577 / 671
第5章 ルネッサンス攻防編
第577話 俺たちに何か話があるって言ってませんでした?
しおりを挟む
サントスはやがて手を止め、深く息をついた。
「どれどれ、見せてもらおうか」
遠慮なしにスールーがスケッチに手を伸ばす。
「これは魔動車かな? 何やら車体に仕掛けを施しているように見えるけど」
「一部は馬車にも共通。意見を聞きたい」
サントスはサスペンション機構と操舵機構について、スールーとステファノに説明した。
「なるほど。どちらも不便に感じていたことだね。馬車の乗り心地が改善されるなら大発明といっていい」
「この硬いばねと柔らかいばねを組み合わせる構造には、どういう意味があるんですか?」
「柔らかいだけだと揺れが大きくなる。凸凹がひどすぎるところでは、乗り心地がかえって悪い」
サントスは実例を挙げてステファノの疑問に応えた。簡単に言えば、細かい振動は柔らかいばねで吸収し、大きな振動は堅いばねで吸収するという工夫だった。
「こっちは前輪の向きを変える仕組みですね?」
「ハンドルを回すと車輪の向きが変わるのか。うん? こっちのスケッチにはハンドルがないが?」
「それは魔動車用。魔法で車輪の方向を変える」
現状の魔動車は馬車と同じで、力づくで曲がっていた。操舵機構を組み込むのは、理にかなった改良だとステファノは思った。
「車体の重量をどうやって支えるかが課題ですね」
「そう。そこはキムラーヤでいろいろ試してもらう」
技術開発には試行錯誤がつきものだ。そこは実際に、試作と実験を繰り返して乗り越えるしかなかった。
「こういう時魔示板って便利ですね」
サントスが描いたスケッチを一瞬でキムラーヤに送ることができる。魔示板は印刷機とリンクさせてあるので、あちら側で印刷することも可能だ。
魔耳話器で会話しながら同じ図面を検討することができる。
「こうしてられない。早く戻ってトーマに連絡する」
サントスは机の上に散らばったスケッチを集めて、カバンに突っ込んだ。
「あれ? 俺たちに何か話があるって言ってませんでした?」
「話? ……ああ! それはもういい!」
サントスは顔を赤らめて首を振った。スールーたちに悩みを訴え、もっと生産的な仕事をさせろと要求するつもりだったが、そんな思いはどこかへ飛んでいってしまった。
「本当にいいんですか?」
ステファノは怪訝そうに念を押した。
「し、しつこい。帰る」
「ああ、お疲れさまでした。」
「事務係に寄るのを忘れるなよ」
サントスはバタバタと帰りの途についた。スールーに言われなければ模型の代金を受け取ることを忘れるところだった。
(うう、時間がもったいない。早く帰らなければ)
積み荷がなくなった帰り道は身軽だ。サントスは驢馬にまたがり、山道を下った。
気がせいて驢馬を急がせようとすると、それを嫌った驢馬が「イョーッ!」と鳴く。サントスは驢馬を降りて自分の足で走ろうかと何度も思った。
(あれ? 俺はあいつらに何を相談しようとしていたんだっけ?)
驢馬を走らせながらサントスは疑問を覚えた。仕事が楽しくないとか、そんな話だったような気がする。
(面白いことは目の前にあったな。見えているのに、気がつかなかっただけだ)
店に帰り着くまで待ちきれず、サントスは驢馬の上からトーマを呼び出した。
『何だ? 声が妙に途切れるぞ』
「いま、ウニベル……シタ、スの帰り。驢馬……に、乗っ……てる」
『お、おう。急ぎの用か?』
「魔動車……の、改良、を……思いついた」
サントスの勢いに押されたトーマだったが、これでは話ができないと言って、店についてからもう一度連絡するようにサントスを諭した。
(やれやれ、何を焦っているんだか。随分と風向きが変わったようだ)
魔耳話器を切って首を振ったトーマだが、その頬にはにやりと笑みが浮かんでいた。
◆◆◆
その後、約束通りサントスは2台の操縦ユニットを手に入れた。
「サントスさん、注文通り2台持って来ましたよ」
「ステファノ、助かる。これでいろいろ試せる」
サントスは乗用の車体と運送用の荷台つき車体を試作するつもりだった。
「試作はキムラーヤに任せるんじゃないんですか?」
「適材適所。操舵機能は複雑なんでキムラーヤに任す。俺はばねの組み合わせをテストする」
様々な硬さのばねを作ってもらい、最適な組み合わせを試すのだと、サントスは言った。
「実際の道を走らせてみないと、判断できない」
耐久性まで含めて試験するとなると、ある程度長距離を走らせる必要があった。
「サントスさん自身で街道を走らせるつもりですか?」
「それで提案がある」
サントスは自分のプランをステファノに告げた。
