世話になろうと思ってました。でも、楽しくて、幸せすぎて、つらくなるんです」
わからない、と思いながら聞いていた。そんなふうに感じるなら、ここにいればいいのに。
多分、これは理由のこじつけだ、と気づいた。
隼人は多重人格を知られないために、家を出たいと言っている。
「俺はいつも父から、お前は呪われてるって言われてました」
空気が張り詰める。父と母が素早く目配せをしたのがわかった。
「その通りなんです。俺は、近くにいる人をいつも不幸にしてきた。もう誰にも迷惑をかけたくない。母が死んだのも、俺のせいです。父のことも、多分俺が」
「やめなさい」
父が止めた。
「冴子は車に轢かれたんだ。あれは不幸な事故だった。呪いじゃない」
眼鏡を外し、目頭を揉みながら言った。冴子というのは隼人の母親の名前だ。隼人の母親は、父の妹なのだ。妹を亡くした父の無念を想像して、胸が痛くなる。
隣で泣きべそをかいている虹子を見た。もしこいつが突然事故で死んだら。
喧嘩ばかりで仲がいいとは言えないが、たった一人の妹だ。想像したくもない。
「どうしても一人暮らしをしたいと言うのなら、反対しないよ。お父さんが残したお金があるから、それを使うといい。隼人君のお金だから、好きなことに使いなさい」
父はあっさりと一人暮らしを認めた。意外だったが、これは父なりの優しさらしかった。母が、でも、とごねかけたのを制止して眼鏡をかけ直し、ぼそっと言った科白が印象的だった。
「君を、自由にしてやりたい」
「……ありがとうございます」
自由に。
隼人は、自由じゃなかったのだろうか。
解離が起きる原因の多くは、幼児期のトラウマだと先輩が言っていた。やはり隼人は父親から虐待を受けていたのだろうか。
いつから? いつまで?
トラウマになるほどの出来事が、実の親の手によって与えられる。俺には想像もできないほどの恐怖だと思う。
亡くなった人へのやり場のない怒りを感じた。死んでからも息子を苦しめ続けているのだ。
「ごめんね」
夕食後、ようやく部屋で二人きりになると、隼人が突然謝ってきた。
「事後報告になったけど、ごめん」
「うん、びっくりした」
同じ部屋で、半年寝起きした。隼人はもう家族みたいなものだし、急にいなくなると言われても実感が沸かないし、寂しい。
「多重人格だから? それが出ていく理由?」
ベッドに腰かけて、訊いた。隼人は後ろ手を組み、ドアに張りつくようにして立っている。
「ここに来てからは、一度もなかったんだ。だから油断してた。普通でいられるかもしれないって、期待した。でも、違った。俺はやっぱり、変なんだ」
口元だけでかすかに笑って、目を伏せたまま言った。
「昨日の夜みたいなことは、もう二度と、起きちゃいけない。亮に迷惑をかけるのは、絶対にイヤなんだ」
隼人は「迷惑」という言葉を使ってばかりいる。迷惑と思っているのは本人だけだということをわかっていない。
「お前が一人暮らしのほうが気を遣わなくていいって言うなら、俺も止めないよ。学校は一緒だし、二度と会えなくなるわけじゃないもんな」
隼人はホッとした顔でうなずいた。
「でも、それ、そのままにしておくのか?」
それ、というのが多重人格を差しているのだと隼人はすぐに理解した。表情を曇らせて黙り込む。
「先輩が、屋上で会ったあの人が、医者を紹介してくれるって。人格の統合? よくわからないけど、もし症状がよくなるなら」
「ならないよ」
隼人が決めつける口調で言った。
「やってみないとわからないだろ」
「今日知り合ったばかりの人だよね? どうしてそんなに信用できるの?」
「どうしてって」
先輩の言うことは全部当たっていたし、むしろ信用しない理由がない。だって、樋本朔夜だ。
「あんなふうにナイフを扱えるのは、普通じゃないよ。それに盗聴器を学校に仕掛けるような人だよ?」
「え?」
ポカンとすると、隼人が眉間にシワを寄せた。
「まさかと思うけど、本当にわかってなかった?」
「え、あの盗聴器って、先輩が?」
「盗聴器があそこにあることを知ってるのは仕掛けた本人だけだし、俺たちの会話を聞いてたなら、あの人が受信機を持ってるはずだし、……わかるよね?」
最後のほうは心配そうに言われた。
「でも、なんで先輩が盗聴器なんて」
「それは知らないよ。とにかく、あんまり関わらないほうがいいと思う」
わかった、とは言えなかった。俺のスマホには先輩の携帯番号が入っていて、それがずっと妙に嬉しくて誇らしい気持ちでいっぱいなのに、関わらないなんて無理だと思った。
「それより、亮に相談があるんだ」
隼人が神妙な面持ちで言った。
「何?」
訊くと、隼人がはっきりと、「縛って欲しい」と言った。
「し、縛る?」
「俺の手を、ガムテープでぐるぐる巻きにして、ベルトで縛って解けないようにして欲しいんだ」
「はあ? なんでそんなこと」
「そうしないと、安心して眠れない。なるべく早く出ていきたいけど、住むところが決まるまで、そうするしかない」
隼人はドアに張りついたままで、思いつめた目をして、一点を見つめていた。
「そんな大げさな」
「大げさじゃないよ」
「昨日のこと気にしてる? 俺、男だから別に何も」
「そういう心配をしてるんじゃないんだ」
「じゃあ何?」
隼人は言葉を切り、聞き取れないほどの小さな声で何かをつぶやいた。
「何?」
聞き返すと、すう、と息を大きく吸い込んでから、今度ははっきりとした声で言った。
「殺したかも、しれないんだ」
確かにそう言った。
かもってなんだよ。冗談だよな。
訊きたくても訊けない。隼人は真剣な顔をしていた。
誰を、殺した?
「あの人を、お父さんを、殺したかもしれない」
触れたくないに決まっている。
夕食の間、隼人の顔ばかり見ていた。考えごとをしているのか、今日はいつもより表情が暗い。
今はちゃんと、隼人なのだろうか。それとも別の人格?
気になって、そわそわしてしまう。
うちの家族は何も知らない。いつか不審に思われるときがくるのだろうか。そのとき俺は、どうすればいいだろう。隼人を守ってやれるだろうか。
「隼人君、あとで数学教えて? どうしてもわからないところがあって」
虹子が言った。黙って箸を動かしていた隼人が、ハッと顔を上げた。
「うん、いいよ」
いつも通りの爽やかな笑顔だ。どうやら「隼人」らしい。
「隼人君が来てから虹子の成績も上がったよね」
母が言う。
「教え方がすごく上手なんだよ」
得意げに虹子が言って、ちら、と俺を見る。
「兄貴が隼人君くらい頭よかったらなあ」
「馬鹿ですいませんね」
いじける俺に、父が追い打ちをかける。
「亮も隼人君に勉強を見て貰ったらどうだ」
「隼人、学年下なんだけど」
「お前は基礎がなってないからな、隼人君に教えて貰いなさい」
父は冗談をあまり言わない人だ。真面目な顔をしている。本気なのだ、とわかって肩を落とすと、虹子が「やーい」と冷やかしてくる。
「あの」
隼人が箸を置いた。みんなの顔を見回してから、父を見て、口を開く。
「お話したいことがあります」
驚いて小さく、えっと声が出てしまった。何を言い出すつもりだ。まさか、多重人格だと打ち明けるつもりだろうか。
「お話というか、お願いしたいことがあって」
身構える俺の心境を知りもしない虹子が、身を乗り出して「なになになに」と体を揺する。楽しい話題じゃないことだけは確かだ。
「なんだろう」
父が促すと、隼人が少しうつむき加減で答えた。
「一人暮らしをしたいんです」
「え?」
全員の目が点になる。無言になる俺たちに、隼人が慌てて無理に明るい声を出す。
「違うんです、ここでの暮らしがイヤとかじゃなくて」
「ボクのせい? 勉強教えてなんてうっとうしいこと……」
「違うよ、虹子ちゃんは何も悪くない」
取り繕うように隼人が首を振る。
「私がこき使ったから……」
今度は母が絶望的な顔で声を詰まらせる。隼人は両手の平を見せて「違います」と叫ぶように言った。
「家の手伝いは、自分が好きでやってることなので」
「じゃあ、亮と同じ部屋なのがイヤとか?」
父が別方向で責めてきた。隼人は当然、首を横に振る。
「誰かが悪いとかじゃないんです。そうじゃなくて、俺は」
何を言うつもりだ。どくん、と心臓が大きな音を立てて跳ね上がる。
「俺はずっと、一人でした」
声のトーンを落として隼人がつぶやいた。
「父は仕事で留守のことが多くて、夜も一人で、だから家族っていうものがどういうものか、知らなかったんです」
三人の顔つきが真剣なものに変わった。箸と茶碗をテーブルに置く。隼人の話を黙って聞くことにしたらしい。
「すごくよくして貰って、嬉しかったです。みんな優しいし、楽しいし、明るくて、いつも笑顔だし、家族ってこんななのかって、初めて知りました」
虹子が鼻をすする。どうやら泣いているらしい。
「みんなのことが好きです。卒業するまでお世話になろうと思ってました。でも、楽しくて、幸せすぎて、つらくなるんです」
わからない、と思いながら聞いていた。そんなふうに感じるなら、ここにいればいいのに。
多分、これは理由のこじつけだ、と気づいた。
隼人は多重人格を知られないために、家を出たいと言っている。
「俺はいつも父から、お前は呪われてるって言われてました」
空気が張り詰める。父と母が素早く目配せをしたのがわかった。
「その通りなんです。俺は、近くにいる人をいつも不幸にしてきた。もう誰にも迷惑をかけたくない。母が死んだのも、俺のせいです。父のことも、多分俺が」
「やめなさい」
父が止めた。
「冴子は車に轢かれたんだ。あれは不幸な事故だった。呪いじゃない」
眼鏡を外し、目頭を揉みながら言った。冴子というのは隼人の母親の名前だ。隼人の母親は、父の妹なのだ。妹を亡くした父の無念を想像して、胸が痛くなる。
隣で泣きべそをかいている虹子を見た。もしこいつが突然事故で死んだら。
喧嘩ばかりで仲がいいとは言えないが、たった一人の妹だ。想像したくもない。
「どうしても一人暮らしをしたいと言うのなら、反対しないよ。お父さんが残したお金があるから、それを使うといい。隼人君のお金だから、好きなことに使いなさい」
父はあっさりと一人暮らしを認めた。意外だったが、これは父なりの優しさらしかった。母が、でも、とごねかけたのを制止して眼鏡をかけ直し、ぼそっと言った科白が印象的だった。
「君を、自由にしてやりたい」
「……ありがとうございます」
自由に。
隼人は、自由じゃなかったのだろうか。
解離が起きる原因の多くは、幼児期のトラウマだと先輩が言っていた。やはり隼人は父親から虐待を受けていたのだろうか。
いつから? いつまで?
トラウマになるほどの出来事が、実の親の手によって与えられる。俺には想像もできないほどの恐怖だと思う。
亡くなった人へのやり場のない怒りを感じた。死んでからも息子を苦しめ続けているのだ。
「ごめんね」
夕食後、ようやく部屋で二人きりになると、隼人が突然謝ってきた。
「事後報告になったけど、ごめん」
「うん、びっくりした」
同じ部屋で、半年寝起きした。隼人はもう家族みたいなものだし、急にいなくなると言われても実感が沸かないし、寂しい。
「多重人格だから? それが出ていく理由?」
ベッドに腰かけて、訊いた。隼人は後ろ手を組み、ドアに張りつくようにして立っている。
「ここに来てからは、一度もなかったんだ。だから油断してた。普通でいられるかもしれないって、期待した。でも、違った。俺はやっぱり、変なんだ」
口元だけでかすかに笑って、目を伏せたまま言った。
「昨日の夜みたいなことは、もう二度と、起きちゃいけない。亮に迷惑をかけるのは、絶対にイヤなんだ」
隼人は「迷惑」という言葉を使ってばかりいる。迷惑と思っているのは本人だけだということをわかっていない。
「お前が一人暮らしのほうが気を遣わなくていいって言うなら、俺も止めないよ。学校は一緒だし、二度と会えなくなるわけじゃないもんな」
隼人はホッとした顔でうなずいた。
「でも、それ、そのままにしておくのか?」
それ、というのが多重人格を差しているのだと隼人はすぐに理解した。表情を曇らせて黙り込む。
「先輩が、屋上で会ったあの人が、医者を紹介してくれるって。人格の統合? よくわからないけど、もし症状がよくなるなら」
「ならないよ」
隼人が決めつける口調で言った。
「やってみないとわからないだろ」
「今日知り合ったばかりの人だよね? どうしてそんなに信用できるの?」
「どうしてって」
先輩の言うことは全部当たっていたし、むしろ信用しない理由がない。だって、樋本朔夜だ。
「あんなふうにナイフを扱えるのは、普通じゃないよ。それに盗聴器を学校に仕掛けるような人だよ?」
「え?」
ポカンとすると、隼人が眉間にシワを寄せた。
「まさかと思うけど、本当にわかってなかった?」
「え、あの盗聴器って、先輩が?」
「盗聴器があそこにあることを知ってるのは仕掛けた本人だけだし、俺たちの会話を聞いてたなら、あの人が受信機を持ってるはずだし、……わかるよね?」
最後のほうは心配そうに言われた。
「でも、なんで先輩が盗聴器なんて」
「それは知らないよ。とにかく、あんまり関わらないほうがいいと思う」
わかった、とは言えなかった。俺のスマホには先輩の携帯番号が入っていて、それがずっと妙に嬉しくて誇らしい気持ちでいっぱいなのに、関わらないなんて無理だと思った。
「それより、亮に相談があるんだ」
隼人が神妙な面持ちで言った。
「何?」
訊くと、隼人がはっきりと、「縛って欲しい」と言った。
「し、縛る?」
「俺の手を、ガムテープでぐるぐる巻きにして、ベルトで縛って解けないようにして欲しいんだ」
「はあ? なんでそんなこと」
「そうしないと、安心して眠れない。なるべく早く出ていきたいけど、住むところが決まるまで、そうするしかない」
隼人はドアに張りついたままで、思いつめた目をして、一点を見つめていた。
「そんな大げさな」
「大げさじゃないよ」
「昨日のこと気にしてる? 俺、男だから別に何も」
「そういう心配をしてるんじゃないんだ」
「じゃあ何?」
隼人は言葉を切り、聞き取れないほどの小さな声で何かをつぶやいた。
「何?」
聞き返すと、すう、と息を大きく吸い込んでから、今度ははっきりとした声で言った。
「殺したかも、しれないんだ」
確かにそう言った。
かもってなんだよ。冗談だよな。
訊きたくても訊けない。隼人は真剣な顔をしていた。
誰を、殺した?
「あの人を、お父さんを、殺したかもしれない」
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