256 / 629
第4章 魔術学園奮闘編
第256話 あなたチューターという制度を知っている?
しおりを挟む
「ステファノ、ちょっと残ってくれる?」
「はい。わかりました」
片づけの手伝いでもするのかなと、退出する生徒たちを見送りながら、ステファノはぼんやり考えた。
夕方落ち合うことになっているチャンが、後ろ髪を引かれるような顔をしてステファノを見ていた。
軽く手を振ってやると、急に周りの目を気にしておどおどと出て行った。
「さて、あなたチューターという制度を知っている?」
「あの、知りません」
「チューターというのは生徒の中から優秀な者が選ばれ、講師と共にクラス指導に当たる制度のことよ」
副担任とか助教に相当するアシスタント役であった。そう言えば、工芸入門や商業簿記入門の授業で講師の手伝いをしている人がいた。
(あれがチューターかな?)
「あなたにこの講義のチューターを務めてもらいたいのだけど、どうかしら?」
「えっ? 俺ですか?」
おそらく全生徒の中で最も教育レベルの低い自分が、チューターなどに選ばれるとは。ステファノは思わず動転した。
「俺が人を教えるなんて、無理じゃないでしょうか?」
「あら、今日の授業を見た限りでは、ちゃんと指導できていたわよ?」
「あれは薬草を刻むだけだから……」
「調合とはつまるところ、そういうことです」
イボンヌはステファノの謙遜を切って捨てた。
「後は煮たり、焙煎したり、蒸留したり。結局料理と変わらないでしょう?」
イボンヌが言う内容は、確かに料理でも行うことであった。
「薬の調合でも、レシピと言う言葉があるくらいですもの。医食同源と言う言葉は伊達じゃないのよ」
火を扱い、刃物を扱う。ステファノの技能は確かに薬剤調合に不可欠のものであった。
「知識はともかく、技術を見れば他の生徒よりも高いレベルにあるとは思います」
「生徒どころか、そこらの教員より上でしょうね」
本職の調剤師や錬金術師と比べるならともかく、並の教員などよりはるかに多くの場数を踏んでいることは間違いない。1日12時間以上、9年間毎日続けて来たのだ。
人生の半分以上である。
「チャレンジの課題、あなた簡単だと思ったでしょう?」
授業の最後にイボンヌがクラスに課したチャレンジ・テーマは、指定されたレシピに沿って調剤を正確に行うというものであった。切るだけではなく、すり潰し、蒸留し、正確な分量で溶液を混ぜ合わせるという複雑なレシピであった。
「はい。難しいところはないと思いました」
蒸し物や、ソースの調合の方がよほど微妙な火加減を必要とし、神経をすり減らすだろうと思った。
「あなたにとってはその程度の内容だということよ、この講座はね」
1学期を掛けて学ぶだけの意義がない。イボンヌはそう言った。
「チャレンジでスキップすることはできるけれど、それじゃ進歩がないでしょう? もっと深い調合の技術を知りたいと思わない?」
「もちろんです」
料理人の弟子として生きて来た日々がそうさせるのであろうか。ステファノは自分が生きていく道は、やはり何かの物作りに携わることだろうと感じていた。
魔道具師、錬金術師、薬師。自分に適した職業をアカデミー在学中に見つけることができれば、それが一番良いと考えていたのだ。
「だったら丁度良いわ。お昼前の1時間、この講義の準備を手伝ってくれるなら、その後の1時間はあなたに上級の調合技術を教えてあげられる」
火曜2限めの時間帯を作業補助と自分のための勉強に充てないかという誘いだった。
「それはありがたいお話だと思います」
「でしょう? 1学期の終わりにテストをして、必要なレベルに達していたなら、調合の中級と上級について単位を認定して上げられるわよ」
時間を大幅に短縮しながら、マン・ツー・マンでイボンヌの指導を受けられる。早期卒業を目指すステファノにとって、得しか存在しなかった。
「俺で良ければ、ぜひやらせてください」
「決まりね。書類を作っておくので、来週の2限めに研究棟へ来て頂戴。よろしく」
「よろしくお願いします」
アカデミーには勉強しに来たはずなのに、なぜか人を教える機会が増えていくステファノであった。
◆◆◆
柔研究会も一方的にステファノが教えを乞う場ではなくなった。
前半はミョウシンが柔を教え、後半はステファノが鉄壁の型を教える。そういう相互教授の場となっていた。
瞑想法から太極玉の練り方を知り、魔視脳を覚醒させたステファノは見違えるように動きが変わった。体幹が強化され、動きの無駄が少なくなったのだ。
こうなるとなまなかなことでは崩せない。投げ技の形に入る手前、ミョウシンは多くの手順を重ねなければならなくなっていた。
ステファノの攻めも変わった。意識しなくとも体が動けばイドも共に動く。ミョウシンの重心は、ステファノの誘導により微妙にずれていく。そこにいつの間にかステファノの体が入り込み、行き場をなくしたミョウシンの上体はステファノの体に勝手に乗り上げてしまう。
10本の打ち込み、その最後は投げ切ることになっていた。投げ切るも何も、ステファノが止めなければ早瀬の流れのようにミョウシンはマットに落ちていく。
それが最も自然なことであるかのように。あらかじめ決まっていたことのごとく。
今もステファノの背負いに載せられながら、ミョウシンは不思議な感覚の中にいる。
ステファノに投げられると、少しも苦しくない。
マットに落ちれば衝撃を受けて、息が詰まる。そこは変わらない。
不思議なのは途中だ。
普通投げられる時は「うっ」と苦しくなる。引っ張られたり、押し上げられたりして、筋肉や内臓が押しつぶされる感覚を覚えるのだ。
それが投げの頂点を過ぎたところで解放され、支えのない落下に変わる。
勝負の観点で言えば、投げられる方には「やられる!」という感覚が「やられた!」に変わる瞬間が、投げの途中で訪れるのだ。
ステファノの投げは違う。
最初は同じだった。圧迫から解放へ変わる感覚がそこにあった。
いつからか、それがわからなくなってきた。境目があいまいになるとともに、初めの圧迫が薄れていく。
自分は最初から早瀬を流れていて、ステファノという岩の表面をするりと滑っただけのような。
そしてその岩は、ますます角を失って丸くなっていく。滑らかになって行く。
ミョウシンは投げられることが気持ち良いとさえ感じていた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第257話 あなたにあって、わたくしにはないもの。それは何でしょう?」
一方で、自分はどうだろうか? 進歩しているのか?
ステファノの変化が著しいため、ミョウシンは自分のことが気になった。他人と比べることに意味はないと、頭ではわかっている。しかし、それでも気になってしまうのが人というものであった。
「ステファノ、わたくしは進歩しているのでしょうか?」
「えっ? どういうことですか?」
稽古の切れ目、休憩に入ったところでミョウシンはたまらずにステファノに聞いてしまった。
……
◆お楽しみに。
「はい。わかりました」
片づけの手伝いでもするのかなと、退出する生徒たちを見送りながら、ステファノはぼんやり考えた。
夕方落ち合うことになっているチャンが、後ろ髪を引かれるような顔をしてステファノを見ていた。
軽く手を振ってやると、急に周りの目を気にしておどおどと出て行った。
「さて、あなたチューターという制度を知っている?」
「あの、知りません」
「チューターというのは生徒の中から優秀な者が選ばれ、講師と共にクラス指導に当たる制度のことよ」
副担任とか助教に相当するアシスタント役であった。そう言えば、工芸入門や商業簿記入門の授業で講師の手伝いをしている人がいた。
(あれがチューターかな?)
「あなたにこの講義のチューターを務めてもらいたいのだけど、どうかしら?」
「えっ? 俺ですか?」
おそらく全生徒の中で最も教育レベルの低い自分が、チューターなどに選ばれるとは。ステファノは思わず動転した。
「俺が人を教えるなんて、無理じゃないでしょうか?」
「あら、今日の授業を見た限りでは、ちゃんと指導できていたわよ?」
「あれは薬草を刻むだけだから……」
「調合とはつまるところ、そういうことです」
イボンヌはステファノの謙遜を切って捨てた。
「後は煮たり、焙煎したり、蒸留したり。結局料理と変わらないでしょう?」
イボンヌが言う内容は、確かに料理でも行うことであった。
「薬の調合でも、レシピと言う言葉があるくらいですもの。医食同源と言う言葉は伊達じゃないのよ」
火を扱い、刃物を扱う。ステファノの技能は確かに薬剤調合に不可欠のものであった。
「知識はともかく、技術を見れば他の生徒よりも高いレベルにあるとは思います」
「生徒どころか、そこらの教員より上でしょうね」
本職の調剤師や錬金術師と比べるならともかく、並の教員などよりはるかに多くの場数を踏んでいることは間違いない。1日12時間以上、9年間毎日続けて来たのだ。
人生の半分以上である。
「チャレンジの課題、あなた簡単だと思ったでしょう?」
授業の最後にイボンヌがクラスに課したチャレンジ・テーマは、指定されたレシピに沿って調剤を正確に行うというものであった。切るだけではなく、すり潰し、蒸留し、正確な分量で溶液を混ぜ合わせるという複雑なレシピであった。
「はい。難しいところはないと思いました」
蒸し物や、ソースの調合の方がよほど微妙な火加減を必要とし、神経をすり減らすだろうと思った。
「あなたにとってはその程度の内容だということよ、この講座はね」
1学期を掛けて学ぶだけの意義がない。イボンヌはそう言った。
「チャレンジでスキップすることはできるけれど、それじゃ進歩がないでしょう? もっと深い調合の技術を知りたいと思わない?」
「もちろんです」
料理人の弟子として生きて来た日々がそうさせるのであろうか。ステファノは自分が生きていく道は、やはり何かの物作りに携わることだろうと感じていた。
魔道具師、錬金術師、薬師。自分に適した職業をアカデミー在学中に見つけることができれば、それが一番良いと考えていたのだ。
「だったら丁度良いわ。お昼前の1時間、この講義の準備を手伝ってくれるなら、その後の1時間はあなたに上級の調合技術を教えてあげられる」
火曜2限めの時間帯を作業補助と自分のための勉強に充てないかという誘いだった。
「それはありがたいお話だと思います」
「でしょう? 1学期の終わりにテストをして、必要なレベルに達していたなら、調合の中級と上級について単位を認定して上げられるわよ」
時間を大幅に短縮しながら、マン・ツー・マンでイボンヌの指導を受けられる。早期卒業を目指すステファノにとって、得しか存在しなかった。
「俺で良ければ、ぜひやらせてください」
「決まりね。書類を作っておくので、来週の2限めに研究棟へ来て頂戴。よろしく」
「よろしくお願いします」
アカデミーには勉強しに来たはずなのに、なぜか人を教える機会が増えていくステファノであった。
◆◆◆
柔研究会も一方的にステファノが教えを乞う場ではなくなった。
前半はミョウシンが柔を教え、後半はステファノが鉄壁の型を教える。そういう相互教授の場となっていた。
瞑想法から太極玉の練り方を知り、魔視脳を覚醒させたステファノは見違えるように動きが変わった。体幹が強化され、動きの無駄が少なくなったのだ。
こうなるとなまなかなことでは崩せない。投げ技の形に入る手前、ミョウシンは多くの手順を重ねなければならなくなっていた。
ステファノの攻めも変わった。意識しなくとも体が動けばイドも共に動く。ミョウシンの重心は、ステファノの誘導により微妙にずれていく。そこにいつの間にかステファノの体が入り込み、行き場をなくしたミョウシンの上体はステファノの体に勝手に乗り上げてしまう。
10本の打ち込み、その最後は投げ切ることになっていた。投げ切るも何も、ステファノが止めなければ早瀬の流れのようにミョウシンはマットに落ちていく。
それが最も自然なことであるかのように。あらかじめ決まっていたことのごとく。
今もステファノの背負いに載せられながら、ミョウシンは不思議な感覚の中にいる。
ステファノに投げられると、少しも苦しくない。
マットに落ちれば衝撃を受けて、息が詰まる。そこは変わらない。
不思議なのは途中だ。
普通投げられる時は「うっ」と苦しくなる。引っ張られたり、押し上げられたりして、筋肉や内臓が押しつぶされる感覚を覚えるのだ。
それが投げの頂点を過ぎたところで解放され、支えのない落下に変わる。
勝負の観点で言えば、投げられる方には「やられる!」という感覚が「やられた!」に変わる瞬間が、投げの途中で訪れるのだ。
ステファノの投げは違う。
最初は同じだった。圧迫から解放へ変わる感覚がそこにあった。
いつからか、それがわからなくなってきた。境目があいまいになるとともに、初めの圧迫が薄れていく。
自分は最初から早瀬を流れていて、ステファノという岩の表面をするりと滑っただけのような。
そしてその岩は、ますます角を失って丸くなっていく。滑らかになって行く。
ミョウシンは投げられることが気持ち良いとさえ感じていた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第257話 あなたにあって、わたくしにはないもの。それは何でしょう?」
一方で、自分はどうだろうか? 進歩しているのか?
ステファノの変化が著しいため、ミョウシンは自分のことが気になった。他人と比べることに意味はないと、頭ではわかっている。しかし、それでも気になってしまうのが人というものであった。
「ステファノ、わたくしは進歩しているのでしょうか?」
「えっ? どういうことですか?」
稽古の切れ目、休憩に入ったところでミョウシンはたまらずにステファノに聞いてしまった。
……
◆お楽しみに。
0
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
公爵令嬢はアホ係から卒業する
依智川ゆかり
ファンタジー
『エルメリア・バーンフラウト! お前との婚約を破棄すると、ここに宣言する!!」
婚約相手だったアルフォード王子からそんな宣言を受けたエルメリア。
そんな王子は、数日後バーンフラウト家にて、土下座を披露する事になる。
いや、婚約破棄自体はむしろ願ったり叶ったりだったんですが、あなた本当に分かってます?
何故、私があなたと婚約する事になったのか。そして、何故公爵令嬢である私が『アホ係』と呼ばれるようになったのか。
エルメリアはアルフォード王子……いや、アホ王子に話し始めた。
彼女が『アホ係』となった経緯を、嘘偽りなく。
*『小説家になろう』でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる