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駆け巡る普天率土の章
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彼が一歩歩く度に衝撃がきて、私は余り深く考えなく、腰浮かせて感じない様にしたりとできる限りの事はしたがそれでも度々にくる振動で服を握りしめたえていた。
ローブのフードを被り、顔を見えない様にスカーフを巻きつけていたりと居心地は悪いが仕方ない。
竜王国では知り合いもいるかもしれないので、普通に過ごしたいから私は服を握りしめてユリウスに抱えられていた。
ようやく、空き地の飛行場まで歩き、銀竜は目立つ(金竜も目立つが多数存在しているから)らしいし、この棒がある状態での竜化はなにが起こるかわからず、彼に運ばれて目的地の国へと運ばれている。
なんでそこに彼が行きたいと思ったのは未だ内緒だと言って教えてくれてない。
竜の背のたてがみを握って居るが、冬も近く、空の上の気温は低い。
ユリウスの金のたてがみに身体を低く埋まりこむ様にいるからか、少しはあったかく、彼の匂いに包まれているからか生身で高所にいる不安感は少ない。
前に行った国を超えて更に進んで行き、大きい街の少し離れた林の近くで降り立った。
ドシンと縦揺れが起きて、私はゆっくりと地面に降りながら、体内で動く度に当たる異物感が少しずつ最初より溶けている様な変な感じがして焦る。
「……ユリウスこれずっと大丈夫なの?」
「大丈夫だ、それとも外して欲しいか?」
地面におりたち、フッと彼がフードを被りながら笑い、私の衣服の乱れを直しているとスカートを持ち上げようと端を掴んだ。
あっと思って、スカートを押さえて、見られない様にはしたが、背後から抱き締められてしまった。
「外してくれるの?」
「いや、どんな風になっているか確認したかった。」
「……期待させないで」
少し上空で冷めてきた身体はユリウスから伝わるぽかぽかとした服の上から伝わる体温に安心してくる。
「あぁ、ごめんな?だけど、顔を赤らめて俺に見上げてくるシアが可愛くてからかいたくなるんだ。」
「……それでここはどこなの?そろそろ教えてよ。迷子になったら、どこからきたのか?と言われた時にそもそもここはどこ?になるでしょ。」
「俺から離れなければ大丈夫。さっきも伝えたけど、この国は少し女性単体だと危ないからな……名前は教えるよ。シーシャイトーウ王国だ。小国に分類されるよ。君が聞き覚えなくても当たり前だ。大方、教えられないからな。独特の文化や価値観があって、慣習や風俗にあった行動をとるのが一番求められる。女性には危ないし、他国との交易も少なく他国に公務なので現れる事は少ないからな。隠され伏せられるのもある。」
「でも、なんでここに来たの?」
「それはまだ内緒だよ。ここでしか手に入れられないものがあるからな。」
「……わかったわ」
渋々私はユリウスの手が左の腰へ手を添えられて、歩き出した。
「溶けてきてる様な感じがして怖いのよ。」
「あぁ、それは馴染んできているからだ。実際には溶けては居ないから安心して……少し」
彼が言おうとしたが、街道へと辿り着いた途端私と似ている服装を着た女性達と数人の山賊の様な荒々しい服装の男性が門の方へと歩いている。
見た目は麗しい女性との格差が凄まじく、ついつい割れている背中の筋肉美を眺めてしまった。
腰をゆっくりと撫でられた事でハッとすると、睨まれる寸前だったらしく、ハハッと乾いた笑いがでた。
「本当に同じ造りの服なんだね……今の女性達はすごい露出多かったけど。」
胸がこぼれ落ちそうな程際どい格好でチラッとユリウスの視線が向いてないかと不安になったが、全く動じてなく路傍の石の様にどうでもいいと言わんばかりの表情をしていた。
……私ばかり他人に興味持ちすぎなだけ?
ユリウスの鋼の心に私は驚きながら、彼がおでこに軽くキスをしてきて、ビグっと揺れる。
「基本的なベースは同じだけど、そこから多少は変えるのがこの国の流行だからな。シアは他人に向けて露出するのは余り好きでは無いだろ?俺に向けて露出してくれて許してくれるのは嬉しいけどな。」
「そうよ……露出が抑えられていて好みだわ。ありがとう。」
私はユリウスの気の利いている事に、すっかり好みや性格も理解されているなと思い若干照れた。
ユリウスのローブを掴み、じわじわと嬉しさと、いやはや、スカートの中の下半身はとても露出高いんですけどね?とツッコミたい。
普通はパニエやなにか履くけれど、この民族衣装?は先ほどの女性を見た所パニエ必要ないみたいだ。
身体を寄せて歩いている為に、その振動で私は震えてしまい、もじもじとしてしまう。
「………ぁっ」
「門まで連れて行こうか?少しの代わりに駄賃代わりに取引いるけど。」
「……なによ?」
私は胡乱げに彼の青く怪しげに夕陽を浴びて煌めいている瞳を見上げた。
「簡単な事だ、二つ言う事を聞いて。一つ目は俺が必ずしてくれと言ったら必ずしてくれ。二つ目は……俺が頬を触ったら自らキスしてくれ。」
「う、それは……お店の中でも?」
「そうだ……どうする?余り長い事かかると門限過ぎると、門外で泊まる事になるからな?」
「それは嫌ね………」
足をもじもじとする度にカエシがついているおかげで抜け難く漏れにくい。
たぷんと胎内で揺れる感覚に顔に熱が集まる。
「うちに戻ったらたくさんするからそれでも……ダメ?」
立ち止まり、ユリウスの青い瞳を見上げて、ギュッとユリウスの服を掴んだ。
他人の目がある所で多数、自分からするなんて恥ずかしい。
しかも、一つ目は指定がされてなくなにを言われるかはわからない。
どんな………破廉恥な事が来るか。
「シア……そんな甘えた可愛い声でなし崩しに持ち込んで俺を誑かすなんて……押し倒したくなるから」
「ユリウスのけちっ」
「それで……どうしたい?歩くのも良いよ。君とゆっくり進むのも悪く無い。」
私のフードの下の頬を撫でて、顎を優しくスルッと撫でていくユリウスの指先はソフトタッチで私を惑わしていた。
ジワジワと約束という外堀を埋めていくユリウスに私は悩んだ。
キスぐらいなら仕方ないか……
「一つ目のは……難しいのは断るわよ?」
「約束を破るのか?だったら俺のしたい事追加でも良いよな?」
ユリウスの顔がスッと近付いて吐息が顔にかかるぐらいの距離であり、青い瞳やパサパサとつけまつげの様な長い金色のまつげがさえも鮮明に至近距離で見えて、私は狼狽えた。
「うぐっ」
「シア……俺はどの選択肢でも嬉しいから、好きに選ぶと良い。時間は有限ではあるけどな。」
ドグンドグンと高鳴る心臓の音が、うるさい。
色々な事を妄想しては消えていき、こうして近付いてきて、私をからかっているのも楽しんでいるのだろう。
彼の掌の上でコロコロされているのは、嬉しい様な悔しい様な……
征服感があって、お腹の奥底の子宮が疼く様なキュンとしてしまう。
好きだといつも伝えてくれるユリウスが好きだし、嫉妬深い所も…….
ハッとしてついつい彼が好きだという事を考えてしまってちがうちがうと落ち着かないと考えているとふふっと笑われて、微かに触れるだけのキスをしてきて唇をぺろりとまるでキャンディの様に舐められた事で、じわじわと顔に更に熱が上がる。
学園から戻り、事後で化粧はあらかた落ちてしまったなと考えがふと一瞬あったけれど、この下半身のコレやこの国が特殊だという事から化粧はしなくていいかと割り切った。
「シアの表情がくるくる絶え間なく百面相してて、あー良いな……」
「ユリウス……もう……わかったわ、連れて行って。歩くのは……体力的にも無理そう。」
ギュッと彼に抱きついて、もたれかかった。
顔を埋めて、番の匂いを堪能しながら、負けを認めた。
ローブのフードを被り、顔を見えない様にスカーフを巻きつけていたりと居心地は悪いが仕方ない。
竜王国では知り合いもいるかもしれないので、普通に過ごしたいから私は服を握りしめてユリウスに抱えられていた。
ようやく、空き地の飛行場まで歩き、銀竜は目立つ(金竜も目立つが多数存在しているから)らしいし、この棒がある状態での竜化はなにが起こるかわからず、彼に運ばれて目的地の国へと運ばれている。
なんでそこに彼が行きたいと思ったのは未だ内緒だと言って教えてくれてない。
竜の背のたてがみを握って居るが、冬も近く、空の上の気温は低い。
ユリウスの金のたてがみに身体を低く埋まりこむ様にいるからか、少しはあったかく、彼の匂いに包まれているからか生身で高所にいる不安感は少ない。
前に行った国を超えて更に進んで行き、大きい街の少し離れた林の近くで降り立った。
ドシンと縦揺れが起きて、私はゆっくりと地面に降りながら、体内で動く度に当たる異物感が少しずつ最初より溶けている様な変な感じがして焦る。
「……ユリウスこれずっと大丈夫なの?」
「大丈夫だ、それとも外して欲しいか?」
地面におりたち、フッと彼がフードを被りながら笑い、私の衣服の乱れを直しているとスカートを持ち上げようと端を掴んだ。
あっと思って、スカートを押さえて、見られない様にはしたが、背後から抱き締められてしまった。
「外してくれるの?」
「いや、どんな風になっているか確認したかった。」
「……期待させないで」
少し上空で冷めてきた身体はユリウスから伝わるぽかぽかとした服の上から伝わる体温に安心してくる。
「あぁ、ごめんな?だけど、顔を赤らめて俺に見上げてくるシアが可愛くてからかいたくなるんだ。」
「……それでここはどこなの?そろそろ教えてよ。迷子になったら、どこからきたのか?と言われた時にそもそもここはどこ?になるでしょ。」
「俺から離れなければ大丈夫。さっきも伝えたけど、この国は少し女性単体だと危ないからな……名前は教えるよ。シーシャイトーウ王国だ。小国に分類されるよ。君が聞き覚えなくても当たり前だ。大方、教えられないからな。独特の文化や価値観があって、慣習や風俗にあった行動をとるのが一番求められる。女性には危ないし、他国との交易も少なく他国に公務なので現れる事は少ないからな。隠され伏せられるのもある。」
「でも、なんでここに来たの?」
「それはまだ内緒だよ。ここでしか手に入れられないものがあるからな。」
「……わかったわ」
渋々私はユリウスの手が左の腰へ手を添えられて、歩き出した。
「溶けてきてる様な感じがして怖いのよ。」
「あぁ、それは馴染んできているからだ。実際には溶けては居ないから安心して……少し」
彼が言おうとしたが、街道へと辿り着いた途端私と似ている服装を着た女性達と数人の山賊の様な荒々しい服装の男性が門の方へと歩いている。
見た目は麗しい女性との格差が凄まじく、ついつい割れている背中の筋肉美を眺めてしまった。
腰をゆっくりと撫でられた事でハッとすると、睨まれる寸前だったらしく、ハハッと乾いた笑いがでた。
「本当に同じ造りの服なんだね……今の女性達はすごい露出多かったけど。」
胸がこぼれ落ちそうな程際どい格好でチラッとユリウスの視線が向いてないかと不安になったが、全く動じてなく路傍の石の様にどうでもいいと言わんばかりの表情をしていた。
……私ばかり他人に興味持ちすぎなだけ?
ユリウスの鋼の心に私は驚きながら、彼がおでこに軽くキスをしてきて、ビグっと揺れる。
「基本的なベースは同じだけど、そこから多少は変えるのがこの国の流行だからな。シアは他人に向けて露出するのは余り好きでは無いだろ?俺に向けて露出してくれて許してくれるのは嬉しいけどな。」
「そうよ……露出が抑えられていて好みだわ。ありがとう。」
私はユリウスの気の利いている事に、すっかり好みや性格も理解されているなと思い若干照れた。
ユリウスのローブを掴み、じわじわと嬉しさと、いやはや、スカートの中の下半身はとても露出高いんですけどね?とツッコミたい。
普通はパニエやなにか履くけれど、この民族衣装?は先ほどの女性を見た所パニエ必要ないみたいだ。
身体を寄せて歩いている為に、その振動で私は震えてしまい、もじもじとしてしまう。
「………ぁっ」
「門まで連れて行こうか?少しの代わりに駄賃代わりに取引いるけど。」
「……なによ?」
私は胡乱げに彼の青く怪しげに夕陽を浴びて煌めいている瞳を見上げた。
「簡単な事だ、二つ言う事を聞いて。一つ目は俺が必ずしてくれと言ったら必ずしてくれ。二つ目は……俺が頬を触ったら自らキスしてくれ。」
「う、それは……お店の中でも?」
「そうだ……どうする?余り長い事かかると門限過ぎると、門外で泊まる事になるからな?」
「それは嫌ね………」
足をもじもじとする度にカエシがついているおかげで抜け難く漏れにくい。
たぷんと胎内で揺れる感覚に顔に熱が集まる。
「うちに戻ったらたくさんするからそれでも……ダメ?」
立ち止まり、ユリウスの青い瞳を見上げて、ギュッとユリウスの服を掴んだ。
他人の目がある所で多数、自分からするなんて恥ずかしい。
しかも、一つ目は指定がされてなくなにを言われるかはわからない。
どんな………破廉恥な事が来るか。
「シア……そんな甘えた可愛い声でなし崩しに持ち込んで俺を誑かすなんて……押し倒したくなるから」
「ユリウスのけちっ」
「それで……どうしたい?歩くのも良いよ。君とゆっくり進むのも悪く無い。」
私のフードの下の頬を撫でて、顎を優しくスルッと撫でていくユリウスの指先はソフトタッチで私を惑わしていた。
ジワジワと約束という外堀を埋めていくユリウスに私は悩んだ。
キスぐらいなら仕方ないか……
「一つ目のは……難しいのは断るわよ?」
「約束を破るのか?だったら俺のしたい事追加でも良いよな?」
ユリウスの顔がスッと近付いて吐息が顔にかかるぐらいの距離であり、青い瞳やパサパサとつけまつげの様な長い金色のまつげがさえも鮮明に至近距離で見えて、私は狼狽えた。
「うぐっ」
「シア……俺はどの選択肢でも嬉しいから、好きに選ぶと良い。時間は有限ではあるけどな。」
ドグンドグンと高鳴る心臓の音が、うるさい。
色々な事を妄想しては消えていき、こうして近付いてきて、私をからかっているのも楽しんでいるのだろう。
彼の掌の上でコロコロされているのは、嬉しい様な悔しい様な……
征服感があって、お腹の奥底の子宮が疼く様なキュンとしてしまう。
好きだといつも伝えてくれるユリウスが好きだし、嫉妬深い所も…….
ハッとしてついつい彼が好きだという事を考えてしまってちがうちがうと落ち着かないと考えているとふふっと笑われて、微かに触れるだけのキスをしてきて唇をぺろりとまるでキャンディの様に舐められた事で、じわじわと顔に更に熱が上がる。
学園から戻り、事後で化粧はあらかた落ちてしまったなと考えがふと一瞬あったけれど、この下半身のコレやこの国が特殊だという事から化粧はしなくていいかと割り切った。
「シアの表情がくるくる絶え間なく百面相してて、あー良いな……」
「ユリウス……もう……わかったわ、連れて行って。歩くのは……体力的にも無理そう。」
ギュッと彼に抱きついて、もたれかかった。
顔を埋めて、番の匂いを堪能しながら、負けを認めた。
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