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惚れ薬の真相

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 クリストハルト様は、メイベル先生を見た瞬間、あからさまに気まずそうな顔をしながら、私を抱き締める力を強くする。苦しい苦しい。嬉しいけど苦しい苦しい。推しに抱き締め殺されるというのは、首を落とされるよりもましな死に方な気はするけれど。
 私がもがもがしていたら、メイベル先生は苦笑した。

「殿下、その辺でうちの弟子を離してやってはくれませんか?」
「……あなたがそうおっしゃるのならば」

 クリストハルト様は、懐から短剣を取り出すと、サクサクと私の腕を締め付けていた麻縄を切ってくれた。私は手を結んで開いて、麻縄の跡に顔をしかめていたら、メイベル先生がこちらを見下ろしてきた。私は立ち上がり、そういえば誘拐されてからずっと寝間着姿だったなと思い至った。

「なんか、いきなり誘拐されたと思ったら、訳もわからず終わってしまったんで、なにがなにやらさっぱりで途方に暮れているんですけど……どこから聞けばいいのかわからないです」
「そうだなあ……殿下、どの辺りからお話ししてもよろしいですか?」

 メイベル先生に尋ねられて、クリストハルト様は顔を強張らせる。
 彼の表情を見ていて、ふと気付いた。このところ、あまりにも蕩けるような笑みやら、ふてくされた顔やら、もう新しい面ばかりさんざん見ていて、もう供給過多。これ以上は待って、ギブギブ状態だったけれど、あまりにも見知った表情になっていたのだ。私が遠巻きに観察していた、不器用な表情。
 ……もう、惚れ薬の効力切れてない?
 もしかして、私はてっきりひと晩ふた晩の出来事だったと思っていたのに、私が誘拐されてからもっと日数がかかっていたのか?
 ……そういえば、ずっと甘ったるい「私のバラ」「私の花」「私の小鳥」と愛称で呼ばれていたのに、今回に限っては名前だった。
 惚れ薬かける前から、名前で呼ばれたことなんて、一度もないぞ。
 ちょっと待って。本当に待って。

「あ、あの……? 本当になんにもわからないんですけれど、どこから私は聞けばいいんですか? あの、クリストハルト様……? 私、どうしたら……」

 今までは惚れ薬効果で、「そうは言っても惚れ薬のせいだしなあ」程度だったものが、いきなり自分に降りかかってきて、全身にどっと熱を持つ。
 私がアワアワし出したのを見て、やっとクリストハルト様が、冷淡にも聞こえかねない声でメイベル先生に口を開いた。

「……メイベル、すまない。全て話してやってくれないか? さすがに私もこれ以上誤解され続けるのはつらい」
「まあ、あなたがここまで素直に気持ちを吐露できるようになったのは、薬の効果と言うべきか」
「あ、あのう……?」
「ところでイルザ。お前、薬の調合間違っていたぞ。そのせいで、とんでもないものができてしまったんだが」
「は、はい……?」

 メイベル先生にきっぱりと言われて、私は「やっぱり」と「なんで!?」が同時にやってきた。私はアワアワと言い訳をする。

「私も……なんかクリストハルト様の様子がおかしいと思いまして、自分で薬の材料や時間、調合方法も調べたんですが……全部合ってたんですよ。だとしたら、私がメイベル先生のところからもらってきた薬草自体に、なにか不備があったんじゃあと考えたんですが……どうですかね?」
「ふむ。及第点だな。ところでイルザ。魔法薬調合には日の光もしくは月の光を当てなければならないが、その違いはなんだ?」
「はい? ええっと日の光は真実を白日の元さらけ出し、月の光は幻想を具現化する……でしたっけ?」
「魔法薬調合の際、授業の最初で教え、日の光と月の光は魔法薬の内容ごとに替えるようにずっと言い続けているからなあ。合格だ」
「で、でも……私、作り方通りに、惚れ薬の材料を月の光に当てながらつくったんですけど……実際に、私がここでつくらされた惚れ薬も、期待通りの効果だったはずだし」
「ああ。下で騎士団が捕らえた者たちも、しっかりと惚れ薬が効いてたからなあ。最低でも七日間は牢屋にぶち込んで薬抜きしてからでないと、事情聴取もできないだろうな」
「だとしたら……私はいったいクリストハルト様になにをつくって……」

 作り方は合っていた。たしかにここでつくったものも惚れ薬だった。でもクリストハルト様にかけてしまったものは惚れ薬じゃなかった……これっていったい……?
 私が考え込んでいたら、メイベル先生が指を折りはじめた。

「普段は基本的に元気だけが取り柄で、何事に対してもぶれないお前だが、さすがに年の差四倍差婚の危機には相当参っていたみたいでなあ……お前が持っていったものは、たしかバラの花びら、ローズマリー、月桂樹、真珠、天馬の羽……だったな?」
「はい」
「それ、全部朝摘みのものだったぞ」
「朝摘み……えっ、えっ……」

 ようやく意味がわかった。
 本当に精度の高い魔法薬をつくるのは、時間がかかり過ぎる上に量産ができるものでもなく、少なくとも、誘拐された廃墟でつくれるものじゃなかった。
 日の光を一定数浴びた薬草、月の光を一定数浴びた薬草、魔法薬をつくるときに当てる日の光、星の光、月の光まで正確でないといけない。もちろん、天気が悪い日は魔法薬をつくることはほぼほぼ不可能だ。
 そしてつくる薬の内容によっても、日の光と月の光の当て方は変わってくる。
 惚れ薬を月の光を当てながらつくらないといけないのは、幻想を見せることできっかけをつくり、相手に好きになってもらうというタイプの薬だった。
 朝摘みの薬草を使う場合は、一定数月の光を当てた上で日の光の力を打ち消してからじゃないと使っちゃ駄目だから……つまりは。

「……私、いったいなにをつくったんですか!?」
「そんなの決まってるじゃないか……自白剤だよ。自白剤」
「じ、はっ!?」

 私は完全に固まってしまった。
 クリストハルト様に、いきなり手をむにむにされたのも、押し倒されてしまったのも、キスされてしまったのも、さらわれかけたのもつまりは……。
 私がカチンコチンに固まっている中、やっとクリストハルト様の顔を見た。
 日頃からよく知っている、端正で怜悧な顔つきで、もうあれほど蕩けきった表情はしていない。ただ、耳がこちらが気恥ずかしくなるほど真っ赤に染まってしまっている。
 私たちが完全に凍っている中、メイベル先生が「ハハハハハハ」と笑う。

「それはそれは立派な自白剤さ。私もまさか、日の光の薬草で惚れ薬をつくったら自白剤ができたなんてケースは初めて見たし、しかもあまりにも精巧過ぎて、殿下も一時期はドミニクが傍にいなかったら、それはそれは醜態をさらしていたからなあ」
「あ、そういえば……今はドミニクさん、いませんね?」
「……彼もまた、私の護衛騎士であるのと同時に、近衛騎士団の一員だから。今回の事件の容疑者を捕縛している」
「あ、そうだ……あのう。私が誘拐されたのは、つまり……」

 一応私がつくった自白剤を、私を誘拐した人々が欲したのまではどうにか理解できたものの、結局あの人たちはなんだったんだという話になる。
 メイベル先生はちらりとクリストハルト様を見ると、クリストハルト様は難しい顔をする。

「……正直、イルザが誘拐されたのは、自白剤の件もそうだが、完全に事故で……これ以上彼女に知らせ過ぎるのは、彼女を王城で拘束するしかなくなるのだが……」
「えっ」
「どうする? 卒業と同時に私の配下に入って身を守る術を覚えるのと、もう誘拐されたことは蜂に刺されたものと諦めて、なにも聞かず見ざる言わざるで自領に帰るのと。私はどっちでもいいが、イルザはどうかなあと思ってな」
「えっ」

 なに。私が全容聞いたら即王城送りになる案件って。そんな危ないことが起こっていたの。でもそう考えたら、どうしてメイベル先生がしばらく留守にしていたのかもわかるような気がするし。なによりも。

(自領に帰ったら、もうクリストハルト様とは会えないんだよなあ……)

 うちは王都から馬車で七日間かかるど田舎だ。本当に畑と森以外だったらなんにもない。私が元気に生きている以外なんにもない。王都の噂だって、当然ながら七日間経たないと届くこともない。
 私もクリストハルト様のファンのまんまだったら、多分そこに寂しさを覚えつつも、それを飲み込んで帰っていたんだろうけど。この七日間でクリストハルト様のいろんな表情を見てしまったし、聞いてしまった。
 あれが全部、押し殺していた本心だとしたら……。
 ……うん?

「私、そもそもどうしてクリストハルト様に告白されてるんですかね?」

 本当に、王立学園でもそもそもクラスが違うし、遠巻きに眺めてはファンクラブでキャーキャー言うのが関の山だったというのに、自白剤効果であそこまで熱烈に好かれる意味がわからない。
 さすがに私も、どれだけクリストハルト様の顔がよろしくても、そこまで粘着質に好かれていたら、距離を置くために自領に引きこもるが。
 そう言ったら、クリストハルト様はとうとう怜悧な表情を真っ赤に染めてしまった。血圧。血圧によろしくない。

「……私は、君の自領にしばらく滞在していたことがあるから」
「あれ? そうでしたっけ?」
「……君にとってはよくある話だったのだろうけど、私にとっては忘れられない話だったから」

 クリストハルト様は、自白剤被っていたときはあれだけ流暢にしゃべっていたというのに、今はどこかたどたどしい。まるで恥ずかしいのを振り絞ってしゃべっているような、妙にぞわぞわとくすぐったい気持ちになる。
 私とクリストハルト様のふたりを眺めて、メイベル先生が「殿下ー?」と声をかける。

「私が出張に行っていた件と、貴殿が王都を離れていた理由、ほぼ関連していますが、これ話しても大丈夫なんですか?」
「……聞いたらもう、イルザが帰らなくて済むから」

 おおっとー!?
 ここで腹黒発言するのやめてもらいますか!? いや、そんなんじゃ全然ひいたりしませんけど。自白剤での本音トークに比べたら平気平気へっちゃらへっちゃら。
 私はもごもごと口を開いた。

「あのう、メイベル先生。私どっちみち薬の材料もらったことで、実家の借金もチャラになりましたし。もういっそのことメイベル先生のとこで宮廷魔術師として修行しようかと思っていますが。馬車馬のように働きます働きます」
「そうかそうか。よく言った。それならきちんと馬車馬のように扱き使ってやるから、卒業したらさっさと私の下に入れ」
「ハハァ……ありがたき幸せぇー」

 私とメイベル先生の寸劇を、表情薄いクリストハルト様は、少しだけほっとしたように息を吐いた。

「そうだね……君が誘拐された原因の自白剤、メイベルがしばらく王城に入って帰ってこられなかった経緯、私が君の領地にしばらくいたのは、全部関連しているから」

 クリストハルト様は、淡々と語りはじめた。
 もうそこには熱を帯びていない。蜂蜜のように蕩けきった粘りもない。ただ、私の好きな温度の低い声で、最初から説明してくれたのだ。

****

 公式では、私が君の領地に滞在していたのは、王都で流行病が流行り、その避難のためとなっているけれど、実際には違う。
 たしかに避難だったけれど、流行病からではない。継承権争いに巻き込まれないようにするための避難だった。
 ……私と兄上は仲がいいのにどうしてか、か。
 たしかに私と兄上の仲は良好だけれど、兄上が優秀過ぎるせいで、面白く思っていない連中が王城に根付いていたんだよ。
 これはあまりに醜聞だから表立って語れないことだけれど、現在の王城ではびっしりと癒着で利権ががんじがらめになってしまっている。王都在住の権力者たちが、次々と新しい利権をつくり上げては、税金をむしり取る構造が出来上がってしまっていた。
 国王たる父上も、なんとか利権を解体しようとあれこれとやっているものの、現状の政治体制は議会制で、多数決が全て……つまりはたとえ国王であったとしても、議会の利権にある程度首を突っ込まない限りは通さないといけない法案が通せなくなってしまっていたんだ。
 兄上と義姉上は、その利権を見て、これを浄化しない限りはまともな政治はできないと判断して行動をはじめたが、それが現在進行形で利権を貪ろうとしている者たちからしてみれば邪魔になったんだ。
 当時はまだ幼子なのに、そこまでおそれるのかと?
 そうだね。君が私のことを覚えてない程度に幼かった頃だけれど、それでもあの頃から兄上と義姉上の発言力は強かった。それを危険視して暗殺の話が出たからこそ、兄上は防衛と外交を兼ねて留学したのだし……さすがに他国で暗殺騒ぎを起こしたら国際問題になるから、一度外に出たら国内では羽振りを利かせている連中もなかなか手を出せなかった点…義姉上は国に残って、下級貴族たちを取り囲んで国内を蝕んでいる権力者たちの様子の調査をはじめた……。
 ああ、ふたりがどれだけすごかったかって話だったけれど、話を戻そう。
 ふたりが邪魔になった連中は、私を担ごうとしはじめたんだ。当時の私は、ふたりがすごかったこともあり、いてもいなくても同じ扱いを受けていたから、よくしてくれた人たちの善悪の判別がつかなかった。
 さすがに両親も兄も、このままでは私が洗脳されると判断したんだろう。そのまま避難させることにしたんだけれど。
 残念ながら当時の私は、匿われていたという自覚はなかった。

 捨てられたと、打ちひしがれていたんだよ。
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