上 下
120 / 243
薄氷上のダンス

120

しおりを挟む
「もう……むりだからぁ……ごほっ」

すっかり私は沢山イかされて中に注ぎ込まれ、私達は互いの体液でどろどろになったりして二人の匂いは部屋の中を漂っている。

それだけで、ふわふわと足がつかない様な番の匂いは幸せと心地良さに微睡んだ。

ユリウスが、はいと水を渡してくれて、私はそれを飲みながら、背後から抱きしめられて彼の筋肉質な胸元に身体を預けた。

私の腹や太ももを触る彼をもうしないからと振り向きながら睨むと、軽くキスを頭にしてしないからと小さく笑われた。

「ユリウス……」

私は飲み干したコップを手を伸ばしてサイドテーブルに置き、ユリウスの方へ振り返り、真正面に向いた。

「なんだ?」

ユリウスの少し事後の気だるそうな表情が、色っぽいなと思いながら、彼の乱れた金髪を撫でて、私は意を決して伝えようとした。

「最後まで聞いてくれる?」
「あぁ、だが無理な事は無理だからな?」

私が彼に求めて、彼の性欲を満たしたからか、少しは余裕がある様だ。

瞳の奥底から覗くまるでぐつぐつと火山のマグマだまりの様に熱が籠っていて、彼の視線を浴びて、チリッとまるでスパイスの様で刺激的だ。

「ひとまず、元の部屋に戻りたいの。私ずっとここに居て……そろそろ外に出たいから。」
「……仕方ないな、それなら良いが。その代わりコレは外さないからな?」

ツンと首に着けられた鍵があるチョーカーをユリウスは触り、私と至近距離で見つめ合った。

「な、なんで?その……した後痛くても回復もできないから……」
「着けた途端転移で逃げるからだろ?」
「逃げる様な事をするのが酷いでしょ?」
「……それをシアが言うのか?死にそうな無茶をしたシアが?泉に行く前に話しただろ?番は身体を繋げると一心同体になる……だから死ぬ様な事をしたら……俺も死ぬし、そもそもシアが死んだら俺は……耐えられない。」
「それはごめんなさい…….思ったより状況が悪くて。」
「話しがそれたな。俺が良いと言うまではコレは外さないからな。」
「……わかったわ、それでいいから。」
「俺も本当は余りシアを縛りたくはない。だけど、余りにもシアが危ないから……自身を大切にしてくれ。」
「うん……今度からはユリウスを呼ぶから……」

私は抱きしめられて、幸せに包まれながら彼に抱えられた。

抱き上げられて、運ばれてる中、私は聞きたかった事を聞こうとした。

「それで……泉はどうなったの?」
「……」

ユリウスはまだ懲りてないのか?とジロッとジト目で見られたけど、私は彼の頬に軽く触れて首を少し上げて、そっと触れるだけのキスをした。

「お願い、気になってるの。ユリウスで無断で行きたいとかは思わないからね?」
「それはもちろんだ……仕方ないな。教えるだけだからな?」
「うん、それで良いから。」

私はようやく気になっていた事の顛末を聞ける事に安堵した。

渋々と言った表情の彼はバスルームのバスチェアに私を下ろして、お湯を用意していた。

「……君が倒れた後……大精霊が顕現して、話を聞いた。君が助けた事などな。シア俺に後隠している事あるだろ?」
「え、無いよ?」

私はうん?と悩んで考えていた。
彼に隠れて、プレゼントを用意しようとしていた事だろうか。

「瘴気を完全に払う為に調べていたシアと瘴気がまとわりついていた大精霊は回路が一瞬繋がっていたと言っていた……そのせいか、解析の中、敵の記憶らしき断片を見ていたと聞いている。」
「……ん!?」

ざっぱっ
温かなお湯がかけられて、私は温かさにほんわかとしていたが、彼が知っていた事にびっくりした。

「……今まで忘れていたの。」
「ふーん?嘘つきなシアも可愛いけど、嘘ばかりついていると、俺が罰を与えるけどいいのか?」

スポンジが泡から出てる事を確認した彼はニヤリと私の方を見て、そっと優しく揉んでからしだいと胸を揉みつぶす様に触った。

「ぁっ……ごめんなさいっ嘘ですっ」
「素直なら良いが……どちらにしろ嘘つきだから、罰として明日はなにをしようかな……」

そう言って、ユリウスが私を見下ろして碌でも無い事を考えているのはわかった。

「ん……許してよ」

ちょんとユリウスの乳首を触り、私は彼を見上げた。

「甘えても、ダメだからな?」
「えー……」

私はそんなと思っていたが、彼の顔が近づいてきて、唇と唇を重ねた。
少しだけなのかなと行為を楽しみ、ようやく離れた時には熱のこもった彼の瞳と目があい、ハッとして私は洗うんでしょ?と言って、遠ざけようとした。

このまま、していたらまた再び行為が始まってしまう様な気がしている。

私が避けたのが彼が少し寂しがったのか、ムスッとした表情を浮かべたけど、スポンジで私の身体を洗い始めてくれた。

私自身で洗おうとしていたのだが、スポンジを彼に取られてしまい洗うよ?と言うとだめと言われて……更に言った事で営みを始めかけるので最近はまな板の上の魚の様にやるならやれ状態である。

代わりにユリウスの髪や………あそこ付近や下半身などを洗うと機嫌が少し良い事がわかってきた。

髪を洗うのは私を洗ってくれてるし、御礼も兼ねて楽しいのだけど、下半身は恥ずかしい。

逸物に触るのは少し……正直に言うと楽しい。
自分とは違う物体であるし、それが一つの生き物の様に触るとニョッキっと勃つので面白いとは思う。
だが、その後襲われるのは少し遠慮して欲しいとは思っているけどね。

胸を揉まれて、私はチラッと見上げると素知らぬ表情を浮かべたユリウスを私は、睨んでやめてと訴える。

私はようやく洗い終えた事でさっぱりしてて、身体用の洗剤を手に取り、彼用のスポンジで洗い始めた。

「シア……それで敵はどうだった?」
「……なんか不思議だった。物語の登場人物?って思うくらい。泉を汚した人幹部だったみたい。」
「幹部?結構上だったのか……」

そして、考えているユリウスを見ながら私は洗っていき、とうとう下半身に移る。
私がしゃがみ彼に近づき股の間へと手を入れると視線を感じて、ふと彼の顔の方へ向けると、考えていたのをやめたのか彼の顔は赤らみ、私をジッと見つめていた。

「なに?恥ずかしいから見ないでよ。」
「嫌だ、シアが俺に奉仕してくれてる所を見ないはずがない。」
「もう……いつもしてるでしょ?」
「毎日違うから。投げやりな時のシアも可愛いし、イタズラしようとしてくるシアも可愛いからな。」

私は色々観察されている事に、少し引きながらも、彼が楽しいなら良いかと思いながら番パワーぱないなと内心思う。

「シア登場人物って事は見た事はないんだよな?」
「知らないよ?その人はフード被っていたから、ぼんやりとだったから……」
「シアは一番好きなのは、俺だよな?」

その問いをかけられて、私はスポンジを持ち後少しでおわるのに、その問いに緊張したのだった。











しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...