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第4章 魔術学園奮闘編
第236話 ですけど、大したことではありませんよ?
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「それでここに来たというわけか」
「はい」
教務棟の奥、学長室の隣にある応接間でマリアンヌはダイアン、ステファノの2人に向き合っていた。
「ふん。大きな騒ぎにはならなかったのだな?」
「はい。生徒には今ひとつぴんと来ていなかったようです」
マリアンヌの質問にダイアンが答える。
ステファノはダイアンの隣でおとなしくソファーに座っていた。
さすがのステファノでも、あれをやればこういうことになるだろうと予想はついていた。大事になる手前で学科長に呼ばれるレベル、そこを狙ってパフォーマンスを放り込んだのだ。
「他人の魔術を奪い取るだと。そんな術は聞いたことがないな」
「確か『まま借りの術』と」
思いつきで名づけた術の名前が大人たちの口に上るのを、ステファノは不思議な気持ちで眺めていた。
「ふざけた名前だ」
吐き捨てるように言うと、マリアンヌはステファノに目を向けた。
「お前は自重というものを知らんのか?」
「おかしなことはしていないと思いますが?」
ステファノのやったことは非常識ではあったが、不法なことではなかった。
「授業の趣旨に沿った実験のつもりでした」
その通りであった。魔力とは借物ではないかという意見を補足するために、ダイアンの魔力を借りて見せたのである。誰にも迷惑はかけていない。
問題は、そんなことができるなどと誰も予想していなかったことである。
「お前は誰の術でも盗めるのか?」
「術の内容が理解できれば、たぶん」
何をしているのかわからない複雑な術は、借りてくることができない。魔力を移動させることはできるが、術としては維持できないだろう。
「借りてくるだけですけど」
盗むと言われると聞こえが悪い。
「そんなことはどっちでも良い! 他人の術を横取りできるという事実が問題なのだ」
「ですけど、大したことではありませんよ?」
「何?」
熱くなったマリアンヌにステファノは冷静さを取り戻すよう呼び掛ける。
「考えてみてください。俺が魔術を借りてきたとして、ダイアン先生が魔力の供給を止めれば術はそれで消えてしまいます」
「確かにそうです」
「だから、術を横取りされて困るなら術を取り消せば良いんです。そして、もう一度術を使えば自分の物として制御できます」
言われてみればその通りである。自分の術が消えてしまうという事実が衝撃的なため大騒ぎしてしまったが、発動を取り消して掛け直せばそれまでのことであった。
「だが、それはお前に対していかなる魔術も効かぬということではないか?」
「攻撃される前に察知できれば、ですね。術の発動に時間が掛かりますから」
ステファノは嘘を吐いていない。敵の攻撃に対して先を取るというのは、魔術の場合難しいことであった。
通常は魔術発動までに、イドを練り上げ、イデアを呼び出し、術を構成する必要があった。並みの術者なら3秒必要とするところである。
それでは掛けられた術を横取りする暇はない。ステファノの「まま借り」は、宝の持ち腐れということになる。
ステファノが言う通りであれば。
実際には、ステファノは術をノータイムで発動できる。「まま借り」も同じだ。
したがって、ステファノやヨシズミであれば仕掛けられた魔術を無効化できるのであった。
術の構成までわかれば、そのまま相手に跳ね返すことさえできる。
(師匠にやらされたカウンターの練習は、こういうことのためだったんだな)
あれは「後出しじゃんけん」を瞬時に出す訓練であった。飛んでくる術に、それを打ち消す術をかぶせる。
それができるのなら、相手に術を投げ返すことも容易い。
(それができるから「千変万化」なんだな。さすがはヨシズミ師匠だ)
「うむむ、それにしてもだ。非常識な技を使う奴だ」
「その辺は山奥で修業して、世間の魔術を良く知らないせいだと思います。申し訳ないです」
ステファノは得意の「田舎者なのですみません」方式で乗り切ろうとしていた。
大概のもめごとはこれで行けるはずだった。
「謝ればすむことばかりではないぞ」
ぶつぶつと言うマリアンヌだったが、少し冷静さを取り戻したようだ。
「その『まま借り』とやらの術理はどうなっているんだ?」
1人の魔術師、研究者としての好奇心が頭をもたげた。
「簡単に言うと、構成要素の『後づけ』です」
「何だと? 『構成要素』とは何のことだ?」
教師と生徒の立場が逆転していることに、その場の誰も気づかない。最早ステファノのペースであった。
「あれ? アカデミーではそういう呼び方をしないのかな? うちの師匠から、魔術には魔力と構成要素とが必要だと教わったんですが」
これは本当のことである。魔術とはこういうものだと教えてくれるときに、ヨシズミが用いた説明法であった。
「いいから、その構成要素とやらを言ってみろ」
「場所と、対象と、態様ですね」
ステファノは整然と説明した。
「場所というのは術を発現させる位置のことですね。対象とは術が働きかけるべき相手のこと。態様とはどんな形で発生すべきか」
もっとわかりやすく言えば、「どこで」、「何を」、「どうする」という指定である。
「種火の術を例にしましょう。ダイアン先生は、『ケースの中で』、『何もないところに』、『指先大の火を燃やす』という構成要素を指定しました」
今回は攻撃魔法ではないので、ダイアンは「対象」を指定していないことになる。
種火の術でも、生活の中では「薪」や「炭」を対象に指定することが多いだろう。
「そんなことはいちいち決めるまでもないことだろう」
「そうですね。普通は無意識に指定していると思います」
無意識にしていることだからこそ、隙があるのだった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第237話 それでは単なる思いつきと変わらんな。」
「借物とは誰からの借物だ?」
「はっきりとは言えません。『世界』かもしれませんし、『神』なのかもしれません」
ステファノ自身は、相手は「世界」だと考えている。もっと細かく言えば、「イデア界」だ。
「それでは単なる思いつきと変わらんな」
「そうかもしれませんね。実際に人から魔力を借りることはできましたけど」
単なる仮説と言われようとも、それに符合した現実をひき起こしてみせた。
「精神力説」や「信仰心説」、果ては「体力説」は同じことができるのか?
ステファノからの痛烈な批判であった。
……
◆お楽しみに。
「はい」
教務棟の奥、学長室の隣にある応接間でマリアンヌはダイアン、ステファノの2人に向き合っていた。
「ふん。大きな騒ぎにはならなかったのだな?」
「はい。生徒には今ひとつぴんと来ていなかったようです」
マリアンヌの質問にダイアンが答える。
ステファノはダイアンの隣でおとなしくソファーに座っていた。
さすがのステファノでも、あれをやればこういうことになるだろうと予想はついていた。大事になる手前で学科長に呼ばれるレベル、そこを狙ってパフォーマンスを放り込んだのだ。
「他人の魔術を奪い取るだと。そんな術は聞いたことがないな」
「確か『まま借りの術』と」
思いつきで名づけた術の名前が大人たちの口に上るのを、ステファノは不思議な気持ちで眺めていた。
「ふざけた名前だ」
吐き捨てるように言うと、マリアンヌはステファノに目を向けた。
「お前は自重というものを知らんのか?」
「おかしなことはしていないと思いますが?」
ステファノのやったことは非常識ではあったが、不法なことではなかった。
「授業の趣旨に沿った実験のつもりでした」
その通りであった。魔力とは借物ではないかという意見を補足するために、ダイアンの魔力を借りて見せたのである。誰にも迷惑はかけていない。
問題は、そんなことができるなどと誰も予想していなかったことである。
「お前は誰の術でも盗めるのか?」
「術の内容が理解できれば、たぶん」
何をしているのかわからない複雑な術は、借りてくることができない。魔力を移動させることはできるが、術としては維持できないだろう。
「借りてくるだけですけど」
盗むと言われると聞こえが悪い。
「そんなことはどっちでも良い! 他人の術を横取りできるという事実が問題なのだ」
「ですけど、大したことではありませんよ?」
「何?」
熱くなったマリアンヌにステファノは冷静さを取り戻すよう呼び掛ける。
「考えてみてください。俺が魔術を借りてきたとして、ダイアン先生が魔力の供給を止めれば術はそれで消えてしまいます」
「確かにそうです」
「だから、術を横取りされて困るなら術を取り消せば良いんです。そして、もう一度術を使えば自分の物として制御できます」
言われてみればその通りである。自分の術が消えてしまうという事実が衝撃的なため大騒ぎしてしまったが、発動を取り消して掛け直せばそれまでのことであった。
「だが、それはお前に対していかなる魔術も効かぬということではないか?」
「攻撃される前に察知できれば、ですね。術の発動に時間が掛かりますから」
ステファノは嘘を吐いていない。敵の攻撃に対して先を取るというのは、魔術の場合難しいことであった。
通常は魔術発動までに、イドを練り上げ、イデアを呼び出し、術を構成する必要があった。並みの術者なら3秒必要とするところである。
それでは掛けられた術を横取りする暇はない。ステファノの「まま借り」は、宝の持ち腐れということになる。
ステファノが言う通りであれば。
実際には、ステファノは術をノータイムで発動できる。「まま借り」も同じだ。
したがって、ステファノやヨシズミであれば仕掛けられた魔術を無効化できるのであった。
術の構成までわかれば、そのまま相手に跳ね返すことさえできる。
(師匠にやらされたカウンターの練習は、こういうことのためだったんだな)
あれは「後出しじゃんけん」を瞬時に出す訓練であった。飛んでくる術に、それを打ち消す術をかぶせる。
それができるのなら、相手に術を投げ返すことも容易い。
(それができるから「千変万化」なんだな。さすがはヨシズミ師匠だ)
「うむむ、それにしてもだ。非常識な技を使う奴だ」
「その辺は山奥で修業して、世間の魔術を良く知らないせいだと思います。申し訳ないです」
ステファノは得意の「田舎者なのですみません」方式で乗り切ろうとしていた。
大概のもめごとはこれで行けるはずだった。
「謝ればすむことばかりではないぞ」
ぶつぶつと言うマリアンヌだったが、少し冷静さを取り戻したようだ。
「その『まま借り』とやらの術理はどうなっているんだ?」
1人の魔術師、研究者としての好奇心が頭をもたげた。
「簡単に言うと、構成要素の『後づけ』です」
「何だと? 『構成要素』とは何のことだ?」
教師と生徒の立場が逆転していることに、その場の誰も気づかない。最早ステファノのペースであった。
「あれ? アカデミーではそういう呼び方をしないのかな? うちの師匠から、魔術には魔力と構成要素とが必要だと教わったんですが」
これは本当のことである。魔術とはこういうものだと教えてくれるときに、ヨシズミが用いた説明法であった。
「いいから、その構成要素とやらを言ってみろ」
「場所と、対象と、態様ですね」
ステファノは整然と説明した。
「場所というのは術を発現させる位置のことですね。対象とは術が働きかけるべき相手のこと。態様とはどんな形で発生すべきか」
もっとわかりやすく言えば、「どこで」、「何を」、「どうする」という指定である。
「種火の術を例にしましょう。ダイアン先生は、『ケースの中で』、『何もないところに』、『指先大の火を燃やす』という構成要素を指定しました」
今回は攻撃魔法ではないので、ダイアンは「対象」を指定していないことになる。
種火の術でも、生活の中では「薪」や「炭」を対象に指定することが多いだろう。
「そんなことはいちいち決めるまでもないことだろう」
「そうですね。普通は無意識に指定していると思います」
無意識にしていることだからこそ、隙があるのだった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第237話 それでは単なる思いつきと変わらんな。」
「借物とは誰からの借物だ?」
「はっきりとは言えません。『世界』かもしれませんし、『神』なのかもしれません」
ステファノ自身は、相手は「世界」だと考えている。もっと細かく言えば、「イデア界」だ。
「それでは単なる思いつきと変わらんな」
「そうかもしれませんね。実際に人から魔力を借りることはできましたけど」
単なる仮説と言われようとも、それに符合した現実をひき起こしてみせた。
「精神力説」や「信仰心説」、果ては「体力説」は同じことができるのか?
ステファノからの痛烈な批判であった。
……
◆お楽しみに。
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