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第4章 魔術学園奮闘編
第250話 よし! 体を動かそう!
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ステファノは棚から帳簿の束を取り、机の上に置いた。
帳簿を広げる前に、セルゲイの言葉を思い出そうとしていた。出題者の意図を知り、それに応えること。
それが回答への早道だとステファノは考えた。
「さて、この商店では経理担当者による不正が行われました。それはこの期間の中に含まれています。皆さんはこの帳簿を見てどこに不正があるのかを発見してください。そしてわかった人はそれを不正と考える根拠を書いて、次回の授業で提出すること」
セルゲイ先生はそう言った。そしてこうも言った。
「1つだけヒントを上げましょう。簿記にはルールがあり、帳簿には秩序があります。この帳簿は一見破綻なく作られていますが、所詮偽りの物です。見る人が見れば美しくない。落ちついて読めば、数字があなたに語りかけるでしょう」
(与えられたのはこの帳簿だけだ。この商店がどこの何という商店かわかれば、帳簿以外の情報を得られるかもしれない。しかし……)
そのヒントは与えられていない。課題は「この帳簿を見てどこに不正があるのかを発見」することなのだ。
答えは帳簿の中にあるはずであった。
(「この帳簿は一見破綻なく作られて」いるとは、表面上の簿記ルールは守られているということだ。「数字が合わない」といったあからさまな間違いではないはずだ)
(「見る人が見れば美しくない」とはどういう意味だ?)
「美しくない」という言葉にヒントがありそうだった。間違ってはいないが美しくない。そういうことに思える。
(美しくない……美しくない……。よく煮込まれたシチューに、生の野菜が混ざっているような?)
それは「違和感」という言葉で表される光景であった。周りから浮いて突出した存在。
(1つは「場違いな数字」を探すことだな)
ステファノはセルゲイの最後の言葉も気になった。
「落ちついて読めば、数字があなたに語りかけるでしょう」
(「落ちついて見れば」ではなく「落ちついて読めば」と言ったのには理由がありそうだ。「見る」と「読む」の違いとは……)
ステファノは「見る」ことには強い。しかし、「読む」方は精々人並みに過ぎない。
読むことの中に正解発見の鍵が潜んでいるなら、自分には見つけられないかもしれないと感じた。
(何が違うんだ。俺は帳簿の1ページに書かれた内容を「絵」として一瞬で記憶できる。しかし、それではダメなんだ。帳簿の内容を理解したことにはならない)
帳簿の内容は「一瞬の出来事」ではない。1つ1つの数字には意味がある。現実の積み重ねがある。
(意味を知るためには読まなければいけないんだ。だけど、すべてのページのすべての数字を読み解くことなんかできるわけがない。そんな時間はない……)
ステファノは袋小路に入り込んだような閉塞感を感じた。
ここに出口はないのだろうか?
(……いや、違うぞ! 考え方が「逆」なんだ! 答えがあって、見つけられるという以上、全部を読み解かなくてもわかるということだ。問題は「どこを読むか」なんだ!)
ステファノはもう一度セルゲイの言葉を振り返った。
「この商店では経理担当者による不正が行われました」
一番冒頭のその言葉がステファノの脳裏に鳴り響いた。「経理担当者による不正」。
(そうだ。これは間違い探しの問題じゃない。「経理担当者による不正」を探す問題だ。「経理担当者が不正を隠すために数字を書き換えた」ということなんだ!)
その書き換えは長い間露見しなかったはずである。経理担当者が隠した数字だ。見つけにくかったであろう。
それであるのに、「数字が語りかける」とセルゲイは言う。「読めばわかる」と言う。
(隠していても隠しきれていないということだ)
腕を組んで目を瞑ったステファノの頭に、「頭隠して尻隠さず」という言葉がふと浮かんだ。
(うーん。もう少しでわかりそうな気がする。近い所にいるはずだ)
「考え過ぎると人の発想は1つのことから動けなくなる。そういう時にはまったく違うことをやって、頭を空っぽにすると良い」
ドイルはかつてそう教えてくれた。
(よし! 体を動かそう!)
ステファノは部屋の中で鉄壁の型を行うことにした。部屋は決して大きくないが、動き方を工夫すれば型の極意を体現することはできる。
型を構成する12の手を流れるように演じて行く。一巡するのに約1分しかかからない。
五巡で没入し、すべてを忘れた。
ステファノは10回の演舞を終了し、型を収めた。
(何だっけ? そうだ、簿記入門の課題だった)
チャレンジのことを忘れ去るほど、ステファノは演舞に没入していた。
机を離れる直前に書き込んだノートには:
「どこを読むか?」
「隠しても隠しきれていない!」
そう書かれていた。
(発想を変えるんだったな。「どこを読むか?」か……。反対に考えたらどうだ? 「どこを読まないか?」)
読まない場所以外は読む場所になる。AかBかの二者択一であれば、2つの表現は結局同じことを意味するはずだ。
(「読まない場所」ってどこだ。探しても仕方がない場所だ。「正しい」ことが最初からわかっている場所だ)
そんな場所、正しいとわかっている場所などあるのだろうかと、ステファノは考えた。
(経理担当者が不正を隠した。一度は見つからずに誤魔化せたはずだ。だったら……)
ステファノは帳簿の表紙をめくった。そこには当該年度の決算書が閉じられていた。
「一見破綻なく作られている」としたら、この決算書は正しいのだ。帳簿にあいた「穴」は一時的に補填してあるはずだ。
(あくまでも「一時的に」だ。高利貸しに金を借りたとしても長くは続かない。すぐに返済して帳簿にまた穴をあけているはずだ!)
通常帳簿のチェックは「末日ベース」で行われる。それは「決算」という行為が年度末という1点で行われるからだ。
それ以外の日は所詮「途中経過」であり「正式な結果」とはみなされない。
(わかったぞ! 「年度末以外」を読めばいいんだ!)
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第251話 なぜモーリー氏は聖スノーデンを裏切ったか?」
図書館につくと、ステファノはまず閲覧室に向かった。
(文献を探す前に作戦を立てておかなくちゃ。知識が少ないんだから、やみくもに突進したらすぐ行き詰まるぞ)
ステファノは学習用のノートを開き、空白ページの一番上に「なぜモーリーは聖スノーデンを殺したいのか?」と書き入れた。
行為には動機がある。危険を伴う、重大な行為であればなおさらだ。
そこには何某かの「得」がなければならない。
(得と言ってもいろいろあるが、大きく分けて2つの方向性があるかな)
……
◆お楽しみに。
帳簿を広げる前に、セルゲイの言葉を思い出そうとしていた。出題者の意図を知り、それに応えること。
それが回答への早道だとステファノは考えた。
「さて、この商店では経理担当者による不正が行われました。それはこの期間の中に含まれています。皆さんはこの帳簿を見てどこに不正があるのかを発見してください。そしてわかった人はそれを不正と考える根拠を書いて、次回の授業で提出すること」
セルゲイ先生はそう言った。そしてこうも言った。
「1つだけヒントを上げましょう。簿記にはルールがあり、帳簿には秩序があります。この帳簿は一見破綻なく作られていますが、所詮偽りの物です。見る人が見れば美しくない。落ちついて読めば、数字があなたに語りかけるでしょう」
(与えられたのはこの帳簿だけだ。この商店がどこの何という商店かわかれば、帳簿以外の情報を得られるかもしれない。しかし……)
そのヒントは与えられていない。課題は「この帳簿を見てどこに不正があるのかを発見」することなのだ。
答えは帳簿の中にあるはずであった。
(「この帳簿は一見破綻なく作られて」いるとは、表面上の簿記ルールは守られているということだ。「数字が合わない」といったあからさまな間違いではないはずだ)
(「見る人が見れば美しくない」とはどういう意味だ?)
「美しくない」という言葉にヒントがありそうだった。間違ってはいないが美しくない。そういうことに思える。
(美しくない……美しくない……。よく煮込まれたシチューに、生の野菜が混ざっているような?)
それは「違和感」という言葉で表される光景であった。周りから浮いて突出した存在。
(1つは「場違いな数字」を探すことだな)
ステファノはセルゲイの最後の言葉も気になった。
「落ちついて読めば、数字があなたに語りかけるでしょう」
(「落ちついて見れば」ではなく「落ちついて読めば」と言ったのには理由がありそうだ。「見る」と「読む」の違いとは……)
ステファノは「見る」ことには強い。しかし、「読む」方は精々人並みに過ぎない。
読むことの中に正解発見の鍵が潜んでいるなら、自分には見つけられないかもしれないと感じた。
(何が違うんだ。俺は帳簿の1ページに書かれた内容を「絵」として一瞬で記憶できる。しかし、それではダメなんだ。帳簿の内容を理解したことにはならない)
帳簿の内容は「一瞬の出来事」ではない。1つ1つの数字には意味がある。現実の積み重ねがある。
(意味を知るためには読まなければいけないんだ。だけど、すべてのページのすべての数字を読み解くことなんかできるわけがない。そんな時間はない……)
ステファノは袋小路に入り込んだような閉塞感を感じた。
ここに出口はないのだろうか?
