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新たな草木が靡く風の章
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ひゅーっと風が通り抜けていき、外温とは違う冷えた空気が満ちていた。
「ここだけ異様に冬みたいに寒いな……」
ファイス君ががくがくと震えながら、言っていた事に私は、ユリウスと別れていたあの雪山の洞窟を思い出した。
「会いたいな……」
氷穴は、凍りついている氷壁に所々に生えている淡いぼんやりと光を放つエメラルド色に光る苔に照らされて、幻想的な空間だった。
それを眺めながら、ユリウスの後ろ姿の姿を思い出しながら、先程お弁当を食べて半日過ぎただけなのに、今は恋しくなってきている事に気づいている。
ユリウスがいたらどんな所だって怖くないから……
……今は隣にはいない彼をついつい探してしまう事は重症だろうか。
「……スタンプ台と先生達入り口にないから奥かな?」
「そうですね……別れ道とかないと良いのだけど……」
ミレディさんと私は話し合っていると、大丈夫かなと不安に考えて、洞窟の中の道がつながっていれば良いなと思いながら、歩き出した。
一同は凍りかけた地面に滑らない様に踏み締めながら、余りにもツルツル過ぎたら魔法で溶かしたりとして進んでいると、前の一団が見えてそれが生徒達だとわかった。
スタンプ台が近いのかと考えていたが、彼らは何かを言い争っていたらしく、近づいて見ると別れ道の前だとわかった。
「この私が右だと言っているのよ。絶対合っているわ!」
「でもなにか理由がある訳ではないのでしょ?それにさっきからあなた独断専行過ぎるわ。他の男性にべたべたし過ぎですの。破廉恥ですわ!」
「……やっかみです?自分がモテないからって嫉妬してイジメないでくれます?」
「違うわ……私はあなたを思っていっているのよ……最近現状をわかっていないの?」
「やーだーこわーい。脅してくるー」
彼女はおどけるだけでそれがあの一番会いたくない生徒だと言う事はわかった。
アルマ・グライナー。
彼女の事は薄らとクラスの人がかなり広まっていると噂で聞く。
「……あ……私のライバルがきた!負けたくないから早くいきましょ!」
「俺達は右にするか。左は狭そうだからな。剣があるからな……」
鞘を腰に下げている事でかなり狭い所は通り抜けるのが大変そうであり、その先でも碌に戦いにくいだろうという選択でファイス君達男性陣は話していた。
私達は右の道を選び歩いていた。
しかしながら、私は少しおかしいなと感じ始めていた。
一向に先生やスタンプ台も見つからない。
かなりの距離を歩いているが、さっきのひとつのグループ他のグループは見てはいないし、道からそれて大きな土のついた岩がゴロゴロしていた辺りにある氷穴は土砂崩れが起きていたのかと思うぐらい、少し危険が感じがある入り口で少し入る時は不安があった。
中に入ると幻想的な光景に忘れてしまう程の光景で綺麗だったけど。
私達はもくもくと歩きながら、ヒカリゴケの光る淡い光に照らされた洞窟の中を歩いている。
「……やはり、間違えてないかしら……」
「なにがだ?」
「こんなに奥に先生がいるの?難易度難しすぎないかしら?他にもチェックポイントあるのに。」
「それはそうですね……」
みんなで確かにと頷いた時軽い足音がして、それがアルマさんがぜえぜえと息を切らして、走ってきていた。
「私が一番にゴールするの!それに……私が最初にこの右に行こうとしたのにっ」
彼女は手を握りしめて、私を睨みつけている。
「グライナーさん、他の方は?」
「……いつかは同じ道にでるでしょ!」
「つまり、ひとりで来たって事だな」
ファイス君が言うとぎくっと動きを止めて彼女はふるふると震えながら走り出した。
姿は見えなくなり、この辺は滑りにくい足元であるが、所々は滑りやすいので走ったら転ぶのではと薄暗い洞窟の中私達は目を合わせてどうするか悩んだ。
道の終点では無くそれた所に、この洞窟はあり、私達は発見したので入っているが間違っている可能性はある。
「どうする?」
「私は戻るべきだと思いますわ。明らかに先生達がいるとは思えません。」
「しかし、紙にも山と書かれている。氷穴もそれの様に奥にいるのかもしれないな。奥まで行くのに賛成する。」
「俺もせっかくここまで来たのに、奥まで行きたいぜ」
「……私は体力が無いので……ここまで来たら行くのに賛同します。道の先に行ってもなかった時が怖いですし。」
「私は………戻りたいかな。少し嫌な予感がするの。」
ツキツキと行くなと言う様に軽く頭痛がしている。
「奥に行くのが多かったな。行こうか」
全員で歩き出して進み、所々滑りやすい所はゆっくりと歩き、段差になっている所は慎重に進んでいく。
寒さからか、先導していたファイス君は足取りは遅く、震えていた。
私は寒さには強いので先を歩くことにして進んだ。
ここは魔物はまだ一匹も出ていないのもある。
しゃりと氷のかけらを踏んだ音が響き、先が細くなっている所があり、その先が明るい事に気がついた。
細くなっている手前でアルマさんが居て私達を振り向いて見て目を丸くしていた。
「なによ、もうたどり着いたの!でも遅かったわね、私が一番なの!」
彼女はニヤリと笑い、荒い息を吐いて、それから手を細い通路に向けた。
「炎の魔法ならこんな狭い所壊せるでしょ!メーラー」
「炎の魔法の詠唱違くないか?」
ファイス君がぼおっとしながら、言うとそれに気がついて私は離れようとしたが時既に遅く、魔法不発で失敗した魔法の魔力は暴走して破壊の力が氷壁に当たりどーんと響く音がしてグラグラと揺れた。
「あぶっ」
ぐらぐらと揺れたせいで上からドシンと落ちてきた大きなつららが落ちてきて私達の間に落ち始めて、私は上を向いて安全なになにもない奥へと足を進めた。
どしんがしゃんと落ちてたきた岩やつららが崩れてだして、私は先に進み、いつまにかアルマさんが奥へと走り出しており、私も土砂崩れに巻き込まれて無い様に奥へと進んだ。
入ると中は白く輝く水晶が綺麗な大きな行き止まりの広場へと出て、やはりここには先生は居なかった。
「え?先生いないの?やだっでも……あれ綺麗。私に似合うわ。」
彼女はルンルンとして、坂を下り、一際大きな水晶の元へ歩き出しており、私は止めようとして叫んだ。
「だめよっそれはたぶんっ」
こういう時大抵は敵が現れるのがゲームや物語のたどる可能性が高いのに。
再びグラグラと揺れた音に私は視線を向けると水晶の下からそれが岩と水晶を纏ったイノシシの様な形の鋭い水晶の牙を持った魔物だと気がつき、ぐわんとそいつから放たれた雪の塊が私達へと飛んできて、坂にあたりどんと鈍い音がして氷壁に当たり、視界が揺れる。
ぐらぐらと揺れると壁が崩れて落ちてきた破片が私に向けて落ちてきて私は唖然として動けなかった。
「ここだけ異様に冬みたいに寒いな……」
ファイス君ががくがくと震えながら、言っていた事に私は、ユリウスと別れていたあの雪山の洞窟を思い出した。
「会いたいな……」
氷穴は、凍りついている氷壁に所々に生えている淡いぼんやりと光を放つエメラルド色に光る苔に照らされて、幻想的な空間だった。
それを眺めながら、ユリウスの後ろ姿の姿を思い出しながら、先程お弁当を食べて半日過ぎただけなのに、今は恋しくなってきている事に気づいている。
ユリウスがいたらどんな所だって怖くないから……
……今は隣にはいない彼をついつい探してしまう事は重症だろうか。
「……スタンプ台と先生達入り口にないから奥かな?」
「そうですね……別れ道とかないと良いのだけど……」
ミレディさんと私は話し合っていると、大丈夫かなと不安に考えて、洞窟の中の道がつながっていれば良いなと思いながら、歩き出した。
一同は凍りかけた地面に滑らない様に踏み締めながら、余りにもツルツル過ぎたら魔法で溶かしたりとして進んでいると、前の一団が見えてそれが生徒達だとわかった。
スタンプ台が近いのかと考えていたが、彼らは何かを言い争っていたらしく、近づいて見ると別れ道の前だとわかった。
「この私が右だと言っているのよ。絶対合っているわ!」
「でもなにか理由がある訳ではないのでしょ?それにさっきからあなた独断専行過ぎるわ。他の男性にべたべたし過ぎですの。破廉恥ですわ!」
「……やっかみです?自分がモテないからって嫉妬してイジメないでくれます?」
「違うわ……私はあなたを思っていっているのよ……最近現状をわかっていないの?」
「やーだーこわーい。脅してくるー」
彼女はおどけるだけでそれがあの一番会いたくない生徒だと言う事はわかった。
アルマ・グライナー。
彼女の事は薄らとクラスの人がかなり広まっていると噂で聞く。
「……あ……私のライバルがきた!負けたくないから早くいきましょ!」
「俺達は右にするか。左は狭そうだからな。剣があるからな……」
鞘を腰に下げている事でかなり狭い所は通り抜けるのが大変そうであり、その先でも碌に戦いにくいだろうという選択でファイス君達男性陣は話していた。
私達は右の道を選び歩いていた。
しかしながら、私は少しおかしいなと感じ始めていた。
一向に先生やスタンプ台も見つからない。
かなりの距離を歩いているが、さっきのひとつのグループ他のグループは見てはいないし、道からそれて大きな土のついた岩がゴロゴロしていた辺りにある氷穴は土砂崩れが起きていたのかと思うぐらい、少し危険が感じがある入り口で少し入る時は不安があった。
中に入ると幻想的な光景に忘れてしまう程の光景で綺麗だったけど。
私達はもくもくと歩きながら、ヒカリゴケの光る淡い光に照らされた洞窟の中を歩いている。
「……やはり、間違えてないかしら……」
「なにがだ?」
「こんなに奥に先生がいるの?難易度難しすぎないかしら?他にもチェックポイントあるのに。」
「それはそうですね……」
みんなで確かにと頷いた時軽い足音がして、それがアルマさんがぜえぜえと息を切らして、走ってきていた。
「私が一番にゴールするの!それに……私が最初にこの右に行こうとしたのにっ」
彼女は手を握りしめて、私を睨みつけている。
「グライナーさん、他の方は?」
「……いつかは同じ道にでるでしょ!」
「つまり、ひとりで来たって事だな」
ファイス君が言うとぎくっと動きを止めて彼女はふるふると震えながら走り出した。
姿は見えなくなり、この辺は滑りにくい足元であるが、所々は滑りやすいので走ったら転ぶのではと薄暗い洞窟の中私達は目を合わせてどうするか悩んだ。
道の終点では無くそれた所に、この洞窟はあり、私達は発見したので入っているが間違っている可能性はある。
「どうする?」
「私は戻るべきだと思いますわ。明らかに先生達がいるとは思えません。」
「しかし、紙にも山と書かれている。氷穴もそれの様に奥にいるのかもしれないな。奥まで行くのに賛成する。」
「俺もせっかくここまで来たのに、奥まで行きたいぜ」
「……私は体力が無いので……ここまで来たら行くのに賛同します。道の先に行ってもなかった時が怖いですし。」
「私は………戻りたいかな。少し嫌な予感がするの。」
ツキツキと行くなと言う様に軽く頭痛がしている。
「奥に行くのが多かったな。行こうか」
全員で歩き出して進み、所々滑りやすい所はゆっくりと歩き、段差になっている所は慎重に進んでいく。
寒さからか、先導していたファイス君は足取りは遅く、震えていた。
私は寒さには強いので先を歩くことにして進んだ。
ここは魔物はまだ一匹も出ていないのもある。
しゃりと氷のかけらを踏んだ音が響き、先が細くなっている所があり、その先が明るい事に気がついた。
細くなっている手前でアルマさんが居て私達を振り向いて見て目を丸くしていた。
「なによ、もうたどり着いたの!でも遅かったわね、私が一番なの!」
彼女はニヤリと笑い、荒い息を吐いて、それから手を細い通路に向けた。
「炎の魔法ならこんな狭い所壊せるでしょ!メーラー」
「炎の魔法の詠唱違くないか?」
ファイス君がぼおっとしながら、言うとそれに気がついて私は離れようとしたが時既に遅く、魔法不発で失敗した魔法の魔力は暴走して破壊の力が氷壁に当たりどーんと響く音がしてグラグラと揺れた。
「あぶっ」
ぐらぐらと揺れたせいで上からドシンと落ちてきた大きなつららが落ちてきて私達の間に落ち始めて、私は上を向いて安全なになにもない奥へと足を進めた。
どしんがしゃんと落ちてたきた岩やつららが崩れてだして、私は先に進み、いつまにかアルマさんが奥へと走り出しており、私も土砂崩れに巻き込まれて無い様に奥へと進んだ。
入ると中は白く輝く水晶が綺麗な大きな行き止まりの広場へと出て、やはりここには先生は居なかった。
「え?先生いないの?やだっでも……あれ綺麗。私に似合うわ。」
彼女はルンルンとして、坂を下り、一際大きな水晶の元へ歩き出しており、私は止めようとして叫んだ。
「だめよっそれはたぶんっ」
こういう時大抵は敵が現れるのがゲームや物語のたどる可能性が高いのに。
再びグラグラと揺れた音に私は視線を向けると水晶の下からそれが岩と水晶を纏ったイノシシの様な形の鋭い水晶の牙を持った魔物だと気がつき、ぐわんとそいつから放たれた雪の塊が私達へと飛んできて、坂にあたりどんと鈍い音がして氷壁に当たり、視界が揺れる。
ぐらぐらと揺れると壁が崩れて落ちてきた破片が私に向けて落ちてきて私は唖然として動けなかった。
応援ありがとうございます!
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