315 / 668
第4章 魔術学園奮闘編
第315話 標的鏡はいかがですか?
しおりを挟む
「えっ? 何ですか、これ?」
虚を突かれてステファノは高い声を上げた。
「歩合だよ。お前が考えた標的鏡のな」
何ということもないように、トーマは答えた。
「いや、1割でこの金額って……」
「軍が絡んだからな。あ、まだ入金はこれからだぜ? 楽しみにしておいてくれ」
トーマによれば、標的鏡を軍に売り込めたらしい。特に、クロスボウに照準機能を持たせたものが、高く評価されたということであった。
「言葉が悪いが、クロスボウは誰にでも使える武器だからな。命中精度が上がるとなったら、その価値は大きいぜ」
キムラーヤ商会が大量受注したクロスボウは板バネとラック機構を組み合わせた巻き上げ式のものだ。矢として放つボルトは弓用のものより短く軽い。
クロスボウ自体も弓よりコンパクトで、取り回しやすい。
巻き上げは歯車の組み合わせで力を必要としない。
これらの特長を生かして、騎兵でも容易に使用できるところに運用上のメリットがある。
戦術上の重要ポイントに素早く展開し、精確な面攻撃を仕掛けることができる。
「もちろん歩兵に持たせても役に立つ。剣術も知らない新兵が、1日の訓練で貴重な戦力になる」
「大した商売上手だな」
滔々とまくしたてるトーマの弁舌に、ステファノは舌を巻いた。
「俺の手柄だと言いきれれば格好良いんだがな」
「違うのか?」
「まあ7割は人の力を借りた」
実績のないキムラーヤが直接王立軍に食い込むのは難しい。そう考えたトーマは、一計を案じたのだと言う。
「ネルソン商会に根回しを頼んだのさ」
「え? うちは薬種問屋なのに」
トーマの言葉はステファノを当惑させた。薬屋が武器を売り込むことなどできるのだろうか。
「まあな。直接どうこうってことじゃない。ギルモア侯爵家への橋渡しをしてもらったのさ」
「ああ、そっちか!」
軍事において大きな発言力を持つギルモア家を通せば、王立軍に食い込めるかもしれない。トーマはそう考えたのだ。
「品物には自信があった。うちの工房が丹精込めたからな。試してもらいさえすれば売れるはずだって信じていたぜ」
「それにしても旦那様やギルモアご本家がよく取り合ってくれたもんだ」
「そこが俺の手柄さ」
トーマはぐいと胸を張った。
「お前の名前を使わせてもらった」
「俺の名前?」
「ああ、標的鏡の発案者はステファノでございますってな」
「それで図面に俺のサインを入れさせたのか……」
ネルソンはトーマが見せた図面をじっと眺め、何かに納得したらしい。
「あれはたぶん、ギフトを使っていたんだな」
トーマは腕を組みながらそう言った。
(きっと「テミスの秤」を使ったんだろう。商会や侯爵家、いや王国にとって利のある取引かどうかを測ったんだな)
「そこからはとんとん拍子だ。王立軍より早く、ギルモア家の正式武装に採用されてな。そっちの納品が先になる」
「今でも旦那様の発言力がそれだけあるってことだね」
「ギルモアのご当主様が即決されたらしい。さすがは侯爵閣下だ。肝が太いぜ」
ギルモア家の当代侯爵はネルソンの兄デズモンドである。軍事に通じた果断の人であった。
標的鏡の軍事的価値を一目で見抜いた。それ以前に、ネルソンが推す寄子のステファノが発案者と聞き、既に前のめりではあったらしいが。
「あれ? ギルモアのご本家相手に商売で儲けて良いのだろうか?」
「そういうのは気にしなくて良いらしいぞ。侯爵家としては必要な物を買うだけだからな」
むしろ家人が一枚かんでいるということで、安心材料になるらしい。言われてみればそういう考え方もあるのかと思うが、大物ならではの鷹揚さであった。
「キムラーヤとしても、ギルモア侯爵家と王立軍に入り込めたのは大きな成果だった。お陰で俺も大きな顔ができるってもんさ」
にっこり笑って、トーマは細長い木箱を取り出した。
「こいつは俺からの礼だ。ステファノ専用の標的鏡取りつけ台座ができ上がったんでな」
「やっとできたのか」
「何しろ一点物だからな。侯爵閣下や王立軍を待たせるわけにもいかないんで、順番が後になっちまった。だが、その分しっかり作り込んである。手は抜いてないぜ?」
台座には一部が切れた円環状の板バネが2枚つけられており、ヘルメスの杖をはめ込むようになっていた。台座の上部には遠眼鏡がぴたりと乗るような加工がしてあり、革ベルトで固定する。
「あらかじめ台座と遠眼鏡を固定しておけば、現場ではユニットごと杖にはめ込んですぐに使える」
「取りつけてみるよ」
言われた通りにセットしてみると、杖と台座、台座と遠眼鏡、どちらのマウントにも揺るぎはなかった。
「うん。しっかりしているね。方向も杖と一致している」
「遠眼鏡の方向は2つのつまみで微調整できる。こっちが上下の調整用で、こいつが左右の調整だ」
「わかった。試射場で試してみるよ」
「それから、これは俺の手作りだ」
トーマは指の形がついた取っ手のようなものを取り出した。
「これは何だい?」
「試作品をダミーの杖に取りつけて構えてみたんだが、どうも持ちにくい。台座の下側にこいつを取りつけて、取っ手にしてみたんだ」
杖の後ろから前方にスライドさせると、台座保持用の円環にかちりとかぶさって止まった。
「こういう形で握りになるってわけさ」
試してみると、ただの棒であった時よりもはるかに安定する。握りの太さや指溝の間隔は、ステファノの手に合わせてあった。
「このために俺の手形まで採寸したんだね」
「へへへ。しっくりくるか? 合わないところがあったら言ってくれ。すぐに直してやるぜ」
「ありがとう。すごくよくできているよ」
「まあな。こいつをひな形にしてクロスボウに応用させてもらった」
「クロスボウにも握りをつけたのかい?」
「ああ、あれもただの棒みたいな恰好だったからな。せっかく照準器をつけるんだ。正確に狙いをつけられるような形にしたってわけさ」
トーマ自身は射撃の専門家ではない。ずぶの素人なのだが、こうしたら良くなるのではないかという発想力がトーマの真骨頂であった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第316話 標的鏡の威力を試す。」
「頼んでいないことまでやってくれて、すまないね」
ステファノはトーマの気配りに礼を言った。
「好きでやってることだから、気にするな。元は取れているしな」
それは本当のことであろう。良くも悪くも、トーマは商売人であった。ステファノ専用の握りはおまけのようなもので、クロスボウ用の汎用品で儲けを稼ぎ出していた。
「やっぱり新しい用途を考えることで、商売の道が開けるんだなあ。アカデミーに来た甲斐があったぜ」
トーマは上機嫌であった。
……
◆お楽しみに。
虚を突かれてステファノは高い声を上げた。
「歩合だよ。お前が考えた標的鏡のな」
何ということもないように、トーマは答えた。
「いや、1割でこの金額って……」
「軍が絡んだからな。あ、まだ入金はこれからだぜ? 楽しみにしておいてくれ」
トーマによれば、標的鏡を軍に売り込めたらしい。特に、クロスボウに照準機能を持たせたものが、高く評価されたということであった。
「言葉が悪いが、クロスボウは誰にでも使える武器だからな。命中精度が上がるとなったら、その価値は大きいぜ」
キムラーヤ商会が大量受注したクロスボウは板バネとラック機構を組み合わせた巻き上げ式のものだ。矢として放つボルトは弓用のものより短く軽い。
クロスボウ自体も弓よりコンパクトで、取り回しやすい。
巻き上げは歯車の組み合わせで力を必要としない。
これらの特長を生かして、騎兵でも容易に使用できるところに運用上のメリットがある。
戦術上の重要ポイントに素早く展開し、精確な面攻撃を仕掛けることができる。
「もちろん歩兵に持たせても役に立つ。剣術も知らない新兵が、1日の訓練で貴重な戦力になる」
「大した商売上手だな」
滔々とまくしたてるトーマの弁舌に、ステファノは舌を巻いた。
「俺の手柄だと言いきれれば格好良いんだがな」
「違うのか?」
「まあ7割は人の力を借りた」
