100 / 112
黄金の夜明け編
聖夜の狂騒曲・4
しおりを挟む
エルナトはカンカンと机をガベルで叩きながら、ラストに事情聴取を行っていた。
ライオンの姿のままのデネボラは丸くなって大人しく寝そべっているが、今エルナトがゾーンを解いたら最後、ふたりを襲って共倒れとなるだろう。
彼の前では嘘がつけない。
そもそも死にたくないラストは、エルナトに聞かれるままに答えていった。
「君は大アルカナについて詳しくないみたいだったけど?」
「小アルカナだよ。だが、うちのリーダー曰く本来は大アルカナだったのを、剥奪されて、そのまま捨てられたんだとさ」
「なるほど……ちなみにそのリーダーは?」
「俺たちはそもそも陽動で、別から入ってくるはずさ。どこだったかな?」
エルナトにガツンガツンとガウスを叩かれる。早く話せと言いたげなそれに、ラストは「わかった、言うよ!」と必死になって答えた……目の前で美女がライオンに姿を変えた挙げ句に食い殺されそうになったことが、相当堪えたのだろう。
「路地裏だとさ!」
「単独で?」
「いいや、うちの最高パトロン様とご一緒だよ! あの女の能力で、辺り一面無効化するとさ!」
「……無効化」
【黄金の夜明け団】の最高パトロンというのは、おそらくはフリーダ・フォルトゥナのことだろうが、彼女の持つトートアルカナの内容が気になった。
「ちなみに、君はトートアルカナの内容、全て言えるかな?」
「うちのリーダーも力を取り戻して数ヶ月くらいしか経ってねえよ。その中でこっちは必死になってアルカナの使い方をマスターしたんだから、よその能力なんて覚えてる訳ないだろうが!?」
「名前だけでも、いいんだけど」
エルナトに有無を言わさず尋ねられ、ラストは渋々といった調子でポツンポツンと語りはじめた。
「【欲望】【調整】【技】……【運命】【永劫】【宇宙】」
エルナトはちらりと背後を見た。
相変わらず裁判所の様相を醸し出している彼のゾーンが存在している。
「ありがとう……もういいよ」
そうエルナトが答えたときだった。
いきなりゾーンに割れ目が入った。途端にピクンとデネボラの耳が持ち上がり、ラストは「ひぃぃぃぃ……!?」と悲鳴を上げた。
入ってきたのは、先程走り去っていったイシスと、彼女を隣に乗せたカウスが、古式の戦車《チャリオット》に乗って突撃してきたと思ったら、なんの迷いもなく雌ライオンを撥ねたのだった。
思わずラストは口をポカンと空けていたが、だんだんそのライオンの姿は縮こまり、寒い中肌をさらしたデネボラの姿が出てきた。
カウスはさっさと戦車の上から降りてくると、彼女にコートを被せる。
「寒い中、わざわざ使ったか」
「……腹立ったのさ。弱い者いじめで蹂躙する奴にね」
「そうか」
デネボラは心底寒そうに、コートを合わせた。
金色の瞳の男性は、ラストを捉えた。途端にライオンに食い殺されかけたときの恐怖が蘇り、ラストの背中は突っ張る。
「……うちのが世話になったな。とりあえず、生徒会ご苦労。こいつは拘束しておいてくれや」
「あ、カウスくん。他のトートアルカナの情報は聞き出せたけど」
「あん?」
エルナトがラストからの情報を聞くと、あからさまに顔をしかめた。
「……まだ神官長帰ってきてねえだろ。ガキ共には少々荷が重い奴も混じってるし」
「そうだねえ、あと、【世界】に彼を任せても大丈夫なのかな」
「……あいつが【運命】とワンセットなのが一番厄介だろ。引き離すよう伝令出せ」
「わ、わかった……!」
そこまで言って、エルナトは思わず杖を離してしまい、激痛で悲鳴を上げた。
デネボラがカウスに言う。
「あの子あいつにボッコボコにされて、骨やられてんだよ」
