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第4章 魔術学園奮闘編
第229話 製版機に籠めるインデックスの名は「雪割草」であった。
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日曜の朝食後、ステファノはサントスを叩き起こして工具を借り出した。机に取りつけて使う小型のバイスと、精密やすりそして曲尺である。
前夜徹夜をしたらしいサントスは仮眠を取っていたところを起されて不愛想であったが、文句を言わずに工具を貸してくれた。
開発作業とは夜討ち朝駆けが当たり前と割り切っているようだ。
部屋に戻ったステファノは卓上バイスを机に固定し、前日分けてもらった鉄板を水平に挟み込んだ。
鉄板は1辺10センチの正方形であった。コースターよりは一回り大きい。
ステファノはまず曲尺を当てて、1ミリごとのマス目を引いた。
縦に99本、横に99本。
次に仕切り線を精密やすりで削っていく。手工具を使った素人作業である。精密度に限界はあるが、おおむね0.8ミリ幅の突起を10000個作っていく作業であった。
後半はやすりの使い方に慣れて来て作業がはかどったが、すべてのマスを切り終わるまで3時間以上かかった。
マス目ができ上がったことに満足し、ステファノは切り子を払って鉄板を手拭いできれいにした。
売り物にしたり、人にあげる物なら触れても怪我をしないようにバリ取りをするべきであろう。今回は自分専用の道具なので、これで加工作業は終わりとした。
次は魔力を籠める作業である。
まずバイスから取り外した鉄板の裏側の平らな面を上に向けて、手拭いを敷いた机の上に置いた。籠めるのは土の魔力だ。
コースター素材の厚みは5ミリである。あまり凹凸を大きくすると上に載せるカップがガタついてしまう。
最大に押し込む部分でもその深さを2ミリまでに抑えることにした。
0.8ミリ角の鉄の針を板材に押し込むイメージ。それを頭に描きつつ、ステファノは鉄板の裏面全体に土属性の魔力を籠めて行く。均一に、ムラなく、一面に魔力を籠める。
大切なのはステファノの手元を離れても、道具に魔力が残ることだ。ステファノは考えた。
魔力とは何だったか?
魔力とはイデアが持つ「引力」であった。原因と結果が引きつけ合う力。ステファノはそれにインデックスをつけて使役している。
そのインデックスを道具のイドに刻み込むのだ。
刻むべきは「光」と「土」のインデックス。「紫」と「青」は、「せ」の型であった。
ステファノはイメージする。太陽の光を受けて土を押しのけ、頭をもたげる草の芽を。
「『せ』の型、雪割草」
そのインデックスを己のイドで包む。魔力を閉じ込め、漏らさぬように。
そしてイドの繭で鉄板を包み、鉄板が有する僅かばかりのイドと溶け合わせる。
鉄板そのものが初めからそうであったと錯覚するように、ゆっくりとイドを練り上げた。
「これで良いか」
魔力を封じ込めたイドが十分に鉄板と馴染んだと判断し、ステファノは集中を解いた。
「時間がかかる分、自分で魔法を使うよりも大変だな」
額に滲んだ汗を手拭いで拭いた。
まだ作業は終わらない。次は、下絵を描いた薄紙に魔力を籠めなければならない。
「こっちの作業は光の魔力1色だけだから、単純だな」
ステファノは薄紙の裏側一面に光の魔力を籠める。灯の術であった。
「この魔力をあの絵に籠めていたら、光る魔術具になっていたかな」
ヴィオネッタの研究室で描いたランプの絵を、ステファノは思い出していた。
あの時は魔力の籠め方を知らなかった。たまたま絵を覆ったイドが人間の感情を写し出せというステファノの念を紙の上に封じ込めたに過ぎない。今なら実際に光るランプの絵を描くことができるだろう。
「よし! これで完成だ!」
魔術製版器の試作品、その第1号ができ上がった。後は実際に試してみて、使えるものに調整する必要がある。
ステファノはコースターに似た材質の端切れを準備してあった。土魔法でどの程度の圧力をかけると2ミリまで押し込めるのかは、この端材で試してみるつもりだ。
素の鉄板とマス目を切った鉄板の間にテスト用の端材と下絵とをサンドイッチして、卓上バイスの間に挟み込む。
「この部屋でテストできれば楽なんだけど……」
魔術具の使用は魔術行使に該当するのか? 国宝級のアーティファクトを自室で使用する人間などいない。
そんなことを想定してルールが定められているとは思えなかった。
しかし、人に知られて退学処分にされてはたまったものではない。ステファノは日曜日でも解放されている、魔術訓練場のオープン・スペースで試運転と調整を行うことにした。
◆◆◆
前回同様生活魔術の魔力を練ると断って、ステファノは訓練場の奥に進んだ。製版器を挟んだ卓上バイスは背嚢の中に忍ばせてある。
人気のない一角に腰を下ろし、ステファノはバイスを地面に置いた。鉄板と木材がしっかり挟まっていれば十分であり、バイスを固定する必要はない。
製版器は呪文をトリガーに作動するよう、インデックスを刻んである。呪文を唱えるのはステファノでなくても、魔力を持たなくても構わない。
「光あれ」
ステファノがそう命じると、製版器に挟まれた下絵が光った。薄紙の裏に籠めた魔力が発動したのだ。
すると、バイスの間から「きしっ」という音が聞こえた。
鉄板に刻んだ「針」が木材を圧迫する音である。
正確に言うと「針」は長さを変えない。「針」から放出される「引力」が木材の表面を圧迫するのだ。
引力の大きさは「針」が受けた光の強さによって変わる。影のない白い部分では引力は発生せず、黒い部分で引力が強くなる。
その結果、10000個のマス目ごとに圧力が変わり、陰影が奥行きに変換されるのだ。
何度か試行しながら魔力の量を調整し、ステファノは思い通りの深さに木材を造形できるようになった。
「止まれ。これで良いだろう」
最後に3枚のコースターを圧印し、ステファノは魔術訓練場での作業を終わった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第230話 トーマを観ろ。」
「お前が言っただろう? 目で見ているんじゃないかもってな。他の感覚を試してみろって言っただろう?」
そんなことを言ったかもしれない。ドリーさんの例が頭にあったからだ。
「君の感覚って味覚だったのか?」
「そうなんだよ! 『整ってる奴』の時は口の中が甘く感じる。反対にダメなやつの時は苦くなるんだ」
トーマの話を聞いてみると、「整っている」と表現しているのはどうやらイドの状態らしい。イドに乱れがなく、きめ細かく、密度が濃い程、甘い味として感じるようだ。
「ステファノは特に甘い。お前が何か変わったことをやる時は、口の中がねっとりするほど甘いんだ」
「そんなことが起きているなら、今までも気づいたろうに」
……
◆お楽しみに。
前夜徹夜をしたらしいサントスは仮眠を取っていたところを起されて不愛想であったが、文句を言わずに工具を貸してくれた。
開発作業とは夜討ち朝駆けが当たり前と割り切っているようだ。
部屋に戻ったステファノは卓上バイスを机に固定し、前日分けてもらった鉄板を水平に挟み込んだ。
鉄板は1辺10センチの正方形であった。コースターよりは一回り大きい。
ステファノはまず曲尺を当てて、1ミリごとのマス目を引いた。
縦に99本、横に99本。
次に仕切り線を精密やすりで削っていく。手工具を使った素人作業である。精密度に限界はあるが、おおむね0.8ミリ幅の突起を10000個作っていく作業であった。
後半はやすりの使い方に慣れて来て作業がはかどったが、すべてのマスを切り終わるまで3時間以上かかった。
マス目ができ上がったことに満足し、ステファノは切り子を払って鉄板を手拭いできれいにした。
売り物にしたり、人にあげる物なら触れても怪我をしないようにバリ取りをするべきであろう。今回は自分専用の道具なので、これで加工作業は終わりとした。
次は魔力を籠める作業である。
まずバイスから取り外した鉄板の裏側の平らな面を上に向けて、手拭いを敷いた机の上に置いた。籠めるのは土の魔力だ。
コースター素材の厚みは5ミリである。あまり凹凸を大きくすると上に載せるカップがガタついてしまう。
最大に押し込む部分でもその深さを2ミリまでに抑えることにした。
0.8ミリ角の鉄の針を板材に押し込むイメージ。それを頭に描きつつ、ステファノは鉄板の裏面全体に土属性の魔力を籠めて行く。均一に、ムラなく、一面に魔力を籠める。
大切なのはステファノの手元を離れても、道具に魔力が残ることだ。ステファノは考えた。
魔力とは何だったか?
魔力とはイデアが持つ「引力」であった。原因と結果が引きつけ合う力。ステファノはそれにインデックスをつけて使役している。
そのインデックスを道具のイドに刻み込むのだ。
刻むべきは「光」と「土」のインデックス。「紫」と「青」は、「せ」の型であった。
ステファノはイメージする。太陽の光を受けて土を押しのけ、頭をもたげる草の芽を。
「『せ』の型、雪割草」
そのインデックスを己のイドで包む。魔力を閉じ込め、漏らさぬように。
そしてイドの繭で鉄板を包み、鉄板が有する僅かばかりのイドと溶け合わせる。
鉄板そのものが初めからそうであったと錯覚するように、ゆっくりとイドを練り上げた。
「これで良いか」
魔力を封じ込めたイドが十分に鉄板と馴染んだと判断し、ステファノは集中を解いた。
「時間がかかる分、自分で魔法を使うよりも大変だな」
額に滲んだ汗を手拭いで拭いた。
まだ作業は終わらない。次は、下絵を描いた薄紙に魔力を籠めなければならない。
「こっちの作業は光の魔力1色だけだから、単純だな」
ステファノは薄紙の裏側一面に光の魔力を籠める。灯の術であった。
「この魔力をあの絵に籠めていたら、光る魔術具になっていたかな」
ヴィオネッタの研究室で描いたランプの絵を、ステファノは思い出していた。
あの時は魔力の籠め方を知らなかった。たまたま絵を覆ったイドが人間の感情を写し出せというステファノの念を紙の上に封じ込めたに過ぎない。今なら実際に光るランプの絵を描くことができるだろう。
「よし! これで完成だ!」
魔術製版器の試作品、その第1号ができ上がった。後は実際に試してみて、使えるものに調整する必要がある。
ステファノはコースターに似た材質の端切れを準備してあった。土魔法でどの程度の圧力をかけると2ミリまで押し込めるのかは、この端材で試してみるつもりだ。
素の鉄板とマス目を切った鉄板の間にテスト用の端材と下絵とをサンドイッチして、卓上バイスの間に挟み込む。
「この部屋でテストできれば楽なんだけど……」
魔術具の使用は魔術行使に該当するのか? 国宝級のアーティファクトを自室で使用する人間などいない。
そんなことを想定してルールが定められているとは思えなかった。
しかし、人に知られて退学処分にされてはたまったものではない。ステファノは日曜日でも解放されている、魔術訓練場のオープン・スペースで試運転と調整を行うことにした。
◆◆◆
前回同様生活魔術の魔力を練ると断って、ステファノは訓練場の奥に進んだ。製版器を挟んだ卓上バイスは背嚢の中に忍ばせてある。
人気のない一角に腰を下ろし、ステファノはバイスを地面に置いた。鉄板と木材がしっかり挟まっていれば十分であり、バイスを固定する必要はない。
製版器は呪文をトリガーに作動するよう、インデックスを刻んである。呪文を唱えるのはステファノでなくても、魔力を持たなくても構わない。
「光あれ」
ステファノがそう命じると、製版器に挟まれた下絵が光った。薄紙の裏に籠めた魔力が発動したのだ。
すると、バイスの間から「きしっ」という音が聞こえた。
鉄板に刻んだ「針」が木材を圧迫する音である。
正確に言うと「針」は長さを変えない。「針」から放出される「引力」が木材の表面を圧迫するのだ。
引力の大きさは「針」が受けた光の強さによって変わる。影のない白い部分では引力は発生せず、黒い部分で引力が強くなる。
その結果、10000個のマス目ごとに圧力が変わり、陰影が奥行きに変換されるのだ。
何度か試行しながら魔力の量を調整し、ステファノは思い通りの深さに木材を造形できるようになった。
「止まれ。これで良いだろう」
最後に3枚のコースターを圧印し、ステファノは魔術訓練場での作業を終わった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第230話 トーマを観ろ。」
「お前が言っただろう? 目で見ているんじゃないかもってな。他の感覚を試してみろって言っただろう?」
そんなことを言ったかもしれない。ドリーさんの例が頭にあったからだ。
「君の感覚って味覚だったのか?」
「そうなんだよ! 『整ってる奴』の時は口の中が甘く感じる。反対にダメなやつの時は苦くなるんだ」
トーマの話を聞いてみると、「整っている」と表現しているのはどうやらイドの状態らしい。イドに乱れがなく、きめ細かく、密度が濃い程、甘い味として感じるようだ。
「ステファノは特に甘い。お前が何か変わったことをやる時は、口の中がねっとりするほど甘いんだ」
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……
◆お楽しみに。
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