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第二章
17話「戦前の談笑」
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幽香が夕食を作り終えると優司達は、京一が部屋を出て行く前に言っていた別室へと向かって歩き出した。恐らく今頃は完璧な作戦を練っているに違いないと優司は期待に胸を膨らませている。
「なぁ、先輩は一体どんな作戦を考えているんだろうな?」
優司が期待に胸を膨らませ過ぎて隣を歩く彼に声を掛ける。
「んー……わからないね。でも先輩は三年だし経験してきた場数も相当な筈だから、きっと僕達じゃぁ思いつかないような事を考えているかもね」
幽香は肩を竦めながら京一についてことを口にしていた。だが優司が京一が考えているであろう作戦に期待値が増すばかりである。
しかし彼がここまで京一の作戦に期待しているかと言うと、それは何時かは対峙することになる例の悪霊と戦う時と為の参考にしたいからだ。流石に何も考えずに戦って勝てるほどの相手でもないことは、優司が間近で例の悪霊を見て一番理解しているのだ。
「……おっと、ここの部屋か」
色々と考えていたせいで彼は部屋を素通りしそうになると足を止めて障子に手を掛けた。
「んじゃ、入るぞ?」
一応確認の為に優司が声を掛けると、
「うん」
幽香は短く返事をして頷いた。
「失礼します!」
優司が掛けていた手を引いて障子を開けると入室の挨拶を述べる。
「夕食の準備が整いましたので言われた通りに来ました!」
横からは幽香が夕食が完成したことを報告して二人は同時に部屋へ入室した。
「おう、ご苦労さんでした! こっちもちょうど作戦を思いついたところだよ」
すると部屋の真ん中では今はもう懐かしい物となっている携帯ゲーム機、通称【SPS】を両手に持ちながら京一が顔を向けてきた。
「……えっ」
その余りにも予想していなかった光景を目の当たりにして優司の喉からは変な声が出る。
「ちょ、ちょっといいですか先輩? 今”ちょうど作戦が思いついた”と言っていましたが、それは僕の聞き間違いでしょうか?」
幽香も先輩の如何にも寛いでいたあろう姿勢を目にすると動揺していたが、彼が放った言葉に引っかかりがあったのか訊ねていた。
「いんや? 正真正銘、俺が今言ったことで間違いないぞ?」
だが彼の質問に京一は真顔のまま視線を向けて返す。
「えっ、えっー……」
幽香は珍しく言葉にならないと言った様子でその場に立ち尽くして気が抜けているようであった。
「ははっ! まぁそんな落胆したような顔をしなくても大丈夫だとも。今のはちょっとした冗談で作戦はしっかりと練ってある。ほれ、そこの座布団に座りな」
暫くして京一が急に笑い出すと手に持っていたSPSを机の上へと置いて、優司達に座るように言うと彼自身も姿勢を正して何かを伝える体制を整えているようである。
「「は、はい……」」
先輩が何かを話そうとしている雰囲気を感じ取ったのか、二人は言われた通りに座布団へと腰を落ち着かせる。
「よし……んじゃまぁ肝心の作戦なんだが、特にこれと言ったのが無いというのが本音だ」
二人が座ったのを見届けてから京一が頬を掻きながら口を開く。
「作戦が無い?」
優司はそれを聞いて咄嗟に言葉を返したが若干苛立ちも芽生えた。
それは彼からして見れば作戦を考えないでゲームをして怠けていただけに思えたからだ。
「ああ、そうだ。というのもこの首狩り神社に出る悪霊の正体が何なのか分からないからだ。今現在で手元にある情報だけでは”白装束”に”動物の首を切る”ことぐらいだからね」
彼の苛立ちを感じ取ったのか京一は矢継ぎ早に作戦が無い理由を話していく。
「た、確かに……それだけでは名のある悪霊かどうかも分かりませんね……」
先程まで呆然としていた幽香が難しい顔をして優司の隣で呟いていた。
「うむ、だから作戦は直接悪霊に遭遇してから考える。まぁ現状としては臨機応変な対応ってところだ。それとこういう辺境の地の悪霊は都会と比べて名無しの悪霊が多いから厄介だよ」
彼は大きく頷いてから作戦は後で考えることを言うと、現状としては臨機応変な行動を主としていくことを決めた見たいである。
さらに京一が言うに田舎では名無しの幽霊というものが存在するらしい。
「名無しの悪霊ですか……」
優司はその言葉を聞いて同じ言葉を口にする。
「ん、もしかして優司は授業で習ったこと忘れたの?」
隣から幽香が声を掛けながら目を細めて顔を覗かせてきた。
「い、いや忘れてはないけど……。いまいち理解出来なくてな」
幽香が人を疑うような表情と声色を向けてくると、彼は心臓の反対側を拳で殴られたような衝撃を受けつつも返事をした。実際優司はその言葉だけは覚えていて内容だけ抜けている状態なのだ。
「はぁ……。いいかい? 名無しの悪霊とは”悪霊対策省に登録されていない悪霊のことを言って、逆に登録されていれば名前があるんだ。ほら、授業中に除霊した”ゲイザー”とか”影”とかね。あとは篠本先生が呼び出した輪入道は最も代表的だけど」
彼の煮え切らない反応を見て色々と察したのか幽香は溜息を吐きながら授業で習った事を再び分かりやすく説明を始めると、優司は正座しながら大人しくそれを聞いて小刻みに頷いた。
「えっ、篠本先生って授業中に輪入道呼び出したの?」
すると彼が話している途中に京一が割り込んで話の内容に驚いている様子であった。
「あ、はいそうです。なんか先生の実力を知りたいって同級生が吹っかけてそうなりました」
幽香は優司から視線を外して先輩の方へと向けて返事をすると、何時ぞやのヤンキーような見た目をした同級生が引き起こした出来事を口にした。
「えぇー……なにそれ幽香くん達のクラス怖い。というか相変わらず、篠本先生は規格外な人だなぁ。やっぱり三大名家の人達って何処かズレてる気がするよ」
だいぶ内容を省いた伝え方ではあったが京一は表情を引き気味にさせると、彼らの担任である篠本についての小言を呟いていた。
「あ、その言い方だと俺にも刺さりますよ先輩」
だが彼が三大名家という言葉を混ぜた事で自分もその中に加えられるのは心外だと優司は即行で右手を上げて主張した。
「あ、ああ……。ごめんね」
依然として京一の表情は引き気味ではあったものの言われて気が付いたのか、彼もまた三大名家の一人であることを思い出した様子で謝っていた。
――だがそれと時を同じくして唐突にも優司の腹から一つの音が鳴り響く。
「……ッ!」
それは紛れもなく彼の体が空腹を訴え掛けてきている証拠であった。
「おっと、もうこんな時間なのか。では一旦話を纏めておくと作戦は無いが臨機応変に対応ということで。あとは……夕食でも食べながら話そうか!」
空腹の音を聞いて京一が時計に顔を向けて時刻を確認する素振りを見せると、作戦らしい作戦はないが臨機応変に立ち回ることで一応の方針で固まった。
「は、はいっ!」
優司は若干の羞恥心の影響なのか声が上擦る。
「じゃぁ僕は支度があるので先に失礼しますね」
隣では幽香が座布団から腰を上げて夕食の準備をするべく一足先に部屋から出て行った。
そして優司は何気なく時計に視線を向けると既に時刻は十八時なろうとしていて、幽香が女体化する時間まであと僅かの猶予しか残されていなかった事を知った。
だが彼は自らの空腹に感謝を捧げずには要られなかった。何故なら今この場で腹の音が鳴らなければ、京一が話を途中で止める可能性が生まれなかったであろうからだ。
ならば多少の恥は幼馴染の為に受け入れる所存だと優司は静かに心中にて思う。
「さぁ、夕食を食べに居間へと向かおうか。……あ、ちなみに僕はカレーなら断然らっきょう派なんだけど優司くんはどうだい?」
京一が腰を上げて立ち上がると部屋を出ようと障子の前へと向かったが、急に振り返って何故か人差し指を得意気に立たせながら他愛もない質問を投げ掛けてきた。
「あー……俺は福神漬けですね。赤くない茶色の方が好きですけど」
その突然の質問に何か意味があるのだろうかと優司は刹那に考えたが、恐らく深い意味はないだろうと結論づけて自分の好きな和え物を答えた。
「ははっ、なるほど! まあ言葉からして縁起が良さそうだよね福神漬けって。しかも今日みたいな日は特にそういう縁起系が必要になるだろうさ」
彼の言葉を聞いてらっきょ派ではなかった事に京一は少しだけ落胆している様子ではあったが、今日悪霊と戦う自分達にとって縁起が良さそうな物は必要だと頬を緩ませながら言うのであった。
「なぁ、先輩は一体どんな作戦を考えているんだろうな?」
優司が期待に胸を膨らませ過ぎて隣を歩く彼に声を掛ける。
「んー……わからないね。でも先輩は三年だし経験してきた場数も相当な筈だから、きっと僕達じゃぁ思いつかないような事を考えているかもね」
幽香は肩を竦めながら京一についてことを口にしていた。だが優司が京一が考えているであろう作戦に期待値が増すばかりである。
しかし彼がここまで京一の作戦に期待しているかと言うと、それは何時かは対峙することになる例の悪霊と戦う時と為の参考にしたいからだ。流石に何も考えずに戦って勝てるほどの相手でもないことは、優司が間近で例の悪霊を見て一番理解しているのだ。
「……おっと、ここの部屋か」
色々と考えていたせいで彼は部屋を素通りしそうになると足を止めて障子に手を掛けた。
「んじゃ、入るぞ?」
一応確認の為に優司が声を掛けると、
「うん」
幽香は短く返事をして頷いた。
「失礼します!」
優司が掛けていた手を引いて障子を開けると入室の挨拶を述べる。
「夕食の準備が整いましたので言われた通りに来ました!」
横からは幽香が夕食が完成したことを報告して二人は同時に部屋へ入室した。
「おう、ご苦労さんでした! こっちもちょうど作戦を思いついたところだよ」
すると部屋の真ん中では今はもう懐かしい物となっている携帯ゲーム機、通称【SPS】を両手に持ちながら京一が顔を向けてきた。
「……えっ」
その余りにも予想していなかった光景を目の当たりにして優司の喉からは変な声が出る。
「ちょ、ちょっといいですか先輩? 今”ちょうど作戦が思いついた”と言っていましたが、それは僕の聞き間違いでしょうか?」
幽香も先輩の如何にも寛いでいたあろう姿勢を目にすると動揺していたが、彼が放った言葉に引っかかりがあったのか訊ねていた。
「いんや? 正真正銘、俺が今言ったことで間違いないぞ?」
だが彼の質問に京一は真顔のまま視線を向けて返す。
「えっ、えっー……」
幽香は珍しく言葉にならないと言った様子でその場に立ち尽くして気が抜けているようであった。
「ははっ! まぁそんな落胆したような顔をしなくても大丈夫だとも。今のはちょっとした冗談で作戦はしっかりと練ってある。ほれ、そこの座布団に座りな」
暫くして京一が急に笑い出すと手に持っていたSPSを机の上へと置いて、優司達に座るように言うと彼自身も姿勢を正して何かを伝える体制を整えているようである。
「「は、はい……」」
先輩が何かを話そうとしている雰囲気を感じ取ったのか、二人は言われた通りに座布団へと腰を落ち着かせる。
「よし……んじゃまぁ肝心の作戦なんだが、特にこれと言ったのが無いというのが本音だ」
二人が座ったのを見届けてから京一が頬を掻きながら口を開く。
「作戦が無い?」
優司はそれを聞いて咄嗟に言葉を返したが若干苛立ちも芽生えた。
それは彼からして見れば作戦を考えないでゲームをして怠けていただけに思えたからだ。
「ああ、そうだ。というのもこの首狩り神社に出る悪霊の正体が何なのか分からないからだ。今現在で手元にある情報だけでは”白装束”に”動物の首を切る”ことぐらいだからね」
彼の苛立ちを感じ取ったのか京一は矢継ぎ早に作戦が無い理由を話していく。
「た、確かに……それだけでは名のある悪霊かどうかも分かりませんね……」
先程まで呆然としていた幽香が難しい顔をして優司の隣で呟いていた。
「うむ、だから作戦は直接悪霊に遭遇してから考える。まぁ現状としては臨機応変な対応ってところだ。それとこういう辺境の地の悪霊は都会と比べて名無しの悪霊が多いから厄介だよ」
彼は大きく頷いてから作戦は後で考えることを言うと、現状としては臨機応変な行動を主としていくことを決めた見たいである。
さらに京一が言うに田舎では名無しの幽霊というものが存在するらしい。
「名無しの悪霊ですか……」
優司はその言葉を聞いて同じ言葉を口にする。
「ん、もしかして優司は授業で習ったこと忘れたの?」