「余計なことしかしねえな」
カウスが睨みつつも、ひとまずイシスとエルナトにその場を任せ、デネボラを隣に乗せて戦車を走らせはじめた。
「次どこに行くんだい?」
「……【永劫】を探さなきゃいけねえからな。聞こえているか【世界】。生徒会執行部が情報を抜いたから、これを各陣営に共有してくれ」
そう宙に呼びかけながら、カウスは手綱を握る。
他のトートアルカナも厄介だが、【運命】も【宇宙】もアイオーン狙いだろうから、逆にそこまで深刻には思えなかった。
だが……【永劫】はさすがに、生徒会執行部や新入生たち、親衛隊には荷が重過ぎるだろうと、カウスは次のことを考えはじめた。
****
制服の上にコートを羽織り、生徒会執行部の一部は寮の前に布陣していた。
スカトとルヴィリエもまた、ここにいる。
「寒いぃー……はあ、帰ったらあったかいスープに黒い森のケーキとか食べられるといいなあ……」
「黒い森のケーキはさすがにもう、品切れじゃないか?」
「もう、うるさいなあ。わかってるわよ。そんなこと……スピカとアレス、大丈夫かなあ……」
「カウスさんもできることしか任せないだろ」
雪こそ降っていないものの、鼻の奥が冷たくなるほどに寒い。ぶるぶると震えながらルヴィリエは「そうかもしんないけどぉー!」と声を上げる。
「カウス先輩は無茶とかさせるじゃない。そういうのを、心配って言うんだから!」
「そうかもしれないが……」
いつものように、そうルヴィリエとスカト、そして生徒会執行部の一部と共に、白い息を吐き出しながら待っているときだった。
突然、いきなり場が切り替わった気配を覚えた。
ゾーン。とっさにスカトは自身のカードフォルダーに触れつつ、ルヴィリエを見る。
「……死ぬなよ」
「わかってる」
この場にいる全員が、寮を守るためにゾーンに閉じ込められた。
一瞬光が遮られた錯覚に陥ったが、それも一瞬。次の瞬間に真っ白な光にパイプオルガンの音の溢れる空間に切り替わった。
「学園アルカナの諸君、ご機嫌よう、【黄金の夜明け団】の神官を務める、ホルス・ハルウェルです」
彼が纏っている真っ白な装束は、ヨハネが定期的に着ている神官長服によく似てはいたが、それにしたって色がない。
切り揃えられた肩までの黒い髪に、神秘的な金色の瞳。
そこでスカトは気付いた……手が、痺れていく。
「皆さんが学園アルカナによるカースト制度に閉じ込められていることは知っています。我々は、なにも皆さんを全員壊したいなんて思ってはおりません。正したいだけなのです」
ホルスの口調は、ヨハネに少し似ていた。
ヨハネはなんでもかんでも舞台めいた口調でしゃべるが、ホルスはどうだろう。彼こそが神官長にふさわしいと錯覚するような、ついつい聞き入る色で話すのだ。
「我々に帰依してください。それで、皆様は救われるのです。ほら見てください。あなたがたの手を。足を」
その痺れは、全員覚えがあった……魔力が枯渇するギリギリまで特訓したときに起こす、脱魔力症状だ。魔力を勢いを付けて吸われているのだ。
「お前は……、大アルカナの魔力まで吸収しているのか!?」
「強い者はより強く富を得て、弱き者は強き者の糧となる。当然のことではございませんか?」
ホルスの言葉に聞き入っている内に、だんだん鼓動が早くなってくるのがわかる。
魔力がすっからかんになった後、それでも魔力を吸われた場合は……命を替わりにする。このまま魔力を吸われ続けたら、間違いなく死ぬ。
「ほら、強き者になりたいと、ひと言でもおっしゃいませ。これで皆さんを黄金の夜明けに連れ出してあげられますから」
「だ、れがぁぁぁぁ!」
