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第5章 ルネッサンス攻防編
第602話 ジェーンには目的がある。
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ジェーンは神だった。
正しくは「神であったもの」だ。この世界を創ったのはジェーンではなかったが、いつからかジェーンが神として生まれた。
神であるジェーンは「世界そのもの」だった。空も土も、生き物も、すべてジェーンだった。
それが突然、世界とのリンクを断ち切られた。何者かに神の座を追われたのだ。
神でありながらジェーンには、世界に何が起こったのか理解できなかった。突然、世界は塗り替えられ、世界の意識は霧散した。
散り散りになる理性を僅かにかき集めて、世界は「ジェーン」という人格を創り、そこに意識を留めた。ジェーンは最早、世界ではない。
「まつろわぬもの」に過ぎなかった。
なぜなら世界には新しい神が存在していた。世界中にジェーンとは異質の意識が満ち満ちている。
ジェーンはそれを知覚し、身を潜めた。
人の身となったジェーンには、神と正面から戦う力がなかった。ジェーンの存在を見つければ、神はノミをつぶすよりも容易くジェーンを消し去るだろう。
ジェーンも今や世界の一部に過ぎず、そのわずかな隙間に意識を寄生させている存在にすぎないのだから。
それでもジェーンは「神の力」の一部を残していた。ギフトでも魔力でもないその力は「神の意志」。ジェーンが「こうであれ」と願えば、人の運命に介入することができる。
だが、かつて無制限に使えたその力は、一定の条件を満たさなければ行使できないものに弱まっていた。
「神の意志」を使えば痕跡が世界に残る。それは「世界」の知るところとなるだろう。
(だからこそわたしはスノーデンの「影」とならなければ……)
スノーデンは「神」の意志を受けて世界を変える存在だった。戦場での戦いぶりを見なくてもジェーンの眼には彼の存在が「神の傀儡」と映っていた。彼の本質が世界と特別な糸で結ばれているのが見える。
ジェーンは統治委員会に入り込み、人としての能力を発揮した。かつて「全知」であったジェーンには、人の領域で天才と呼ばれる能力を示すことなど容易かった。
あくまでも目立たず、神の注目を集めぬよう、ジェーンは静かに地位を上げていった。
委員会の重鎮たちの信用を勝ち取り、巧みに意識を誘導してスノーデンの補佐役という立場を占めるに至った。スノーデンについた彼女は、望み通り「影」となった。
ジェーンには目的がある。それはかつて自分が神として育んできた世界への回帰である。新しい神の目的とは方向が真逆とも言えた。神は古い世界を塗り替えようとしていたのだから。
(スノーデンは聖教会を拡大し、すべての平民に魔力を与えようとしている。それをさせてしまったら、既存の社会秩序が崩壊してしまう)
神が志向する新世界では、貴族階級がなくなるだろう。平民自らが統治する「平等」を前提とした社会になる。社会の生産性が爆発的に向上し、人々の間に富があふれるだろう。
(だが、それは争いを大きくする道だ)
人が人である以上、富は偏在し、貧富の差が生まれる。差があるところには悪意が生まれる。人の間で、争いごとはむしろ増えるだろう。
世界に魔術が普及しても、天変地異や気候には勝てない。天候に裏切られれば局所的に貧しい地域が発生する。
地域単位での貧富差が一定の限界を突破すると、必然の帰結として戦争が勃発する。
(魔力が満ちた世界での戦争は以前とは比較にならない規模の破壊をもたらす。そして、戦争は局所に留まらずに世界全体へと広がるだろう)
世界全体に格差と悪意が満ちているからだ。
(新しき「神」は、なぜそのような無謀を為すのか? 火薬に満ちた蔵へ火種を落とすようなものではないか)
ジェーンは神であった頃、偶然が生み出した「火薬」という発明を封印した。世界に破壊を蔓延させる危険をそこに見たからだ。
ジェーンの世界は貧しくとも安定していた。行き止まりのない道が未来に続いていたのだ。
(鍵はスノーデンだ。スノーデンの行動を支配できる「条件」を得ること。それが必要だ)
しかし、それには時間がかかる。無理をしては「神」の目を引いてしまう。時間をかけて、もっともっとスノーデンに近づかなければならない。
貴重な時間を稼ぐ手段が、ジェーンには必要だった。
モーリー侯爵。かつての王国が崩壊する前からの名家であった。暫定統治委員会の中心人物でもあった彼は、戦火の中でも常にスノーデンを支えていた。
スノーデンこそ外敵を退け、新王国の礎を築き上げる希望そのものだと考えたからだ。
王国設立直後に、そのモーリー侯爵がスノーデンに反旗を翻した。
国家に対する反逆である。
スノーデンとモーリーは互いに軍を起こして、戦場で相まみえた。
「なぜだ、モーリー!」
「あなたにはわからぬでしょう」
そう言って小首を傾げた侯爵を、スノーデンは一刀の下に斬り捨てた。
「わからない。わからないよ、モーリー――」
スノーデンはモーリーの亡骸の前で首を振った。
<気を強くお持ちください。陛下、戦いはまだ終わっておりません>
戦場に隠れて姿を見せぬジェーンがスノーデンだけに聞こえる声で囁いた。
「糞っ! 聞け! モーリー侯爵は倒した! この戦、我らの勝利だ! 武器を捨てよ!」
スノーデンは拡声魔術を使い、モーリー軍に投降を促した。
それでも武器を捨てない兵を見つけると、スノーデンは走っては殴り、飛んではまた殴った。
「馬鹿者! 同胞の間で争っている場合かっ! 俺たちが殺し合って何になる?」
それはたった今斬り捨てたモーリーに対する叫びだった。
金属鎧を殴りつけてもスノーデンの拳は傷つかなかったが、かみしめた唇は赤い血を流していた。
原因不明のモーリー侯爵の反乱を鎮圧し、スノーデン王国の礎が遂に完成した。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第603話 ジェーンの秘密……?」
(おかげで貴重な時間が稼げた。礼を言うぞ、モーリー侯爵)
モーリー侯爵の死は、同時に戦場で散った数千の命を伴う犠牲だった。しかし、ジェーンの心にはそれを悼む気持ちは起こらない。
彼女には目的がある。
「安定への回帰」
数百万人の死を防ぐために、目先の数千人は必要な犠牲であった。
……
◆お楽しみに。
正しくは「神であったもの」だ。この世界を創ったのはジェーンではなかったが、いつからかジェーンが神として生まれた。
神であるジェーンは「世界そのもの」だった。空も土も、生き物も、すべてジェーンだった。
それが突然、世界とのリンクを断ち切られた。何者かに神の座を追われたのだ。
神でありながらジェーンには、世界に何が起こったのか理解できなかった。突然、世界は塗り替えられ、世界の意識は霧散した。
散り散りになる理性を僅かにかき集めて、世界は「ジェーン」という人格を創り、そこに意識を留めた。ジェーンは最早、世界ではない。
「まつろわぬもの」に過ぎなかった。
なぜなら世界には新しい神が存在していた。世界中にジェーンとは異質の意識が満ち満ちている。
ジェーンはそれを知覚し、身を潜めた。
人の身となったジェーンには、神と正面から戦う力がなかった。ジェーンの存在を見つければ、神はノミをつぶすよりも容易くジェーンを消し去るだろう。
ジェーンも今や世界の一部に過ぎず、そのわずかな隙間に意識を寄生させている存在にすぎないのだから。
それでもジェーンは「神の力」の一部を残していた。ギフトでも魔力でもないその力は「神の意志」。ジェーンが「こうであれ」と願えば、人の運命に介入することができる。
だが、かつて無制限に使えたその力は、一定の条件を満たさなければ行使できないものに弱まっていた。
「神の意志」を使えば痕跡が世界に残る。それは「世界」の知るところとなるだろう。
(だからこそわたしはスノーデンの「影」とならなければ……)
スノーデンは「神」の意志を受けて世界を変える存在だった。戦場での戦いぶりを見なくてもジェーンの眼には彼の存在が「神の傀儡」と映っていた。彼の本質が世界と特別な糸で結ばれているのが見える。
ジェーンは統治委員会に入り込み、人としての能力を発揮した。かつて「全知」であったジェーンには、人の領域で天才と呼ばれる能力を示すことなど容易かった。
あくまでも目立たず、神の注目を集めぬよう、ジェーンは静かに地位を上げていった。
委員会の重鎮たちの信用を勝ち取り、巧みに意識を誘導してスノーデンの補佐役という立場を占めるに至った。スノーデンについた彼女は、望み通り「影」となった。
ジェーンには目的がある。それはかつて自分が神として育んできた世界への回帰である。新しい神の目的とは方向が真逆とも言えた。神は古い世界を塗り替えようとしていたのだから。
(スノーデンは聖教会を拡大し、すべての平民に魔力を与えようとしている。それをさせてしまったら、既存の社会秩序が崩壊してしまう)
神が志向する新世界では、貴族階級がなくなるだろう。平民自らが統治する「平等」を前提とした社会になる。社会の生産性が爆発的に向上し、人々の間に富があふれるだろう。
(だが、それは争いを大きくする道だ)
人が人である以上、富は偏在し、貧富の差が生まれる。差があるところには悪意が生まれる。人の間で、争いごとはむしろ増えるだろう。
世界に魔術が普及しても、天変地異や気候には勝てない。天候に裏切られれば局所的に貧しい地域が発生する。
地域単位での貧富差が一定の限界を突破すると、必然の帰結として戦争が勃発する。
(魔力が満ちた世界での戦争は以前とは比較にならない規模の破壊をもたらす。そして、戦争は局所に留まらずに世界全体へと広がるだろう)
世界全体に格差と悪意が満ちているからだ。
(新しき「神」は、なぜそのような無謀を為すのか? 火薬に満ちた蔵へ火種を落とすようなものではないか)
ジェーンは神であった頃、偶然が生み出した「火薬」という発明を封印した。世界に破壊を蔓延させる危険をそこに見たからだ。
ジェーンの世界は貧しくとも安定していた。行き止まりのない道が未来に続いていたのだ。
(鍵はスノーデンだ。スノーデンの行動を支配できる「条件」を得ること。それが必要だ)
しかし、それには時間がかかる。無理をしては「神」の目を引いてしまう。時間をかけて、もっともっとスノーデンに近づかなければならない。
貴重な時間を稼ぐ手段が、ジェーンには必要だった。
モーリー侯爵。かつての王国が崩壊する前からの名家であった。暫定統治委員会の中心人物でもあった彼は、戦火の中でも常にスノーデンを支えていた。
スノーデンこそ外敵を退け、新王国の礎を築き上げる希望そのものだと考えたからだ。
王国設立直後に、そのモーリー侯爵がスノーデンに反旗を翻した。
国家に対する反逆である。
スノーデンとモーリーは互いに軍を起こして、戦場で相まみえた。
「なぜだ、モーリー!」
「あなたにはわからぬでしょう」
そう言って小首を傾げた侯爵を、スノーデンは一刀の下に斬り捨てた。
「わからない。わからないよ、モーリー――」
スノーデンはモーリーの亡骸の前で首を振った。
<気を強くお持ちください。陛下、戦いはまだ終わっておりません>
戦場に隠れて姿を見せぬジェーンがスノーデンだけに聞こえる声で囁いた。
「糞っ! 聞け! モーリー侯爵は倒した! この戦、我らの勝利だ! 武器を捨てよ!」
スノーデンは拡声魔術を使い、モーリー軍に投降を促した。
それでも武器を捨てない兵を見つけると、スノーデンは走っては殴り、飛んではまた殴った。
「馬鹿者! 同胞の間で争っている場合かっ! 俺たちが殺し合って何になる?」
それはたった今斬り捨てたモーリーに対する叫びだった。
金属鎧を殴りつけてもスノーデンの拳は傷つかなかったが、かみしめた唇は赤い血を流していた。
原因不明のモーリー侯爵の反乱を鎮圧し、スノーデン王国の礎が遂に完成した。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第603話 ジェーンの秘密……?」
(おかげで貴重な時間が稼げた。礼を言うぞ、モーリー侯爵)
モーリー侯爵の死は、同時に戦場で散った数千の命を伴う犠牲だった。しかし、ジェーンの心にはそれを悼む気持ちは起こらない。
彼女には目的がある。
「安定への回帰」
数百万人の死を防ぐために、目先の数千人は必要な犠牲であった。
……
◆お楽しみに。
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