愛が重いなんて聞いてない

音羽 藍

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駆け巡る普天率土の章

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ぁんっと私はそれすら声を上げ、首筋を舐め上げながら伝えられた内容に、彼が不安がっているのはわかった。

彼は、なにか嫌な予感がしているのかもしれない。

ずるずると彼が腰を引き、抜け落ちた感覚がした。
私はビクビクとイッた後の余韻にくったりとしていると、彼が移動したのか音が聞こえた。


かちゃかちゃと彼がベッドサイドテーブルの方で瓶の音がしたが、私はそおっとベッドのユリウスの居ない方の端に下がろうとすると、腰を引っ張られて、抱き締められた。

「……シア逃げようとしたな?」
「……なんのこと?」
「しらばっくれても無駄だ……シアは少し逃げ癖を治した方が良い。俺が居ない間だったから、仕方ないと手加減してあげようかと思っていたが……それに逃げられないのはわかっているだろう」

彼が若干冷たい声が、少し怒っているのがわかる。

「それになんでだ?学友に会う為ならば、それなら学園で会えば良いだろう。」

あの襲撃の時に抜け出して、会った事を咎めているのはわかる。
だけど、あの人は学園では話さないのはわかっていた。

「その人が……」
「そうか、俺以外に気になる男でもいたのか?密会してでも情報を引き出す為に。」
「ちがっ……ぁぁ」

ぬちゅりとひんやりとした潤滑剤?が塗られたのだろう彼の指が私の後の蕾に塗られて、ビクビクと驚き、宙に腰を上げた。


やだやだと首を振るたびに、尻や太ももの後ろを撫でられる。
そして、お仕置きだと言う様に首を触られて、逆鱗を触れられて熱いと感じていたら、魔力が流れてきて、がぐっと足先が震え、ビクンビクンと痙攣した。

「ひゃゃぁっ……ごほっ」
「シア大丈夫か?意識はまだあるか……良かった。喉が渇いたか?これを飲んで。少し嫉妬に狂いかけた、すまない。」

はぁはぁと荒い息を吐きながら、下半身のあるシーツに、じわりと濡れた染みの感覚がして漏らしたのだろうか。
ユリウスに与えられる快楽に正直なヒクヒクとなる下半身を恨めしく思いながらも、くたりと身体を横たえる。

しかしながら、アンモニア臭はない。
漏らしたのでは無さそうなら、良かったと安堵の息を吐いた。

「……飲みたくないのか?」
「いいえ、助かるわ……」
「嫌なら口移しでも良い……俺も飲むから安心して良いよ。」
「ユリウス……普通に飲むから。」


優しくそっと、彼に抱えられた。
ちゅっと優しく頬にキスをされ、謝りながらされると困惑した。

こんなに濃厚なセックスを彼としているのに、どこに嫉妬する必要があるのか。

唇に当たるヒヤリとしたコップの感触に口を開けるとトロッとしたお茶の中にほんの少し甘い味と共になにかなんともいえない味の感覚が一瞬した気がしたが、なにかはわからない。

「……これは冬も近いからシアのために向こうで買ったんだ。風邪を引かない様に免疫を高め、喉を癒す効果がある。」
「ユリウス、ありがとう……何も混ぜてないよね?」

ぼぉーとそのお茶の美味しさに感動していると、瞬時にまるでコーヒーを飲んだ時のような目が覚める感覚がして、甘くだるさが残るイッた後の感覚が薄れた。

そして、若干更に気持ち良くなりたいと興奮さえ、してくるのだ。

「あぁ、混ぜたというか、このお茶の原材料の副作用で幸福感や痛みを少し軽減が高まる効果がある。混ぜたのは、快楽の上昇する効果と自制が少し弱まり色々話す効果がある……【真実の恋】と回復するポーションを混ぜた。」
「ぇ、ユリウスも飲んだのよね?」
「俺も飲んだ……【真実の恋】は入れてないけどな。」

なんでと言おうとしたが、布の擦れた音と、ぎしっとベッドの音がしてユリウスの番の匂いが近くにあるからか、ぼぉっとしているとちゅっと軽く額にキスをされる。

「シア……これはその辺では【真実の恋】は売っていない。シアの様な銀竜……竜王の系譜まで効くとされる薬でね……取り扱い注意なんだ。王城の薬師に頼んで作って貰って正解だった。使う相手を聞かれて君だと教えた時は、物凄く死んだ目で俺を見ていたのは笑ったけどな。」

いつもの癖で抱き締められると背中へ手を回して抱き締めてしまった。

「ユリウス、なんで……そんなの……」
「シアが悪いんだよ?シアが直ぐに教えてくれれば、飲まさずに済んだのだが。」

思考が少しずつ、まるで水飴の様に溶けてきて、高熱を引いた時の風邪の時の様に朦朧として何も考えられない。

段々と意識はとろけていった。

ユリウスはごそごそと目隠しを取り払い、目の前に見えたのは青い綺麗な瞳が目の前で昏くランプの光に照らされていた。

あぁ、なんて美しくて、切ない青さ。
今はこうして、彼に囚われているから、手の届かないあの青空の様な。

「……シアは、誰が一番好き?」
「ユリウスが好き……ユリウス大好き……愛しているわ……」
「なら良かった……俺も好きだ。だったら、シアはなんで出かけようとしたんだ?愛しているはずの俺の言った事を無視して……」
「"あの人"はあの時しか教えてくれなそうだったから。」
「……何を教えてもらった?」

私はゆるゆるとした思考の中、咄嗟に唇を噛み、言いたくなかった。

言ってしまえば、私を愛している彼は何でもその手で片付けてしまうだろう。

たとえ、それが自身が傷つく事でも。

だが耳元で優しく語る彼の声とぎゅっと軽く臀部を触る左手の感覚から、彼が嫉妬しているのかもしれない。

「言ってくれ……シア怪我をしてしまう。これを飲んで。」
「うん……」

飲んでと言われて、口を雛のように開けると彼がかちゃりとサイドテーブルの方から飲み物を飲んだ音がした。

それから唇に当たる柔らかな彼の唇の感触があり、いつもの習性で目を閉じた。

舌と共に液体が入り込み、舌先が私の唇を舐めていった。

口移しで与えられた水には、微かにポーションが入っているのか、微かに痛かった感覚が薄れた。

唇から彼が離れていき、ちゅっちゅと瞼の上からキスをしたのか少し感覚があり、おでこや頬や鼻先に優しく当たる彼の唇に嬉しさで頬が緩む。

「シア……教えて貰った事を言って。」
「……セレナーデを知っているか?って、聞かれて……って色々話したの……」
「それで?」

彼の右の手が臀部を掻き分けて、後ろの蕾の辺りを撫でた事で、私は震えた。
腰に手を当ててなにかを呟いた彼は私の腰に魔法をかけた。

それで、やろうとしている事を理解してしまった。

「はっんん」

唇を再び噛まないためにか、彼の舌先が顎や下唇の上を舐めていた。

彼の右指はぬちゅっと潤滑剤?の滑りがよくて円を描く様に撫でており、半分の思考は、やめてと言いたかった。

だがそれよりも彼は下唇を舐めていたのが耳の縁を今度は舐め始めた事で気が削がれ、元々効果で半端な意思はそれだけで快楽に転げ落ちる。

「シア……教えて?」
「……んっぁっ、早めにっ倒さないと"シア"にたぶん危害を加えるからって。ひゃぁっっ」

グチュと後門の中へ入ってきた指の感触と共に、彼の舌先が耳の中へ入りまるで同時に犯されている様に感じた。

「そうか………忠告してくれたのか。」
「私以外にも民にも被害があるし、早めの駆除をなんでしないの?って。ってそれでユリウスの事も少し聞いて……」

スルスルと後で言おうと思っていたのに、彼は何度もゆっくりと同時にグジュグジュと両方をいれて動かしていた。

ごぷっとクレパスから出てきた彼の残滓の感覚にもじもじとしながら耐えた。

二つを責められるのが気持ち良くて、ひんひんといつまにか彼に寄りかかりしなだれかなる様に求めてしまい、もっとと催促を言いながら抱き締めていた。

「シア……っ……続きを教えてくれ」

彼の怒張と私の下腹や恥丘と擦れて熱い。
懇願する様に彼は続きを聞こうとしていた。

「後で言うつもりだったのに……んんぁ………」
「ぁ?シアが手を汚そうって思っていたのか?」
「………正当防衛だから………ぁぁぁっ、そこっはやだ」
「それはダメだ、君の新雪の様に綺麗な手は汚させないから。俺に知せてくれば良い。」

ぐぷっと柔軟に解されて、ぬぷっと抜け落ちた指においすがろうとしたが、彼自体が離れてしまいまるで捨てられてしまったかの様に感じた。
ぼーっとした視界の中、彼が歩きなにかごそごそと移動しているのがわかった。

「いやぁだめ……離れないでっ、いかないでぇユリウス」
「そうか、俺をそんなに知らないのが気にしていたのか?」
「……今はそばにいて……もう大丈夫、こうして愛してくれるし、耐えられるわ。」
「教えられることも教えるけど、さらに結婚したら沢山教えてあげるからもう少し待ってくれ……約束するから」
「ユリウスありがとう」


彼が近づいてきて、背後から抱きしめられて彼が指差した方へ向くと鏡があり、頬を桜の様に染めて、口の端からは体液が溢れ落ち、涙目の私と微笑んでいたユリウスがいた。

色々と私の無惨な姿で、私はいつの間に漏れたいた、唾液をふこうとしたが彼に支えられて背後から抱えられて、また耳を舐められてしまった。
くすぐったくて、んんっと甘い吐息が声に漏れる。

「シア……これなら怖くないだろ?続きをしようか。」

彼に抱えられて移動して、鏡の前のベットの縁に彼が座った。

「シアゆっくりで良い腰を下ろして。」
「でもっ、このままじゃ」

彼があてがっているのはいつも挿れているクレパスではなく、後穴だった。

そこにあてがわれた灼熱に私はぐっと声を上げた。
このまま下ろしたら入ってしまう。
こんな大きく太く聳り立つのを入れたら、私のアナルは裂けてしまいそうで無理無理と首を揺らした。

しゃりしゃりと首輪からなったが音を立てて鏡の方を向けば、まるでペットの様に首輪をして、何処にも転移できない様に封印されている私は無力だった。

谷間や白い付け根近くの太ももの肌に、散らされたキスマークが彼の所有物だと言っているようだった。

「大丈夫だ、ほら腰を下ろして。シアゆっくりで良い」
「………はい」

ゆっくりと快楽に身体は正直で、彼に胸を撫でられ、乳首を撫でないぎりぎりを責められて私は、薬の効果に引っ張られて観念した。

「ひやぁぁぁ……深いからっ」
「これでも浅い方なんだがな……シア話して」


ぬぷっと入り込んできた異物感の感覚にがぐっと力が抜けて奥深くまで入ってしまうと怖くなったが彼に支えられていたからか途中で止まりビクビクとして締め付けてしまったらしく彼が低く呻いた。

私は色々と彼に尋ねられるまま、沢山諸々話してしまった。




ぬぷぬぷと腰を振り善がりながら、竜穴の名残の効果でこの体制では届かない奥深くをかする切なさと目の前の暴力的なまでの私の色っぽい艶姿が目に入り、恥ずかしかった。

「イキそう?シア、手が自慰してるけど。」
「ぁぁっ、これ気持ち良くてぇ、でも奥深く届かないのっ」

ぱんぱんと腰を振るが奥深くには入らず浅い挿入にもじもじと達しそうになり震えた。

「そのまま弄ってみて。ほら、俺も手伝うから後でご褒美に沢山イくようにするよ。」

まるで悪魔の様に耳元で、蠱惑的に笑いながら伝えられた内容に私は震えながらも頷いた。

くちゅくちゅと花芯を押し潰す様に弄り、腰を落とし熱杭にぐりぐりとすると気持ち良くて後少しで達しそうだった。

「いぐっからぁぁあっ」
「シア可愛い……また俺の手を使ってイッていいよ。ほらこっちにも俺のだって出してあげる。」

ユリウスの声が遠く感じて、高みに上り詰めようとした瞬間、彼の左手がクレパスの中に入り締め付けながら達した。

どぷっと中に熱い彼の体液が出され、それと同時に魔力が染み渡る。

がぐがくとイッた後の余韻に揺れていると彼が耳の穴を責めてきてひぐっとそのこそばゆい感覚に口を開けてはぐはぐとした。

「……愛している。君は俺に守られて入ればそれだけで良い。余計な事は考えなくて良いから。」

ぬぷっと抜け落ちた彼の怒張はぬるぬると体液に塗れ、私の中に出しても未だ勃っていた。

ぐしゅくじゅと彼の指がクレパスの奥深くへと入り再び達しそうになったが、イク寸前で止められてしまい抜かれてしまった。

「ほら、溢れてきてる。俺のを両方にできて嬉しい。」
「やぁ、そんなにみないでぇ」

だが、ひだを掻き分けて、見せる様に開いて耳元で囁いた。

私は彼の右手が下腹部の子宮のある辺りをゆっくりと愛おしそうに撫でた。
両方から垂れ落ちてきている白濁に私はなんとも言えない。
ユリウスの端正な顔は愉悦に浸っているのか、微笑んでいた。

「今日はシアの可愛い姿が沢山見れたよ。」
「ユリウスっ……もう許してぇ」
「さて……お仕置きとご褒美をあげようか。」

その言葉に震えると私はまだ続くのかと涙目になった。

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