スカトは吠える。その中、ルヴィリエは泣きそうな顔で、とうとう倒れた。
「っ! ルヴィリエ!?」
「もう……駄目……立てない……」
「くそっ……! ……降参だ」
スカトは自身のカードフォルダーに触れながら、手を挙げる。
それにホルスは、じっと生徒会執行部の面々を見守る。
「それでよろしいですか? 皆さんの寮を糧に」
「できるものならば……!」
スカトがそう言った途端に、荘厳なゾーンはミシミシと音を立てて、ひび割れはじめた。
「おや?」
「……うちの子たちにぃ、なんてことをしてくれるんですかぁぁぁぁぁぁ!?」
大きな音を立てて崩れた先には、イブに他の生徒会執行部であった。
土魔法を結集して、皆でゴーレムに乗ってやってきたのだ。
「イブ先輩!」
「皆さん、ほんとーうにごめんなさいね! 囮に使ってしまって! 全部終わったら、革命組織を殴りましょうね!」
「……カウスさんを殴るのは勘弁してください」
スカトはそう言いながら、倒れたルヴィリエを抱き起こした。
「……ルヴィリエ、平気か?」
「ヘーキヘーキ……心を壊されたときより、ずっとマシ」
「……お手柄だ」
スカトの言葉に、魔力の消耗が激しいルヴィリエは笑った。
寮の前に布陣をしていたのは他でもない。
ここにトートアルカナが現れることは、既にルヴィリエの預言で割れていた。
本来、襲われるはずだったのは寮で、寮が全滅ししてトートアルカナの餌場になるのを防ぐために、生徒会執行部の一部を護衛と言う名の囮として派遣していたのだ。
ゾーンはたとえトートアルカナだとしても、外側からの攻撃には弱い。
ゾーンを溶かすアルカナ能力者が現れる前に、決着をつけなければならなかった。
今はオシリスどころか、イシスもエルナトもいない。
イブはふたりを自身のつくったゴーレムに乗せた。
「さあ、反撃です!!」
ライオンの姿のままのデネボラは丸くなって大人しく寝そべっているが、今エルナトがゾーンを解いたら最後、ふたりを襲って共倒れとなるだろう。
彼の前では嘘がつけない。
そもそも死にたくないラストは、エルナトに聞かれるままに答えていった。
「君は大アルカナについて詳しくないみたいだったけど?」
「小アルカナだよ。だが、うちのリーダー曰く本来は大アルカナだったのを、剥奪されて、そのまま捨てられたんだとさ」
「なるほど……ちなみにそのリーダーは?」
「俺たちはそもそも陽動で、別から入ってくるはずさ。どこだったかな?」
エルナトにガツンガツンとガウスを叩かれる。早く話せと言いたげなそれに、ラストは「わかった、言うよ!」と必死になって答えた……目の前で美女がライオンに姿を変えた挙げ句に食い殺されそうになったことが、相当堪えたのだろう。
「路地裏だとさ!」
「単独で?」
「いいや、うちの最高パトロン様とご一緒だよ! あの女の能力で、辺り一面無効化するとさ!」
「……無効化」
【黄金の夜明け団】の最高パトロンというのは、おそらくはフリーダ・フォルトゥナのことだろうが、彼女の持つトートアルカナの内容が気になった。
「ちなみに、君はトートアルカナの内容、全て言えるかな?」
「うちのリーダーも力を取り戻して数ヶ月くらいしか経ってねえよ。その中でこっちは必死になってアルカナの使い方をマスターしたんだから、よその能力なんて覚えてる訳ないだろうが!?」
「名前だけでも、いいんだけど」
エルナトに有無を言わさず尋ねられ、ラストは渋々といった調子でポツンポツンと語りはじめた。
「【欲望】【調整】【技】……【運命】【永劫】【宇宙】」
エルナトはちらりと背後を見た。
相変わらず裁判所の様相を醸し出している彼のゾーンが存在している。
「ありがとう……もういいよ」
そうエルナトが答えたときだった。
いきなりゾーンに割れ目が入った。途端にピクンとデネボラの耳が持ち上がり、ラストは「ひぃぃぃぃ……!?」と悲鳴を上げた。
入ってきたのは、先程走り去っていったイシスと、彼女を隣に乗せたカウスが、古式の戦車《チャリオット》に乗って突撃してきたと思ったら、なんの迷いもなく雌ライオンを撥ねたのだった。
思わずラストは口をポカンと空けていたが、だんだんそのライオンの姿は縮こまり、寒い中肌をさらしたデネボラの姿が出てきた。
カウスはさっさと戦車の上から降りてくると、彼女にコートを被せる。
「寒い中、わざわざ使ったか」
「……腹立ったのさ。弱い者いじめで蹂躙する奴にね」
「そうか」
デネボラは心底寒そうに、コートを合わせた。
金色の瞳の男性は、ラストを捉えた。途端にライオンに食い殺されかけたときの恐怖が蘇り、ラストの背中は突っ張る。
「……うちのが世話になったな。とりあえず、生徒会ご苦労。こいつは拘束しておいてくれや」
「あ、カウスくん。他のトートアルカナの情報は聞き出せたけど」
「あん?」
エルナトがラストからの情報を聞くと、あからさまに顔をしかめた。
「……まだ神官長帰ってきてねえだろ。ガキ共には少々荷が重い奴も混じってるし」
「そうだねえ、あと、【世界】に彼を任せても大丈夫なのかな」
「……あいつが【運命】とワンセットなのが一番厄介だろ。引き離すよう伝令出せ」
「わ、わかった……!」
そこまで言って、エルナトは思わず杖を離してしまい、激痛で悲鳴を上げた。
デネボラがカウスに言う。
「あの子あいつにボッコボコにされて、骨やられてんだよ」
「余計なことしかしねえな」
カウスが睨みつつも、ひとまずイシスとエルナトにその場を任せ、デネボラを隣に乗せて戦車を走らせはじめた。
「次どこに行くんだい?」
「……【永劫】を探さなきゃいけねえからな。聞こえているか【世界】。生徒会執行部が情報を抜いたから、これを各陣営に共有してくれ」
そう宙に呼びかけながら、カウスは手綱を握る。
他のトートアルカナも厄介だが、【運命】も【宇宙】もアイオーン狙いだろうから、逆にそこまで深刻には思えなかった。
だが……【永劫】はさすがに、生徒会執行部や新入生たち、親衛隊には荷が重過ぎるだろうと、カウスは次のことを考えはじめた。
****
制服の上にコートを羽織り、生徒会執行部の一部は寮の前に布陣していた。
スカトとルヴィリエもまた、ここにいる。
「寒いぃー……はあ、帰ったらあったかいスープに黒い森のケーキとか食べられるといいなあ……」
「黒い森のケーキはさすがにもう、品切れじゃないか?」
「もう、うるさいなあ。わかってるわよ。そんなこと……スピカとアレス、大丈夫かなあ……」
「カウスさんもできることしか任せないだろ」
雪こそ降っていないものの、鼻の奥が冷たくなるほどに寒い。ぶるぶると震えながらルヴィリエは「そうかもしんないけどぉー!」と声を上げる。
「カウス先輩は無茶とかさせるじゃない。そういうのを、心配って言うんだから!」
「そうかもしれないが……」
いつものように、そうルヴィリエとスカト、そして生徒会執行部の一部と共に、白い息を吐き出しながら待っているときだった。
突然、いきなり場が切り替わった気配を覚えた。
ゾーン。とっさにスカトは自身のカードフォルダーに触れつつ、ルヴィリエを見る。
「……死ぬなよ」
「わかってる」
この場にいる全員が、寮を守るためにゾーンに閉じ込められた。
一瞬光が遮られた錯覚に陥ったが、それも一瞬。次の瞬間に真っ白な光にパイプオルガンの音の溢れる空間に切り替わった。
「学園アルカナの諸君、ご機嫌よう、【黄金の夜明け団】の神官を務める、ホルス・ハルウェルです」
彼が纏っている真っ白な装束は、ヨハネが定期的に着ている神官長服によく似てはいたが、それにしたって色がない。
切り揃えられた肩までの黒い髪に、神秘的な金色の瞳。
そこでスカトは気付いた……手が、痺れていく。
「皆さんが学園アルカナによるカースト制度に閉じ込められていることは知っています。我々は、なにも皆さんを全員壊したいなんて思ってはおりません。正したいだけなのです」
ホルスの口調は、ヨハネに少し似ていた。
ヨハネはなんでもかんでも舞台めいた口調でしゃべるが、ホルスはどうだろう。彼こそが神官長にふさわしいと錯覚するような、ついつい聞き入る色で話すのだ。
「我々に帰依してください。それで、皆様は救われるのです。ほら見てください。あなたがたの手を。足を」
その痺れは、全員覚えがあった……魔力が枯渇するギリギリまで特訓したときに起こす、脱魔力症状だ。魔力を勢いを付けて吸われているのだ。
「お前は……、大アルカナの魔力まで吸収しているのか!?」
「強い者はより強く富を得て、弱き者は強き者の糧となる。当然のことではございませんか?」
ホルスの言葉に聞き入っている内に、だんだん鼓動が早くなってくるのがわかる。
魔力がすっからかんになった後、それでも魔力を吸われた場合は……命を替わりにする。このまま魔力を吸われ続けたら、間違いなく死ぬ。
「ほら、強き者になりたいと、ひと言でもおっしゃいませ。これで皆さんを黄金の夜明けに連れ出してあげられますから」
「だ、れがぁぁぁぁ!」
スカトは吠える。その中、ルヴィリエは泣きそうな顔で、とうとう倒れた。
「っ! ルヴィリエ!?」
「もう……駄目……立てない……」
「くそっ……! ……降参だ」
スカトは自身のカードフォルダーに触れながら、手を挙げる。
それにホルスは、じっと生徒会執行部の面々を見守る。
「それでよろしいですか? 皆さんの寮を糧に」
「できるものならば……!」
スカトがそう言った途端に、荘厳なゾーンはミシミシと音を立てて、ひび割れはじめた。
「おや?」
「……うちの子たちにぃ、なんてことをしてくれるんですかぁぁぁぁぁぁ!?」
大きな音を立てて崩れた先には、イブに他の生徒会執行部であった。
土魔法を結集して、皆でゴーレムに乗ってやってきたのだ。
「イブ先輩!」
「皆さん、ほんとーうにごめんなさいね! 囮に使ってしまって! 全部終わったら、革命組織を殴りましょうね!」
「……カウスさんを殴るのは勘弁してください」
スカトはそう言いながら、倒れたルヴィリエを抱き起こした。
「……ルヴィリエ、平気か?」
「ヘーキヘーキ……心を壊されたときより、ずっとマシ」
「……お手柄だ」
スカトの言葉に、魔力の消耗が激しいルヴィリエは笑った。
寮の前に布陣をしていたのは他でもない。
ここにトートアルカナが現れることは、既にルヴィリエの預言で割れていた。
本来、襲われるはずだったのは寮で、寮が全滅ししてトートアルカナの餌場になるのを防ぐために、生徒会執行部の一部を護衛と言う名の囮として派遣していたのだ。
ゾーンはたとえトートアルカナだとしても、外側からの攻撃には弱い。
ゾーンを溶かすアルカナ能力者が現れる前に、決着をつけなければならなかった。
今はオシリスどころか、イシスもエルナトもいない。
イブはふたりを自身のつくったゴーレムに乗せた。
「さあ、反撃です!!」
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる