20 / 32
父と叔母の微妙な関係
五
しおりを挟む
神庭に出立する前に、晦は紫陽花区の防衛のために、薄月に話を付けに行った。ただでさえこのところ陰陽寮はあやかし退治で忙しく、貴族の邸宅の多い桔梗区を優先にするものだから、どうしても紫陽花区は後手後手に回ってしまう。民間の術者である薄月の協力がなかったら守り切れるものも守れなかった。
「なんだ……都をいきなり離れるなんて、そんなまずいものでもあったのかい? どこぞの山に鬼が出たとか」
「そうならなかったらいいんですけどねえ。都にもいずれ影響があるかと思いますので、確認のために出かけるんですよ。神庭に」
「神庭……」
ただでさえ、神庭の詳細は王族以外はほとんど知らない。私だってそこに出家することは知らされていても、詳細はなんにも教えられてないんだから、知識量はこの中では晦が一番知っているのだろう。
薄月は心底嫌そうな顔をしながらも「わかった……」と言った。
「ただし、こちらだってタダでとは言わさねえ。これは陰陽寮からの依頼ということで、依頼料支払ってくれや」
「ほう? 依頼料はどれほどで?」
「女たちが夜の生活を快適にできるよう、薪と炭をありったけだ。俺がずっと出かけてたら薪の準備も炭の用意も全然はかどらねえからな。それあんたが留守の間持ち堪えられるよう」
「なるほど。薪と炭をひと月分ですね。わかりました。調達しましょう」
「おう、頼む」
これで晦は、本当に薪と炭をひと月分紫陽花区の薄月の家に送りつけたのだった。私は呆れ返った顔で晦を見た。
「……ひと月分の食料じゃ駄目だったんですか?」
「いえ。あれが妥当だったかと。薄月は大量に女を囲っている以上、彼が留守中の間に、食料を奪いに強盗が襲ってくる可能性がありますからね。その点薪と炭は男手がなかったらひと月分もなかなか用意ができませんし、なによりも有事の際には武器になりますから」
「……武器って発想が物騒ですけど」
「それは姫様、紫陽花区ではなにもあやかしだけが暴れている訳ではありませんからね。貧すれば鈍する。衣食住を知って礼節を知る……腹を減らした人間はなにをしでかすかわかりませんから、薄月もそれで気を遣ったのでしょう。彼が責任を取って女性たちを囲っている以上、彼女たちの身の安全を第一にするのは当然でしょうからね」
「なるほど……そんな考え方もあるんですね」
たしかにひと月分の食料は持って行きやすいだろうけれど、ひと月分もの薪や炭だったら重くて運ぶのは困難だ。そんなところも考えた上での謝礼だったらしい。
ただでさえ彼女たちはあやかしに家族を奪われている以上、薄月が面倒を見なかったら大変なことになっていた。そんな彼女たちを拾ってきている以上は、最後まで責任を取らないといけないんだなあ。
しみじみと考えている間に、晦も家に帰ると、子供たちにひと月分の仕事を任せていた。こちらは桔梗区へのお使いであった……早い話、桔梗区の貴族たちの稚児としての仕事を斡旋し、ひと月の間は桔梗区に避難させる算段だった。
普段は薄着を来た子供たちも、蒸し手拭いで体をさっぱりとさせ、髪を結って水干服を着せてあげれば、貴族の稚児とあまり変わりがない。
「それでは、奉公頑張ってきなさい」
「はいっ!」
子供たちは皆元気だ。それにほっとしつつ、私は晦を見ていた。
彼はどうも、神庭に向かうと決めてから、なにか様子がおかしい。私の視線に気付いたのか、屋敷に戻ると、私の頬をペタペタと撫でてきた。
「どうかしましたか、姫様。久々のあなたの体とご対面が怖くなったと?」
「……私は元の体に戻りたいので、そんなことはありません。ただ、あなたが神庭に向かう算段を整えながら、なにか憂いた目をすることが増えたような気がしまして」
「憂う、ですか?」
「あなたにその自覚がないのかもわかりませんが、私にはそう見えま……」
最後まで言わせてもらえず、晦に軽く唇を塞がれてしまった。何度も何度も角度を替えられ、吸われる。私の中に力がくるくると回るように。
私は抗議のように彼の胸元をポカポカと叩くものの、聞き入れられなかった。まるで。
まるで、これ以上なにも聞くなとでも言っているかのように。だんだん息が続かなくなって、目の前が真っ青になってきたところで、やっと唇が離された。晦は私の唇を拭う。
「……すみません、姫様に心配をかけまして」
「……心配なんて、していません。あなたがなにを考えているのか、さっぱりわかりませんもの。心配しようにも、私はあなたのことをちっとも知らないんですから」
「私のことを知りたいと思ってくれましたか? 光栄ですなあ」
「茶化さないでくださいっ、そもそもなんなんですか。あなたは私のこといろいろ利用している割に、ちっとも情報共有してくれないのは。それでいて私の魂を引っこ抜いて神庭に近付けないようにしたり、私を式神にして手元に置いたり。もうあなたのやってること、むっちゃくちゃなんですけど!?」
抗議の声を上げて一気に捲し立てると、晦はふっと笑って、私の腰を抱いて座らせた。本当になんなんだと思いながらも、私は大人しく彼に従う。
「すみません。あらかたのあらましはもう読めてはいますが、確証を得るためにはどうしても、神庭に行かなければならなくて」
「あらましって……都で起こっているあやかしの不審な動向や、どうして朝廷であやかしが飼われているか、ですよねえ?」
「ええ。気付かれないようにするのにはずいぶんと力を使いましたが」
「力を使ったって……」
そういえば。晦は叔母上にも勘付かれることがないよう、徹頭徹尾結界を貼ること、札を貼ることをやめなかった。
気付かれないようにって、叔母上のこと?
「……そのあらましっていうのは、私が知ってはいけないことなんですか? もう説明を受けては駄目なんですか?」
私の問いに、晦は視線を揺らす。この人、胡散臭い言動ばかり取る割には、意外と下手な嘘は付かない。やがて、口を開いた。
「神庭を見てもらったほうが早いかと思います。正直、これを私が口で説明したところで、姫様も納得はしてくださらないかと」
「……そこまでして隠さないと駄目なことがあるんですか」
「私は隠してはいませんよ。ただ……あなたを見つけた途端に、あなたの魂を引っこ抜いた自分は英断だと自負しております」
そう言いながら、晦は私のうなじを撫でた。私の肉体には付いている、番の呪いの噛み痕。式神の体には見受けられない。
この人がなにを考えているのかは、一緒にいてしばらく経つけれど未だによくわからない。煙に巻くような言動ばかり取る割には、普通に仕事熱心だし。飄々と掴み所のない態度で、人助けばかりしている。
そして私にかけられている番の呪いを、上書きという形で解こうとしてくれている。
なんにもわからない人だけれど、なんにもわからないまますっかりと私の中に住み着いてしまった。もしもこの人の人となりをもっと知ることができたら、私はこの人のことを本気で好きになれるんだろうか。
恋は物語の中の話であり、どれだけ人助けをしても、自分事のようにはちっとも思えなかったけれど。どれだけ唇を重ねても、そこに気持ちはないものだと思い込もうとしていたけれど。気付けばこの人のことを知りたいと思っていた。
どのみち、春花国では恋は全くなにも知らないところからはじまる。異性は簾越しでしかほとんど見ないのだから、どうしてもそんな恋になってしまう。
私は晦のことを、気付けば知りたい人程度には、好きになっていたようだ。
「なんだ……都をいきなり離れるなんて、そんなまずいものでもあったのかい? どこぞの山に鬼が出たとか」
「そうならなかったらいいんですけどねえ。都にもいずれ影響があるかと思いますので、確認のために出かけるんですよ。神庭に」
「神庭……」
ただでさえ、神庭の詳細は王族以外はほとんど知らない。私だってそこに出家することは知らされていても、詳細はなんにも教えられてないんだから、知識量はこの中では晦が一番知っているのだろう。
薄月は心底嫌そうな顔をしながらも「わかった……」と言った。
「ただし、こちらだってタダでとは言わさねえ。これは陰陽寮からの依頼ということで、依頼料支払ってくれや」
「ほう? 依頼料はどれほどで?」
「女たちが夜の生活を快適にできるよう、薪と炭をありったけだ。俺がずっと出かけてたら薪の準備も炭の用意も全然はかどらねえからな。それあんたが留守の間持ち堪えられるよう」
「なるほど。薪と炭をひと月分ですね。わかりました。調達しましょう」
「おう、頼む」
これで晦は、本当に薪と炭をひと月分紫陽花区の薄月の家に送りつけたのだった。私は呆れ返った顔で晦を見た。
「……ひと月分の食料じゃ駄目だったんですか?」
「いえ。あれが妥当だったかと。薄月は大量に女を囲っている以上、彼が留守中の間に、食料を奪いに強盗が襲ってくる可能性がありますからね。その点薪と炭は男手がなかったらひと月分もなかなか用意ができませんし、なによりも有事の際には武器になりますから」
「……武器って発想が物騒ですけど」
「それは姫様、紫陽花区ではなにもあやかしだけが暴れている訳ではありませんからね。貧すれば鈍する。衣食住を知って礼節を知る……腹を減らした人間はなにをしでかすかわかりませんから、薄月もそれで気を遣ったのでしょう。彼が責任を取って女性たちを囲っている以上、彼女たちの身の安全を第一にするのは当然でしょうからね」
「なるほど……そんな考え方もあるんですね」
たしかにひと月分の食料は持って行きやすいだろうけれど、ひと月分もの薪や炭だったら重くて運ぶのは困難だ。そんなところも考えた上での謝礼だったらしい。
ただでさえ彼女たちはあやかしに家族を奪われている以上、薄月が面倒を見なかったら大変なことになっていた。そんな彼女たちを拾ってきている以上は、最後まで責任を取らないといけないんだなあ。
しみじみと考えている間に、晦も家に帰ると、子供たちにひと月分の仕事を任せていた。こちらは桔梗区へのお使いであった……早い話、桔梗区の貴族たちの稚児としての仕事を斡旋し、ひと月の間は桔梗区に避難させる算段だった。
普段は薄着を来た子供たちも、蒸し手拭いで体をさっぱりとさせ、髪を結って水干服を着せてあげれば、貴族の稚児とあまり変わりがない。
「それでは、奉公頑張ってきなさい」
「はいっ!」
子供たちは皆元気だ。それにほっとしつつ、私は晦を見ていた。
彼はどうも、神庭に向かうと決めてから、なにか様子がおかしい。私の視線に気付いたのか、屋敷に戻ると、私の頬をペタペタと撫でてきた。
「どうかしましたか、姫様。久々のあなたの体とご対面が怖くなったと?」
「……私は元の体に戻りたいので、そんなことはありません。ただ、あなたが神庭に向かう算段を整えながら、なにか憂いた目をすることが増えたような気がしまして」
「憂う、ですか?」
「あなたにその自覚がないのかもわかりませんが、私にはそう見えま……」
最後まで言わせてもらえず、晦に軽く唇を塞がれてしまった。何度も何度も角度を替えられ、吸われる。私の中に力がくるくると回るように。
私は抗議のように彼の胸元をポカポカと叩くものの、聞き入れられなかった。まるで。
まるで、これ以上なにも聞くなとでも言っているかのように。だんだん息が続かなくなって、目の前が真っ青になってきたところで、やっと唇が離された。晦は私の唇を拭う。
「……すみません、姫様に心配をかけまして」
「……心配なんて、していません。あなたがなにを考えているのか、さっぱりわかりませんもの。心配しようにも、私はあなたのことをちっとも知らないんですから」
「私のことを知りたいと思ってくれましたか? 光栄ですなあ」
「茶化さないでくださいっ、そもそもなんなんですか。あなたは私のこといろいろ利用している割に、ちっとも情報共有してくれないのは。それでいて私の魂を引っこ抜いて神庭に近付けないようにしたり、私を式神にして手元に置いたり。もうあなたのやってること、むっちゃくちゃなんですけど!?」
抗議の声を上げて一気に捲し立てると、晦はふっと笑って、私の腰を抱いて座らせた。本当になんなんだと思いながらも、私は大人しく彼に従う。
「すみません。あらかたのあらましはもう読めてはいますが、確証を得るためにはどうしても、神庭に行かなければならなくて」
「あらましって……都で起こっているあやかしの不審な動向や、どうして朝廷であやかしが飼われているか、ですよねえ?」
「ええ。気付かれないようにするのにはずいぶんと力を使いましたが」
「力を使ったって……」
そういえば。晦は叔母上にも勘付かれることがないよう、徹頭徹尾結界を貼ること、札を貼ることをやめなかった。
気付かれないようにって、叔母上のこと?
「……そのあらましっていうのは、私が知ってはいけないことなんですか? もう説明を受けては駄目なんですか?」
私の問いに、晦は視線を揺らす。この人、胡散臭い言動ばかり取る割には、意外と下手な嘘は付かない。やがて、口を開いた。
「神庭を見てもらったほうが早いかと思います。正直、これを私が口で説明したところで、姫様も納得はしてくださらないかと」
「……そこまでして隠さないと駄目なことがあるんですか」
「私は隠してはいませんよ。ただ……あなたを見つけた途端に、あなたの魂を引っこ抜いた自分は英断だと自負しております」
そう言いながら、晦は私のうなじを撫でた。私の肉体には付いている、番の呪いの噛み痕。式神の体には見受けられない。
この人がなにを考えているのかは、一緒にいてしばらく経つけれど未だによくわからない。煙に巻くような言動ばかり取る割には、普通に仕事熱心だし。飄々と掴み所のない態度で、人助けばかりしている。
そして私にかけられている番の呪いを、上書きという形で解こうとしてくれている。
なんにもわからない人だけれど、なんにもわからないまますっかりと私の中に住み着いてしまった。もしもこの人の人となりをもっと知ることができたら、私はこの人のことを本気で好きになれるんだろうか。
恋は物語の中の話であり、どれだけ人助けをしても、自分事のようにはちっとも思えなかったけれど。どれだけ唇を重ねても、そこに気持ちはないものだと思い込もうとしていたけれど。気付けばこの人のことを知りたいと思っていた。
どのみち、春花国では恋は全くなにも知らないところからはじまる。異性は簾越しでしかほとんど見ないのだから、どうしてもそんな恋になってしまう。
私は晦のことを、気付けば知りたい人程度には、好きになっていたようだ。
2
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
鬼の御宿の嫁入り狐
梅野小吹
キャラ文芸
▼2025.2月 書籍 第2巻発売中!
【第6回キャラ文芸大賞/あやかし賞 受賞作】
鬼の一族が棲まう隠れ里には、三つの尾を持つ妖狐の少女が暮らしている。
彼女──縁(より)は、腹部に火傷を負った状態で倒れているところを旅籠屋の次男・琥珀(こはく)によって助けられ、彼が縁を「自分の嫁にする」と宣言したことがきっかけで、羅刹と呼ばれる鬼の一家と共に暮らすようになった。
優しい一家に愛されてすくすくと大きくなった彼女は、天真爛漫な愛らしい乙女へと成長したものの、年頃になるにつれて共に育った琥珀や家族との種族差に疎外感を覚えるようになっていく。
「私だけ、どうして、鬼じゃないんだろう……」
劣等感を抱き、自分が鬼の家族にとって本当に必要な存在なのかと不安を覚える縁。
そんな憂いを抱える中、彼女の元に現れたのは、縁を〝花嫁〟と呼ぶ美しい妖狐の青年で……?
育ててくれた鬼の家族。
自分と同じ妖狐の一族。
腹部に残る火傷痕。
人々が語る『狐の嫁入り』──。
空の隙間から雨が降る時、小さな体に傷を宿して、鬼に嫁入りした少女の話。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ナマズの器
螢宮よう
キャラ文芸
時は、多種多様な文化が溶け合いはじめた時代の赤い髪の少女の物語。
不遇な赤い髪の女の子が過去、神様、因縁に巻き込まれながらも前向きに頑張り大好きな人たちを守ろうと奔走する和風ファンタジー。
お江戸陰陽師あやし草紙─これはあやかしのしわざですか?─
石田空
キャラ文芸
時は江戸。日々暦をつくって生活している下っ端陰陽師の土御門史郎の元に、押しかけ弟子の椿がやってくる。女だてらに陰陽道を極めたいという椿に振り回されている史郎の元には、日々「もののけのしわざじゃないか」「あやかしのしわざじゃないか」という悩み事が持ち込まれる。
お人よしで直情型な椿にせかされながら、史郎は日々お悩み相談に精を出す。
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
狼神様と生贄の唄巫女 虐げられた盲目の少女は、獣の神に愛される
茶柱まちこ
キャラ文芸
雪深い農村で育った少女・すずは、赤子のころにかけられた呪いによって盲目となり、姉や村人たちに虐いたげられる日々を送っていた。
ある日、すずは村人たちに騙されて生贄にされ、雪山の神社に閉じ込められてしまう。失意の中、絶命寸前の彼女を救ったのは、狼と人間を掛け合わせたような姿の男──村人たちが崇める守護神・大神だった。
呪いを解く代わりに大神のもとで働くことになったすずは、大神やあやかしたちの優しさに触れ、幸せを知っていく──。
神様と盲目少女が紡ぐ、和風恋愛幻想譚。
(旧題:『大神様のお気に入り』)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる