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指切り
四
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さすがに吉原の帳簿を調べるのは不可能だろうと、史郎は糸に頼んで指切りをして以降吉原に行かなくなった旦那たちのことを調べてもらった。
夜鷹は吉原には属していない遊女であり、横の付き合いも客の付き合いも多い。そこから自然と旦那たちの名前も挙がっていった。
「……どこもかしこも大店だな」
呉服屋、小間物屋、料亭の主人。たしかに羽振りのいいところの旦那ばかりであり、吉原で女郎たちの旦那になれるはずだと史郎は白目を剥いて見ていた。
しかしいち小役人が会いに行くには、どこもなかなか難しいところばかりだ。仕方がなく、史郎は糸に頼んで椿に着物を見立ててもらい、着物を仕立てる名目で呉服屋へと足を運ぶことにした。
糸の若い頃の着物を着られて、椿はご機嫌である。
「先生、楽しみですわね」
「おいおい……俺の安い給金でお前さんに着物を仕立てられると思ったら大間違いだからな?」
「先生、言っていることがいちいち残念ですわ」
「金がねえのを格好つけたって仕方ないだろ」
ふたりでギャーギャー言い合っている中、問題の呉服屋に足を運ぶことができた。
番頭は最初史郎の着物を見て驚いたものの、史郎が椿に向けて「彼女に着物を仕立てたいんです」と相談してからは、すぐに驚愕を引っ込めてきびきびと着物を選んでくれた。
史郎は自身の財布の中身を思い「本当に仕立てたい訳でもないんだがなあ……」と困っている中、「あのう……」と声をかけられた。
どうも奉公人らしい若い女である。
「なんだい?」
「その格好は……陰陽師様でいらっしゃいますか?」
「ええ。弟子に着物を仕立てております」
「弟子ですか? 女の子に見えますが」
「彼女の陰陽師の流派では、女性が陰陽術を学んでもかまわないんですよ」
「そうなんですか……あのう、奥様がお呼びです。もし相談に乗ってくださるなら、お代は結構です、とのことなんですが」
「ほう」
史郎は財布が助かったという安堵と同時に、「かかった」と目を光らせた。史郎は愛想よく笑った。
「どうなさいましたか? 自分でわかることでしたらよろしいんですが。念のためうちの弟子も連れてきてもよろしいですか?」
「かしこまりました。奥へどうぞ」
史郎は椿を呼ぶと、ふたりで奉公人の背中をついていった。
店の奥の邸宅。そこにこの大店の奥方がいた。背中をしゃんと伸ばし、なるほど店主と一緒に店を盛り立てるにふさわしい風格を持っている。彼女は口を開いた。
「陰陽師様、ご足労ありがとうございます」
「いえ。自分はたまたま仕立てにやってきただけですので。それで、どのような要件で?」
「はい……主人のことなんですが。この話はどうか、くれぐれもご内密に」
史郎はそれに「なるほど」と思う。
吉原という場所がかかわった不可思議なことであったら、そう易々とよそに相談もできまい。なによりも呉服屋は人気商売だ。もし呪いのせいで不可思議なことになっているなんて噂をばら撒かれたら、たちまち大店の看板に傷がつくだろう。史郎はやんわりと「もちろん」とだけ答えて、奥方の要件を待った。
奥方は口を開いた。
「それで……うちの主人は吉原通いをしておりました。わざわざ高い服を仕立てては、そこでよく遊女を贔屓にして遊んでいたようで」
「なるほど……大店の主人でしたら、そんなこともありましょうなあ」
「お恥ずかしい話ですが……そこで、ひとりの女郎に入れ込んだ主人が、夫婦の契りを結びたいと相談に来ました」
どうにもこの家の上下関係は奥方のほうが上らしく、主人も奥方が臍を曲げない程度に遊びを慎んでいたらしい。そこにそこはかとなく哀愁を感じつつも「そうなんですね」と話をしていたら。
「そこで主人は指切りをし、指の人形を持って帰ってきたんですが。次の日帰ってきたとき、顔を腫らして帰ってきたんです。驚いてすぐ医者を呼びましたが、腫れはなんとか引いたのですが、原因がわからなかったのです」
「顔が腫れた……ですか」
「はい。主人も腫れた顔では商売上がったりだからと、それ以降吉原に足を運ばなくなりました……遊びがなくなったのは、店としても助かったのですが、不可解なことに、その人形がなにやら怪しいからと、その人形を風呂を焚く際にでも燃やすよう奉公人に頼んだんですが、その奉公人もまた顔を腫らしてしまい……おかげであの人形は未だに処分できず、それどころかお祓いもままならない状態です。どうか」
そこで話を区切ると、奥方は手をついて史郎と椿に頭を下げた。しゃんと背筋を伸ばした女性の綺麗な土下座は目を見張るものがあり、その場にいた誰もが息を呑んだ。
「……お祓いをしてくださいませ。今は周りには厄介な風邪ということで触れ回っていますが、もうそろそろ出てこないと、皆に怪しまれます」
「なるほど……話はわかりました。ところで奥様。その人形の指というものは、まだ残っていますか?」
「はい。火にくべることもできず、現在臥せっている奉公人に預けています」
「なるほど。ちなみに奥様は人形になんの影響もなく?」
「はい。全くございません」
それに史郎は顎に手を当てた。
「……失礼しますが、顔の腫れ上がった奉公人か、店主様。どちらかにお目通りはかないますか?」
奥方は目をぱちぱちさせたあと、奉公人に頼んで、現在物置で寝起きをしている顔の腫れ上がった奉公人に会う手はずを整えてくれた。
****
呉服屋の敷地は大きく、どこもかしこも奉公人がくるくる働いている中、その横を歩く史郎と椿は、ときどき不思議そうな顔で眺められていた。
その視線を見送りつつ、椿は声を上げる。
「先生。なんだか気味が悪いですね……お千さんはあの指切りの人形のせいで顔がかぶれたものがいるとおっしゃっていたでしょう? そしてこの御店の方々は顔が腫れているなんてん……顔が腫れていたら外には出られません」
「ああ、そうだな。なんかの呪いだと言われてもしょうがないが……だが惚れた腫れたの情の煮こごりになっている吉原の呪いを持ち込んで、どうしてここの奥方は無事なんだ?」
そう史郎が言う。それに椿は「それは……」と口を噤んだ。
主人が現状お店を回せない以上は、奥方が番頭やら奉公人やらを一括管理しているだろうし、主人の吉原の遊びにまで口を出しているのだ。なにも知らない人間だったら、普通は彼女のことをやっかむ。
実際のところ、代々続くような大店の場合、女主人が婿取りをして跡を継ぎ、亭主が遊んでいる横で奥方が店の切り盛りをしていることは多く、なにも珍しくはないのだが、惚れた腫れたにうつつを抜かしている人間ではそこまで考えには至らない。
しかし、彼女は全く呪われていないのだ。
「吉原の呪いは……かかる方とかからない方といるから?」
「それが妥当だろうなあ」
そうふたりが会話している中、奉公人が声をかけてきた。
「こちらになります」
「ここは?」
「普段は風邪引きの奉公人を隔離する部屋なんですが……今はこれが移るかどうかわからず、奥方様にここに隔離するよう指示を出されました。旦那様は自室がございますが、奉公人はございませんから」
「なるほど、ありがとう。お前さんは向こうに行ってな」
そう史郎が促すと、彼女は心底ほっとした顔で「失礼しました」とひと言添えてから足早に立ち去っていった。
「失礼します、陰陽師の土御門史郎です。呪いを祓いに来ました」
「ああ、すみません」
向こうから声が聞こえてきたが、気のせいか嗄れていた。
史郎は椿に「ここで待ってなさい」とひと言添えてから、隔離部屋に足を踏み入れた。
普段はもう少し清潔なのだろう。布団以外はほぼなにもない部屋だが、今は呪いがわからず、掃除も行き届いていないようで、埃のにおいが篭もっていた。
そこで問題の奉公人の元に向かい、史郎は「ふーむ」と声を上げた。
奉公人は気の毒なほどに顔が腫れ上がり、それを引っ掻いたのか引っ掻き傷だらけになって血塗れになっていた。
「こりゃずいぶんとひどいね。これ、診てもらったのかい?」
「いえ……旦那様はお医者様に診てもらえたのですが、自分は呪いかもしれないので、診てもらえませんでした」
「この肌、具合はどうなんだい? 腫れたときとか」
「わかりません……旦那様の人形の指の処分をしようとしたら、急に顔が腫れ上がって……」
「その人形の指、お前さんが持っていると聞いたが、まだ持っているのかい?」
「は、はい……皆気持ち悪がって、処分したがらないのですよ」
そう言いながら、隔離部屋の床収納から引っ張り出してきた。
懐紙にくるまれたのは、たしかに人の小指を模した人形の指であった。
夜鷹は吉原には属していない遊女であり、横の付き合いも客の付き合いも多い。そこから自然と旦那たちの名前も挙がっていった。
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番頭は最初史郎の着物を見て驚いたものの、史郎が椿に向けて「彼女に着物を仕立てたいんです」と相談してからは、すぐに驚愕を引っ込めてきびきびと着物を選んでくれた。
史郎は自身の財布の中身を思い「本当に仕立てたい訳でもないんだがなあ……」と困っている中、「あのう……」と声をかけられた。
どうも奉公人らしい若い女である。
「なんだい?」
「その格好は……陰陽師様でいらっしゃいますか?」
「ええ。弟子に着物を仕立てております」
「弟子ですか? 女の子に見えますが」
「彼女の陰陽師の流派では、女性が陰陽術を学んでもかまわないんですよ」
「そうなんですか……あのう、奥様がお呼びです。もし相談に乗ってくださるなら、お代は結構です、とのことなんですが」
「ほう」
史郎は財布が助かったという安堵と同時に、「かかった」と目を光らせた。史郎は愛想よく笑った。
「どうなさいましたか? 自分でわかることでしたらよろしいんですが。念のためうちの弟子も連れてきてもよろしいですか?」
「かしこまりました。奥へどうぞ」
史郎は椿を呼ぶと、ふたりで奉公人の背中をついていった。
店の奥の邸宅。そこにこの大店の奥方がいた。背中をしゃんと伸ばし、なるほど店主と一緒に店を盛り立てるにふさわしい風格を持っている。彼女は口を開いた。
「陰陽師様、ご足労ありがとうございます」
「いえ。自分はたまたま仕立てにやってきただけですので。それで、どのような要件で?」
「はい……主人のことなんですが。この話はどうか、くれぐれもご内密に」
史郎はそれに「なるほど」と思う。
吉原という場所がかかわった不可思議なことであったら、そう易々とよそに相談もできまい。なによりも呉服屋は人気商売だ。もし呪いのせいで不可思議なことになっているなんて噂をばら撒かれたら、たちまち大店の看板に傷がつくだろう。史郎はやんわりと「もちろん」とだけ答えて、奥方の要件を待った。
奥方は口を開いた。
「それで……うちの主人は吉原通いをしておりました。わざわざ高い服を仕立てては、そこでよく遊女を贔屓にして遊んでいたようで」
「なるほど……大店の主人でしたら、そんなこともありましょうなあ」
「お恥ずかしい話ですが……そこで、ひとりの女郎に入れ込んだ主人が、夫婦の契りを結びたいと相談に来ました」
どうにもこの家の上下関係は奥方のほうが上らしく、主人も奥方が臍を曲げない程度に遊びを慎んでいたらしい。そこにそこはかとなく哀愁を感じつつも「そうなんですね」と話をしていたら。
「そこで主人は指切りをし、指の人形を持って帰ってきたんですが。次の日帰ってきたとき、顔を腫らして帰ってきたんです。驚いてすぐ医者を呼びましたが、腫れはなんとか引いたのですが、原因がわからなかったのです」
「顔が腫れた……ですか」
「はい。主人も腫れた顔では商売上がったりだからと、それ以降吉原に足を運ばなくなりました……遊びがなくなったのは、店としても助かったのですが、不可解なことに、その人形がなにやら怪しいからと、その人形を風呂を焚く際にでも燃やすよう奉公人に頼んだんですが、その奉公人もまた顔を腫らしてしまい……おかげであの人形は未だに処分できず、それどころかお祓いもままならない状態です。どうか」
そこで話を区切ると、奥方は手をついて史郎と椿に頭を下げた。しゃんと背筋を伸ばした女性の綺麗な土下座は目を見張るものがあり、その場にいた誰もが息を呑んだ。
「……お祓いをしてくださいませ。今は周りには厄介な風邪ということで触れ回っていますが、もうそろそろ出てこないと、皆に怪しまれます」
「なるほど……話はわかりました。ところで奥様。その人形の指というものは、まだ残っていますか?」
「はい。火にくべることもできず、現在臥せっている奉公人に預けています」
「なるほど。ちなみに奥様は人形になんの影響もなく?」
「はい。全くございません」
それに史郎は顎に手を当てた。
「……失礼しますが、顔の腫れ上がった奉公人か、店主様。どちらかにお目通りはかないますか?」
奥方は目をぱちぱちさせたあと、奉公人に頼んで、現在物置で寝起きをしている顔の腫れ上がった奉公人に会う手はずを整えてくれた。
****
呉服屋の敷地は大きく、どこもかしこも奉公人がくるくる働いている中、その横を歩く史郎と椿は、ときどき不思議そうな顔で眺められていた。
その視線を見送りつつ、椿は声を上げる。
「先生。なんだか気味が悪いですね……お千さんはあの指切りの人形のせいで顔がかぶれたものがいるとおっしゃっていたでしょう? そしてこの御店の方々は顔が腫れているなんてん……顔が腫れていたら外には出られません」
「ああ、そうだな。なんかの呪いだと言われてもしょうがないが……だが惚れた腫れたの情の煮こごりになっている吉原の呪いを持ち込んで、どうしてここの奥方は無事なんだ?」
そう史郎が言う。それに椿は「それは……」と口を噤んだ。
主人が現状お店を回せない以上は、奥方が番頭やら奉公人やらを一括管理しているだろうし、主人の吉原の遊びにまで口を出しているのだ。なにも知らない人間だったら、普通は彼女のことをやっかむ。
実際のところ、代々続くような大店の場合、女主人が婿取りをして跡を継ぎ、亭主が遊んでいる横で奥方が店の切り盛りをしていることは多く、なにも珍しくはないのだが、惚れた腫れたにうつつを抜かしている人間ではそこまで考えには至らない。
しかし、彼女は全く呪われていないのだ。
「吉原の呪いは……かかる方とかからない方といるから?」
「それが妥当だろうなあ」
そうふたりが会話している中、奉公人が声をかけてきた。
「こちらになります」
「ここは?」
「普段は風邪引きの奉公人を隔離する部屋なんですが……今はこれが移るかどうかわからず、奥方様にここに隔離するよう指示を出されました。旦那様は自室がございますが、奉公人はございませんから」
「なるほど、ありがとう。お前さんは向こうに行ってな」
そう史郎が促すと、彼女は心底ほっとした顔で「失礼しました」とひと言添えてから足早に立ち去っていった。
「失礼します、陰陽師の土御門史郎です。呪いを祓いに来ました」
「ああ、すみません」
向こうから声が聞こえてきたが、気のせいか嗄れていた。
史郎は椿に「ここで待ってなさい」とひと言添えてから、隔離部屋に足を踏み入れた。
普段はもう少し清潔なのだろう。布団以外はほぼなにもない部屋だが、今は呪いがわからず、掃除も行き届いていないようで、埃のにおいが篭もっていた。
そこで問題の奉公人の元に向かい、史郎は「ふーむ」と声を上げた。
奉公人は気の毒なほどに顔が腫れ上がり、それを引っ掻いたのか引っ掻き傷だらけになって血塗れになっていた。
「こりゃずいぶんとひどいね。これ、診てもらったのかい?」
「いえ……旦那様はお医者様に診てもらえたのですが、自分は呪いかもしれないので、診てもらえませんでした」
「この肌、具合はどうなんだい? 腫れたときとか」
「わかりません……旦那様の人形の指の処分をしようとしたら、急に顔が腫れ上がって……」
「その人形の指、お前さんが持っていると聞いたが、まだ持っているのかい?」
「は、はい……皆気持ち悪がって、処分したがらないのですよ」
そう言いながら、隔離部屋の床収納から引っ張り出してきた。
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