「例の中継器な。あれを敷設する仕事に俺も参加したい」
「えっ? 店を空けてしまっていいんですか?」
中継器の設営は王国全土に渡る大仕事だ。ネルソンの指示でいくつもの業者を使い、人海戦術で推し進めることになっていた。
敷設のためには実際に街道を進み、等間隔に中継器を置いていかねばならない。時間のかかる仕事であった。
「店の留守は人に任せる。魔耳話器と魔示板を貸してくれ」
サントスの役割は主にデザインと原理試作だ。魔耳話器と魔示板があれば、旅先からでも留守番役の使用人に指示ができる。
さすがに試作まで手が回らないが、そこはキムラーヤで引き取ってもらえば何とかなるだろう。
「わかりましたが、そこまで中継器に入れ込む理由があるんですか?」
「俺たちは『情革恊』だからな」
理由はそれだけで十分だとばかりに、サントスは答えた。
「情報伝達こそが世界を動かす力だ。俺たちはそこに革命を起こす。そうだろう?」
前髪の陰でサントスの両眼が輝いていた。
「ならば、俺はその最前線にいたい」
発明品を世に送り出すだけでは、「実感」が伴わなかった。両手に伝わる「温度」がない。
そのことを今回の魔動車改良を契機に、サントスは痛感した。
「俺のこの手で、世の中を変えてくる」
サントスは両手を強く握りしめた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第578話 それなら魔法具を渡しますよ。」
「わかりました。それならサポリに近い街道をサントスさんに割り当てるように、お願いしておきます」
「うん。助かる」
サポリ周辺での作業を担当していれば、何かあっても比較的に短時間でサポリに戻ることができる。
サポリは南を海に面している。北への街道は呪タウンまでつながっているが、既にステファノが中継器を敷設していた。
……
◆お楽しみに。
「どれどれ、見せてもらおうか」
遠慮なしにスールーがスケッチに手を伸ばす。
「これは魔動車かな? 何やら車体に仕掛けを施しているように見えるけど」
「一部は馬車にも共通。意見を聞きたい」
サントスはサスペンション機構と操舵機構について、スールーとステファノに説明した。
「なるほど。どちらも不便に感じていたことだね。馬車の乗り心地が改善されるなら大発明といっていい」
「この硬いばねと柔らかいばねを組み合わせる構造には、どういう意味があるんですか?」
「柔らかいだけだと揺れが大きくなる。凸凹がひどすぎるところでは、乗り心地がかえって悪い」
サントスは実例を挙げてステファノの疑問に応えた。簡単に言えば、細かい振動は柔らかいばねで吸収し、大きな振動は堅いばねで吸収するという工夫だった。
「こっちは前輪の向きを変える仕組みですね?」
「ハンドルを回すと車輪の向きが変わるのか。うん? こっちのスケッチにはハンドルがないが?」
「それは魔動車用。魔法で車輪の方向を変える」
現状の魔動車は馬車と同じで、力づくで曲がっていた。操舵機構を組み込むのは、理にかなった改良だとステファノは思った。
「車体の重量をどうやって支えるかが課題ですね」
「そう。そこはキムラーヤでいろいろ試してもらう」
技術開発には試行錯誤がつきものだ。そこは実際に、試作と実験を繰り返して乗り越えるしかなかった。
「こういう時魔示板って便利ですね」
サントスが描いたスケッチを一瞬でキムラーヤに送ることができる。魔示板は印刷機とリンクさせてあるので、あちら側で印刷することも可能だ。
魔耳話器で会話しながら同じ図面を検討することができる。
「こうしてられない。早く戻ってトーマに連絡する」
サントスは机の上に散らばったスケッチを集めて、カバンに突っ込んだ。
「あれ? 俺たちに何か話があるって言ってませんでした?」
「話? ……ああ! それはもういい!」
サントスは顔を赤らめて首を振った。スールーたちに悩みを訴え、もっと生産的な仕事をさせろと要求するつもりだったが、そんな思いはどこかへ飛んでいってしまった。
「本当にいいんですか?」
ステファノは怪訝そうに念を押した。
「し、しつこい。帰る」
「ああ、お疲れさまでした。」
「事務係に寄るのを忘れるなよ」
サントスはバタバタと帰りの途についた。スールーに言われなければ模型の代金を受け取ることを忘れるところだった。
(うう、時間がもったいない。早く帰らなければ)
積み荷がなくなった帰り道は身軽だ。サントスは驢馬にまたがり、山道を下った。
気がせいて驢馬を急がせようとすると、それを嫌った驢馬が「イョーッ!」と鳴く。サントスは驢馬を降りて自分の足で走ろうかと何度も思った。
(あれ? 俺はあいつらに何を相談しようとしていたんだっけ?)
驢馬を走らせながらサントスは疑問を覚えた。仕事が楽しくないとか、そんな話だったような気がする。
(面白いことは目の前にあったな。見えているのに、気がつかなかっただけだ)
店に帰り着くまで待ちきれず、サントスは驢馬の上からトーマを呼び出した。
『何だ? 声が妙に途切れるぞ』
「いま、ウニベル……シタ、スの帰り。驢馬……に、乗っ……てる」
『お、おう。急ぎの用か?』
「魔動車……の、改良、を……思いついた」
サントスの勢いに押されたトーマだったが、これでは話ができないと言って、店についてからもう一度連絡するようにサントスを諭した。
(やれやれ、何を焦っているんだか。随分と風向きが変わったようだ)
魔耳話器を切って首を振ったトーマだが、その頬にはにやりと笑みが浮かんでいた。
◆◆◆
その後、約束通りサントスは2台の操縦ユニットを手に入れた。
「サントスさん、注文通り2台持って来ましたよ」
「ステファノ、助かる。これでいろいろ試せる」
サントスは乗用の車体と運送用の荷台つき車体を試作するつもりだった。
「試作はキムラーヤに任せるんじゃないんですか?」
「適材適所。操舵機能は複雑なんでキムラーヤに任す。俺はばねの組み合わせをテストする」
様々な硬さのばねを作ってもらい、最適な組み合わせを試すのだと、サントスは言った。
「実際の道を走らせてみないと、判断できない」
耐久性まで含めて試験するとなると、ある程度長距離を走らせる必要があった。
「サントスさん自身で街道を走らせるつもりですか?」
「それで提案がある」
サントスは自分のプランをステファノに告げた。
「例の中継器な。あれを敷設する仕事に俺も参加したい」
「えっ? 店を空けてしまっていいんですか?」
中継器の設営は王国全土に渡る大仕事だ。ネルソンの指示でいくつもの業者を使い、人海戦術で推し進めることになっていた。
敷設のためには実際に街道を進み、等間隔に中継器を置いていかねばならない。時間のかかる仕事であった。
「店の留守は人に任せる。魔耳話器と魔示板を貸してくれ」
サントスの役割は主にデザインと原理試作だ。魔耳話器と魔示板があれば、旅先からでも留守番役の使用人に指示ができる。
さすがに試作まで手が回らないが、そこはキムラーヤで引き取ってもらえば何とかなるだろう。
「わかりましたが、そこまで中継器に入れ込む理由があるんですか?」
「俺たちは『情革恊』だからな」
理由はそれだけで十分だとばかりに、サントスは答えた。
「情報伝達こそが世界を動かす力だ。俺たちはそこに革命を起こす。そうだろう?」
前髪の陰でサントスの両眼が輝いていた。
「ならば、俺はその最前線にいたい」
発明品を世に送り出すだけでは、「実感」が伴わなかった。両手に伝わる「温度」がない。
そのことを今回の魔動車改良を契機に、サントスは痛感した。
「俺のこの手で、世の中を変えてくる」
サントスは両手を強く握りしめた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第578話 それなら魔法具を渡しますよ。」
「わかりました。それならサポリに近い街道をサントスさんに割り当てるように、お願いしておきます」
「うん。助かる」
サポリ周辺での作業を担当していれば、何かあっても比較的に短時間でサポリに戻ることができる。
サポリは南を海に面している。北への街道は呪タウンまでつながっているが、既にステファノが中継器を敷設していた。
……
◆お楽しみに。
12
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?
小平ニコ
ファンタジー
「ディーナ。お前には今日で、俺たちのパーティーを抜けてもらう。異論は受け付けない」
勇者ラジアスはそう言い、私をパーティーから追放した。……異論がないわけではなかったが、もうずっと前に僧侶と戦士がパーティーを離脱し、必死になって彼らの抜けた穴を埋めていた私としては、自分から頭を下げてまでパーティーに残りたいとは思わなかった。
ほとんど喧嘩別れのような形で勇者パーティーを脱退した私は、故郷には帰らず、戦闘もこなせる武闘派聖女としての力を活かし、賞金首狩りをして生活費を稼いでいた。
そんなある日のこと。
何気なく見た新聞の一面に、驚くべき記事が載っていた。
『勇者パーティー、またも敗走! 魔王軍四天王の前に、なすすべなし!』
どうやら、私がいなくなった後の勇者パーティーは、うまく機能していないらしい。最新の回復職である『ヒーラー』を仲間に加えるって言ってたから、心配ないと思ってたのに。
……あれ、もしかして『ヒーラー』って、完全に回復に特化した職業で、聖女みたいに、防御の結界を張ることはできないのかしら?
私がその可能性に思い至った頃。
勇者ラジアスもまた、自分の判断が間違っていたことに気がついた。
そして勇者ラジアスは、再び私の前に姿を現したのだった……

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

裏切られ追放という名の処刑宣告を受けた俺が、人族を助けるために勇者になるはずないだろ
井藤 美樹
ファンタジー
初代勇者が建国したエルヴァン聖王国で双子の王子が生まれた。
一人には勇者の証が。
もう片方には証がなかった。
人々は勇者の誕生を心から喜ぶ。人と魔族との争いが漸く終結すると――。
しかし、勇者の証を持つ王子は魔力がなかった。それに比べ、持たない王子は莫大な魔力を有していた。
それが判明したのは五歳の誕生日。
証を奪って生まれてきた大罪人として、王子は右手を斬り落とされ魔獣が棲む森へと捨てられた。
これは、俺と仲間の復讐の物語だ――

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる