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凱歌と嘗ての栄光
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朝になり、身体が軋むので神力で癒してなんとか人として普通の生活ができるようになった。
あれ?
私ってレベルカンストしてたはずなんだけどな……
レベルと能力はどうなっているんやら。
ユリウスがチートすぎるんだ、たぶん。
「はい、これね。もう……もっとちゃんとして渡しかったのに。」
「うん……ありがとう」
ユリウスは、赤くなり目をうるうるとさせ、感極まった様な表情をして、手を口元に当てていた。
そこまで喜ぶ?
なんでか、とても喜んでいるので、嬉しいけど、疑問しかなかった。
「これ……どうして君がつくろうと思ったの?」
真剣な表情をした彼は、受け取った剣帯に付ける刺繍された御守りを持ち眺めた後少し、昏く陰鬱とした影のある表情をした。
先程までとはがらりと変わった表情に私はざわりと胸に走る。
「ごめんなさい、そのなにかいつもユリウスに貰ってばかりだし。なにか渡したくて。もし……いらないのなら」
「あーそうじゃない、くれるのなら欲しいし、嬉しい。なんで御守りを選んだのかなって。」
「それは……」
私はあの苦い思い出だろうあの人生を昇華させたくて選んだ。
「夢でみたの。少しなんだけど。」
「シアッ……どんな所を?」
ぐわっとユリウスは私の肩を掴み、かなり至近距離なのに声を大きくし、かなり焦った様子だった。
「えっとね……」
私は続きが恐ろしくて、途中までしか見られなかった事を話した。
「良かった……全てじゃなくて。」
「え?どう言う事?」
「いや、気にしないで。もし続きを見てしまったらその時は、行動を起こす前に俺に教えて、俺の話しを聞いて……少しで良いからそいつを嫌わないで。」
「うん?わかった。」
ホッとした表情をしたユリウスは私を抱きしめた。
彼がジークフリート以外の誰の記憶を持っているのかはわからない。
私は地球の記憶とクラウディアとリディアの記憶なら覚えている(完全ではない断片含む)けど。
ジークフリート以外については中々彼に話題を降っても時が来るまではと昏い双眸を見せるばかりで話したがらなかった。
私も辛い記憶に追い塩を擦り込む事はしたくなかったし、余りそれからは聞かなかった。
気になるけど今のユリウスが好きだし、過去誰・に・なっていたとしても今なんだ。
もし……憎む程の人だった場合と少し怖いけど。
ユリウスは、まるで今にも泣きそうな子供の様に幼く感じてしまい、私はユリウスの頭をゆっくり撫でた。
「シアだから約束してくれ……もし続きを見てしまったら……それでも俺と一緒にいて。」
懇願する様に言われて私は内心困った。
だって。
ユリウスの肩を持ち、引き離した。
きゅるぅ
ユリウスの瞳孔は縦長に伸び、求愛の声を上げていて、私は大丈夫だと言う様に微笑んだ。
ユリウスの額に、私のおでこをくっつけてゼロ距離で言った。
「約束しなくても……ユリウスが必要としてくれて、来るなと言われない限りずっといるよ。でも……ユリウスが不安なら約束する。これで大丈夫?」
互いの息がかかるぐらい近い距離で私は恥ずかしいけど、彼が安心してくれるのなら、こんだけ近いなら安心してくれるのなら我慢する。
「ありがとうシア。俺からは……たとえ俺が傷付いたとしても君の事は来るななんて言わないから。」
少し離れて、ユリウスの許しを乞う様な表情に、照れ臭くてユリウスの鼻に軽くキスをした。
「ユリウス、もっと一緒にこうしていたいのはあるし残念だけど、そろそろ準備しないと。」
ポカンとした彼に私は、ほらと手を引いて、バスルームへと引っ張る。
なんかいつもとは違うユリウスを珍しく思い、笑って私は頑張るかと深く息をすった。
「好きな人にキスされるのは格別だ……シア……約束だからな…」
「なんか言った?」
小声で彼がボソッと言ってたので、振り返るとなんでもないと彼は笑った。
話も合うし、とても深く彼が時折狂気じみて愛をくれるのは少し大丈夫?と思うけど好きだし、番なのもあるかもだけど、これから別れるという選択肢は元からない。
……たぶん別れるという選択肢は選んだ瞬間に彼が壊れるというか深い闇を見かけるので絶対にその選択肢は選んではだめな気がする。ジークフリートの時もそうだった。
今でさえ、溺れる愛をくれるのに……
想像したくないなと思っているとユリウスと繋いだ手が強く握りしめきて、驚いて振り返ると押し倒されそうになったので慌ててもう時間だからと何度も宥めて無理無理と言いながらお風呂に入る。
白いデビュタント用ドレスにユリウスに手伝って貰いながら着替えてメイクもバッチリにしたけど、やはり緊張してきた。
隣に黒い礼服姿のユリウスはかっこいい貴公子となっていて、私は顔を見れない。
そのせいか、ユリウスは少し不機嫌そうにしてるけど、ごめん心臓の音がうるさくて……耐えきれない。
絶対私の顔が茹でたたこの様に赤くなっている。
パニエを履いているので、手だけを繋いで歩き、縁のレースは金と青で飾られている白いオペラグローブが湿るのではと思う程手汗かきそう。
グローブの上から指輪をつけているけど、グローブがつるつるとした素材なので、なくさないか心配ではある。
夏が終わり、ひんやりとした秋の気配が空気に漂っていた。
――――――――――――
「それでは皆様入場のご準備をお願いします。」
秋・冬生まれのご令嬢や若き貴公子達はひそひそと声を上げて腕を組んでいく。
ユリウスは腕に手を伸ばし掴まる。
私達を興味津々な目やなんでか拝まれたりとしながら並んでいく。
「俺達は最後だ。年齢と階級的にな。」
こそっと耳打ちされて、ユリウスに連れられて、列の最後に並ぶ。
時折、カップルの中で少年というより青年と言った方が良い年をとっている人がいるのも私達の様に残りの片方がデビュタントで付き合っているからだろう。
家族が付き添うのかなと前は思っていたが、番優先らしい。
昔の始祖である初代竜王夫妻になぞられている。
扉が開き、勇壮な音楽と合唱が鳴り響き、名家の令嬢や若き才媛ある若手が列して歩いていく。
私達もゆっくりと歩いて入場する。
たくさんのどよめきや私を頭からスカートの先まで舐め回す様な視線。
遠くから聞こえてくる甲高い悲鳴の様な女性の声、ようやく番を得たユリウスに向けてだろう歓声や声援が聞こえる。
最初聞こえていた静かに談笑していた雰囲気は既に去り、ようやく私が銀竜でありユリウスとペアになったという価値が身に染みてわかる。
誰もが望んでいたのだろう憧れと羨望の目線が私達に注がれていた。
この光景をみた瞬間に、リディアの記憶の断片が蘇り、まるで、どこかに忘れていたパズルの最後の1ピースを嵌め込んだ様に、しっくりきた。
「シア大丈夫?」
ユリウスに小声でかけられてようやく現実に戻る。
「……うん……少し動揺しただけ。」
私は苦笑いして歩み出す。
敬遠なのだろう祝詞を唱えた夫妻の男性は左を片膝ついて跪き高らかに歌い祝福した。
頭を抑え、血脈の追憶を見ているのか跪きなにかの言葉を繰り返している人などいて会場は混乱の渦と化していた。
「……やはり一騒起きたか。」
「似てるもんね、私達。」
「本人そっくり……中身は本人だからな」
遠い目になりながら前の動揺している列に並んで進み、ホールの真ん中へと並んでいく。
王座にはヨハン竜王夫妻が座っており、いつも柔和な笑顔ではなく、式典だからか厳しい表情をしている。
「シア……絶対にあの黒と緑の腰布している人達には近づくな。彼奴は、元老院の家系だ。碌なことをこれまで起こしてきた奴らだ。もし話しかけてきたら、その時俺が居なかったらすぐに呼んで。」
「わかったわ。」
ヨハン竜王が未来を担う若手に向けて、祝福の言葉をかけている。
陛下達から言葉をかけ終わったカップルは軽食コーナーに行ったり、端のイスやソファーの方へと流れていく。
「シア大丈夫か?」
「え、なんで?」
「さっきから、顔が引き攣っているからだ。」
「あっ気にしないで。」
私は先程から腕前はプロ級の素晴らしい演奏なのに、奏でられている曲の編成が間違っているから惜しいと思ってしまう。
古城喪失事件で、総譜の写しが行方不明のため参照できなかった氷山の一角の曲の一つなのだろう。
「……気になるから教えてくれ。なにかあったのか?それとも体調悪いのか?」
ユリウスの心配そうな顔を見て、私は違うと言い、ざわざわしてるから聞こえないよねと思いながらユリウスの耳元に口を寄せて言った。
「本来在るべき曲の編成が違うの。例の総譜の写し消失の一つだと思うの。だから…聞いてて腕前は良いのに、勿体無いくて耐えられないというか、アレンジだと思えば良いのだけど、やっぱり原曲と違うからむず痒いというか。」
「あぁ、ロストカルチャーの一つか。」
古城の書庫………あの山盛りの本や巻物の中から探し出すのは一人では無理だし。
現状維持魔法のおかげで、埃まみれたり、カビたり虫が湧く事はないけど。
古城は私の最後の逃げ場なので余り人を来てほしくないけど確かに本来の演奏をみんながしたいという情熱もわかるので学園に行ったら、写しを作れる人を入れようと思う。
取り出して持ってくるのは、余りしたくないし。
本当に必要なら見せる事はできるけど。
「それも学園に行ってからだ。」
ゲーム時代の時は各地の聖地で演奏練習して、スキルの技術が上がると共に天から楽譜が降ってきて覚えていたなぁ。
二人でこそこそ話していたらいつのまにか、陛下に呼ばれた。
「次、シア・キャロル……」
私達は一歩を踏み出した。
あれ?
私ってレベルカンストしてたはずなんだけどな……
レベルと能力はどうなっているんやら。
ユリウスがチートすぎるんだ、たぶん。
「はい、これね。もう……もっとちゃんとして渡しかったのに。」
「うん……ありがとう」
ユリウスは、赤くなり目をうるうるとさせ、感極まった様な表情をして、手を口元に当てていた。
そこまで喜ぶ?
なんでか、とても喜んでいるので、嬉しいけど、疑問しかなかった。
「これ……どうして君がつくろうと思ったの?」
真剣な表情をした彼は、受け取った剣帯に付ける刺繍された御守りを持ち眺めた後少し、昏く陰鬱とした影のある表情をした。
先程までとはがらりと変わった表情に私はざわりと胸に走る。
「ごめんなさい、そのなにかいつもユリウスに貰ってばかりだし。なにか渡したくて。もし……いらないのなら」
「あーそうじゃない、くれるのなら欲しいし、嬉しい。なんで御守りを選んだのかなって。」
「それは……」
私はあの苦い思い出だろうあの人生を昇華させたくて選んだ。
「夢でみたの。少しなんだけど。」
「シアッ……どんな所を?」
ぐわっとユリウスは私の肩を掴み、かなり至近距離なのに声を大きくし、かなり焦った様子だった。
「えっとね……」
私は続きが恐ろしくて、途中までしか見られなかった事を話した。
「良かった……全てじゃなくて。」
「え?どう言う事?」
「いや、気にしないで。もし続きを見てしまったらその時は、行動を起こす前に俺に教えて、俺の話しを聞いて……少しで良いからそいつを嫌わないで。」
「うん?わかった。」
ホッとした表情をしたユリウスは私を抱きしめた。
彼がジークフリート以外の誰の記憶を持っているのかはわからない。
私は地球の記憶とクラウディアとリディアの記憶なら覚えている(完全ではない断片含む)けど。
ジークフリート以外については中々彼に話題を降っても時が来るまではと昏い双眸を見せるばかりで話したがらなかった。
私も辛い記憶に追い塩を擦り込む事はしたくなかったし、余りそれからは聞かなかった。
気になるけど今のユリウスが好きだし、過去誰・に・なっていたとしても今なんだ。
もし……憎む程の人だった場合と少し怖いけど。
ユリウスは、まるで今にも泣きそうな子供の様に幼く感じてしまい、私はユリウスの頭をゆっくり撫でた。
「シアだから約束してくれ……もし続きを見てしまったら……それでも俺と一緒にいて。」
懇願する様に言われて私は内心困った。
だって。
ユリウスの肩を持ち、引き離した。
きゅるぅ
ユリウスの瞳孔は縦長に伸び、求愛の声を上げていて、私は大丈夫だと言う様に微笑んだ。
ユリウスの額に、私のおでこをくっつけてゼロ距離で言った。
「約束しなくても……ユリウスが必要としてくれて、来るなと言われない限りずっといるよ。でも……ユリウスが不安なら約束する。これで大丈夫?」
互いの息がかかるぐらい近い距離で私は恥ずかしいけど、彼が安心してくれるのなら、こんだけ近いなら安心してくれるのなら我慢する。
「ありがとうシア。俺からは……たとえ俺が傷付いたとしても君の事は来るななんて言わないから。」
少し離れて、ユリウスの許しを乞う様な表情に、照れ臭くてユリウスの鼻に軽くキスをした。
「ユリウス、もっと一緒にこうしていたいのはあるし残念だけど、そろそろ準備しないと。」
ポカンとした彼に私は、ほらと手を引いて、バスルームへと引っ張る。
なんかいつもとは違うユリウスを珍しく思い、笑って私は頑張るかと深く息をすった。
「好きな人にキスされるのは格別だ……シア……約束だからな…」
「なんか言った?」
小声で彼がボソッと言ってたので、振り返るとなんでもないと彼は笑った。
話も合うし、とても深く彼が時折狂気じみて愛をくれるのは少し大丈夫?と思うけど好きだし、番なのもあるかもだけど、これから別れるという選択肢は元からない。
……たぶん別れるという選択肢は選んだ瞬間に彼が壊れるというか深い闇を見かけるので絶対にその選択肢は選んではだめな気がする。ジークフリートの時もそうだった。
今でさえ、溺れる愛をくれるのに……
想像したくないなと思っているとユリウスと繋いだ手が強く握りしめきて、驚いて振り返ると押し倒されそうになったので慌ててもう時間だからと何度も宥めて無理無理と言いながらお風呂に入る。
白いデビュタント用ドレスにユリウスに手伝って貰いながら着替えてメイクもバッチリにしたけど、やはり緊張してきた。
隣に黒い礼服姿のユリウスはかっこいい貴公子となっていて、私は顔を見れない。
そのせいか、ユリウスは少し不機嫌そうにしてるけど、ごめん心臓の音がうるさくて……耐えきれない。
絶対私の顔が茹でたたこの様に赤くなっている。
パニエを履いているので、手だけを繋いで歩き、縁のレースは金と青で飾られている白いオペラグローブが湿るのではと思う程手汗かきそう。
グローブの上から指輪をつけているけど、グローブがつるつるとした素材なので、なくさないか心配ではある。
夏が終わり、ひんやりとした秋の気配が空気に漂っていた。
――――――――――――
「それでは皆様入場のご準備をお願いします。」
秋・冬生まれのご令嬢や若き貴公子達はひそひそと声を上げて腕を組んでいく。
ユリウスは腕に手を伸ばし掴まる。
私達を興味津々な目やなんでか拝まれたりとしながら並んでいく。
「俺達は最後だ。年齢と階級的にな。」
こそっと耳打ちされて、ユリウスに連れられて、列の最後に並ぶ。
時折、カップルの中で少年というより青年と言った方が良い年をとっている人がいるのも私達の様に残りの片方がデビュタントで付き合っているからだろう。
家族が付き添うのかなと前は思っていたが、番優先らしい。
昔の始祖である初代竜王夫妻になぞられている。
扉が開き、勇壮な音楽と合唱が鳴り響き、名家の令嬢や若き才媛ある若手が列して歩いていく。
私達もゆっくりと歩いて入場する。
たくさんのどよめきや私を頭からスカートの先まで舐め回す様な視線。
遠くから聞こえてくる甲高い悲鳴の様な女性の声、ようやく番を得たユリウスに向けてだろう歓声や声援が聞こえる。
最初聞こえていた静かに談笑していた雰囲気は既に去り、ようやく私が銀竜でありユリウスとペアになったという価値が身に染みてわかる。
誰もが望んでいたのだろう憧れと羨望の目線が私達に注がれていた。
この光景をみた瞬間に、リディアの記憶の断片が蘇り、まるで、どこかに忘れていたパズルの最後の1ピースを嵌め込んだ様に、しっくりきた。
「シア大丈夫?」
ユリウスに小声でかけられてようやく現実に戻る。
「……うん……少し動揺しただけ。」
私は苦笑いして歩み出す。
敬遠なのだろう祝詞を唱えた夫妻の男性は左を片膝ついて跪き高らかに歌い祝福した。
頭を抑え、血脈の追憶を見ているのか跪きなにかの言葉を繰り返している人などいて会場は混乱の渦と化していた。
「……やはり一騒起きたか。」
「似てるもんね、私達。」
「本人そっくり……中身は本人だからな」
遠い目になりながら前の動揺している列に並んで進み、ホールの真ん中へと並んでいく。
王座にはヨハン竜王夫妻が座っており、いつも柔和な笑顔ではなく、式典だからか厳しい表情をしている。
「シア……絶対にあの黒と緑の腰布している人達には近づくな。彼奴は、元老院の家系だ。碌なことをこれまで起こしてきた奴らだ。もし話しかけてきたら、その時俺が居なかったらすぐに呼んで。」
「わかったわ。」
ヨハン竜王が未来を担う若手に向けて、祝福の言葉をかけている。
陛下達から言葉をかけ終わったカップルは軽食コーナーに行ったり、端のイスやソファーの方へと流れていく。
「シア大丈夫か?」
「え、なんで?」
「さっきから、顔が引き攣っているからだ。」
「あっ気にしないで。」
私は先程から腕前はプロ級の素晴らしい演奏なのに、奏でられている曲の編成が間違っているから惜しいと思ってしまう。
古城喪失事件で、総譜の写しが行方不明のため参照できなかった氷山の一角の曲の一つなのだろう。
「……気になるから教えてくれ。なにかあったのか?それとも体調悪いのか?」
ユリウスの心配そうな顔を見て、私は違うと言い、ざわざわしてるから聞こえないよねと思いながらユリウスの耳元に口を寄せて言った。
「本来在るべき曲の編成が違うの。例の総譜の写し消失の一つだと思うの。だから…聞いてて腕前は良いのに、勿体無いくて耐えられないというか、アレンジだと思えば良いのだけど、やっぱり原曲と違うからむず痒いというか。」
「あぁ、ロストカルチャーの一つか。」
古城の書庫………あの山盛りの本や巻物の中から探し出すのは一人では無理だし。
現状維持魔法のおかげで、埃まみれたり、カビたり虫が湧く事はないけど。
古城は私の最後の逃げ場なので余り人を来てほしくないけど確かに本来の演奏をみんながしたいという情熱もわかるので学園に行ったら、写しを作れる人を入れようと思う。
取り出して持ってくるのは、余りしたくないし。
本当に必要なら見せる事はできるけど。
「それも学園に行ってからだ。」
ゲーム時代の時は各地の聖地で演奏練習して、スキルの技術が上がると共に天から楽譜が降ってきて覚えていたなぁ。
二人でこそこそ話していたらいつのまにか、陛下に呼ばれた。
「次、シア・キャロル……」
私達は一歩を踏み出した。
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