(……いや、違うぞ! 考え方が「逆」なんだ! 答えがあって、見つけられるという以上、全部を読み解かなくてもわかるということだ。問題は「どこを読むか」なんだ!)
ステファノはもう一度セルゲイの言葉を振り返った。
「この商店では経理担当者による不正が行われました」
一番冒頭のその言葉がステファノの脳裏に鳴り響いた。「経理担当者による不正」。
(そうだ。これは間違い探しの問題じゃない。「経理担当者による不正」を探す問題だ。「経理担当者が不正を隠すために数字を書き換えた」ということなんだ!)
その書き換えは長い間露見しなかったはずである。経理担当者が隠した数字だ。見つけにくかったであろう。
それであるのに、「数字が語りかける」とセルゲイは言う。「読めばわかる」と言う。
(隠していても隠しきれていないということだ)
腕を組んで目を瞑ったステファノの頭に、「頭隠して尻隠さず」という言葉がふと浮かんだ。
(うーん。もう少しでわかりそうな気がする。近い所にいるはずだ)
「考え過ぎると人の発想は1つのことから動けなくなる。そういう時にはまったく違うことをやって、頭を空っぽにすると良い」
ドイルはかつてそう教えてくれた。
(よし! 体を動かそう!)
ステファノは部屋の中で鉄壁の型を行うことにした。部屋は決して大きくないが、動き方を工夫すれば型の極意を体現することはできる。
型を構成する12の手を流れるように演じて行く。一巡するのに約1分しかかからない。
五巡で没入し、すべてを忘れた。
ステファノは10回の演舞を終了し、型を収めた。
(何だっけ? そうだ、簿記入門の課題だった)
チャレンジのことを忘れ去るほど、ステファノは演舞に没入していた。
机を離れる直前に書き込んだノートには:
「どこを読むか?」
「隠しても隠しきれていない!」
そう書かれていた。
(発想を変えるんだったな。「どこを読むか?」か……。反対に考えたらどうだ? 「どこを読まないか?」)
読まない場所以外は読む場所になる。AかBかの二者択一であれば、2つの表現は結局同じことを意味するはずだ。
(「読まない場所」ってどこだ。探しても仕方がない場所だ。「正しい」ことが最初からわかっている場所だ)
そんな場所、正しいとわかっている場所などあるのだろうかと、ステファノは考えた。
(経理担当者が不正を隠した。一度は見つからずに誤魔化せたはずだ。だったら……)
ステファノは帳簿の表紙をめくった。そこには当該年度の決算書が閉じられていた。
「一見破綻なく作られている」としたら、この決算書は正しいのだ。帳簿にあいた「穴」は一時的に補填してあるはずだ。
(あくまでも「一時的に」だ。高利貸しに金を借りたとしても長くは続かない。すぐに返済して帳簿にまた穴をあけているはずだ!)
通常帳簿のチェックは「末日ベース」で行われる。それは「決算」という行為が年度末という1点で行われるからだ。
それ以外の日は所詮「途中経過」であり「正式な結果」とはみなされない。
(わかったぞ! 「年度末以外」を読めばいいんだ!)
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第251話 なぜモーリー氏は聖スノーデンを裏切ったか?」
図書館につくと、ステファノはまず閲覧室に向かった。
(文献を探す前に作戦を立てておかなくちゃ。知識が少ないんだから、やみくもに突進したらすぐ行き詰まるぞ)
ステファノは学習用のノートを開き、空白ページの一番上に「なぜモーリーは聖スノーデンを殺したいのか?」と書き入れた。
行為には動機がある。危険を伴う、重大な行為であればなおさらだ。
そこには何某かの「得」がなければならない。
(得と言ってもいろいろあるが、大きく分けて2つの方向性があるかな)
……
◆お楽しみに。
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