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第4章 魔術学園奮闘編
第172話 スールーを待ちながら、ステファノは魔法を編む。
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苦労した結果、ステファノの1学期はこのような時間割になった。
・月曜日: 1時限目=魔術学入門、2時限目=薬草の基礎
・火曜日: 1時限目=呪文詠唱の基礎、3時限目=調合の基本
・水曜日: 1時限目=魔術の歴史(基礎編)、3時限目=美術入門
・木曜日: 1時限目=魔力操作初級、3時限目=工芸入門
・金曜日: 1時限目=魔術発動体の基礎知識、3時限目=商業簿記入門
・土曜日: 1時限目=スノーデン王国史初級、2時限目=神学入門、4時限目=万能科学総論
1時限目は午前8時から9時50分まで、2時限目は10時から、3時限目は午後1時から、4時限目は午後3時から4時50分までという時間割であった。
どうやら「体が汚れる」実技の講義は午後に配置するよう配慮されているようだった。
月曜日から土曜日まで講義を配置した結果、ステファノの履修科目は全部で13科目になった。
学位修了単位にカウントされる専門科目は5単位とかなり控えめである。
「少なめだけど仕方ないね。何しろすべての学科で初心者なんだから」
焦っても仕方がない。学校というものを知らない自分は、1学期を使ってまず学校に慣れる所から始めようと、ステファノは開き直った。
履修科目の登録用紙を埋めていると時刻が夕方5時になった。ステファノは、2階にある部屋を出て1階のロビーに移動し、スールーたちを待つことにした。
朝の内や昼前後はロビーで待ち合わせや談笑をする生徒の姿がちらほら見られる。しかし、午後も夕方になるとロビーにたむろしている人影はまばらであった。
わかりやすいようにとステファノは玄関入り口に近い側のソファに座って、スールーたちを待った。
もちろんイドの繭を纏っている。
「何もしなくても良い」休憩時間は、「虹の王」の型を練習するのに持って来いであった。
橙+橙の「り」の型で強力な「火球」を生み出せることがわかった。明日からはドーリーの指導を受けながら、「威力」を制御する訓練を行おう。
その他の「同色揃え」についても型の研究を優先的に行おうと、ステファノは考えていた。
(同じ色を揃えると術の威力は強まるんだな。それを制御できるようになれば、「2色混合」の型も自然と使いこなせるようになるだろう)
そうステファノは期待していた。
「い」の型、赤+赤は「赤の外」で「熱」魔法であった。
紫+紫の「ん」は「虹の王」そのものの構えである。残るモノトーンは4種類。
「れ」の型である黄+黄は「純粋な雷魔法」と考えて良いだろう。それなら2匹の蛇が絡み合う「ヘルメスの杖」を当てはめるのがイメージとして丁度良い。
2匹の蛇が逆向きの「波」として共に進む。ステファノは知らなかったが、それを科学は「2相交流」と呼ぶ。
山と谷が逆向きになることにより、電圧は単独の時の2倍となる。導電ロープ「朽ち縄」を固めた杖に2匹の雷蛇が絡みつくイメージを、ステファノは「ヘルメスの杖」とした。
「雷魔術とは本来接触した相手に使うもの」というドリーの言葉はステファノのイメージに影響を与えた。
ステファノの中では「ヘルメスの杖」は相手に突きつけて使う接触型の武器となった。
「う」の型、緑+緑は「水魔法」の極致である。「外法」のイデア「津波」を呼んでしまったことのあるステファノであったが、ここでは「ありうべき因果」を誘導して術とすることを考える。
空気中には至るところに「水」がある。冷やせば「液体」となって「結露」する。グラスについた水滴がそれだ。
ならば「水魔法」とは「冷却魔法」に他ならない。空気を冷やし「水」を得て、尚それを冷やせば「氷」となる。
ステファノが目指す魔法は「不殺の術」。モノトーンの緑は凍らせて相手を「縛る」術となる。
「氷獄」
そのイメージをステファノはイドに記録した。
「ふ」の型、青+青のモノトーンは「土魔法」の極致である。すなわち両手の「引力」で敵を縛る。
仮想の2つの半球の内部に敵を封じれば、内部の引力は全方向について均等となり、結果「無重力」を得る。
重力なき空間に敵を閉じ込めて無力化する「空の檻」をステファノは構想した。
「め」の型、藍+藍は「風魔法」のモノトーンである。「風」とは気圧の差による大気の動きだ。「負圧」の半球2つで敵を囲めば、大気は常に外側に引かれ敵から遠ざかる風となる。
その中では呼吸はできず、敵は意識を失うだろう。
「無風陣」
かつてヨシズミに与えられた「風魔法のカウンター」という課題に対して、ステファノは風を止める無風陣を答えとした。
モノトーンの型はイメージが固まっただけで、まだ使えるかどうかわからない。しかし、両手に属性を持たせてイデアを誘導するという方法論はステファノに違和感を抱かせない。
違和感なきイメージは魔法の成功に欠かせない要素であり、それだけでも術の成功に大きく近づいたと言えた。
「い」、「り」、「れ」、「う」、「ふ」、「め」、「ん」。
7つの文字が7つの型と結びつくよう、ステファノは繰り返し脳裏で「文字」と「色」そして「イデア」をイメージする。
どの文字でも瞬時にインデックスを呼び出せるほど、型を我が物としたところにスールーとサントスが帰って来た。
「お帰りなさい」
ステファノは立ち上がって挨拶した。下級生としてはこのくらいは当たり前であろう。
「うおお、びっくりした。僕たちはそういうのに慣れていないんだよ」
「ムズムズするが、悪くはない。中型犬にお尻の匂いを嗅がれた時みたい」
「サントスさん、ちょっと残念です」
少し距離を置いた方が良いのかもしれないと、ステファノは警戒心を抱いた。
「まあまあ、座ろうか。せっかく待っていてくれたんだし」
「お尻がムズムズするし」
「それは気の迷いでしょう」
3人はロビーのソファーに腰を下ろして、顔を見合わせた。
半日ぶりの対面ではあったが、スールーはステファノの心境に変化があったことを目敏く読み取った。
「何かあったのかな? 大人の階段を上った?」
「何言ってるか、わかりませんが……」
「今朝の君より落ちついて見えるね。何があったか、お姉さんに話してごらん?」
スールーに詰め寄られて、ステファノは魔術訓練所での1件について、核心をぼかしながら打ち明けることにした。
「午後に魔術訓練所を見学して、ドリーさんという係員とお話したんです」
「むむ。彼女がタイプだったか……。強めのお姉が好みだったんだね?」
「それは置いといて、田舎で覚えた癖のある魔術を矯正してもらうことになりました」
ステファノは大分説明を端折ったが、言っていることは嘘ではない。
「田舎で覚えた魔術」であるし、「癖が強い」のも間違いない。矯正の内容は「威力を絞ること」であるが、そこまでは言う必要がない。
「時間が許せば、毎日夕方訓練場が閉まってから指導してくれることになったんです」
「お、お姉さまと1対1で手取り足取りかい?」
「魔術の指導で、どうやったら手取り足取りになるのかわかりませんが」
「そこは、気がついたらそんなことになっていたりするんじゃないのか?」
どうやらスールーには妄想癖があるようだった。
「ドリーさん、滅茶苦茶強そうなので無理だと思いますよ?」
「うん。告白したら殴られた」
「えっ?」
なんと、サントスは「勇者」だった。
「正確には右手によるビンタ。『ご褒美』として悪くはなかった」
私生活面では一線を画そう。ステファノはサントスとのつき合い方を心に決めた。
「先輩たちからはチームへのお誘いを頂いたので、俺の『事情』としてお話しました。ですが、他の人には内緒にしてください。いろいろ面倒なことになりそうですので」
「そうだな。ドリーさんの個人授業と言っただけで、5人や10人は君を刺しに来るかもしれない」
「15人はいける」
ますます秘密を守る理由が強くなった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第173話 スールーとサントス、世紀の大発明。」
「大発明ですか?」
ステファノも思わず声を抑える。
「ああ。世の中を根底からひっくり返すような大発明だ」
「びっくり発明だ」
「俺が聞いても大丈夫なんですか?」
本当だとすれば重大な秘密だ。まだ仲間になるかどうかも決まっていない自分が聞いてしまっても良いのだろうかと、ステファノは心配になった。
「大丈夫だ。まだ見当もついていないから」
「影も形もない」
「えぇ~?」
……
◆お楽しみに。
・月曜日: 1時限目=魔術学入門、2時限目=薬草の基礎
・火曜日: 1時限目=呪文詠唱の基礎、3時限目=調合の基本
・水曜日: 1時限目=魔術の歴史(基礎編)、3時限目=美術入門
・木曜日: 1時限目=魔力操作初級、3時限目=工芸入門
・金曜日: 1時限目=魔術発動体の基礎知識、3時限目=商業簿記入門
・土曜日: 1時限目=スノーデン王国史初級、2時限目=神学入門、4時限目=万能科学総論
1時限目は午前8時から9時50分まで、2時限目は10時から、3時限目は午後1時から、4時限目は午後3時から4時50分までという時間割であった。
どうやら「体が汚れる」実技の講義は午後に配置するよう配慮されているようだった。
月曜日から土曜日まで講義を配置した結果、ステファノの履修科目は全部で13科目になった。
学位修了単位にカウントされる専門科目は5単位とかなり控えめである。
「少なめだけど仕方ないね。何しろすべての学科で初心者なんだから」
焦っても仕方がない。学校というものを知らない自分は、1学期を使ってまず学校に慣れる所から始めようと、ステファノは開き直った。
履修科目の登録用紙を埋めていると時刻が夕方5時になった。ステファノは、2階にある部屋を出て1階のロビーに移動し、スールーたちを待つことにした。
朝の内や昼前後はロビーで待ち合わせや談笑をする生徒の姿がちらほら見られる。しかし、午後も夕方になるとロビーにたむろしている人影はまばらであった。
わかりやすいようにとステファノは玄関入り口に近い側のソファに座って、スールーたちを待った。
もちろんイドの繭を纏っている。
「何もしなくても良い」休憩時間は、「虹の王」の型を練習するのに持って来いであった。
橙+橙の「り」の型で強力な「火球」を生み出せることがわかった。明日からはドーリーの指導を受けながら、「威力」を制御する訓練を行おう。
その他の「同色揃え」についても型の研究を優先的に行おうと、ステファノは考えていた。
(同じ色を揃えると術の威力は強まるんだな。それを制御できるようになれば、「2色混合」の型も自然と使いこなせるようになるだろう)
そうステファノは期待していた。
「い」の型、赤+赤は「赤の外」で「熱」魔法であった。
紫+紫の「ん」は「虹の王」そのものの構えである。残るモノトーンは4種類。
「れ」の型である黄+黄は「純粋な雷魔法」と考えて良いだろう。それなら2匹の蛇が絡み合う「ヘルメスの杖」を当てはめるのがイメージとして丁度良い。
2匹の蛇が逆向きの「波」として共に進む。ステファノは知らなかったが、それを科学は「2相交流」と呼ぶ。
山と谷が逆向きになることにより、電圧は単独の時の2倍となる。導電ロープ「朽ち縄」を固めた杖に2匹の雷蛇が絡みつくイメージを、ステファノは「ヘルメスの杖」とした。
「雷魔術とは本来接触した相手に使うもの」というドリーの言葉はステファノのイメージに影響を与えた。
ステファノの中では「ヘルメスの杖」は相手に突きつけて使う接触型の武器となった。
「う」の型、緑+緑は「水魔法」の極致である。「外法」のイデア「津波」を呼んでしまったことのあるステファノであったが、ここでは「ありうべき因果」を誘導して術とすることを考える。
空気中には至るところに「水」がある。冷やせば「液体」となって「結露」する。グラスについた水滴がそれだ。
ならば「水魔法」とは「冷却魔法」に他ならない。空気を冷やし「水」を得て、尚それを冷やせば「氷」となる。
ステファノが目指す魔法は「不殺の術」。モノトーンの緑は凍らせて相手を「縛る」術となる。
「氷獄」
そのイメージをステファノはイドに記録した。
「ふ」の型、青+青のモノトーンは「土魔法」の極致である。すなわち両手の「引力」で敵を縛る。
仮想の2つの半球の内部に敵を封じれば、内部の引力は全方向について均等となり、結果「無重力」を得る。
重力なき空間に敵を閉じ込めて無力化する「空の檻」をステファノは構想した。
「め」の型、藍+藍は「風魔法」のモノトーンである。「風」とは気圧の差による大気の動きだ。「負圧」の半球2つで敵を囲めば、大気は常に外側に引かれ敵から遠ざかる風となる。
その中では呼吸はできず、敵は意識を失うだろう。
「無風陣」
かつてヨシズミに与えられた「風魔法のカウンター」という課題に対して、ステファノは風を止める無風陣を答えとした。
モノトーンの型はイメージが固まっただけで、まだ使えるかどうかわからない。しかし、両手に属性を持たせてイデアを誘導するという方法論はステファノに違和感を抱かせない。
違和感なきイメージは魔法の成功に欠かせない要素であり、それだけでも術の成功に大きく近づいたと言えた。
「い」、「り」、「れ」、「う」、「ふ」、「め」、「ん」。
7つの文字が7つの型と結びつくよう、ステファノは繰り返し脳裏で「文字」と「色」そして「イデア」をイメージする。
どの文字でも瞬時にインデックスを呼び出せるほど、型を我が物としたところにスールーとサントスが帰って来た。
「お帰りなさい」
ステファノは立ち上がって挨拶した。下級生としてはこのくらいは当たり前であろう。
「うおお、びっくりした。僕たちはそういうのに慣れていないんだよ」
「ムズムズするが、悪くはない。中型犬にお尻の匂いを嗅がれた時みたい」
「サントスさん、ちょっと残念です」
少し距離を置いた方が良いのかもしれないと、ステファノは警戒心を抱いた。
「まあまあ、座ろうか。せっかく待っていてくれたんだし」
「お尻がムズムズするし」
「それは気の迷いでしょう」
3人はロビーのソファーに腰を下ろして、顔を見合わせた。
半日ぶりの対面ではあったが、スールーはステファノの心境に変化があったことを目敏く読み取った。
「何かあったのかな? 大人の階段を上った?」
「何言ってるか、わかりませんが……」
「今朝の君より落ちついて見えるね。何があったか、お姉さんに話してごらん?」
スールーに詰め寄られて、ステファノは魔術訓練所での1件について、核心をぼかしながら打ち明けることにした。
「午後に魔術訓練所を見学して、ドリーさんという係員とお話したんです」
「むむ。彼女がタイプだったか……。強めのお姉が好みだったんだね?」
「それは置いといて、田舎で覚えた癖のある魔術を矯正してもらうことになりました」
ステファノは大分説明を端折ったが、言っていることは嘘ではない。
「田舎で覚えた魔術」であるし、「癖が強い」のも間違いない。矯正の内容は「威力を絞ること」であるが、そこまでは言う必要がない。
「時間が許せば、毎日夕方訓練場が閉まってから指導してくれることになったんです」
「お、お姉さまと1対1で手取り足取りかい?」
「魔術の指導で、どうやったら手取り足取りになるのかわかりませんが」
「そこは、気がついたらそんなことになっていたりするんじゃないのか?」
どうやらスールーには妄想癖があるようだった。
「ドリーさん、滅茶苦茶強そうなので無理だと思いますよ?」
「うん。告白したら殴られた」
「えっ?」
なんと、サントスは「勇者」だった。
「正確には右手によるビンタ。『ご褒美』として悪くはなかった」
私生活面では一線を画そう。ステファノはサントスとのつき合い方を心に決めた。
「先輩たちからはチームへのお誘いを頂いたので、俺の『事情』としてお話しました。ですが、他の人には内緒にしてください。いろいろ面倒なことになりそうですので」
「そうだな。ドリーさんの個人授業と言っただけで、5人や10人は君を刺しに来るかもしれない」
「15人はいける」
ますます秘密を守る理由が強くなった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第173話 スールーとサントス、世紀の大発明。」
「大発明ですか?」
ステファノも思わず声を抑える。
「ああ。世の中を根底からひっくり返すような大発明だ」
「びっくり発明だ」
「俺が聞いても大丈夫なんですか?」
本当だとすれば重大な秘密だ。まだ仲間になるかどうかも決まっていない自分が聞いてしまっても良いのだろうかと、ステファノは心配になった。
「大丈夫だ。まだ見当もついていないから」
「影も形もない」
「えぇ~?」
……
◆お楽しみに。
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