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第66話 突然ですが我が社は社員旅行に出掛けます
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「良し。これにて今回のダンジョン2号店は制覇完了ということで良いかな?」
「異議なしニャが、ここのダンマスはどういう扱いになるニャ?」
「我々の業界ではラスボスを討伐されたら敗北を認め、自ら引退することになっております」
そりゃまた随分潔いね。思い切りの良いことで。
「引退したダンマスはどうなるの?」
「当地での繁殖を諦め、旅に出ます」
「旅って言うと、宇宙へ?」
「そうです」
壮大な話だねえ。何百年、何千年と宇宙を彷徨うわけでしょう?
「元々我々業界人はベースが思念体ですから。寿命の概念がありません。何千年旅をしようと気にならないんです」
「あれ? お前は死んだから思念体になったんじゃないの?」
「違いますよ? 取り付いていた生命体が寿命で死んだので、今は純粋思念体のままでいるだけです」
そういうことか。
「お前は旅に出なくて良いの? ダンジョン制覇されたわけじゃん」
「同時にテイムされちゃいましたからね。隠れていたのにダンジョン丸ごとテイムされるとは思いませんでした」
「ニャッ? あの時ダンジョン全体をテイムの対象にしたニャか? 無茶苦茶すぎるニャ!」
「あー、やり方わからないから大きめに範囲を決めた記憶がある。あれも生命力枯渇の危機だったんだね」
ヤバイ、ヤバイ。知らない能力をいきなり振り回すもんじゃないね。
気を付けましょう。
ていう割には、もうゴーレム・マスターのスキルを使っちゃったけどさ。
そういえば作った「空気ゴーレム」をどうしようかな?
「増田さんや、作ったゴーレムは土に帰したりできるの?」
「はい。創造に使用した生命力が無駄になりますが、スキルの解除により崩壊します」
「それなら解体しておくか、誰かが吸い込んで呼吸困難になったら申し訳ない」
「スキル解除! 土は土に……」
それらしく「空気ゴーレム」を元の空気に戻してやった。その方が自由だろう?
「さて、それじゃあお家に帰ろうか? 俺の天才的ひらめきにより完璧ダンジョン攻略法が見つかったお陰で早く帰れるね?」
「アホだからこそ考えられる使い道ニャ。ダンジョンを使ってダンジョン討伐しようとは普通考えないニャ」
「自分が考え付かなかったからってひがまない、ひがまない。じゃあ、増田! 全員を収容して」
黒い影に入って2秒で帰宅。何回やっても便利すぎる~。
「さて、どうしようね? 俺の天才的発想のお陰で大分早くダンジョン攻略が終わっちまったよ。まだ日も高いし、今日の内にゴンゾーラ商会に顔を出しておく?」
「にゃ。あんまり早いのは目立ちすぎるニャ。どこでもダンジョンが移動に使えることは漏らさない方が良いニャ。軍事機密レベルの有用性があるからニャ」
そりゃそうか。数万人の軍勢をどこにでも一瞬で運べるとなったら、どんな戦でも勝てるもんな。
「どこダン式ダンジョン攻略法は人間にも応用できるニャ」
「あ、そうか。戦場で敵軍をガバーッと捕獲できるね」
「今回のゴールデン黄金バトウみたいに胴体を入り口で挟めば、全員皆殺しにできるニャ」
うわあー。さすがにそれはスプラッターでしょ。内臓とかぶちまけるし。
「本日をもってトーメーは大量破壊兵器を個人所有する、スーパー・テロリストに昇格したニャ」
「何だよ、スーパー・テロリストって。昇格したって、その前は何だったんだよ?」
「それは、アリスにゃんを愛するスーパー・ロリストニャ!」
「ロリスト」って、そんな言葉ないでしょう? ロリコンの人って意味かな? そっちの趣味はないよ。
条例で許される範囲しか恋愛対象としては考えておりません。
「冗談はともかく、この世界の人から見ればトーメーの戦闘力はもはや国家レベルを超えたニャ。発見されれば安全保障上の脅威として即暗殺案件になるニャ」
「えー! 良かれと思ってダンジョン討伐してやったのに、能力を獲得したら消されるの? そりゃあ不条理ですぜ」
「不条理と書いて『世の中』と読むニャ」
そいつは切ない話だぜ、アリスさん。真面目に戦った人間が馬鹿を見るじゃないか。
「うーん。一気に労働意欲というか、社会貢献のモチベーションが下がっちまったなあ」
「テイマーと召喚士くらいでお茶を濁しておくニャ。三味線を弾くのも世渡りの知恵の内ニャ」
世の中ってのは面倒くさいもんだな。異世界に来てもそこは変わらないか。
「10日もほとぼりを冷ませば頃合いニャろ。暫くどこかで休養してから報告に行くニャ」
「おっ! 長期有給休暇って奴ね。嫌いじゃないよ、その響き」
前世だったら迷わず温泉旅館に泊まるんだけどな。爺臭い? ふふふ、知らないのだね? あの何もしなくとも旨いものと酒にあり付け、なおかつ露天風呂という開放感あふれるリラクゼーションを得られる施設の奥深さを。
「この近辺はまずいから、どこか遠くで人目に付かない秘境のリゾートみたいなところはないかネ?」
「俺ダンのお陰で食事に困ることは無くなったニャ。どんな秘境でも快適ライフが過ごせるニャ」
「ソダネー。極端な話北極点でも南海の孤島でも、冷暖房完備の部屋にいつでも逃げ込めるからね。台風が来ても平気だわ」
アリスさんはこの世界で集めた情報をデータベースにストックしている。そいつを検索して出てきた候補地は……。
「チーン。出たニャ。秘湯『ゲップ温泉』ニャ」
「何その、泡がぼこぼこ出てそうな温泉は?」
「発見されたもののあまりにも険しい地形にあるため、人が寄り付かない秘境中の秘境ニャ」
秘境結構。サービス的なものは受けられないけど、こっちには文明の利器ってもんがありますからね。
スーパーで食材買えるし、ラーメン屋に行けばスープも麺もそろってる。
引きこもりにとって夢のような環境なんだから、10日くらい快適に過ごせるでしょう。
「よーし。ゲップ温泉にゴー! 温泉卵を作るぞー!」
湯上りの生ビールとか最高じゃありませんか。良い休暇になるぞ。
「そう言えばブーブー団の豚さんたちはどうするニャ?」
「あー。あいつらどうしよう? 置いて行っても問題ないけど……。隠れ鬼でセクハラしちゃったからな。お詫びに社員旅行ってことにするか?」
「さすがジジイの発想は昭和ニャ。観光バスにガイド付きでないのがもったいないくらいニャ」
古き良き時代の社員旅行ね。そういうのものどかで良いよね。生活に余裕さえあれば。
小さな楽しみで人生は豊かになるものよ。
「留守番がいなくなるけど、畑と蜂の世話はストーン5に任せよう」
「農作業用ロボットはもっと軽量化したタイプを量産化済みニャ」
「さすがの手回しだね。そいつらは『ノーソンズ』と名付けよう」
「青と白の縞々シャツを着てそうニャ」
そう言うカラーリングでも良いんじゃない? 爽やかでさ。
「セキュリティ対策の方は、トビー率いるエア・フォースとアローのお馬さん軍団、それにストーン5で十分だな」
「わらび餅とわんこはどうするニャ?」
「秘境とはいえあまり外で連れまわすのも良くないから、増田のところでのんびりしてもらおう」
というか、どこダンに入っていれば実質俺と同行していることになるんだけどね。
BJはガード兼愛玩要員で俺と同行ね。ダンジョン以外でなら、十分すぎる戦力でしょ。
「話が決まったら早速出掛けようか? 今回は練習を兼ねて、俺ダンで行こうよ。ちょっと面白い移動方法を考えたんだ」
「どこダンの方がスピードは速いニャが、急を要する旅ではニャイからニャ。距離の方はここからざっと2000キロにゃ」
「俺ダンで1時間20分てところか。ちょっと寛いでいる間に着いちゃうね。映画一本観てればいいのか」
自家用ジェットより便利で高速ですな。振動も騒音もないし。
CO2も排出しませんぞ。
俺は、インターコムでブラウニーを呼び出した。
「異議なしニャが、ここのダンマスはどういう扱いになるニャ?」
「我々の業界ではラスボスを討伐されたら敗北を認め、自ら引退することになっております」
そりゃまた随分潔いね。思い切りの良いことで。
「引退したダンマスはどうなるの?」
「当地での繁殖を諦め、旅に出ます」
「旅って言うと、宇宙へ?」
「そうです」
壮大な話だねえ。何百年、何千年と宇宙を彷徨うわけでしょう?
「元々我々業界人はベースが思念体ですから。寿命の概念がありません。何千年旅をしようと気にならないんです」
「あれ? お前は死んだから思念体になったんじゃないの?」
「違いますよ? 取り付いていた生命体が寿命で死んだので、今は純粋思念体のままでいるだけです」
そういうことか。
「お前は旅に出なくて良いの? ダンジョン制覇されたわけじゃん」
「同時にテイムされちゃいましたからね。隠れていたのにダンジョン丸ごとテイムされるとは思いませんでした」
「ニャッ? あの時ダンジョン全体をテイムの対象にしたニャか? 無茶苦茶すぎるニャ!」
「あー、やり方わからないから大きめに範囲を決めた記憶がある。あれも生命力枯渇の危機だったんだね」
ヤバイ、ヤバイ。知らない能力をいきなり振り回すもんじゃないね。
気を付けましょう。
ていう割には、もうゴーレム・マスターのスキルを使っちゃったけどさ。
そういえば作った「空気ゴーレム」をどうしようかな?
「増田さんや、作ったゴーレムは土に帰したりできるの?」
「はい。創造に使用した生命力が無駄になりますが、スキルの解除により崩壊します」
「それなら解体しておくか、誰かが吸い込んで呼吸困難になったら申し訳ない」
「スキル解除! 土は土に……」
それらしく「空気ゴーレム」を元の空気に戻してやった。その方が自由だろう?
「さて、それじゃあお家に帰ろうか? 俺の天才的ひらめきにより完璧ダンジョン攻略法が見つかったお陰で早く帰れるね?」
「アホだからこそ考えられる使い道ニャ。ダンジョンを使ってダンジョン討伐しようとは普通考えないニャ」
「自分が考え付かなかったからってひがまない、ひがまない。じゃあ、増田! 全員を収容して」
黒い影に入って2秒で帰宅。何回やっても便利すぎる~。
「さて、どうしようね? 俺の天才的発想のお陰で大分早くダンジョン攻略が終わっちまったよ。まだ日も高いし、今日の内にゴンゾーラ商会に顔を出しておく?」
「にゃ。あんまり早いのは目立ちすぎるニャ。どこでもダンジョンが移動に使えることは漏らさない方が良いニャ。軍事機密レベルの有用性があるからニャ」
そりゃそうか。数万人の軍勢をどこにでも一瞬で運べるとなったら、どんな戦でも勝てるもんな。
「どこダン式ダンジョン攻略法は人間にも応用できるニャ」
「あ、そうか。戦場で敵軍をガバーッと捕獲できるね」
「今回のゴールデン黄金バトウみたいに胴体を入り口で挟めば、全員皆殺しにできるニャ」
うわあー。さすがにそれはスプラッターでしょ。内臓とかぶちまけるし。
「本日をもってトーメーは大量破壊兵器を個人所有する、スーパー・テロリストに昇格したニャ」
「何だよ、スーパー・テロリストって。昇格したって、その前は何だったんだよ?」
「それは、アリスにゃんを愛するスーパー・ロリストニャ!」
「ロリスト」って、そんな言葉ないでしょう? ロリコンの人って意味かな? そっちの趣味はないよ。
条例で許される範囲しか恋愛対象としては考えておりません。
「冗談はともかく、この世界の人から見ればトーメーの戦闘力はもはや国家レベルを超えたニャ。発見されれば安全保障上の脅威として即暗殺案件になるニャ」
「えー! 良かれと思ってダンジョン討伐してやったのに、能力を獲得したら消されるの? そりゃあ不条理ですぜ」
「不条理と書いて『世の中』と読むニャ」
そいつは切ない話だぜ、アリスさん。真面目に戦った人間が馬鹿を見るじゃないか。
「うーん。一気に労働意欲というか、社会貢献のモチベーションが下がっちまったなあ」
「テイマーと召喚士くらいでお茶を濁しておくニャ。三味線を弾くのも世渡りの知恵の内ニャ」
世の中ってのは面倒くさいもんだな。異世界に来てもそこは変わらないか。
「10日もほとぼりを冷ませば頃合いニャろ。暫くどこかで休養してから報告に行くニャ」
「おっ! 長期有給休暇って奴ね。嫌いじゃないよ、その響き」
前世だったら迷わず温泉旅館に泊まるんだけどな。爺臭い? ふふふ、知らないのだね? あの何もしなくとも旨いものと酒にあり付け、なおかつ露天風呂という開放感あふれるリラクゼーションを得られる施設の奥深さを。
「この近辺はまずいから、どこか遠くで人目に付かない秘境のリゾートみたいなところはないかネ?」
「俺ダンのお陰で食事に困ることは無くなったニャ。どんな秘境でも快適ライフが過ごせるニャ」
「ソダネー。極端な話北極点でも南海の孤島でも、冷暖房完備の部屋にいつでも逃げ込めるからね。台風が来ても平気だわ」
アリスさんはこの世界で集めた情報をデータベースにストックしている。そいつを検索して出てきた候補地は……。
「チーン。出たニャ。秘湯『ゲップ温泉』ニャ」
「何その、泡がぼこぼこ出てそうな温泉は?」
「発見されたもののあまりにも険しい地形にあるため、人が寄り付かない秘境中の秘境ニャ」
秘境結構。サービス的なものは受けられないけど、こっちには文明の利器ってもんがありますからね。
スーパーで食材買えるし、ラーメン屋に行けばスープも麺もそろってる。
引きこもりにとって夢のような環境なんだから、10日くらい快適に過ごせるでしょう。
「よーし。ゲップ温泉にゴー! 温泉卵を作るぞー!」
湯上りの生ビールとか最高じゃありませんか。良い休暇になるぞ。
「そう言えばブーブー団の豚さんたちはどうするニャ?」
「あー。あいつらどうしよう? 置いて行っても問題ないけど……。隠れ鬼でセクハラしちゃったからな。お詫びに社員旅行ってことにするか?」
「さすがジジイの発想は昭和ニャ。観光バスにガイド付きでないのがもったいないくらいニャ」
古き良き時代の社員旅行ね。そういうのものどかで良いよね。生活に余裕さえあれば。
小さな楽しみで人生は豊かになるものよ。
「留守番がいなくなるけど、畑と蜂の世話はストーン5に任せよう」
「農作業用ロボットはもっと軽量化したタイプを量産化済みニャ」
「さすがの手回しだね。そいつらは『ノーソンズ』と名付けよう」
「青と白の縞々シャツを着てそうニャ」
そう言うカラーリングでも良いんじゃない? 爽やかでさ。
「セキュリティ対策の方は、トビー率いるエア・フォースとアローのお馬さん軍団、それにストーン5で十分だな」
「わらび餅とわんこはどうするニャ?」
「秘境とはいえあまり外で連れまわすのも良くないから、増田のところでのんびりしてもらおう」
というか、どこダンに入っていれば実質俺と同行していることになるんだけどね。
BJはガード兼愛玩要員で俺と同行ね。ダンジョン以外でなら、十分すぎる戦力でしょ。
「話が決まったら早速出掛けようか? 今回は練習を兼ねて、俺ダンで行こうよ。ちょっと面白い移動方法を考えたんだ」
「どこダンの方がスピードは速いニャが、急を要する旅ではニャイからニャ。距離の方はここからざっと2000キロにゃ」
「俺ダンで1時間20分てところか。ちょっと寛いでいる間に着いちゃうね。映画一本観てればいいのか」
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