233 / 671
第4章 魔術学園奮闘編
第233話 魔術学入門、始まる。
しおりを挟む
月曜の朝、ステファノは気持ち良く目覚めた。
前日には2つのチャレンジ・テーマへの対応を終わらせた。
合格点を得られるかどうかはわからない。それでも自分の中で納得できる内容の答えを出せた。
そのことにステファノは満足していた。
(学校って面白いかもしれない)
この1週間、結局ステファノは休める日がなかった。しかし、それをつらいと感じる気持ちはない。
「飯屋」の下働き、かつての生活から考えれば「毎日が休み」のようなものであった。
(こんな生活をしているなんて、親父に言っても信じてもらえないだろうな)
「働きもしねえで、どうやって飯を食うんだ?」
バンスならそう言って、鼻を鳴らしたことであろう。
だが、ここでもステファノは数少ない例外であった。恵まれた暮らしをして来た貴族の子弟や富豪の子女たちは、日曜日に宿題をやらされでもしようものなら「休みがない」と言って不平をこぼす。
彼らが「怠けもの」というわけではない。手にマメをこしらえるような暮らしをしたことがないのだ。そんな人間に仕事の大変さを説いたところで理解できるわけがない。
人は自分の経験を元に世界を理解しようとする生き物なのだ。
ステファノは今朝も無人の運動場で、ただ1人套路を練る。誰に見せるためでも、誰かに命じられたからでもない。
これが自分にとって「良いもの」だと信じるからだ。
太極はステファノと共にある。守る時は打ち消し、攻めるときは発する。
陽気と陰気は自ら意思を持つごとく、ステファノの手足と共に動いた。
陽極まれば陰に転じ、陰極まれば陽に転ず。終わりなき永劫の連環はステファノを中心に、巡り、巡る。
今ならヨシズミが投げる魔力を帯びた礫を、そのまま受け止めることも、投げ返すことも自在にできるであろう。
太極の間に宇宙あり。万物は収まるべきところに収まる。
(そうか)
套路を収めてステファノは卒然と悟った。
(套路の原型は48手。それを簡略化した24手をマルチェルさんは俺に教えてくれた)
48手の中に、「い」の型から「す」の型までの組み合わせが収まる。右手と左手の入れ替わりを無視すれば、24手に収まるのだ。
套路とは「太極開合」の中に収まる48の型を教えてくれる道筋であった。
(「い」)
(「ろ」)
ステファノは48手を意識して套路をなぞる。陽気と陰気が体をめぐって、イデアを誘い引き出す。
(ああ、そうか。ここで「火球」が走るのか。これは「ヘルメスの杖」)
(「ん」)
ステファノは息を吐き切り、套路を収めた。
(これだ! これを究めれば、虹の王は俺と一体になる)
実感としてそれを理解した。
意識を、念を籠めてイデアを練ればやがてイデアはイドと1つになる。
その時虹の王が目覚めるであろう。
その日、つい套路を夢中になって繰り返した結果、ステファノは朝食を食べそびれて授業に出る羽目になった。
◆◆◆
ダイアンという「魔術学入門」の講師は気が弱そうな女性だった。
当然のことながら教室に集まった生徒は魔術科の新入生だけであった。その数は9名。
出席簿に名前を記入させながら、ダイアンはきょろきょろと視線を動かして話し始めた。
「この講座は魔術学入門です。はい。お間違いのないように。一般学科の生徒でも受講は可能ですが、内容の一部に魔力の知覚を前提とする部分がありますので、修了は難しいです。今回は魔術学科の生徒だけですね。でしたら、結構です」
(うん? 座学だけではないのか。それならば内容も実践的なものかもしれない)
魔術の系統を分類するだけのようなうわべの学問には、ステファノの興味はなかった。魔術への理解を高め、新しい術の発見に役立つような実戦的な知識をこそ、学びたいと考えていたのだ。
「魔術を学問として探求するやり方はいくつかあります。1つは分類学的なアプローチですね。属性や発動方法など特徴や共通項で魔術を分類し、その裏側にあるものを突き止めようとするやり方です。
「もう1つは発生学的なアプローチですね。魔術がいつ、どこで、どのように生まれたかをさかのぼり、その本質にたどりつこうとするやり方です。
「最後に実験的アプローチです。様々な条件や制約の下で魔術を行使し、魔力を阻害したり補助したりする外的要因を突き止め、そこから魔力と魔術というもののメカニズムを推測するやり方です」
なるほど、そのように整理してもらうとステファノにも自分が欲している学問の内容が明らかになって来た。
(圧倒的に、最後の実験的アプローチだな。次が発生学的アプローチで、分類学的アプローチという奴は……興味がないかな?)
