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聖女の猛毒
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私と日盛は合流すると、それぞれ信者の話を交換する。
妊娠を見抜いたこと以外にも、信者が親戚の借金で悩まされていたり、恋人と修羅場になったりを当てて、それに対する助言があったらしい。それに信者は感激していたとも。
「どれもこれも、特に周りにも言っていなくて、告解室あたりで相談しようと思っていたことを、告解室に行くことなく当てられた末に助言されたと……これはもう、聖女の奇跡と見てもいいと思うけど」
「うーん……」
日盛の言葉に、私も唸り声を上げる。
どれもこれも込み入っている上に、相談する相手を選ばないと二次災害が起こっても仕方がないものだった。詐欺の中には、人を使って悩みのある人を事前に調べ上げた上で、それっぽいことを言って信じ込ませるという手法もあるらしいけれど。今の時点では五分五分でわからない。
「詐欺の手法で、相手に奇跡があるって思い込ませるって手法があるけれど……聖女フォルトゥナはしばらく日本に滞在するとはいえど、普段ここにいないのに、そんなことする暇あるのかな」
「やっぱりこれだけだと、断定できない感じ?」
「少なくとも私はね。もうちょっと聖女フォルトゥナの奇跡だって断定できるものがあればわかるんだけど……やっぱり幻獣を産み出しているのを見ない限り、信用できないかも」
「うーん……だとしたら、幻獣を捕まえるくらいしかできないのかな」
それを言われると、私も「うーん」と考え込んでしまう。
幻獣は聖女フォルトゥナの使い魔だけれど、あれは殺した瞬間に消えてしまう。生け捕りが成功したことは、前世でもなかったはずだから、そんな簡単に事が進むのかなと考え込んでしまうのだ。
私は「……まあ、考えようか」とだけ言って、家に送ってもらうことになった。
****
次の日。私は学校に向かおうとするとき、スマホがいきなり鳴った。通話モードだ。
「はい」
『まりな!? 大丈夫!?』
「ええ、みはる?」
普段朝弱い子だから、こんな早朝から連絡くれるのは相当のことだ。
一方電話をくれたみはるは泣きそうな声で訴えてくる。
『ちょっと今、学校に行くのは危険というか』
「ええ、私なにかした?」
『この間から、まりなはなにかにつけて校内の有名人と接触してるでしょう? なんか写真がばら撒かれて貼り出されてるんだよ』
「はい……?」
私は背中に冷や汗が伝っていくのを感じた。
これは……前世のときにもあった奴だ。ウエスタが聖女フォルトゥナが世界を滅ぼそうと画策しているのを、攻略対象たちに伝えて、どうにかして証拠を突き止めて彼女の行いを止めようとしたら、神殿の彼女のファンが次から次へとウエスタを陥れようとあることないこと全く関係ない神殿に来ていた信者や下働きたちにまで広がり、ウエスタの寝床や居住スペースにいられなくなって神殿内の安全圏まで逃げないといけなくなる奴。
まさかと思うけど……昨日接触した信者たちに、もう聖女フォルトゥナが近付いて、私たちが探っていたことを突き止めて、早速私を罠に嵌めようというのか。
前世の悲惨なことが次から次へと走馬灯のように流れてきて、頭が痛くなった。私が黙り込んだせいか、みはるは声を上げてくる。
『まりな大丈夫? 今日学校来るのやめとく?』
「正直すごく行きたくないけど。行かないと余計に困ることになりそうだから行くよ。みはるは平気? 私と友達だって知られてる訳だけど」
『それは全然。私、まりなと違って有名人たちとなんの接点もないから、反感買わなかったみたい』
「それはよかった」
前世、本当にウエスタは孤立無援の総スカン状態だったから、女友達が皆無と言って等しかった。現世ではみはるという友達がいるんだから、彼女とは私たちの件に巻き込むことなくお付き合いを継続したい。
それはさておいて、私への攻撃についていくつか確認したいことがある。
「それで……写真がばら撒かれてるだけ?」
『うん、今のところは』
「誰がばら撒いたかとかわかる?」
『ちっとも。朝日直だから早めに来たら既に貼ってあったんだよ。取れる部分は全部取っておいたけど、一部は茜ファンに持ってかれちゃったから……ごめんね』
茜のファンかあ……私は初日のものすっごい冷たい視線を思い返してブルリとする。
正直、あの子たちを敵に回すのは嫌なんだ。どれだけおそろしいか目に見えている。でもなあ。こうやって見つかってしまった以上は、なんとかするしかないか。
そもそもどんな写真が出回ってるんだろう。今時写真の加工はAIやらアプリやらでいくらでも可能だから、それでガセの写真が出回ってしまったら目も当てられない。私は気を揉みながら学校へと向かった。
