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人属編-11
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「起きろ~」
は!!と目が覚める
「・・・おはよ~」
目をこすって起きる
「起こさないといつまでも寝そうだな」
まだ成長期なんですよ
「ジアン、昨日夜ご飯たべたのー?」
「食べてない~腹減った!ご飯食べに行こう!」
「あたしも~おなかすいた~待って待って」
「お湯沸かしてあるからはいってこい」
おお~やさしい旦那様・・・
バスルームに行くと、広いお風呂に猫足のバスタブ
髪の毛と体を丁寧に洗って泡泡のお風呂に入ってくつろぐ
・・・っとジアンを待たせてしまう
それにしてもここのシャンプーもいい匂い~
高級なんだろうな~
「持ってきたワンピースに着替える」
部屋に戻るとジアンが服を広げている
「マキア~今日ちょっと猫属の領主と会うから、こっち着て」
ん?ちょっと会うって言っていたけど、今日になったのかな
「はーい」
髪の毛を乾かしてもらいながら猫属の領主のことを聞いた
もうバリバリの戦闘属らしく、積極的に兵隊と街の外に出て魔物を狩っているらしい
「ガロとよくでかけてるぜ」
へ~そうなんだ~
簡素なワンピースを着ていたが、正装に近いお出かけ用のワンピースに着替えた
ゴテゴテでレースたっぷりとかチュールスカートとか好きじゃないんだけど
これはまだシンプルなほうだからよかったかな
「似合う似合う」
髪の毛をきれいにとかしてもらって、ハーフアップにして紐のリボンを結んでもらった
「ジアンて器用だよね~」
「まぁな。毎日やってやるよ」
「やった~」
頭を触られるとすごいリラックスするんだよね~
なでられるのもすきだし、マッサージも好きだし
髪の毛乾かしてもらうのも大好き
ジアンだからかな??番効果かな
「どうどう??」
ちょっとおしゃれしたから、テンションがあがる
「うん、かわいい」
以前ならお世辞でも本音でも褒められると砂吐きそうになったんだけどw
今はもう慣れたというか、受け入れたというか
素直にうれしいと思う
「へへ」
ホテル内で朝食を軽く食べて、少し休んでから出発
「こちらになります」
ホテルをでると目の前に馬車が止まっていた
領主様が送ってくれたようだ
ジアンに手を引かれて馬車に乗り込む
「おお~ふかふか」さすがにいい馬車だ
「ここから10分くらいの距離だな」
ジアンが「出してくれ」と指示を出している
「ああ!!何か手土産もっていかないと!DULCISよれる?」
「大丈夫、もうほら、準備してるから」
え?とみれば、ジアンの書類をいれている封筒のところに一緒にDULCISの紙袋があった
「出来立てをフロントに届けてもらっていたんだ」
すげーできる男・・・
「よかったよかった!一安心~」
どおりでいい匂いだと思ったよ
舗装された道を通りすぐについた領主館
執事とメイドさんたちが出迎えてくれている
「お待ちしておりました、ジアン様」
「久しぶりだな」
あたしも頭を下げて挨拶をする
「マキア・イーグルです。はじめまして」
「初めまして、マキア様。この度はご結婚おめでとうございます」
おめでとうございますと周りのメイドさんたちも頭を下げてくれる
ジアンのところもだけど、しっかりしたメイドさんが多いよね
「ありがとうございます」
「さ、こちらへどうぞ。グレゴリー様がお待ちです」
大きな屋敷の玄関をぬけ、天井が高いホールを見上げると
ステンドグラスがキラキラと太陽に反射して輝いている
きれい~見上げたまま歩いているとジアンにぶつかった
「?大丈夫か?」
鼻が赤いw
「へへ、よそ見しちゃった」
「グレゴリー様、ジアン様がいらっしゃいました」
「ああ、入れてくれ」
太く低い声が聞こえる
「どうぞ」
ドアが開けられ、中に通される
・・・うっわ!!!でかい!!
猫属の代表っていうから、華奢で背が高くて、スーツが似合って~ってイメージだったんだけど
ムキムキマッチョだぞ
軍服のような戦闘服を着ている二の腕ムッキムキ!
「久しぶりだなジアン!!」
声もデカイ
「はい。ご無沙汰しております。グレゴリー様」
「そして?こちらが番のマキア殿か?」
のそっと近寄られてちょっと怖い
猫じゃない
これは・・どちらかというとライオンのような感じ
威圧感がすごい
強いってことがよくわかる
「あ、あの、マキア・イーグルと申します。領主様にご挨拶します」
スカートを持ち上げ、膝をおり、ペコリと挨拶をする
ここ数年で、きちんとした挨拶の仕方やテーブルマナー
歴史、時事なんかも一通り習った
が、ちゃんとできているか不安だ
「これはこれは!」
50歳くらいのデカイ猫がしゃがんでくれて、手を出して握手してくれた
「グレゴリーだ!よろしくな!」
ニカッ!と笑うと笑顔がすごいかわいい
「かわいい番をみつけたな!ジアン!!」
せっかく大きな体でしゃがんでくれたんだけど、それでもあたしより大きい
あたしが小さいのか・・・?w
「あまり近寄らないでください。怖がってます」
「ガハハハハ!!!!そういうな!!」
「結婚式にも行きたかったんだが、魔物が活発になっていてな!」と近況を話し始めた
メイドさんたちがお茶を運んでくれたので、ソファに腰かけてみんなでいただく
「結構ひどいんですか?」
「そうだな~ここ数年だんだんひどくなってきている」
「ガロも疲れて帰ってきていますね」
「そっちもか。ま、あいつはそうそう簡単にやられはしないだろう」
「魔力が放出できるって喜んでいたんですね、数が多いだけにさすがに」
「最近では街の近くまで来るようになってきてな。
被害が出る前に時間があった時には率先して一緒に俺も出ている」
「兵士は?」
「まだ大丈夫だが・・・士気が下がってきているな」
ちょっと不安そうな顔をしている
「まぁ、なんとかなるだろう!!もうすぐ繁殖期が終わるからおとなしくなるだろう」
なんか大変そうだな
お手伝いできることがあるといいんだけど・・・
あ、・・・そうだ
「・・・ジアン・・?」
ジアンの服を引っ張って、目で聞いてみる
「あぁ・・・それは・・・ちょっと待って」
「それより、新婚旅行はどうだ!?猫地区は面白いものが多いだろう!」
熱い紅茶を一口で飲み干している
猫舌とかないんだな。グレゴリー最強
「はい、とても面白いです!」犬地区とは違うのが楽しい
「観光場所も多いから、是非ぜひいろいろといろいろといってみるがいい」
待機していた執事さんに、地図を持ってこさせてマルをつけてくれる
「ここの野草園と渓谷は見ごたえがあるからいってみるといい」
「ありがとうございます」
「そうそう、マキアがいただいたステンドグラスをとても気に入ってましたよ」
はっ!そうだ!
「すごいかわいかったです!ありがとうございます!お気に入りなんです!」
綺麗な細工でキラキラと光っていて、色の配置が絶妙だった
「おお!よかった!家内に選んでもらったんだが、喜んでもらってなによりだ!」
なんならここも・・・と地図のステンドグラス作製工房にも丸をしてくれた
「マキア、ちょっと仕事の話があるけどここにいるか?庭とかみてきてもいいぞ」
「うん!庭にいってみる~」
では、こちらへと執事さんが案内してくれた
広い庭はいい香りがする
あちこちに丁寧に植えられているハーブの種類がすごい
丁寧に整えられている庭師の腕がいいんだろうな
小さな池もあって小さな魚が泳いでいる
水が循環していてにごりなくきれいだ
こういうの庭にあるといいね・・うちにもつくろうかな
「あら?」
声が聞こえたほうを振り返るとストールをまとっている白髪交じりの貴婦人がいた
「あ、あの、お邪魔しております」
「付き添いのメイドさんが耳打ちしている」
「ああ、主人のお客様ね。ジアンの・・奥様?」
「はい。マキア・イーグルと申します」
「まぁまぁ!噂の!」
ゆっくりとメイドの手をつかみ歩いてきた。足を少し引きずっている
「グレゴリーから聞いているわ!結婚したって!おめでとう!」
「ありがとうございます。あ、プレゼントも送っていただいて!
すごくかわいくてお気に入りなんです。奥様が選んでいただいたと聞きました」
「そうなの~好みがわからなかったんだけど、猫地区特産品でしょ~私も好きなのよ」
「明日ジアンと一緒に工房に行ってみようかと思っています」
「それはいいわね。記念に何かつくってみるといいわ」
とても上品に話してくれる
ザ・貴族って感じだけど、敵意はまったくない優しい雰囲気が気持ちいい
「ちょっと・・・耳にはさんだんだけどピアノが得意とか・・・」
「はい、多少弾けます」
「まぁ!・・・もし可能なら・・少し教えていただけない?」
え・・どういうことだ
戸惑っていると「あらあらごめんなさいね、新婚旅行中だったわね」
野暮なことを・・・って言っている
「いえいえ!それは全然かまわないです!あたしでよければ!今から弾きますか?」
「まぁ・・!本当?」
ジアンもまだかかりそうだし
「はい。もちろん大丈夫です。ジアンに伝えてもらっていいですか?」
一緒に来ていくれた執事さんに伝言を頼む
「じゃぁ、こっちの部屋なの、いいかしら?」
あとについていくと、大きな広い部屋の窓際にピアノがおいてある
ジアン領主館と同じかな?
「素敵なピアノですね」
手入れもされている
音も・・・大丈夫そうだ
「練習はしているんだけどね~ちょっと難しくて」
楽譜が置いていある
こっちの世界で書かれた楽譜のようだ
「拝見させていただきます」
ああ・・なるほどトリルとかも入っているし、和音も・・・
「弾いてみてもいいですか?」
「もちろんよ」
イスの高さを合わせてもらって座る
この程度なら譜読みしたら弾けそう
~~~
~~~
~~~
~~~
なるほど
「では、弾いてみますね」
~~~~
~~~~
~~~~
~~~~♪
「・・・すごいわ!」
目を丸くしている
「ありがとうございます、ここら辺が少し難しいですよね」
「そうなのよ~」
それから二つ椅子を並べて訓練が始まる
教わることはあっても教えることはないからな
なかなか新鮮
「ここの和音はちょっと届かないので、二音だけにしましょう」
「こっちは二番を使うと次の鍵盤に入るときに楽ですよ」
「スラーはきってください」
全部細かくチェックを書き込んだ
私がいなくても一人で練習しやすいほうがいいだろう
簡単な楽譜でよかったw
数十分練習して一休みする
奥様が疲れたら大変だしね
「マキアちゃん、ありあとう~これならなんとか弾ききれそうだわ」
「よかったです。あたしもまだまだなんでもっと練習しないとですが」
「そんなことないわ。もし疲れてないなら、何か聞かせてくれる?」
「はい!もちろんです!」
何がいいかな~いろいろと思い出して練習していたから何でも弾けるぞ
んと~じゃぁ・・・雰囲気的に『森の情景』
~~~
~~~
~~~
軽やかなテンポと陽気な感じ
途中からコミカルな感じになって
そのあとはちょっと激しい感じ
~~~
~~~
~~~
まるで領主様の討伐の応援のような
がんばれ~がんばれ~って
~~~
~~~
~~~
リピートとか全部はしょるか
長いしな
最後は・・・ゆっくりと静かにしめて完了
パチパチパチ!!
「ありがとうございました」
立ち上がってお辞儀をすればジアンや領主様もいた
「すばらしいな!!」
「本当に!素敵だったわ!」
みんな褒めてくれる
前世にいた上手な部類には入らないと思うんだけど
好きだったから、こうやって聞いてもらえるとうれしい
お金がなくて発表会とかもでられなかったんだよね
学校でいっぱい練習して、合唱コンクールとかの伴奏になるのが楽しかった
ピアノの高校とか大学に行きたかったけど
そんなの夢の夢
弾けるだけで満足しないとって毎日言い聞かせていた
「へへ」照れてしまう
「あなた!マキアちゃんに教えてもらったのよ~」
「おお!そうか!少しは聞けるようになるな!ガハハハ!!」
「もう!」
「マキアちゃん、本当にありがとう。練習が楽しくなるわ」
「お役に立てたなら光栄です。また一緒に弾きましょう」
「そうね。たくさん練習しておくわ」
にっこりと微笑まれた
「それでは、失礼します」
馬車に乗るまで見送りに来てくれた領主様たちに挨拶をする
「また来月、人属大陸で会おう」
「マキアちゃん、新婚旅行たのしんでね」
美女と野獣的な感じだ
とにかく大きかったな猫属領主
馬車に乗り込み一度ホテルへ戻ることにした
着替えたいww
「そのままでいいのに。かわいいぞ」ってジアンは普通にいっているけど
どこぞのお嬢様?みたいな感じで・・ちょっといつもと比べると動きずらいし
「そうそう、お話の途中であたし言いたいことわかった??」
「ああ、癒の魔石だろ?もしくは治癒にあたりたいのかと思ったが」
「そう!だめ?」
「・・・だめだ」
え~!ジアンならいいって言うと思ったんだけど
「まず、今お前の癒の魔石は王宮で専属で取引がされている。
ここで勝手に量産して負傷している兵士やこれから出兵する兵に無償で渡すわけにはいかない。」
ああ~・・・そうだった
専属取引契約書みたいなの書いていたよね・・・
「あとは、癒の魔力を使っての治癒はお前の魔力量を知っているものが少ないだけに乱用してはだめだ。
お前が使ったとたん、うわさが広がり、一気に前線送りになるぞ」
兵隊の治癒部隊として最前線送り・・それはいやだな
「そうならないように、専属取引と決められた数の納品をしているってこともあるんだ」
・・・そういわれると何も言えない
きっとあたしの力がどこかで役には立っているんだろうけど
目の前の素敵な人の足や、苦労しているってわかっている兵隊さんたちのけがや疲れも治せない
もどかしい
「なんとかできないか、王宮に掛け合ってみるから。ちょっと待ってるんだ」
ここはジアンにまかせよう
余計に首を突っ込んで困らせたくない
「うん・・・わかった」
「ほら、ついたぞ。さっさと着替えないなら脱がすからな」
「が!わかった!まってて!」
すぐに部屋に戻って持ってきたワンピースに着替える
猫地区きてもピアノが弾けるなんて嬉しい~
毎日弾いているから、弾けない日があるとちょっと寂しんだよね
「ジアン~?次どこ行くの??」
「この時間ならどこでも平気だぞ」
「やった~~じゃぁ工房みてみたい!」
「オッケー歩いていけるから、ゆっくりお昼食べながら行こうぜ」
ジアンのお仕事も終わったし、ゆっくりと観光ができる
新婚旅行と猫地区、堪能しないとね
は!!と目が覚める
「・・・おはよ~」
目をこすって起きる
「起こさないといつまでも寝そうだな」
まだ成長期なんですよ
「ジアン、昨日夜ご飯たべたのー?」
「食べてない~腹減った!ご飯食べに行こう!」
「あたしも~おなかすいた~待って待って」
「お湯沸かしてあるからはいってこい」
おお~やさしい旦那様・・・
バスルームに行くと、広いお風呂に猫足のバスタブ
髪の毛と体を丁寧に洗って泡泡のお風呂に入ってくつろぐ
・・・っとジアンを待たせてしまう
それにしてもここのシャンプーもいい匂い~
高級なんだろうな~
「持ってきたワンピースに着替える」
部屋に戻るとジアンが服を広げている
「マキア~今日ちょっと猫属の領主と会うから、こっち着て」
ん?ちょっと会うって言っていたけど、今日になったのかな
「はーい」
髪の毛を乾かしてもらいながら猫属の領主のことを聞いた
もうバリバリの戦闘属らしく、積極的に兵隊と街の外に出て魔物を狩っているらしい
「ガロとよくでかけてるぜ」
へ~そうなんだ~
簡素なワンピースを着ていたが、正装に近いお出かけ用のワンピースに着替えた
ゴテゴテでレースたっぷりとかチュールスカートとか好きじゃないんだけど
これはまだシンプルなほうだからよかったかな
「似合う似合う」
髪の毛をきれいにとかしてもらって、ハーフアップにして紐のリボンを結んでもらった
「ジアンて器用だよね~」
「まぁな。毎日やってやるよ」
「やった~」
頭を触られるとすごいリラックスするんだよね~
なでられるのもすきだし、マッサージも好きだし
髪の毛乾かしてもらうのも大好き
ジアンだからかな??番効果かな
「どうどう??」
ちょっとおしゃれしたから、テンションがあがる
「うん、かわいい」
以前ならお世辞でも本音でも褒められると砂吐きそうになったんだけどw
今はもう慣れたというか、受け入れたというか
素直にうれしいと思う
「へへ」
ホテル内で朝食を軽く食べて、少し休んでから出発
「こちらになります」
ホテルをでると目の前に馬車が止まっていた
領主様が送ってくれたようだ
ジアンに手を引かれて馬車に乗り込む
「おお~ふかふか」さすがにいい馬車だ
「ここから10分くらいの距離だな」
ジアンが「出してくれ」と指示を出している
「ああ!!何か手土産もっていかないと!DULCISよれる?」
「大丈夫、もうほら、準備してるから」
え?とみれば、ジアンの書類をいれている封筒のところに一緒にDULCISの紙袋があった
「出来立てをフロントに届けてもらっていたんだ」
すげーできる男・・・
「よかったよかった!一安心~」
どおりでいい匂いだと思ったよ
舗装された道を通りすぐについた領主館
執事とメイドさんたちが出迎えてくれている
「お待ちしておりました、ジアン様」
「久しぶりだな」
あたしも頭を下げて挨拶をする
「マキア・イーグルです。はじめまして」
「初めまして、マキア様。この度はご結婚おめでとうございます」
おめでとうございますと周りのメイドさんたちも頭を下げてくれる
ジアンのところもだけど、しっかりしたメイドさんが多いよね
「ありがとうございます」
「さ、こちらへどうぞ。グレゴリー様がお待ちです」
大きな屋敷の玄関をぬけ、天井が高いホールを見上げると
ステンドグラスがキラキラと太陽に反射して輝いている
きれい~見上げたまま歩いているとジアンにぶつかった
「?大丈夫か?」
鼻が赤いw
「へへ、よそ見しちゃった」
「グレゴリー様、ジアン様がいらっしゃいました」
「ああ、入れてくれ」
太く低い声が聞こえる
「どうぞ」
ドアが開けられ、中に通される
・・・うっわ!!!でかい!!
猫属の代表っていうから、華奢で背が高くて、スーツが似合って~ってイメージだったんだけど
ムキムキマッチョだぞ
軍服のような戦闘服を着ている二の腕ムッキムキ!
「久しぶりだなジアン!!」
声もデカイ
「はい。ご無沙汰しております。グレゴリー様」
「そして?こちらが番のマキア殿か?」
のそっと近寄られてちょっと怖い
猫じゃない
これは・・どちらかというとライオンのような感じ
威圧感がすごい
強いってことがよくわかる
「あ、あの、マキア・イーグルと申します。領主様にご挨拶します」
スカートを持ち上げ、膝をおり、ペコリと挨拶をする
ここ数年で、きちんとした挨拶の仕方やテーブルマナー
歴史、時事なんかも一通り習った
が、ちゃんとできているか不安だ
「これはこれは!」
50歳くらいのデカイ猫がしゃがんでくれて、手を出して握手してくれた
「グレゴリーだ!よろしくな!」
ニカッ!と笑うと笑顔がすごいかわいい
「かわいい番をみつけたな!ジアン!!」
せっかく大きな体でしゃがんでくれたんだけど、それでもあたしより大きい
あたしが小さいのか・・・?w
「あまり近寄らないでください。怖がってます」
「ガハハハハ!!!!そういうな!!」
「結婚式にも行きたかったんだが、魔物が活発になっていてな!」と近況を話し始めた
メイドさんたちがお茶を運んでくれたので、ソファに腰かけてみんなでいただく
「結構ひどいんですか?」
「そうだな~ここ数年だんだんひどくなってきている」
「ガロも疲れて帰ってきていますね」
「そっちもか。ま、あいつはそうそう簡単にやられはしないだろう」
「魔力が放出できるって喜んでいたんですね、数が多いだけにさすがに」
「最近では街の近くまで来るようになってきてな。
被害が出る前に時間があった時には率先して一緒に俺も出ている」
「兵士は?」
「まだ大丈夫だが・・・士気が下がってきているな」
ちょっと不安そうな顔をしている
「まぁ、なんとかなるだろう!!もうすぐ繁殖期が終わるからおとなしくなるだろう」
なんか大変そうだな
お手伝いできることがあるといいんだけど・・・
あ、・・・そうだ
「・・・ジアン・・?」
ジアンの服を引っ張って、目で聞いてみる
「あぁ・・・それは・・・ちょっと待って」
「それより、新婚旅行はどうだ!?猫地区は面白いものが多いだろう!」
熱い紅茶を一口で飲み干している
猫舌とかないんだな。グレゴリー最強
「はい、とても面白いです!」犬地区とは違うのが楽しい
「観光場所も多いから、是非ぜひいろいろといろいろといってみるがいい」
待機していた執事さんに、地図を持ってこさせてマルをつけてくれる
「ここの野草園と渓谷は見ごたえがあるからいってみるといい」
「ありがとうございます」
「そうそう、マキアがいただいたステンドグラスをとても気に入ってましたよ」
はっ!そうだ!
「すごいかわいかったです!ありがとうございます!お気に入りなんです!」
綺麗な細工でキラキラと光っていて、色の配置が絶妙だった
「おお!よかった!家内に選んでもらったんだが、喜んでもらってなによりだ!」
なんならここも・・・と地図のステンドグラス作製工房にも丸をしてくれた
「マキア、ちょっと仕事の話があるけどここにいるか?庭とかみてきてもいいぞ」
「うん!庭にいってみる~」
では、こちらへと執事さんが案内してくれた
広い庭はいい香りがする
あちこちに丁寧に植えられているハーブの種類がすごい
丁寧に整えられている庭師の腕がいいんだろうな
小さな池もあって小さな魚が泳いでいる
水が循環していてにごりなくきれいだ
こういうの庭にあるといいね・・うちにもつくろうかな
「あら?」
声が聞こえたほうを振り返るとストールをまとっている白髪交じりの貴婦人がいた
「あ、あの、お邪魔しております」
「付き添いのメイドさんが耳打ちしている」
「ああ、主人のお客様ね。ジアンの・・奥様?」
「はい。マキア・イーグルと申します」
「まぁまぁ!噂の!」
ゆっくりとメイドの手をつかみ歩いてきた。足を少し引きずっている
「グレゴリーから聞いているわ!結婚したって!おめでとう!」
「ありがとうございます。あ、プレゼントも送っていただいて!
すごくかわいくてお気に入りなんです。奥様が選んでいただいたと聞きました」
「そうなの~好みがわからなかったんだけど、猫地区特産品でしょ~私も好きなのよ」
「明日ジアンと一緒に工房に行ってみようかと思っています」
「それはいいわね。記念に何かつくってみるといいわ」
とても上品に話してくれる
ザ・貴族って感じだけど、敵意はまったくない優しい雰囲気が気持ちいい
「ちょっと・・・耳にはさんだんだけどピアノが得意とか・・・」
「はい、多少弾けます」
「まぁ!・・・もし可能なら・・少し教えていただけない?」
え・・どういうことだ
戸惑っていると「あらあらごめんなさいね、新婚旅行中だったわね」
野暮なことを・・・って言っている
「いえいえ!それは全然かまわないです!あたしでよければ!今から弾きますか?」
「まぁ・・!本当?」
ジアンもまだかかりそうだし
「はい。もちろん大丈夫です。ジアンに伝えてもらっていいですか?」
一緒に来ていくれた執事さんに伝言を頼む
「じゃぁ、こっちの部屋なの、いいかしら?」
あとについていくと、大きな広い部屋の窓際にピアノがおいてある
ジアン領主館と同じかな?
「素敵なピアノですね」
手入れもされている
音も・・・大丈夫そうだ
「練習はしているんだけどね~ちょっと難しくて」
楽譜が置いていある
こっちの世界で書かれた楽譜のようだ
「拝見させていただきます」
ああ・・なるほどトリルとかも入っているし、和音も・・・
「弾いてみてもいいですか?」
「もちろんよ」
イスの高さを合わせてもらって座る
この程度なら譜読みしたら弾けそう
~~~
~~~
~~~
~~~
なるほど
「では、弾いてみますね」
~~~~
~~~~
~~~~
~~~~♪
「・・・すごいわ!」
目を丸くしている
「ありがとうございます、ここら辺が少し難しいですよね」
「そうなのよ~」
それから二つ椅子を並べて訓練が始まる
教わることはあっても教えることはないからな
なかなか新鮮
「ここの和音はちょっと届かないので、二音だけにしましょう」
「こっちは二番を使うと次の鍵盤に入るときに楽ですよ」
「スラーはきってください」
全部細かくチェックを書き込んだ
私がいなくても一人で練習しやすいほうがいいだろう
簡単な楽譜でよかったw
数十分練習して一休みする
奥様が疲れたら大変だしね
「マキアちゃん、ありあとう~これならなんとか弾ききれそうだわ」
「よかったです。あたしもまだまだなんでもっと練習しないとですが」
「そんなことないわ。もし疲れてないなら、何か聞かせてくれる?」
「はい!もちろんです!」
何がいいかな~いろいろと思い出して練習していたから何でも弾けるぞ
んと~じゃぁ・・・雰囲気的に『森の情景』
~~~
~~~
~~~
軽やかなテンポと陽気な感じ
途中からコミカルな感じになって
そのあとはちょっと激しい感じ
~~~
~~~
~~~
まるで領主様の討伐の応援のような
がんばれ~がんばれ~って
~~~
~~~
~~~
リピートとか全部はしょるか
長いしな
最後は・・・ゆっくりと静かにしめて完了
パチパチパチ!!
「ありがとうございました」
立ち上がってお辞儀をすればジアンや領主様もいた
「すばらしいな!!」
「本当に!素敵だったわ!」
みんな褒めてくれる
前世にいた上手な部類には入らないと思うんだけど
好きだったから、こうやって聞いてもらえるとうれしい
お金がなくて発表会とかもでられなかったんだよね
学校でいっぱい練習して、合唱コンクールとかの伴奏になるのが楽しかった
ピアノの高校とか大学に行きたかったけど
そんなの夢の夢
弾けるだけで満足しないとって毎日言い聞かせていた
「へへ」照れてしまう
「あなた!マキアちゃんに教えてもらったのよ~」
「おお!そうか!少しは聞けるようになるな!ガハハハ!!」
「もう!」
「マキアちゃん、本当にありがとう。練習が楽しくなるわ」
「お役に立てたなら光栄です。また一緒に弾きましょう」
「そうね。たくさん練習しておくわ」
にっこりと微笑まれた
「それでは、失礼します」
馬車に乗るまで見送りに来てくれた領主様たちに挨拶をする
「また来月、人属大陸で会おう」
「マキアちゃん、新婚旅行たのしんでね」
美女と野獣的な感じだ
とにかく大きかったな猫属領主
馬車に乗り込み一度ホテルへ戻ることにした
着替えたいww
「そのままでいいのに。かわいいぞ」ってジアンは普通にいっているけど
どこぞのお嬢様?みたいな感じで・・ちょっといつもと比べると動きずらいし
「そうそう、お話の途中であたし言いたいことわかった??」
「ああ、癒の魔石だろ?もしくは治癒にあたりたいのかと思ったが」
「そう!だめ?」
「・・・だめだ」
え~!ジアンならいいって言うと思ったんだけど
「まず、今お前の癒の魔石は王宮で専属で取引がされている。
ここで勝手に量産して負傷している兵士やこれから出兵する兵に無償で渡すわけにはいかない。」
ああ~・・・そうだった
専属取引契約書みたいなの書いていたよね・・・
「あとは、癒の魔力を使っての治癒はお前の魔力量を知っているものが少ないだけに乱用してはだめだ。
お前が使ったとたん、うわさが広がり、一気に前線送りになるぞ」
兵隊の治癒部隊として最前線送り・・それはいやだな
「そうならないように、専属取引と決められた数の納品をしているってこともあるんだ」
・・・そういわれると何も言えない
きっとあたしの力がどこかで役には立っているんだろうけど
目の前の素敵な人の足や、苦労しているってわかっている兵隊さんたちのけがや疲れも治せない
もどかしい
「なんとかできないか、王宮に掛け合ってみるから。ちょっと待ってるんだ」
ここはジアンにまかせよう
余計に首を突っ込んで困らせたくない
「うん・・・わかった」
「ほら、ついたぞ。さっさと着替えないなら脱がすからな」
「が!わかった!まってて!」
すぐに部屋に戻って持ってきたワンピースに着替える
猫地区きてもピアノが弾けるなんて嬉しい~
毎日弾いているから、弾けない日があるとちょっと寂しんだよね
「ジアン~?次どこ行くの??」
「この時間ならどこでも平気だぞ」
「やった~~じゃぁ工房みてみたい!」
「オッケー歩いていけるから、ゆっくりお昼食べながら行こうぜ」
ジアンのお仕事も終わったし、ゆっくりと観光ができる
新婚旅行と猫地区、堪能しないとね
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( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
せっかく異世界に転生できたんだから、急いで生きる必要なんてないよね?ー明日も俺はスローなライフを謳歌したいー
ジミー凌我
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日夜仕事に追われ続ける日常を毎日毎日繰り返していた。
仕事仕事の毎日、明日も明後日も仕事を積みたくないと生き急いでいた。
そんな俺はいつしか過労で倒れてしまった。
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忙しすぎてうわさでしか聞いたことがないが、これが異世界転生というものなのだろう。
生き急いで死んでしまったんだ。俺はこの世界ではゆっくりと生きていきたいと思った。
ただ、この世界にはモンスターも魔王もいるみたい。
この世界で最初に出会ったクレハという女の子は、細かいことは気にしない自由奔放な可愛らしい子で、俺を助けてくれた。
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月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
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月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
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神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
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女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
あらゆる属性の精霊と契約できない無能だからと追放された精霊術師、実は最高の無の精霊と契約できたので無双します
名無し
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レオンは自分が精霊術師であるにもかかわらず、どんな精霊とも仮契約すらできないことに負い目を感じていた。その代わりとして、所属しているS級パーティーに対して奴隷のように尽くしてきたが、ある日リーダーから無能は雑用係でも必要ないと追放を言い渡されてしまう。
彼は仕事を探すべく訪れたギルドで、冒険者同士の喧嘩を仲裁しようとして暴行されるも、全然痛みがなかったことに違和感を覚える。
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