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薄氷上のダンス

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それからは慌しい毎日が過ぎて行った。

コルネリアさんとシルベスターは話し合いつつ、必要の勉学をしようとしていたがコルネリアさん側の方で教師を雇用したいと申し込んできたらしい。
なんでも当主を継いで欲しいとの事で、コルネリアさんのお父さんのアルトゥルさんは教師に未だに残留したいらしく、研究に専念したい為に、入婿を探していたとの事だった。
コルネリアさんのお母さんのベティさんはもし私達の二人の間に息子が今後産まれても、変わりなく継いでくれとの事だった。

番と会えて嬉しそうな表情をしながらバタバタと忙しいと溢していた彼は幸せそうだ。

「だったら、コルネリアさんは領地の方へ?」
「そうなのよ、途中になってしまってすみませんね。祖父がもう年でそろそろ代わりたいと常々言っていたので。」
「お二人共お幸せに。私的には実家の事を優先していいですよ。」

私達は平日の午後のひと時の学園で話し合った。

「直ぐには代替わりはできませんが、その他の手続きなどで必要になるので、当分はこれなくなりますし、これ以上遅くなると冬支度に間に合わないかもしれませんから。」
「冬か……」

私は全く考えてなかったと、今まで忙しなくいたのでその事をすっかり忘れていた。

「それではそろそろ私は学園の手続きをしてくるので、ありがとうございました。」
「ええ、今までありがとうございました。」

私は手を振り、幸せそうににっこりと微笑む彼女と別れた。

私はユリウスに冬支度の事を聞かないとなと考えながら、家に帰った。




「また新しい人が来るって事か。それであとは?」
「そうなの。それでもう一つは冬支度についてよ。すっかり、忘れてて、なにかいるかしら?」
「それなら、安心していい。寧ろ気がついたのが遅いくらいだぞ?」
「それは……色々あったからよ。」
「まぁな。シアのぶんももちろん、食物も備蓄を頼んであるし、暖炉の薪も沢山常備している。ダンジョンや森もあるから、資源は豊富だからな。竜化できるから運ぶのも得意な者も多いから王都でも潤沢だ。難点は……俺が冬が得意ではないということぐらいか。すまないな、たぶん……本能に負けてしまうかもしれん……」
「本能?という事はどういう?」

私はお風呂上がりでほくほくとさっぱりしていた。

お風呂に入っていたら、いつまにか彼が途中で入り込んできて、風呂場で一戦してしまったなと思い出し、少し苦笑いしながら聞いた。

途中なすがままに乱れてしまい、すっかり彼に触られてしまうと簡単に思考が停止してしまう事が目下の悩みだ。

「わからないのか?」
「うーん……朝起きられなくて、鍛錬できないとか?」
「それなら、昼や夜にすれば良いだろ?学園も休みになるからな。」
「えーっ……なにかしら。」

バスローブ姿のユリウスは私を試している様に、面白そうに微笑みながら、青い瞳はしっとりと私を見ていて、彼の手が足先からそわりと肌を撫で上げてきて私はくすぐったくてまるでこれからまた始まる様な淫美な触り方だった。

私はんっと快楽が背筋を走り、声を殺した。

その度に彼がお腹を優しく撫でて、そろりと胸を触ってくるので離れようとしたが、逆にそれが彼の嗜虐心を助長したのか、ギュッと引き寄せられてしまい彼の上へと運ばれてしまった。

「さっきもシたでしょ?ユリウス、離して、明日も学園よ?」
「それで……答えはわからない?答えて正解ならなにもしないよ。」
「……不正解は?」
「さあな?どんな事をしようか?」
「……もう……ユリウスお願いだから」
「その表情良いな。ほら、さん……に……いち……」
「暖炉の前から動けないとか?やっぱりわからないわ。」
「正解はこういう事だ。シア口開けて。そうそうそのまま舌を出して。そのまま」
「こう……かな?んんっ」

私は舌先を垂らして待っていると彼の生温かい舌先が絡めてきて、ぬちゅれろれろと燻っていた快楽に火を付けられる。

「ぁっ……どういう」

私は彼に抱えられ、逃れられない。彼の下半身の一部は硬くなり、その時ようやく彼が意味していた事に気がついて、ハッとなり、その時、ビクビクと揺れ、離れた舌先が少し寂しく思ってしまった。わ

「シア……止められないからもう一回しようか、気持ち良くなって。」
「んぁっ、それはっ理性が勝ってもらわないとだめって」
「冬は寒くなると、俺は苦手だから番の魔力が欲しくなるんだ。足りないからな。シアは夏場は冷気を纏えば楽だし、ここは夏場でもそんなに熱くならないのが良いけどな。」
「そこはっ……」

彼が夜着の間へと手を差し入れ、私のショーツの紐を取られてしまった。

しゅるりと取られた紐を私は取らないでと目線で訴えたが、時すでに遅く、彼に片腕で抱えられ腰を上げられてしまった。

その内に取られてしまい、彼のバスローブの乱れてはだけた胸元や腰が妙にセクシーであり、私は顔に熱が集まる。

そんな事を考えていたから、向かい合わせで腰を落とされ股の間に彼の肉棒がぬっと入ってきた。

「まだここをほぐしてないからな。今入れたらいたいからな」
「ユリウスダメって……あっ……」

私は逃げられなく、彼に好き放題されてしまうと考えて、彼の足を触り、止めようとしたが、彼の片手が私の秘部を撫でられる。

肝心な所を触らず、柔肌をするりと撫でてきて、焦らしてきた事に私は求める様に甘い声をあげた。

しかしながら、したい気持ちもここまで来ると湧き上がってきてしまった。
恥ずかしさよりも、してほしい気持ちと彼に愛されたいし、彼にも気持ち良くなって欲しい気持ちもあり、私はダメだという言葉よりもして欲しいになっていった。

「入れてっ……ユリウス欲しいのっ」
「シアもう欲しいか?まだいらないって言うのであれば、まだ少し焦らして楽しみたかったけど、入れて欲しいのなら指を入れてあげる。」

ぬちゅぬちゅと指が入ってきたそれは求めていた物のでは無かったけど、それでも嬉しいので私はユリウスの体を掴み耐えた。

「ユリウス……そこはっ……ひゃっぁぁ」
「シアの乳首硬くなってる。触って欲しかったのか、ごめんな気がつかなくて。たくさん気持ち良くなって良いから。」

薄い透ける夜着の上から揉まれて、私は頬に熱が上がり、顔を上げてだらしない表情をしているだとわかってもなお、ただ、快楽を貪る事しか頭に無い。

じわりと掻き回されて、予定していなかったけれど、既に私のあそこは彼を迎い入れる準備は万端になっている事にふるりと震えながら目の間のユリウスのにんまりとしているので、ユリウスの唇に私は唇を重ねた。
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