うちの学年の廊下を歩きはじめた途端に、こちらに冷たい視線を感じた。男子は少しの好奇心程度だったけれど、女子からは完全に敵を見る目というか、毛虫を見る目というか、とにかく人間を見る目じゃない視線を向けられるから正直居心地は最悪だった。
どうにか教室に辿り着くと、私に気付いたみはるが慌てて走ってきた。
「おはよ! もう……今日は本当に来なくってもよかったのに」
「おはよう。いや、今の内にデマを訂正しないと、余計に悲惨なことになりそうだったから。それで写真って」
「これ……私が剥がした奴」
そう言いながら、プリントを入れるファイルに挟んであるものをみはるが見せてくれた。その写真を見て、私は「うげえ」と声を上げた。
私と茜が一緒にいて、茜が私に跪いてキスをしている写真……これはあれか。一緒にいるところを見られて、腹いせに人の顔使って画像の切り貼りでありえない構図の絵に替えられてしまったんだ。こんな場面、乙女ゲームでだってそんなサービスシーンなかったわ……なんで乙女ゲームにサービスシーンないんだよというのはさておいて。
続いて暁先輩と私がダンスしているシーン……なんでだよ。乙女ゲームにありがちな舞踏会のダンスシーンなんて、普通に加工や捏造疑うだろ、なんでこんな写真存在してるんだよ。そもそもあの研究馬鹿の暁先輩が、前世も現世も女のエスコートなんてできる訳ないだろ、あの人の乙女ゲーム攻略対象の適正のなさを舐めるんじゃない。なんでこの人攻略対象なんだ。
あと私と日盛が私服でコーヒー屋で朝ご飯を一緒に食べてしゃべっている写真……これ。全然加工じゃない。私はそれを見てゾッとした。大量の加工写真の中に、これだけ本物の写真を混ぜておいて、暗に「お前のことは見張っている。隠れても無駄だ」って伝えてくるって、どれだけ陰険なんだよ。
そして図書館で私と潤也先輩が会って私が大泣きしているのを慰めている写真まで撮られている……他の写真だったらともかく、図書館なんて物音がしたら目立ちそうなのに撮られていた事実がおそろし過ぎる。
「なにこれえ……」
「ホントだよね。デマばっかりでさ。まりなになんてことしてくれるんだと」
「それはそうなんだけど」
まさか言えない。半分は普通に隠し撮りされたって。ただの捏造犯だったら、おのれ捏造犯めで終わったのに、隠し撮りとなったら話が変わってくる。
こんなの、校内に敵がいるっていうのとおんなじじゃないか。
前に茜がなんとかして私に伝えようとしていた言葉を思い返した。
……どこかに、聖女フォルトゥナと通じている敵がいると。そいつが写真をばら撒いて私を陥れようとしているだろうという事実が、ただただおぞましかった。
妊娠を見抜いたこと以外にも、信者が親戚の借金で悩まされていたり、恋人と修羅場になったりを当てて、それに対する助言があったらしい。それに信者は感激していたとも。
「どれもこれも、特に周りにも言っていなくて、告解室あたりで相談しようと思っていたことを、告解室に行くことなく当てられた末に助言されたと……これはもう、聖女の奇跡と見てもいいと思うけど」
「うーん……」
日盛の言葉に、私も唸り声を上げる。
どれもこれも込み入っている上に、相談する相手を選ばないと二次災害が起こっても仕方がないものだった。詐欺の中には、人を使って悩みのある人を事前に調べ上げた上で、それっぽいことを言って信じ込ませるという手法もあるらしいけれど。今の時点では五分五分でわからない。
「詐欺の手法で、相手に奇跡があるって思い込ませるって手法があるけれど……聖女フォルトゥナはしばらく日本に滞在するとはいえど、普段ここにいないのに、そんなことする暇あるのかな」
「やっぱりこれだけだと、断定できない感じ?」
「少なくとも私はね。もうちょっと聖女フォルトゥナの奇跡だって断定できるものがあればわかるんだけど……やっぱり幻獣を産み出しているのを見ない限り、信用できないかも」
「うーん……だとしたら、幻獣を捕まえるくらいしかできないのかな」
それを言われると、私も「うーん」と考え込んでしまう。
幻獣は聖女フォルトゥナの使い魔だけれど、あれは殺した瞬間に消えてしまう。生け捕りが成功したことは、前世でもなかったはずだから、そんな簡単に事が進むのかなと考え込んでしまうのだ。
私は「……まあ、考えようか」とだけ言って、家に送ってもらうことになった。
****
次の日。私は学校に向かおうとするとき、スマホがいきなり鳴った。通話モードだ。
「はい」
『まりな!? 大丈夫!?』
「ええ、みはる?」
普段朝弱い子だから、こんな早朝から連絡くれるのは相当のことだ。
一方電話をくれたみはるは泣きそうな声で訴えてくる。
『ちょっと今、学校に行くのは危険というか』
「ええ、私なにかした?」
『この間から、まりなはなにかにつけて校内の有名人と接触してるでしょう? なんか写真がばら撒かれて貼り出されてるんだよ』
「はい……?」
私は背中に冷や汗が伝っていくのを感じた。
これは……前世のときにもあった奴だ。ウエスタが聖女フォルトゥナが世界を滅ぼそうと画策しているのを、攻略対象たちに伝えて、どうにかして証拠を突き止めて彼女の行いを止めようとしたら、神殿の彼女のファンが次から次へとウエスタを陥れようとあることないこと全く関係ない神殿に来ていた信者や下働きたちにまで広がり、ウエスタの寝床や居住スペースにいられなくなって神殿内の安全圏まで逃げないといけなくなる奴。
まさかと思うけど……昨日接触した信者たちに、もう聖女フォルトゥナが近付いて、私たちが探っていたことを突き止めて、早速私を罠に嵌めようというのか。
前世の悲惨なことが次から次へと走馬灯のように流れてきて、頭が痛くなった。私が黙り込んだせいか、みはるは声を上げてくる。
『まりな大丈夫? 今日学校来るのやめとく?』
「正直すごく行きたくないけど。行かないと余計に困ることになりそうだから行くよ。みはるは平気? 私と友達だって知られてる訳だけど」
『それは全然。私、まりなと違って有名人たちとなんの接点もないから、反感買わなかったみたい』
「それはよかった」
前世、本当にウエスタは孤立無援の総スカン状態だったから、女友達が皆無と言って等しかった。現世ではみはるという友達がいるんだから、彼女とは私たちの件に巻き込むことなくお付き合いを継続したい。
それはさておいて、私への攻撃についていくつか確認したいことがある。
「それで……写真がばら撒かれてるだけ?」
『うん、今のところは』
「誰がばら撒いたかとかわかる?」
『ちっとも。朝日直だから早めに来たら既に貼ってあったんだよ。取れる部分は全部取っておいたけど、一部は茜ファンに持ってかれちゃったから……ごめんね』
茜のファンかあ……私は初日のものすっごい冷たい視線を思い返してブルリとする。
正直、あの子たちを敵に回すのは嫌なんだ。どれだけおそろしいか目に見えている。でもなあ。こうやって見つかってしまった以上は、なんとかするしかないか。
そもそもどんな写真が出回ってるんだろう。今時写真の加工はAIやらアプリやらでいくらでも可能だから、それでガセの写真が出回ってしまったら目も当てられない。私は気を揉みながら学校へと向かった。
うちの学年の廊下を歩きはじめた途端に、こちらに冷たい視線を感じた。男子は少しの好奇心程度だったけれど、女子からは完全に敵を見る目というか、毛虫を見る目というか、とにかく人間を見る目じゃない視線を向けられるから正直居心地は最悪だった。
どうにか教室に辿り着くと、私に気付いたみはるが慌てて走ってきた。
「おはよ! もう……今日は本当に来なくってもよかったのに」
「おはよう。いや、今の内にデマを訂正しないと、余計に悲惨なことになりそうだったから。それで写真って」
「これ……私が剥がした奴」
そう言いながら、プリントを入れるファイルに挟んであるものをみはるが見せてくれた。その写真を見て、私は「うげえ」と声を上げた。
私と茜が一緒にいて、茜が私に跪いてキスをしている写真……これはあれか。一緒にいるところを見られて、腹いせに人の顔使って画像の切り貼りでありえない構図の絵に替えられてしまったんだ。こんな場面、乙女ゲームでだってそんなサービスシーンなかったわ……なんで乙女ゲームにサービスシーンないんだよというのはさておいて。
続いて暁先輩と私がダンスしているシーン……なんでだよ。乙女ゲームにありがちな舞踏会のダンスシーンなんて、普通に加工や捏造疑うだろ、なんでこんな写真存在してるんだよ。そもそもあの研究馬鹿の暁先輩が、前世も現世も女のエスコートなんてできる訳ないだろ、あの人の乙女ゲーム攻略対象の適正のなさを舐めるんじゃない。なんでこの人攻略対象なんだ。
あと私と日盛が私服でコーヒー屋で朝ご飯を一緒に食べてしゃべっている写真……これ。全然加工じゃない。私はそれを見てゾッとした。大量の加工写真の中に、これだけ本物の写真を混ぜておいて、暗に「お前のことは見張っている。隠れても無駄だ」って伝えてくるって、どれだけ陰険なんだよ。
そして図書館で私と潤也先輩が会って私が大泣きしているのを慰めている写真まで撮られている……他の写真だったらともかく、図書館なんて物音がしたら目立ちそうなのに撮られていた事実がおそろし過ぎる。
「なにこれえ……」
「ホントだよね。デマばっかりでさ。まりなになんてことしてくれるんだと」
「それはそうなんだけど」
まさか言えない。半分は普通に隠し撮りされたって。ただの捏造犯だったら、おのれ捏造犯めで終わったのに、隠し撮りとなったら話が変わってくる。
こんなの、校内に敵がいるっていうのとおんなじじゃないか。
前に茜がなんとかして私に伝えようとしていた言葉を思い返した。
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