隣から幽香が声を掛けながら目を細めて顔を覗かせてきた。
「い、いや忘れてはないけど……。いまいち理解出来なくてな」
幽香が人を疑うような表情と声色を向けてくると、彼は心臓の反対側を拳で殴られたような衝撃を受けつつも返事をした。実際優司はその言葉だけは覚えていて内容だけ抜けている状態なのだ。
「はぁ……。いいかい? 名無しの悪霊とは”悪霊対策省に登録されていない悪霊のことを言って、逆に登録されていれば名前があるんだ。ほら、授業中に除霊した”ゲイザー”とか”影”とかね。あとは篠本先生が呼び出した輪入道は最も代表的だけど」
彼の煮え切らない反応を見て色々と察したのか幽香は溜息を吐きながら授業で習った事を再び分かりやすく説明を始めると、優司は正座しながら大人しくそれを聞いて小刻みに頷いた。
「えっ、篠本先生って授業中に輪入道呼び出したの?」
すると彼が話している途中に京一が割り込んで話の内容に驚いている様子であった。
「あ、はいそうです。なんか先生の実力を知りたいって同級生が吹っかけてそうなりました」
幽香は優司から視線を外して先輩の方へと向けて返事をすると、何時ぞやのヤンキーような見た目をした同級生が引き起こした出来事を口にした。
「えぇー……なにそれ幽香くん達のクラス怖い。というか相変わらず、篠本先生は規格外な人だなぁ。やっぱり三大名家の人達って何処かズレてる気がするよ」
だいぶ内容を省いた伝え方ではあったが京一は表情を引き気味にさせると、彼らの担任である篠本についての小言を呟いていた。
「あ、その言い方だと俺にも刺さりますよ先輩」
だが彼が三大名家という言葉を混ぜた事で自分もその中に加えられるのは心外だと優司は即行で右手を上げて主張した。
「あ、ああ……。ごめんね」
依然として京一の表情は引き気味ではあったものの言われて気が付いたのか、彼もまた三大名家の一人であることを思い出した様子で謝っていた。
――だがそれと時を同じくして唐突にも優司の腹から一つの音が鳴り響く。
「……ッ!」
それは紛れもなく彼の体が空腹を訴え掛けてきている証拠であった。
「おっと、もうこんな時間なのか。では一旦話を纏めておくと作戦は無いが臨機応変に対応ということで。あとは……夕食でも食べながら話そうか!」
空腹の音を聞いて京一が時計に顔を向けて時刻を確認する素振りを見せると、作戦らしい作戦はないが臨機応変に立ち回ることで一応の方針で固まった。
「は、はいっ!」
優司は若干の羞恥心の影響なのか声が上擦る。
「じゃぁ僕は支度があるので先に失礼しますね」
隣では幽香が座布団から腰を上げて夕食の準備をするべく一足先に部屋から出て行った。
そして優司は何気なく時計に視線を向けると既に時刻は十八時なろうとしていて、幽香が女体化する時間まであと僅かの猶予しか残されていなかった事を知った。
だが彼は自らの空腹に感謝を捧げずには要られなかった。何故なら今この場で腹の音が鳴らなければ、京一が話を途中で止める可能性が生まれなかったであろうからだ。
ならば多少の恥は幼馴染の為に受け入れる所存だと優司は静かに心中にて思う。
「さぁ、夕食を食べに居間へと向かおうか。……あ、ちなみに僕はカレーなら断然らっきょう派なんだけど優司くんはどうだい?」
京一が腰を上げて立ち上がると部屋を出ようと障子の前へと向かったが、急に振り返って何故か人差し指を得意気に立たせながら他愛もない質問を投げ掛けてきた。
「あー……俺は福神漬けですね。赤くない茶色の方が好きですけど」
その突然の質問に何か意味があるのだろうかと優司は刹那に考えたが、恐らく深い意味はないだろうと結論づけて自分の好きな和え物を答えた。
「ははっ、なるほど! まあ言葉からして縁起が良さそうだよね福神漬けって。しかも今日みたいな日は特にそういう縁起系が必要になるだろうさ」
彼の言葉を聞いてらっきょ派ではなかった事に京一は少しだけ落胆している様子ではあったが、今日悪霊と戦う自分達にとって縁起が良さそうな物は必要だと頬を緩ませながら言うのであった。
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