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第4章 魔術学園奮闘編
第432話 ああ、ちなみにそいつは雑食だ。
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「これで良いんでしょうか? おとなしくなりましたよ。こいつって何を食べさせたら良いんですかね?」
「それ、それ……」
「テイムした後はかごに入れなくても良いでしょうか?」
驚きが一回りしたのだろう。エバンスはごしごしと両手で顔を擦り、息を吸い込んだ。
「驚いたぜ。まさか成功する奴がいるとはな」
「思いつきでやってみたら、うまくいきました」
「何を思いついたのか知らないが、魔石も使わずにテイムする奴なんて初めて見たぜ」
ステファノはエバンスが貸してくれた魔石に手を触れなかった。
説明を聞きながら魔視で魔石を分析していたのだ。第3の眼に映ったその姿は、雑多な魔力が石の中に閉じ込められた姿であった。
(理由はわからないが、魔獣は体内に魔力を持たず、自然界の魔力に依存している)
ならば魔力の塊である魔核を提示すれば魔獣を手懐けられるのではないかと考えた。思惑が当たり、ステファノはアンガス雷ネズミのテイムに成功したのだった。
(魔核を示しただけで雷獣が屈服したのはでき過ぎだったけど)
ステファノの魔核は虹の王そのものと言ってよい。魔力に敏感な雷獣は「ナーガの偉力」に打たれたのだ。
「ああ、ちなみにそいつは雑食だ。虫も食うし、木の実やパンも食べるぜ」
アンガス雷ネズミの場合、極小さい雷電を発するだけなのでほとんど人間に害がない。テイムした個体はかごに入れなくても許されるということだった。
「普通は魔石の側から離れられないんだが、この場合はどうなんだ?」
「俺自身が魔石替わりなので、俺の側にいれば大丈夫だと思います」
ステファノが指先で頭を撫でてやると、ピーと一声鳴いて腕を駆け上がり、手拭いを巻いた頭の上に登った。
「ああ、ピーちゃんが……」
女生徒が泣きそうな顔で手を伸ばした。
「勝手に名前をつけないでください」
雷獣改め雷丸は女生徒を警戒して針を立て、雷気を籠めて威嚇している。
「ははは。大したテイマーぶりだ。文句なし。魔石なしのテイミングに成功したとなると、魔獣学は上級まで3段階クリアだな」
「座学の分が丸々抜けていますが……」
「興味があるなら講義を聞きに来れば良いさ。図鑑や紀行も紹介してやろう」
「よろしくお願いします」
黒の道着に身を固めた変人の少年は、雷獣を連れた変人にランクアップしたのだった。
◆◆◆
水曜日の講座は「幻術」と「複合魔術」の初級であった。どちらもステファノにとっては馴染みがある分野だ。
幻術に対しては「陽炎の術」や「霧隠れの術」を披露した。存在しない物を存在するように見せ、存在するものを存在しないように見せる。
幻術の極意を体現しているとして、上級までの3単位を認められた。
複合魔術に至っては、第2試射場で日々鍛錬していることである。ドリーから情報を得ていた講師は、頼むから標的を破壊しないようにとステファノに釘を刺すくらいであった。
「火嵐」、「氷雷」など、散々に複合魔法を見せつけたステファノは、ここでも上級までの3単位を授与された。
◆◆◆
木曜日の1限めは「錬金術(初級)」であった。
さすがに錬金術となるとステファノには何の心得もない。ドイルであれば楽々とこなせる課題かもしれないが、この講義ばかりは順を追って履修するしかなかった。
卒業必須単位は既に充足している。ステファノとしては無理をする必要は何もなかった。ならばゆっくりと錬金術の知識を身につけようと、ステファノはチャレンジを見送った。
◆◆◆
木曜2限めは「魔術医療(初級)」であった。
ネルソンであればうってつけの講座であったろう。人体のメカニズムをきちんと知らないステファノには、初見で何とかなる分野でなかった。
座学と臨床、その繰り返しにより治療効果を魔術で再現する方法を身につける。根気が必要な学問であった。
(医師になるのは無理だけど、救命措置くらいは何とか身につけたいな)
そのためには人体の仕組みを知ることだと、ステファノは授業に臨むことにした。
◆◆◆
金曜1限は「魔術工芸(初級)」。これはステファノの得意分野に入る。
(魔道具製作と何が違うんだろう?)
予備知識がないステファノは、素朴な疑問を抱きながら初回の講義を迎えた。
講師の説明を聞いて理解した。魔術工芸とは魔道具を作ることではなく、「魔術を利用して工芸品を製作すること」であった。
(変わった学問だなあ。生活魔法の精度を上げたものと考えれば良いかな?)
切り、削り、彫り、穴を開ける。加工作業に道具を使わず、ほぼ魔術のみで行うということであった。
初級の講座では、生徒の力量を考えて加工しやすい木材を素材とする。
(ふうん。情革研の活動で必要な試作品の製作に役立ちそうだな。方法論が参考になるかも)
この講座も人気が低く、集まった生徒は4人しかいなかった。魔力を持ちながら職人の道を志すという人間は滅多にいないのだ。
(攻撃魔法の講座は大盛況だった。そんなに戦いたいのだろうか)
魔術といえば戦いの手段と考える。ステファノにはその思考パターンが理解できない。
刃物を見たら人殺しの道具だとみなすようなものではないか。
(随分物騒な話だなあ)
取り留めなく考えを遊ばせながら、ステファノの手は素材を掴み、撫で、擦る。それだけで素材はみるみる形を変えていった。
ステファノが使っていたのは、極小の風魔法であった。手のひらに発生させて、木材を削っていく。
ろくろに載せた粘土のようにステファノの手の中で木材が形を変えて行く。
講師が示した「見本」と寸分違わぬ椅子が、ほんの10分ででき上がった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第433話 そう言えば切り屑はどこに行った?」
「先生、できました」
「えっ、何だって? ……完璧じゃないか。一体どうやって?」
「あの、俺は目で見た物をそのまま記憶できるんです」
「ああ、そういう人間がたまにいるな。だからって、その通りに加工できるとは……」
風魔法の密度と精度が桁外れなのだ。ステファノは虹の王を呼び出し、脳内の映像記憶を委ねる。ナーガは素材を加工しながら「見本」と見比べ、寸法が一致したところで加工を止めるのだった。
ステファノ自身は「見本と同じものを再現する」という意識を持つだけで良かった。
……
◆お楽しみに。
「それ、それ……」
「テイムした後はかごに入れなくても良いでしょうか?」
驚きが一回りしたのだろう。エバンスはごしごしと両手で顔を擦り、息を吸い込んだ。
「驚いたぜ。まさか成功する奴がいるとはな」
「思いつきでやってみたら、うまくいきました」
「何を思いついたのか知らないが、魔石も使わずにテイムする奴なんて初めて見たぜ」
ステファノはエバンスが貸してくれた魔石に手を触れなかった。
説明を聞きながら魔視で魔石を分析していたのだ。第3の眼に映ったその姿は、雑多な魔力が石の中に閉じ込められた姿であった。
(理由はわからないが、魔獣は体内に魔力を持たず、自然界の魔力に依存している)
ならば魔力の塊である魔核を提示すれば魔獣を手懐けられるのではないかと考えた。思惑が当たり、ステファノはアンガス雷ネズミのテイムに成功したのだった。
(魔核を示しただけで雷獣が屈服したのはでき過ぎだったけど)
ステファノの魔核は虹の王そのものと言ってよい。魔力に敏感な雷獣は「ナーガの偉力」に打たれたのだ。
「ああ、ちなみにそいつは雑食だ。虫も食うし、木の実やパンも食べるぜ」
アンガス雷ネズミの場合、極小さい雷電を発するだけなのでほとんど人間に害がない。テイムした個体はかごに入れなくても許されるということだった。
「普通は魔石の側から離れられないんだが、この場合はどうなんだ?」
「俺自身が魔石替わりなので、俺の側にいれば大丈夫だと思います」
ステファノが指先で頭を撫でてやると、ピーと一声鳴いて腕を駆け上がり、手拭いを巻いた頭の上に登った。
「ああ、ピーちゃんが……」
女生徒が泣きそうな顔で手を伸ばした。
「勝手に名前をつけないでください」
雷獣改め雷丸は女生徒を警戒して針を立て、雷気を籠めて威嚇している。
「ははは。大したテイマーぶりだ。文句なし。魔石なしのテイミングに成功したとなると、魔獣学は上級まで3段階クリアだな」
「座学の分が丸々抜けていますが……」
「興味があるなら講義を聞きに来れば良いさ。図鑑や紀行も紹介してやろう」
「よろしくお願いします」
黒の道着に身を固めた変人の少年は、雷獣を連れた変人にランクアップしたのだった。
◆◆◆
水曜日の講座は「幻術」と「複合魔術」の初級であった。どちらもステファノにとっては馴染みがある分野だ。
幻術に対しては「陽炎の術」や「霧隠れの術」を披露した。存在しない物を存在するように見せ、存在するものを存在しないように見せる。
幻術の極意を体現しているとして、上級までの3単位を認められた。
複合魔術に至っては、第2試射場で日々鍛錬していることである。ドリーから情報を得ていた講師は、頼むから標的を破壊しないようにとステファノに釘を刺すくらいであった。
「火嵐」、「氷雷」など、散々に複合魔法を見せつけたステファノは、ここでも上級までの3単位を授与された。
◆◆◆
木曜日の1限めは「錬金術(初級)」であった。
さすがに錬金術となるとステファノには何の心得もない。ドイルであれば楽々とこなせる課題かもしれないが、この講義ばかりは順を追って履修するしかなかった。
卒業必須単位は既に充足している。ステファノとしては無理をする必要は何もなかった。ならばゆっくりと錬金術の知識を身につけようと、ステファノはチャレンジを見送った。
◆◆◆
木曜2限めは「魔術医療(初級)」であった。
ネルソンであればうってつけの講座であったろう。人体のメカニズムをきちんと知らないステファノには、初見で何とかなる分野でなかった。
座学と臨床、その繰り返しにより治療効果を魔術で再現する方法を身につける。根気が必要な学問であった。
(医師になるのは無理だけど、救命措置くらいは何とか身につけたいな)
そのためには人体の仕組みを知ることだと、ステファノは授業に臨むことにした。
◆◆◆
金曜1限は「魔術工芸(初級)」。これはステファノの得意分野に入る。
(魔道具製作と何が違うんだろう?)
予備知識がないステファノは、素朴な疑問を抱きながら初回の講義を迎えた。
講師の説明を聞いて理解した。魔術工芸とは魔道具を作ることではなく、「魔術を利用して工芸品を製作すること」であった。
(変わった学問だなあ。生活魔法の精度を上げたものと考えれば良いかな?)
切り、削り、彫り、穴を開ける。加工作業に道具を使わず、ほぼ魔術のみで行うということであった。
初級の講座では、生徒の力量を考えて加工しやすい木材を素材とする。
(ふうん。情革研の活動で必要な試作品の製作に役立ちそうだな。方法論が参考になるかも)
この講座も人気が低く、集まった生徒は4人しかいなかった。魔力を持ちながら職人の道を志すという人間は滅多にいないのだ。
(攻撃魔法の講座は大盛況だった。そんなに戦いたいのだろうか)
魔術といえば戦いの手段と考える。ステファノにはその思考パターンが理解できない。
刃物を見たら人殺しの道具だとみなすようなものではないか。
(随分物騒な話だなあ)
取り留めなく考えを遊ばせながら、ステファノの手は素材を掴み、撫で、擦る。それだけで素材はみるみる形を変えていった。
ステファノが使っていたのは、極小の風魔法であった。手のひらに発生させて、木材を削っていく。
ろくろに載せた粘土のようにステファノの手の中で木材が形を変えて行く。
講師が示した「見本」と寸分違わぬ椅子が、ほんの10分ででき上がった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第433話 そう言えば切り屑はどこに行った?」
「先生、できました」
「えっ、何だって? ……完璧じゃないか。一体どうやって?」
「あの、俺は目で見た物をそのまま記憶できるんです」
「ああ、そういう人間がたまにいるな。だからって、その通りに加工できるとは……」
風魔法の密度と精度が桁外れなのだ。ステファノは虹の王を呼び出し、脳内の映像記憶を委ねる。ナーガは素材を加工しながら「見本」と見比べ、寸法が一致したところで加工を止めるのだった。
ステファノ自身は「見本と同じものを再現する」という意識を持つだけで良かった。
……
◆お楽しみに。
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