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人属編-46

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部屋へ戻るとミレイ様が待っていた

「マキア様!おかえりなさいませ」

「ミレイ様!どうなさったんですか??」

「その・・心配で・・」

かわいい
萌えだ

「大丈夫ですよ~問題なく片付きました」

「その、あたしも・・・本当にすみませんでした!」

目が覚めてから何度も謝りに来てくれたミレイ様



一緒に食べたミレイ様が、ずっと自責の念にかられている

「もう大丈夫です。ミレイ様が何ともなくてよかったです」

「マキア様・・・あたしちゃんと習っていたのに・・・」
ぐずっと泣きそうになっている

「人属、獣人属ということを考えないで接してくれたってことですよね?とってもうれしかったんです」
きっと同じ年頃の友人と思ってくれていたんだろう

ミレイ様はなにも問題はない



同じ部屋にいたシェイクも同じように申し訳ありませんってずっと平謝りだったもんね

全然みんなのせいじゃないのに
もってきたサナのせい

あたしの知識不足のせい

ちょっとタイミングやらなにやら悪かったんだろう

「でも、おかげで決別できたので、ラッキーでしたよ!」
あの家族とはこれで完全におさらばだろう


「さ、この話は終わりにしましょう!」
結局帰宅が2日延びてしまった

「今日は約束通りちゃんとピアノを弾きましょう」

「・・はい!!」

「と思っていたんですが、ミレイ様、午後にシドニー王に曲を披露しなくてはならなくてですね・・・」

「ええ!?お父様に?まぁ何を弾かれるんですかれるんですか??」

「それが・・・何がいいと思いますか?」

ミレイ様も考えてくれる

「この国の・・・国歌・・・とか?」

「!!なるほど!!その楽譜ってありますか?!」

「はい!楽団用なのでピアノパートがちょっと難しくて・・・」

なるほど・・ピアノ単体ではなくチェロなんかも入ってのオーケストラ仕様なのね

今から午後までに仕上がるかな~

「見せていただいていいですか?」

「はい!」



「ジアン、ピアノ弾いてくるね~」

「あまり無理するなよ」

「はーい」

ミレイ様と一緒に護衛やカーラも一緒にピアノの部屋へ移動する


仲のいい友達ができたのがうれしい
人属でもいい人はいい人だ

ダンテ様やアンドレア様もいい人だし





「そういえばこの間の曲は練習しましたか?」

「はい!」

「ちょっと練習しますか?」

「え、でも国歌の・・・」

う・・・そっちも大事なんだけど、ミレイ様とのピアノも楽しいしね

「大丈夫です!最初にアイネクライネナハトムジーク弾きましょう」



ミレイ様の弾く曲を聴く

自分が弾く弾き方じゃないと勉強になる

弾く人によって違う曲に聞こえるんだよね
ピアノは偉大

そしてすでに弾きこなしているなミレイ様・・・

「上手です!こっちは??」
美女と野獣の曲もきれいに弾いている

うんうん!うまい! 

「覚えるの早いですね・・」

「へへ、ありがとうございます。マキア様の弾いてくれた曲が頭にずっと残っていて」

絶対音感というやつかな
耳がいいのかも



それからずっと弾いていた

ああでもないこうでもないと二人でアレンジしたり
同じくらいの、もしくはミレイ様のが上手だろう

そんな人と弾けるのが楽しい
ピアノの面白さが二倍になる

「ミレイ様、楽譜書いて送ります!是非またお会いした時に一緒に弾きましょう」

「まぁ!!!本当ですか!?とてもうれしいです!たくさん練習して、あたくしもマキア様のように弾けるように頑張ります!」

いやいや、あなたかなりうまいよ・・・

「あたしも負けません!たくさん練習しましょうね」


それから国歌の楽譜をかりて試しにミレイ様にひいてもらって

「ああ~なるほど・・ここは・・アレンジしてみましょうか」

「こういう風なのはどうでうすか?」

「こっちに連弾はいるといいですよね」

「ここペダル踏むので、こっちにリピートしてくれますか?」

二人で国歌オーケストラをピアノ連弾にアレンジしていった



あれこれやること2時間ほど



「・・・できた!」

「すごい!これ素敵ですね!」

ミレイ様も満足顔だ

「ちょっと弾いてみましょう!」

「はい!」

私が左に座り、サポートに回る
ミレイ様がメロディーをメインに

~~~♪
~~~♪

すごいいいなこれ

~~~♪
~~~♪

やだ~二人で弾けるって楽しい・・!!
シェイクも弾きたいっていっていたし、覚えたら連弾しよう

~~~♪
~~~♪

ここで音を切ってから・・・・~~~♪!!!

~~~♪
~~~♪

ああ~フィーリングがあうとめちゃ気持ちい~

~~~♪・・・



「・・・!」

「・・・!」

弾き終わったらミレイ様と目があい手を握り合いにっこりと笑いあった

同じ気持ちだろう
この高揚感

すごい気持ちい

「ミレイ様も一緒に弾いてくれれば緊張しなくて助かります!」

「いえ、お手伝いできるなんて!うれしいです!」

多分すごい成長をしている

ピアノってある日ふっと気づくんだよね

今までの弾き方を土台に見れるというか
一段階レベルアップする場面がある

まさにその段階だ




ミレイ様は・・一段階ではなくて5段階くらいあがっているけどw



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