実績のないキムラーヤが直接王立軍に食い込むのは難しい。そう考えたトーマは、一計を案じたのだと言う。
「ネルソン商会に根回しを頼んだのさ」
「え? うちは薬種問屋なのに」
トーマの言葉はステファノを当惑させた。薬屋が武器を売り込むことなどできるのだろうか。
「まあな。直接どうこうってことじゃない。ギルモア侯爵家への橋渡しをしてもらったのさ」
「ああ、そっちか!」
軍事において大きな発言力を持つギルモア家を通せば、王立軍に食い込めるかもしれない。トーマはそう考えたのだ。
「品物には自信があった。うちの工房が丹精込めたからな。試してもらいさえすれば売れるはずだって信じていたぜ」
「それにしても旦那様やギルモアご本家がよく取り合ってくれたもんだ」
「そこが俺の手柄さ」
トーマはぐいと胸を張った。
「お前の名前を使わせてもらった」
「俺の名前?」
「ああ、標的鏡の発案者はステファノでございますってな」
「それで図面に俺のサインを入れさせたのか……」
ネルソンはトーマが見せた図面をじっと眺め、何かに納得したらしい。
「あれはたぶん、ギフトを使っていたんだな」
トーマは腕を組みながらそう言った。
(きっと「テミスの秤」を使ったんだろう。商会や侯爵家、いや王国にとって利のある取引かどうかを測ったんだな)
「そこからはとんとん拍子だ。王立軍より早く、ギルモア家の正式武装に採用されてな。そっちの納品が先になる」
「今でも旦那様の発言力がそれだけあるってことだね」
「ギルモアのご当主様が即決されたらしい。さすがは侯爵閣下だ。肝が太いぜ」
ギルモア家の当代侯爵はネルソンの兄デズモンドである。軍事に通じた果断の人であった。
標的鏡の軍事的価値を一目で見抜いた。それ以前に、ネルソンが推す寄子のステファノが発案者と聞き、既に前のめりではあったらしいが。
「あれ? ギルモアのご本家相手に商売で儲けて良いのだろうか?」
「そういうのは気にしなくて良いらしいぞ。侯爵家としては必要な物を買うだけだからな」
むしろ家人が一枚かんでいるということで、安心材料になるらしい。言われてみればそういう考え方もあるのかと思うが、大物ならではの鷹揚さであった。
「キムラーヤとしても、ギルモア侯爵家と王立軍に入り込めたのは大きな成果だった。お陰で俺も大きな顔ができるってもんさ」
にっこり笑って、トーマは細長い木箱を取り出した。
「こいつは俺からの礼だ。ステファノ専用の標的鏡取りつけ台座ができ上がったんでな」
「やっとできたのか」
「何しろ一点物だからな。侯爵閣下や王立軍を待たせるわけにもいかないんで、順番が後になっちまった。だが、その分しっかり作り込んである。手は抜いてないぜ?」
台座には一部が切れた円環状の板バネが2枚つけられており、ヘルメスの杖をはめ込むようになっていた。台座の上部には遠眼鏡がぴたりと乗るような加工がしてあり、革ベルトで固定する。
「あらかじめ台座と遠眼鏡を固定しておけば、現場ではユニットごと杖にはめ込んですぐに使える」
「取りつけてみるよ」
言われた通りにセットしてみると、杖と台座、台座と遠眼鏡、どちらのマウントにも揺るぎはなかった。
「うん。しっかりしているね。方向も杖と一致している」
「遠眼鏡の方向は2つのつまみで微調整できる。こっちが上下の調整用で、こいつが左右の調整だ」
「わかった。試射場で試してみるよ」
「それから、これは俺の手作りだ」
トーマは指の形がついた取っ手のようなものを取り出した。
「これは何だい?」
「試作品をダミーの杖に取りつけて構えてみたんだが、どうも持ちにくい。台座の下側にこいつを取りつけて、取っ手にしてみたんだ」
杖の後ろから前方にスライドさせると、台座保持用の円環にかちりとかぶさって止まった。
「こういう形で握りになるってわけさ」
試してみると、ただの棒であった時よりもはるかに安定する。握りの太さや指溝の間隔は、ステファノの手に合わせてあった。
「このために俺の手形まで採寸したんだね」
「へへへ。しっくりくるか? 合わないところがあったら言ってくれ。すぐに直してやるぜ」
「ありがとう。すごくよくできているよ」
「まあな。こいつをひな形にしてクロスボウに応用させてもらった」
「クロスボウにも握りをつけたのかい?」
「ああ、あれもただの棒みたいな恰好だったからな。せっかく照準器をつけるんだ。正確に狙いをつけられるような形にしたってわけさ」
トーマ自身は射撃の専門家ではない。ずぶの素人なのだが、こうしたら良くなるのではないかという発想力がトーマの真骨頂であった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第316話 標的鏡の威力を試す。」
「頼んでいないことまでやってくれて、すまないね」
ステファノはトーマの気配りに礼を言った。
「好きでやってることだから、気にするな。元は取れているしな」
それは本当のことであろう。良くも悪くも、トーマは商売人であった。ステファノ専用の握りはおまけのようなもので、クロスボウ用の汎用品で儲けを稼ぎ出していた。
「やっぱり新しい用途を考えることで、商売の道が開けるんだなあ。アカデミーに来た甲斐があったぜ」
トーマは上機嫌であった。
……
◆お楽しみに。
1
Amebloにて研究成果報告中。小説情報のほか、「超時空電脳生活」「超時空日常生活」「超時空電影生活」などお題は様々。https://ameblo.jp/hyper-space-lab
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説

裏切られ追放という名の処刑宣告を受けた俺が、人族を助けるために勇者になるはずないだろ
井藤 美樹
ファンタジー
初代勇者が建国したエルヴァン聖王国で双子の王子が生まれた。
一人には勇者の証が。
もう片方には証がなかった。
人々は勇者の誕生を心から喜ぶ。人と魔族との争いが漸く終結すると――。
しかし、勇者の証を持つ王子は魔力がなかった。それに比べ、持たない王子は莫大な魔力を有していた。
それが判明したのは五歳の誕生日。
証を奪って生まれてきた大罪人として、王子は右手を斬り落とされ魔獣が棲む森へと捨てられた。
これは、俺と仲間の復讐の物語だ――

先にわかっているからこそ、用意だけならできたとある婚約破棄騒動
志位斗 茂家波
ファンタジー
調査して準備ができれば、怖くはない。
むしろ、当事者なのに第3者視点でいることができるほどの余裕が持てるのである。
よくある婚約破棄とは言え、のんびり対応できるのだ!!
‥‥‥たまに書きたくなる婚約破棄騒動。
ゲスト、テンプレ入り混じりつつ、お楽しみください。

傍観している方が面白いのになぁ。
志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」
とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。
その彼らの様子はまるで……
「茶番というか、喜劇ですね兄さま」
「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」
思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。
これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。
「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。

公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです
かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。
強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。
これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる