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第4章 魔術学園奮闘編
第346話 待ってくれ! 今のは何だ。君は何をした?
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開始を告げられて一呼吸。なおステファノは動かなかった。
(こいつ、緊張しているのか?)
ハーマンが疑問を覚えたその時、ステファノとの距離が縮まっていることに気づいた。
(む! 動いている!)
一切の予備動作なく、青葉の上を滑る水滴の如くステファノはすり足を進めていた。続いて起こるのは袈裟懸けの打ち込みだ。
申し合いである以上、動作の手順はすべて決まっている。
杖術の手練れであるハーマンは余裕をもって振り下ろされる杖を受けに行く。
ステファノの振りは決して速くない。ハーマンは完璧なタイミングで杖を合わせた。
かん!
乾いた音を立てて、二本の杖が重なった。
(きれいな打ち込みだ。だが、軽い……)
ハーマンは、もっと速く、もっと重い打ち込みをいくらでも受けたことがある。
(うん?)
手の中の杖が引っ張られるような不思議な感覚をハーマンは覚えた。
(何だ?)
強い力ではない。ほんのわずかに杖同士が粘着したように、ステファノが引き戻す杖に自分の杖がついて行こうとした。
次の手では、下段からの逆袈裟が来る。型通りに体を裁いて、ハーマンはこれも余裕をもって受ける。
(まただ)
打ち合わせた杖が、ほんの少しだけ持って行かれる。
ハーマンの杖は数センチ、構えを流されることになる。
次の手はハーマンからの打ち込みだ。
流れた杖を引き戻し、杖先を振りかぶって袈裟懸けに振り下ろす。
(ん? 決まりが悪い?)
杖の動きは全身の動きの結果である。足、腰、背中、腕など体のすべてが理想の振りのために動いている。
すべての動きがあるべきところに収まれば、理想の打ち込みが生まれる。
それが揃わない。
思っていることができない。
何千回、何万回と繰り返して来た打ち込みがほんの僅かにぼやけていた。
ハーマンの打ち込みを払って、ステファノは杖を翻す。槍で言う石突き側を使って、ハーマンのみぞおちを突いて来る。
これもあらかじめ決まった手であった。
特別の速さもない普通の突きを、ハーマンは自分の杖を閃かせて払う。タイミング的には余裕の動きだった。
(むう。手応えが悪い)
ぎしりときしむような感触が手の内に伝わった。微妙に杖の当たり所が悪いのだ。
(糞! 調子が出ん!)
嫌な感触を振り払うように、ハーマンは力を籠めてステファノの杖先を払い除け、杖を返してステファノの足を払いに行く。
手順通りに体を裁いてステファノが受ける。
ぎゃん!
杖の芯が外れた音がした。
(何だと!)
攻めたはずのハーマンの手がかすかに痺れた。
杖を取り落とすほどの衝撃ではない。だが、拭い去れない違和感が手の内に残る。
(なぜだ? 打点がずれている?)
その後も型の応酬を続けるが、違和感は拭い去れない。むしろ手数を重ねるたびにずれが大きくなる。
最後にハーマンの打ち込みをステファノが受け流して終わる手順で、ハーマンは打ち込んだ勢いのまま杖に引っ張られるように一歩たたらを踏んだ。
何事もなかったようにステファノは杖を引き、体勢を立て直したハーマンと礼を交わして後ろに下がった。
「待ってくれ! 今のは何だ。君は何をした?」
「え?」
「ハーマン様、わかりませんか? まあ、お座りなさい」
何が起きたのか理解ができないハーマンは、ステファノを問い詰めようとした。それをゲンドー師が静かに止めた。
師の言葉には逆らえない。ハーマンは言葉を飲み込んで上座に戻った。
「今の申し合い、ステファノ君は気功を使っていない。そうだね?」
「先生のおっしゃる気功が俺の思う『気』のことでしたら、それは使っておりません」
「ふむ。ハーマン様、ステファノ君の打ちや払いによってあなたの打ち込みは乱された。その理由がわからないのでしょうな?」
「……はい」
ハーマンはステファノが「気功」を使ったのではないかと考えていた。それを卑怯と非難するつもりはない。
修練によって身につけた力を立ち合いに使用するのは当然のことであろう。
申し合いに使うのは、「品がない」行為だとは思ったが。
申し合いは試合ではない。型のやり取りを通じて打太刀、仕太刀の双方が技を磨く修練である。
気功を使ってまで「勝ち」にこだわるのは、修行者の姿勢として見苦しいと思った。
しかし、師の言葉によればステファノは気功を使用していない。
「ならば、なぜ私の体勢は崩されたのでしょうか?」
ハーマンは率直に疑問をぶつけた。
「うむ。最初に申すべきは、これはあくまでも申し合いであり、命のやり取りではなかったということです」
「それはもちろん」
「試合や決闘であれば、ハーマン様がお勝ちになるでしょう。これはあくまでも決められた手順のやり取りで起きたことです」
それはハーマンにも理解できる。命がけの戦いであれば、上級者であるハーマンはステファノが追いつけぬ速度で打ち込むことができる。ステファノの打ち込みが届く前に、急所を打ち返すことも容易いだろう。
「それにしてもです。自分の打ち込みが正しい型を外れていたとは思えません。それなのに」
「なぜステファノの杖に体勢を乱されたか、ですな?」
ゲンドー師にはハーマンの戸惑いも、その原因さえも明確にわかっているようだった。
「一言で申すなら、それは『形』に籠めた『意』の深さであります」
「私の打ちには『意』が伴っていないと仰いますか?」
「杖は打つのみに非ず!」
道場に響き渡る音声で、ゲンドー師は言い放った。
「打ち、受け、払い、流し、突き。すべての動作に『意』が籠る。ステファノ君の杖は『引く』動きにさえ『意』を伴っていた」
「引く動き……」
何かを思い出すように、ハーマンの目が遠くを見る。
「ああ、多分それはうちの師匠のせいです」
「何だと?」
唐突にしゃべり出したステファノに、ハーマンは思わず問いただすような声を発してしまった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第347話 ほら、ハーム兄様。わたくしの言った通りでしょう?」
「杖の手解きをしてくれた師匠が細かい人で、いちいちこちらがやりにくいように杖を動かすんです。俺はそれを真似しているようです」
1つ1つは何ということもない動きであった。
ほんの少しだけ間をずらして押し合う杖を動かす。ほんの少しだけ杖の先をひねって、別れ際の方向を変える。
打ちこみながら、爪1枚分足先を進める。
ヨシズミは稽古の中で当たり前のようにそうしていた。ステファノは何度も体勢を崩し、よろめかされた。
なぜ力を籠めぬ申し合いでそんなことが起きるのか。ステファノは稽古の後に考え抜いて、ヨシズミの動きに微妙な揺らぎが隠れていると気づいたのだった。
……
◆お楽しみに。
(こいつ、緊張しているのか?)
ハーマンが疑問を覚えたその時、ステファノとの距離が縮まっていることに気づいた。
(む! 動いている!)
一切の予備動作なく、青葉の上を滑る水滴の如くステファノはすり足を進めていた。続いて起こるのは袈裟懸けの打ち込みだ。
申し合いである以上、動作の手順はすべて決まっている。
杖術の手練れであるハーマンは余裕をもって振り下ろされる杖を受けに行く。
ステファノの振りは決して速くない。ハーマンは完璧なタイミングで杖を合わせた。
かん!
乾いた音を立てて、二本の杖が重なった。
(きれいな打ち込みだ。だが、軽い……)
ハーマンは、もっと速く、もっと重い打ち込みをいくらでも受けたことがある。
(うん?)
手の中の杖が引っ張られるような不思議な感覚をハーマンは覚えた。
(何だ?)
強い力ではない。ほんのわずかに杖同士が粘着したように、ステファノが引き戻す杖に自分の杖がついて行こうとした。
次の手では、下段からの逆袈裟が来る。型通りに体を裁いて、ハーマンはこれも余裕をもって受ける。
(まただ)
打ち合わせた杖が、ほんの少しだけ持って行かれる。
ハーマンの杖は数センチ、構えを流されることになる。
次の手はハーマンからの打ち込みだ。
流れた杖を引き戻し、杖先を振りかぶって袈裟懸けに振り下ろす。
(ん? 決まりが悪い?)
杖の動きは全身の動きの結果である。足、腰、背中、腕など体のすべてが理想の振りのために動いている。
すべての動きがあるべきところに収まれば、理想の打ち込みが生まれる。
それが揃わない。
思っていることができない。
何千回、何万回と繰り返して来た打ち込みがほんの僅かにぼやけていた。
ハーマンの打ち込みを払って、ステファノは杖を翻す。槍で言う石突き側を使って、ハーマンのみぞおちを突いて来る。
これもあらかじめ決まった手であった。
特別の速さもない普通の突きを、ハーマンは自分の杖を閃かせて払う。タイミング的には余裕の動きだった。
(むう。手応えが悪い)
ぎしりときしむような感触が手の内に伝わった。微妙に杖の当たり所が悪いのだ。
(糞! 調子が出ん!)
嫌な感触を振り払うように、ハーマンは力を籠めてステファノの杖先を払い除け、杖を返してステファノの足を払いに行く。
手順通りに体を裁いてステファノが受ける。
ぎゃん!
杖の芯が外れた音がした。
(何だと!)
攻めたはずのハーマンの手がかすかに痺れた。
杖を取り落とすほどの衝撃ではない。だが、拭い去れない違和感が手の内に残る。
(なぜだ? 打点がずれている?)
その後も型の応酬を続けるが、違和感は拭い去れない。むしろ手数を重ねるたびにずれが大きくなる。
最後にハーマンの打ち込みをステファノが受け流して終わる手順で、ハーマンは打ち込んだ勢いのまま杖に引っ張られるように一歩たたらを踏んだ。
何事もなかったようにステファノは杖を引き、体勢を立て直したハーマンと礼を交わして後ろに下がった。
「待ってくれ! 今のは何だ。君は何をした?」
「え?」
「ハーマン様、わかりませんか? まあ、お座りなさい」
何が起きたのか理解ができないハーマンは、ステファノを問い詰めようとした。それをゲンドー師が静かに止めた。
師の言葉には逆らえない。ハーマンは言葉を飲み込んで上座に戻った。
「今の申し合い、ステファノ君は気功を使っていない。そうだね?」
「先生のおっしゃる気功が俺の思う『気』のことでしたら、それは使っておりません」
「ふむ。ハーマン様、ステファノ君の打ちや払いによってあなたの打ち込みは乱された。その理由がわからないのでしょうな?」
「……はい」
ハーマンはステファノが「気功」を使ったのではないかと考えていた。それを卑怯と非難するつもりはない。
修練によって身につけた力を立ち合いに使用するのは当然のことであろう。
申し合いに使うのは、「品がない」行為だとは思ったが。
申し合いは試合ではない。型のやり取りを通じて打太刀、仕太刀の双方が技を磨く修練である。
気功を使ってまで「勝ち」にこだわるのは、修行者の姿勢として見苦しいと思った。
しかし、師の言葉によればステファノは気功を使用していない。
「ならば、なぜ私の体勢は崩されたのでしょうか?」
ハーマンは率直に疑問をぶつけた。
「うむ。最初に申すべきは、これはあくまでも申し合いであり、命のやり取りではなかったということです」
「それはもちろん」
「試合や決闘であれば、ハーマン様がお勝ちになるでしょう。これはあくまでも決められた手順のやり取りで起きたことです」
それはハーマンにも理解できる。命がけの戦いであれば、上級者であるハーマンはステファノが追いつけぬ速度で打ち込むことができる。ステファノの打ち込みが届く前に、急所を打ち返すことも容易いだろう。
「それにしてもです。自分の打ち込みが正しい型を外れていたとは思えません。それなのに」
「なぜステファノの杖に体勢を乱されたか、ですな?」
ゲンドー師にはハーマンの戸惑いも、その原因さえも明確にわかっているようだった。
「一言で申すなら、それは『形』に籠めた『意』の深さであります」
「私の打ちには『意』が伴っていないと仰いますか?」
「杖は打つのみに非ず!」
道場に響き渡る音声で、ゲンドー師は言い放った。
「打ち、受け、払い、流し、突き。すべての動作に『意』が籠る。ステファノ君の杖は『引く』動きにさえ『意』を伴っていた」
「引く動き……」
何かを思い出すように、ハーマンの目が遠くを見る。
「ああ、多分それはうちの師匠のせいです」
「何だと?」
唐突にしゃべり出したステファノに、ハーマンは思わず問いただすような声を発してしまった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第347話 ほら、ハーム兄様。わたくしの言った通りでしょう?」
「杖の手解きをしてくれた師匠が細かい人で、いちいちこちらがやりにくいように杖を動かすんです。俺はそれを真似しているようです」
1つ1つは何ということもない動きであった。
ほんの少しだけ間をずらして押し合う杖を動かす。ほんの少しだけ杖の先をひねって、別れ際の方向を変える。
打ちこみながら、爪1枚分足先を進める。
ヨシズミは稽古の中で当たり前のようにそうしていた。ステファノは何度も体勢を崩し、よろめかされた。
なぜ力を籠めぬ申し合いでそんなことが起きるのか。ステファノは稽古の後に考え抜いて、ヨシズミの動きに微妙な揺らぎが隠れていると気づいたのだった。
……
◆お楽しみに。
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