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第伍章 引き金、弦の章
第六十三節 戦いの黒幕の正体・後
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平氏一族の中で、常に『相手の立場』になって考えようとする優れた人物が一人いた。
平清盛の長男・重盛である。
「『平氏でなければ人ではない』
一族の者たちが、こう申していただと?
何たる愚か!
我らは実力ではなく……
多くの銭[お金]を持っていたに過ぎないことを、未だに理解できないとは!
無能にも程がある!
いずれ相応の報いを受けるに相違ない。
ああ、全てはこの呪われた銭のせいなのか!」
日々大きくなる心痛と比例し、重盛の身体は病魔に蝕まれていく。
結果として父の清盛よりも先に死んだ。
これでもう、平氏一族で優れた人物は誰もいなくなった。
一方。
平氏への嫉妬と憎悪をひたすら募らせた源氏は、ついに爆発する。
『源平の争い』である治承・寿永の乱が勃発した。
◇
一刻も早く反乱を鎮めるよう厳命した清盛であったが……
重盛の見立て通り、一族には無能な指揮官しかいなかったようだ。
「清盛様。
甲斐国[現在の山梨県]で反乱を起こした武田信義らを討伐すべく、7万人の大軍で出陣した維盛様の率いる軍勢が富士川まで到達したものの……
飢饉による兵糧不足に見舞われて逃亡兵が相次ぎ、最後はたった2千人に減る有り様になったと……」
「何っ!?
西国[西日本のこと]の飢饉による兵糧不足など、『最初』から分かっていたことではないか!」
「いかにも……」
「ならばこそ!
電光石火の早さで反逆者どもへ襲い掛かる『苛烈』さと、兵糧は現地から奪い取るくらいの『徹底』さが必要なのじゃ!」
「仰せの通りにございます」
「それを吉日がどうのこうのと、くだらん占いで出陣を遅らすとは何たる愚か!」
「……」
「ああ、重盛……
そなたが生きていれば!
時に苛烈さと、時に徹底さを見せるそなたが平氏の軍勢を率いていれば、こんなことにはならなかったものを!
我が一族も、これで『終い』か」
◇
自分の死と平氏の滅亡を予期した清盛は……
家人[家臣のこと]たちを一同に集め、こう語り始める。
「公家[貴族のこと]どもが、武家を犬も同然に扱っていた頃の話じゃ。
あの頃は海賊や山賊が日ノ本各地で跋扈[流行しているという意味]していた。
わしは瀬戸の内海[瀬戸内海のこと]を荒らす海賊討伐を命じられ、『おぬしたち』を相手に死闘を続けていた」
「……」
「おぬしたちは、元々から海賊だったわけではない。
公家どもと手を組む奴らに不当に搾取され、生きるために止むを得ず反抗していた者たちであった。
わしはこう思ったのじゃ。
『真の敵は、海賊や山賊ではない。
むしろ罪のない民を賊の立場へと追い込んだ公家どもではないか!
奴らは腐り切っている!
何とか奴らを権力の座から引き摺り下ろす方法は……
ん!?
そういえば。
宋では、銭[お金]を持つ者が裏から国を支配していると聞いたことが……
要するに銭には絶大な力がある!
ならば……
日ノ本に宋銭を普及させれば良いのでは?
民の生活はもっと豊かで楽しくなるし、一石二鳥であろう!
ただし。
宋と本格的な貿易をするには、巨大な港に加えて、モノを運ぶ能力に長けた者たちがどうしても必要となる。
そうか!
海賊や山賊たちを、我が平氏の家人に加えれば良いのじゃ!』
と」
「我らは、この世で最も蔑まれた[差別されているという意味]存在でした。
それを……
清盛様が与えてくれたのです!
人の役に立つ生き方ができる、という夢と希望を!」
「今までよく働いてくれた」
「これまで以上に清盛様への忠義を尽くします」
「おぬしたちの忠義、真に有り難く思っている。
しかし……」
「しかし?」
「平氏の世は、まもなく終末を迎えるだろう」
「終末!?」
「優れた後継者であった重盛を失ったからじゃ。
加えて、わしの死期も近い」
「そんな!」
「いずれ、『英雄』の手によって平氏は滅亡する」
「英雄?」
「源頼朝。
源義経。
木曽義仲。
これら源氏の御曹司か、あるいは他の誰かか……」
「清盛様!
我ら平氏の家人一同、死力を尽くして源氏と戦います。
海での戦ならお任せくだされ!
陸での戦しかできない源氏など、尽く海の底へ沈めて見せましょうぞ」
「源氏を甘く見てはならん。
源氏は、日ノ本各地にいるのだからな。
武田、佐竹、新田、足利、石川、多田、土岐……
これらが一つになれば、平氏を『上回る』強大な勢力となる」
「いずれは源氏の世となると?」
「いや、そう簡単に事は運ばない」
「なぜです?」
「公家どもが黙っていないからよ。
奴らは必ず、源氏の『弱点』を突こうとするはず」
「弱点!?」
「源氏はずっと醜い身内争いに明け暮れていた。
要するに、一つになることができないという致命的な弱点を抱えている」
「なるほど」
「公家とて馬鹿ばかりではないぞ?
源氏の中に争いの種を撒くくらいのことはできるし、今までもそうやって脅威にならないよう『弱体化』させていたのだから」
「では……
いずれは公家の世へと逆戻りしてしまうのですか?」
「わしは、腐り果てた公家どもが権力の座に戻ることだけは決して許さん!
だからおぬしたちを呼んだのじゃ」
「我らにどうせよと?」
「もう一つの帳簿を用意せよ。
平氏を倒した英雄に対し……
実際に得られた利益より少ない数字を書いた帳簿を、表の帳簿として差し出せ」
「『裏帳簿』を作るので?」
「莫大な銭[お金]を隠す最良の方法であろう」
「清盛様!
我らに莫大な銭[お金]を預けるおつもりなのですか?」
「おぬしたちは……
それを元手に、京の都で兵糧や武器弾薬の商いを始めるのじゃ」
「我らに、京の都の『武器商人』になれと?」
「ああ。
モノを運ぶ能力に長けたおぬしたちは、航路という航路、街道という街道を知り尽くし、宋との貿易を一手に取り仕切って見せた。
莫大な銭[お金]を持つ武器商人となれば……
『裏』から日ノ本を支配することも不可能ではない」
「裏から日ノ本を支配ですと!?」
「当然じゃ。
兵糧や武器弾薬の支援を受けた者は、戦において圧倒的に有利な状況に置かれるのだからな」
「確かに……
モノを運ぶ能力に長けた我らならば、望む側を勝利に導くことが可能かもしれません」
「京の都に君臨する『戦いの黒幕』となれ。
そして、腐り果てた奴らが権力を握ることを絶対に許すな!」
「畏まりました。
清盛様。
我らは、与えられた『使命』を必ず全うすると誓います」
こうして。
『賊[秩序に逆らう反逆者という意味]』に過ぎない人間が圧倒的なお金の力を持ち、京の都に君臨する戦いの黒幕となった。
裏から日本を支配した戦いの黒幕、誕生の物語である。
◇
「我らの先祖が、『賊』に過ぎないなどと……
そんなことは有り得ない!」
「事実です」
「嘘を付くな!
我らは、実力で裏から日ノ本を支配する存在へと成り上がったのじゃ!」
吉田屋が先祖代々から受け継いだ言い伝えを聞いた……
山城屋が、思わず声を荒げた。
「嘘ではありません。
『証拠』ならあります」
「その証拠とやらを申してみよ」
「平氏の滅亡を決定的とした……
壇ノ浦の戦い」
「壇ノ浦!?」
「敗北を悟った平氏一族が、降伏勧告を受け入れず錨を身体に巻き付けながら次々と海へ身を投げていくのを目の当たりにした源義経公は激しく狼狽し、一人でも多くの者を救うよう兵たちに命令を出しましたが……
同時に信頼する部下にこう命じていました。
『平氏の船には、あるモノが大量に積まれている。
おぬしたちで探し出せ。
ただし、何を探しているかを兵たちに決して悟られてはならない』
と」
「あるモノ?」
「平氏一族が持っているはずの、莫大な銭[お金]です」
「壇ノ浦で莫大な銭[お金]が見付かった話など聞いたことがない。
どうせ瀬戸の内海[瀬戸内海のこと]にいくつかあった平氏の拠点のどこかに隠されていたのだろう」
「壇ノ浦の戦いの前……
陸軍を率いた義経公の兄である範頼公が、平氏の拠点の一つ一つを血眼になって探したものの、見付かってはいません」
「……」
「吾妻鏡[鎌倉時代の歴史書]によると。
その後、水軍を率いた義経公も、陸軍を率いた範頼公も、謀反の疑いで一方的に命を狙われ……
最後は2人とも悲劇の死を遂げています。
どちらも脅威となるような人物ではないのに、なぜ抹殺する必要があったのですか?」
「……」
「つまり。
謀反の疑いとは、あくまで周囲を欺くための『表向き』の理由に過ぎないということです。
それよりも……
莫大な銭を隠し持っていることを疑われたと考える方が、はるかに納得できる話では?」
【次節予告 第六十四節 脅威を排除すべき理由】
加賀屋が、吉田屋に質問を投げかけます。
「まさか!
武家から政権を奪い返したい公家どもが、義経公と範頼公の偽りの噂[デマ]を流したと!?」
平清盛の長男・重盛である。
「『平氏でなければ人ではない』
一族の者たちが、こう申していただと?
何たる愚か!
我らは実力ではなく……
多くの銭[お金]を持っていたに過ぎないことを、未だに理解できないとは!
無能にも程がある!
いずれ相応の報いを受けるに相違ない。
ああ、全てはこの呪われた銭のせいなのか!」
日々大きくなる心痛と比例し、重盛の身体は病魔に蝕まれていく。
結果として父の清盛よりも先に死んだ。
これでもう、平氏一族で優れた人物は誰もいなくなった。
一方。
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『源平の争い』である治承・寿永の乱が勃発した。
◇
一刻も早く反乱を鎮めるよう厳命した清盛であったが……
重盛の見立て通り、一族には無能な指揮官しかいなかったようだ。
「清盛様。
甲斐国[現在の山梨県]で反乱を起こした武田信義らを討伐すべく、7万人の大軍で出陣した維盛様の率いる軍勢が富士川まで到達したものの……
飢饉による兵糧不足に見舞われて逃亡兵が相次ぎ、最後はたった2千人に減る有り様になったと……」
「何っ!?
西国[西日本のこと]の飢饉による兵糧不足など、『最初』から分かっていたことではないか!」
「いかにも……」
「ならばこそ!
電光石火の早さで反逆者どもへ襲い掛かる『苛烈』さと、兵糧は現地から奪い取るくらいの『徹底』さが必要なのじゃ!」
「仰せの通りにございます」
「それを吉日がどうのこうのと、くだらん占いで出陣を遅らすとは何たる愚か!」
「……」
「ああ、重盛……
そなたが生きていれば!
時に苛烈さと、時に徹底さを見せるそなたが平氏の軍勢を率いていれば、こんなことにはならなかったものを!
我が一族も、これで『終い』か」
◇
自分の死と平氏の滅亡を予期した清盛は……
家人[家臣のこと]たちを一同に集め、こう語り始める。
「公家[貴族のこと]どもが、武家を犬も同然に扱っていた頃の話じゃ。
あの頃は海賊や山賊が日ノ本各地で跋扈[流行しているという意味]していた。
わしは瀬戸の内海[瀬戸内海のこと]を荒らす海賊討伐を命じられ、『おぬしたち』を相手に死闘を続けていた」
「……」
「おぬしたちは、元々から海賊だったわけではない。
公家どもと手を組む奴らに不当に搾取され、生きるために止むを得ず反抗していた者たちであった。
わしはこう思ったのじゃ。
『真の敵は、海賊や山賊ではない。
むしろ罪のない民を賊の立場へと追い込んだ公家どもではないか!
奴らは腐り切っている!
何とか奴らを権力の座から引き摺り下ろす方法は……
ん!?
そういえば。
宋では、銭[お金]を持つ者が裏から国を支配していると聞いたことが……
要するに銭には絶大な力がある!
ならば……
日ノ本に宋銭を普及させれば良いのでは?
民の生活はもっと豊かで楽しくなるし、一石二鳥であろう!
ただし。
宋と本格的な貿易をするには、巨大な港に加えて、モノを運ぶ能力に長けた者たちがどうしても必要となる。
そうか!
海賊や山賊たちを、我が平氏の家人に加えれば良いのじゃ!』
と」
「我らは、この世で最も蔑まれた[差別されているという意味]存在でした。
それを……
清盛様が与えてくれたのです!
人の役に立つ生き方ができる、という夢と希望を!」
「今までよく働いてくれた」
「これまで以上に清盛様への忠義を尽くします」
「おぬしたちの忠義、真に有り難く思っている。
しかし……」
「しかし?」
「平氏の世は、まもなく終末を迎えるだろう」
「終末!?」
「優れた後継者であった重盛を失ったからじゃ。
加えて、わしの死期も近い」
「そんな!」
「いずれ、『英雄』の手によって平氏は滅亡する」
「英雄?」
「源頼朝。
源義経。
木曽義仲。
これら源氏の御曹司か、あるいは他の誰かか……」
「清盛様!
我ら平氏の家人一同、死力を尽くして源氏と戦います。
海での戦ならお任せくだされ!
陸での戦しかできない源氏など、尽く海の底へ沈めて見せましょうぞ」
「源氏を甘く見てはならん。
源氏は、日ノ本各地にいるのだからな。
武田、佐竹、新田、足利、石川、多田、土岐……
これらが一つになれば、平氏を『上回る』強大な勢力となる」
「いずれは源氏の世となると?」
「いや、そう簡単に事は運ばない」
「なぜです?」
「公家どもが黙っていないからよ。
奴らは必ず、源氏の『弱点』を突こうとするはず」
「弱点!?」
「源氏はずっと醜い身内争いに明け暮れていた。
要するに、一つになることができないという致命的な弱点を抱えている」
「なるほど」
「公家とて馬鹿ばかりではないぞ?
源氏の中に争いの種を撒くくらいのことはできるし、今までもそうやって脅威にならないよう『弱体化』させていたのだから」
「では……
いずれは公家の世へと逆戻りしてしまうのですか?」
「わしは、腐り果てた公家どもが権力の座に戻ることだけは決して許さん!
だからおぬしたちを呼んだのじゃ」
「我らにどうせよと?」
「もう一つの帳簿を用意せよ。
平氏を倒した英雄に対し……
実際に得られた利益より少ない数字を書いた帳簿を、表の帳簿として差し出せ」
「『裏帳簿』を作るので?」
「莫大な銭[お金]を隠す最良の方法であろう」
「清盛様!
我らに莫大な銭[お金]を預けるおつもりなのですか?」
「おぬしたちは……
それを元手に、京の都で兵糧や武器弾薬の商いを始めるのじゃ」
「我らに、京の都の『武器商人』になれと?」
「ああ。
モノを運ぶ能力に長けたおぬしたちは、航路という航路、街道という街道を知り尽くし、宋との貿易を一手に取り仕切って見せた。
莫大な銭[お金]を持つ武器商人となれば……
『裏』から日ノ本を支配することも不可能ではない」
「裏から日ノ本を支配ですと!?」
「当然じゃ。
兵糧や武器弾薬の支援を受けた者は、戦において圧倒的に有利な状況に置かれるのだからな」
「確かに……
モノを運ぶ能力に長けた我らならば、望む側を勝利に導くことが可能かもしれません」
「京の都に君臨する『戦いの黒幕』となれ。
そして、腐り果てた奴らが権力を握ることを絶対に許すな!」
「畏まりました。
清盛様。
我らは、与えられた『使命』を必ず全うすると誓います」
こうして。
『賊[秩序に逆らう反逆者という意味]』に過ぎない人間が圧倒的なお金の力を持ち、京の都に君臨する戦いの黒幕となった。
裏から日本を支配した戦いの黒幕、誕生の物語である。
◇
「我らの先祖が、『賊』に過ぎないなどと……
そんなことは有り得ない!」
「事実です」
「嘘を付くな!
我らは、実力で裏から日ノ本を支配する存在へと成り上がったのじゃ!」
吉田屋が先祖代々から受け継いだ言い伝えを聞いた……
山城屋が、思わず声を荒げた。
「嘘ではありません。
『証拠』ならあります」
「その証拠とやらを申してみよ」
「平氏の滅亡を決定的とした……
壇ノ浦の戦い」
「壇ノ浦!?」
「敗北を悟った平氏一族が、降伏勧告を受け入れず錨を身体に巻き付けながら次々と海へ身を投げていくのを目の当たりにした源義経公は激しく狼狽し、一人でも多くの者を救うよう兵たちに命令を出しましたが……
同時に信頼する部下にこう命じていました。
『平氏の船には、あるモノが大量に積まれている。
おぬしたちで探し出せ。
ただし、何を探しているかを兵たちに決して悟られてはならない』
と」
「あるモノ?」
「平氏一族が持っているはずの、莫大な銭[お金]です」
「壇ノ浦で莫大な銭[お金]が見付かった話など聞いたことがない。
どうせ瀬戸の内海[瀬戸内海のこと]にいくつかあった平氏の拠点のどこかに隠されていたのだろう」
「壇ノ浦の戦いの前……
陸軍を率いた義経公の兄である範頼公が、平氏の拠点の一つ一つを血眼になって探したものの、見付かってはいません」
「……」
「吾妻鏡[鎌倉時代の歴史書]によると。
その後、水軍を率いた義経公も、陸軍を率いた範頼公も、謀反の疑いで一方的に命を狙われ……
最後は2人とも悲劇の死を遂げています。
どちらも脅威となるような人物ではないのに、なぜ抹殺する必要があったのですか?」
「……」
「つまり。
謀反の疑いとは、あくまで周囲を欺くための『表向き』の理由に過ぎないということです。
それよりも……
莫大な銭を隠し持っていることを疑われたと考える方が、はるかに納得できる話では?」
【次節予告 第六十四節 脅威を排除すべき理由】
加賀屋が、吉田屋に質問を投げかけます。
「まさか!
武家から政権を奪い返したい公家どもが、義経公と範頼公の偽りの噂[デマ]を流したと!?」
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