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即席試験
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【問8】
文中の「そこには、何もなかった。あるのはただ空虚な空だけだった・・・」とありますが、空とそれ以外に何かあるとするば、何がありますか?文中の言葉を使って500文字以内でまとめなさい。(S大改)
【問19】食物連鎖のヒエラルキーの頂上に人間が来ないなら、どんな動植物が来ると思いますか?あなたの言葉で200文字以内で書きなさい。(TR大改)
『問8は現代文なんだけど・・・なんだこれ・・・全然、分からないよ。そもそも、文中って、A4の用紙三枚いっぱいに書かれた文章の中からどう探せって言うんだ?文章をパクるのか?文字をパクるのか?んんん?分からないぞ?』
『問の19は生物か。食物連鎖のヒエラルキー?そもそも?ヒエラルキーってなんだ?チッ!分からない。マジ、こんなんで来年、東大受験かよ。』
比嘉が自分の腕時計を観ている。その時、アラーム音が鳴った。
「試験終了だ。問題を集める。」
伊田が試験問題と回答を集める。八時間ぶっ通しでの全教科試験。試験をやる前は反発の気持ちもあったが、終わってみると、何も感じない。河合塾の全統模試のようなサービス問題もない。点数が何点なのか?それ以前に点数があるのかさえ怪しい。
「終わったね~。疲れたよ。さすがに八時間はね。」
千鶴が伸びをしながら、麻琴に話しかけた。
「ショックだった。全然、分からなかった。」
「麻琴はこの手の、何て言うか、来年から始まる共通テストの準備をしてないからね。仕方がないよ。でも、今日は難しかったな。」
「千鶴は何%ぐらいできたの?」
「私は三年前から準備してるけど、こんな問題は予想してないな。ちょっと、特殊かな?できてても80%かな?論文形式が多かったから、かなり、減点はされると思う。」
「え?八割も取ったの?」
「それより、ご飯食べに行こうよ。飛鳥の運転で。近くのバス停近くに、オシャレなイタリアンのお店があるんだ。」
「そうか、八割か・・・」
麻琴は食欲がなかった。むしろ、試験ができなかったことにより、胃酸が上がって来て内臓が気持ちが悪い。正直、点数は取れていない。多分、二割も取れていないだろう。バカはバカなりに、かなりのショックだ。
「ちょ、水だけでいいから、もらえないかな?」
本当は神経性胃炎の薬が欲しい。
「いいよ。一緒にリビングいこ?」
心配そうに千鶴が手を取った。麻琴も立ち上がろうとした瞬間。急に頭が揺れ平衡感覚を失った。激しい立ち眩みだった。
「あ、あれれ?俺、大丈夫なのか?」
何も食べていないせいか、試験が余りにも難しくて東京大学受験にビビったのか。彼は立ち上がった途端、分厚いトルコ絨毯が引かれた、室内で発作を起こしたように倒れ込んでしまった。
比嘉も伊田も驚いていたが、試験を採点するのに没頭していた。
「ちょっと、二人とも何してるのよ!手伝いなさいよ。麻琴をリビングのソファーに連れて行って!彼はケガをしてるの!」
やれやれ・・・と、二人は両手をホールドアップして細目の身体の麻琴を軽々と持ち上げ、長い廊下を進んだ広いリビングへと連れていった。
文中の「そこには、何もなかった。あるのはただ空虚な空だけだった・・・」とありますが、空とそれ以外に何かあるとするば、何がありますか?文中の言葉を使って500文字以内でまとめなさい。(S大改)
【問19】食物連鎖のヒエラルキーの頂上に人間が来ないなら、どんな動植物が来ると思いますか?あなたの言葉で200文字以内で書きなさい。(TR大改)
『問8は現代文なんだけど・・・なんだこれ・・・全然、分からないよ。そもそも、文中って、A4の用紙三枚いっぱいに書かれた文章の中からどう探せって言うんだ?文章をパクるのか?文字をパクるのか?んんん?分からないぞ?』
『問の19は生物か。食物連鎖のヒエラルキー?そもそも?ヒエラルキーってなんだ?チッ!分からない。マジ、こんなんで来年、東大受験かよ。』
比嘉が自分の腕時計を観ている。その時、アラーム音が鳴った。
「試験終了だ。問題を集める。」
伊田が試験問題と回答を集める。八時間ぶっ通しでの全教科試験。試験をやる前は反発の気持ちもあったが、終わってみると、何も感じない。河合塾の全統模試のようなサービス問題もない。点数が何点なのか?それ以前に点数があるのかさえ怪しい。
「終わったね~。疲れたよ。さすがに八時間はね。」
千鶴が伸びをしながら、麻琴に話しかけた。
「ショックだった。全然、分からなかった。」
「麻琴はこの手の、何て言うか、来年から始まる共通テストの準備をしてないからね。仕方がないよ。でも、今日は難しかったな。」
「千鶴は何%ぐらいできたの?」
「私は三年前から準備してるけど、こんな問題は予想してないな。ちょっと、特殊かな?できてても80%かな?論文形式が多かったから、かなり、減点はされると思う。」
「え?八割も取ったの?」
「それより、ご飯食べに行こうよ。飛鳥の運転で。近くのバス停近くに、オシャレなイタリアンのお店があるんだ。」
「そうか、八割か・・・」
麻琴は食欲がなかった。むしろ、試験ができなかったことにより、胃酸が上がって来て内臓が気持ちが悪い。正直、点数は取れていない。多分、二割も取れていないだろう。バカはバカなりに、かなりのショックだ。
「ちょ、水だけでいいから、もらえないかな?」
本当は神経性胃炎の薬が欲しい。
「いいよ。一緒にリビングいこ?」
心配そうに千鶴が手を取った。麻琴も立ち上がろうとした瞬間。急に頭が揺れ平衡感覚を失った。激しい立ち眩みだった。
「あ、あれれ?俺、大丈夫なのか?」
何も食べていないせいか、試験が余りにも難しくて東京大学受験にビビったのか。彼は立ち上がった途端、分厚いトルコ絨毯が引かれた、室内で発作を起こしたように倒れ込んでしまった。
比嘉も伊田も驚いていたが、試験を採点するのに没頭していた。
「ちょっと、二人とも何してるのよ!手伝いなさいよ。麻琴をリビングのソファーに連れて行って!彼はケガをしてるの!」
やれやれ・・・と、二人は両手をホールドアップして細目の身体の麻琴を軽々と持ち上げ、長い廊下を進んだ広いリビングへと連れていった。
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