「最近の学会では異なるアプローチを組み合わせて理論を展開する手法が流行しています。幅広い方法論を知ることは、研究の質を高めるために大変重要です」
(魔術の行使と同じことか。手駒は多いに越したことはない。複合理論とは、いわば複合魔術と同じことだろう)
「この授業では、主に3番目の実験的アプローチを採用します。授業ごとに制御条件を変えて魔術の挙動に着目して行きたいと考えています」
仮にドイルがこの科目を担当したとすれば、同じ方法を取ったであろう。ドイル本人は魔力操作を行うことができないにしても。
「この教室では初級魔法に限り、実験に使用します。それ以上の魔力を必要とする場合には試射場など、安全確保の対策を講じてある場所で実施することになります」
(誤射や暴走には注意が必要だな。トーマみたいなことが中級魔術師に起こったら、大変なことになりかねない)
「今日は手始めに『種火の術』を取り上げてみましょう。術を使える人、手を上げて下さい」
ステファノを入れて、4名の手が上がった。今回はトーマも誇らしげに手を上げている。
魔力操作入門編でトーマと共に魔術を発動できないと言っていた女生徒は、やはり手を上げていない。
彼女はトーマが手を上げたの見てショックを受けたと見え、肩を狭めて俯いてしまった。
「結構です。手を降ろしてください。それではその端に座っている、あなた。前に出て下さい」
ステファノが指名を受けて、クラスの前に立つことになった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第234話 火魔術で起こす火には特徴があります。」
ステファノは覚悟を決めて教壇の前に立った。魔力の量さえ初級レベルに抑えて置けば、大きな失敗はないはずだ。そう心に言い聞かせていた。
「やってもらうのは種火の術です。大丈夫ですね? 術を暴走させた場合は私と助手の彼女で強制的に無効化します。そうならないように注意してください」
ステファノがトーマに対して行ったようなことであろう。より強い魔力で術者が構成する魔力を吹き飛ばすのだ。そうすると、体内を他人の魔力が蹂躙することになり、気の流れが悪くなって体調不良をひき起こすらしい。
危険回避のためやむを得なかったとはいえ、トーマには可哀そうなことをしたとステファノは後悔していた。
自分が落ちついていればトーマの魔力を吹き飛ばすのではなく、静かに拡散させることもできたはずだと思い至ったのだ。
結局「不測の事態」に対する想像力と備えが足りていなかった。
……
◆お楽しみに。
前日には2つのチャレンジ・テーマへの対応を終わらせた。
合格点を得られるかどうかはわからない。それでも自分の中で納得できる内容の答えを出せた。
そのことにステファノは満足していた。
(学校って面白いかもしれない)
この1週間、結局ステファノは休める日がなかった。しかし、それをつらいと感じる気持ちはない。
「飯屋」の下働き、かつての生活から考えれば「毎日が休み」のようなものであった。
(こんな生活をしているなんて、親父に言っても信じてもらえないだろうな)
「働きもしねえで、どうやって飯を食うんだ?」
バンスならそう言って、鼻を鳴らしたことであろう。
だが、ここでもステファノは数少ない例外であった。恵まれた暮らしをして来た貴族の子弟や富豪の子女たちは、日曜日に宿題をやらされでもしようものなら「休みがない」と言って不平をこぼす。
彼らが「怠けもの」というわけではない。手にマメをこしらえるような暮らしをしたことがないのだ。そんな人間に仕事の大変さを説いたところで理解できるわけがない。
人は自分の経験を元に世界を理解しようとする生き物なのだ。
ステファノは今朝も無人の運動場で、ただ1人套路を練る。誰に見せるためでも、誰かに命じられたからでもない。
これが自分にとって「良いもの」だと信じるからだ。
太極はステファノと共にある。守る時は打ち消し、攻めるときは発する。
陽気と陰気は自ら意思を持つごとく、ステファノの手足と共に動いた。
陽極まれば陰に転じ、陰極まれば陽に転ず。終わりなき永劫の連環はステファノを中心に、巡り、巡る。
今ならヨシズミが投げる魔力を帯びた礫を、そのまま受け止めることも、投げ返すことも自在にできるであろう。
太極の間に宇宙あり。万物は収まるべきところに収まる。
(そうか)
套路を収めてステファノは卒然と悟った。
(套路の原型は48手。それを簡略化した24手をマルチェルさんは俺に教えてくれた)
48手の中に、「い」の型から「す」の型までの組み合わせが収まる。右手と左手の入れ替わりを無視すれば、24手に収まるのだ。
套路とは「太極開合」の中に収まる48の型を教えてくれる道筋であった。
(「い」)
(「ろ」)
ステファノは48手を意識して套路をなぞる。陽気と陰気が体をめぐって、イデアを誘い引き出す。
(ああ、そうか。ここで「火球」が走るのか。これは「ヘルメスの杖」)
(「ん」)
ステファノは息を吐き切り、套路を収めた。
(これだ! これを究めれば、虹の王は俺と一体になる)
実感としてそれを理解した。
意識を、念を籠めてイデアを練ればやがてイデアはイドと1つになる。
その時虹の王が目覚めるであろう。
その日、つい套路を夢中になって繰り返した結果、ステファノは朝食を食べそびれて授業に出る羽目になった。
◆◆◆
ダイアンという「魔術学入門」の講師は気が弱そうな女性だった。
当然のことながら教室に集まった生徒は魔術科の新入生だけであった。その数は9名。
出席簿に名前を記入させながら、ダイアンはきょろきょろと視線を動かして話し始めた。
「この講座は魔術学入門です。はい。お間違いのないように。一般学科の生徒でも受講は可能ですが、内容の一部に魔力の知覚を前提とする部分がありますので、修了は難しいです。今回は魔術学科の生徒だけですね。でしたら、結構です」
(うん? 座学だけではないのか。それならば内容も実践的なものかもしれない)
魔術の系統を分類するだけのようなうわべの学問には、ステファノの興味はなかった。魔術への理解を高め、新しい術の発見に役立つような実戦的な知識をこそ、学びたいと考えていたのだ。
「魔術を学問として探求するやり方はいくつかあります。1つは分類学的なアプローチですね。属性や発動方法など特徴や共通項で魔術を分類し、その裏側にあるものを突き止めようとするやり方です。
「もう1つは発生学的なアプローチですね。魔術がいつ、どこで、どのように生まれたかをさかのぼり、その本質にたどりつこうとするやり方です。
「最後に実験的アプローチです。様々な条件や制約の下で魔術を行使し、魔力を阻害したり補助したりする外的要因を突き止め、そこから魔力と魔術というもののメカニズムを推測するやり方です」
なるほど、そのように整理してもらうとステファノにも自分が欲している学問の内容が明らかになって来た。
(圧倒的に、最後の実験的アプローチだな。次が発生学的アプローチで、分類学的アプローチという奴は……興味がないかな?)
「最近の学会では異なるアプローチを組み合わせて理論を展開する手法が流行しています。幅広い方法論を知ることは、研究の質を高めるために大変重要です」
(魔術の行使と同じことか。手駒は多いに越したことはない。複合理論とは、いわば複合魔術と同じことだろう)
「この授業では、主に3番目の実験的アプローチを採用します。授業ごとに制御条件を変えて魔術の挙動に着目して行きたいと考えています」
仮にドイルがこの科目を担当したとすれば、同じ方法を取ったであろう。ドイル本人は魔力操作を行うことができないにしても。
「この教室では初級魔法に限り、実験に使用します。それ以上の魔力を必要とする場合には試射場など、安全確保の対策を講じてある場所で実施することになります」
(誤射や暴走には注意が必要だな。トーマみたいなことが中級魔術師に起こったら、大変なことになりかねない)
「今日は手始めに『種火の術』を取り上げてみましょう。術を使える人、手を上げて下さい」
ステファノを入れて、4名の手が上がった。今回はトーマも誇らしげに手を上げている。
魔力操作入門編でトーマと共に魔術を発動できないと言っていた女生徒は、やはり手を上げていない。
彼女はトーマが手を上げたの見てショックを受けたと見え、肩を狭めて俯いてしまった。
「結構です。手を降ろしてください。それではその端に座っている、あなた。前に出て下さい」
ステファノが指名を受けて、クラスの前に立つことになった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第234話 火魔術で起こす火には特徴があります。」
ステファノは覚悟を決めて教壇の前に立った。魔力の量さえ初級レベルに抑えて置けば、大きな失敗はないはずだ。そう心に言い聞かせていた。
「やってもらうのは種火の術です。大丈夫ですね? 術を暴走させた場合は私と助手の彼女で強制的に無効化します。そうならないように注意してください」
ステファノがトーマに対して行ったようなことであろう。より強い魔力で術者が構成する魔力を吹き飛ばすのだ。そうすると、体内を他人の魔力が蹂躙することになり、気の流れが悪くなって体調不良をひき起こすらしい。
危険回避のためやむを得なかったとはいえ、トーマには可哀そうなことをしたとステファノは後悔していた。
自分が落ちついていればトーマの魔力を吹き飛ばすのではなく、静かに拡散させることもできたはずだと思い至ったのだ。
結局「不測の事態」に対する想像力と備えが足りていなかった。
……
◆お楽しみに。
1
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

裏切られ追放という名の処刑宣告を受けた俺が、人族を助けるために勇者になるはずないだろ
井藤 美樹
ファンタジー
初代勇者が建国したエルヴァン聖王国で双子の王子が生まれた。
一人には勇者の証が。
もう片方には証がなかった。
人々は勇者の誕生を心から喜ぶ。人と魔族との争いが漸く終結すると――。
しかし、勇者の証を持つ王子は魔力がなかった。それに比べ、持たない王子は莫大な魔力を有していた。
それが判明したのは五歳の誕生日。
証を奪って生まれてきた大罪人として、王子は右手を斬り落とされ魔獣が棲む森へと捨てられた。
これは、俺と仲間の復讐の物語だ――

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる