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幕間 参
登場人物紹介 その参
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【武田弦】……織田信長の愛娘
この章の視点人物の一人。筝の名手にして、千里眼の異能を持っているかのような鋭い目を持つ。少女の頃に信長と初対面した際には、うつけ者の振る舞いが芝居に過ぎないことを瞬時に見抜いて信長に衝撃を与えた。以後は信長の手元で大切に育てられ、実の娘以上の愛情を注がれる。
成長すると武田信玄の後継者・勝頼へと嫁ぎ、夫だけでなく岳父の信玄に加えて武田四天王からも一目置かれる存在となって織田家と武田家をつなぐ使命をほぼ全うしていた。
一方で信長と同じ桁外れの純粋さを持つがゆえに、武器商人を始めとする戦いの黒幕たちが女性や子供を売り買いしていることへの憤怒の感情を制御できず、武田家出入りの武器商人に対して激しい敵意を剥き出しにしてしまう。重病を患っていた信玄が死んで勝頼の代となった際に粛清の対象となることを恐れた武器商人たちの企てによって最後は甲斐国の恵林寺にて毒殺された。
[史実]信長の妹を妻に迎えた遠山直廉の娘。あの信長が手元に置いて育てた唯一の娘であり、同じ信長の姪である茶々、お初、お江の有名な三姉妹よりも特別な待遇を受けた。信玄との同盟のため15歳で勝頼に嫁ぐが、夫婦仲は非常に良かったと伝わっている。わずか21歳で短い生涯を閉じるが死因は不明。龍勝院という戒名が残っているものの、不思議なことに長野県にある龍勝寺とは全く関係がない。よほど都合が悪かったのか、どの寺に入ったかなどの記録も歴史書から抹消され、加えて息子の難産で死んだと事実まで捏造されている謎多き女性。
【武田勝頼】……武田信玄の四男
本編の視点人物の一人。信長の愛娘の夫であり、父・信玄を超えるほどの軍略の才能の持ち主ではあるが、その清廉潔白な人柄ゆえに目的達成のためなら相手を徹底的に騙し、欺くような行為ができないという致命的な弱点を持つ。これが父や織田信長、明智光秀、木下秀吉などとの差を生むも、武田四天王や真田一族などの優れた人物が彼に忠誠を誓う。
武田四天王の筆頭・高坂昌信の策によって全軍を率いて本拠の岐阜城から京の都へと向かった信長の背後を突く好機を得るが、あえてそれをしなかった。その後も信長との和平を模索し続けるが最後まで叶うことはなく、武田家の生き残りを賭けて長篠・設楽原の地で乾坤一擲の決戦を挑む。
[史実]歴史書では、父が残したものを壊したという愚か者として扱われることが多い。実際に父が残したものは、代償の方がはるかに大きかったのではあるが。
【織田信長】……実質的な天下人
京の都へあと一歩まで迫った戦いの天才・北畠顕家に強い憧れを抱き、『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』と志した戦国屈指の英傑。一方で桁外れの純粋さを持つがゆえに、愛娘の死を企てた京の都の武器商人たち、止められなかった武田家の根絶やしを図るようになる。京の都を焼き討ちにして大規模な虐殺と略奪を行い、やがて長篠・設楽原の地で同志であるはずの武田勝頼と死闘を演じる。
[史実]その類まれなる実力によって実質的な天下人となる。しかし日本統一を目前にして本能寺の変により自害。
【帰蝶】……織田信長の正室
美濃国のマムシと呼ばれた斎藤道三の愛娘。信長の正妻として夫の覇業を陰で支え続けた。信長に嫁いでからの動向については歴史書に何も書かれていないが、何も書かれていないことこそが信長を陰で支え続けた証拠だとも言える。
[史実]濃姫とも。子供を産めない身体であったが、信長によって、信長の死後は次男の信雄によって、死ぬまで織田信長の正妻としての地位を保証され続けた。
【菅屋長頼】……織田信長の側近筆頭
[史実]信長の盟友であった織田信房の息子。信長によって重く用いられた。本能寺の変で討死。
【堀久太郎→堀秀政】……織田信長の側近
本編の視点人物の一人。仙千代とは価値観を同じくする親友の間柄。智謀では仙千代の方が上だと思っている。
[史実]信長にその才能を愛された側近。名人久太郎の異名を持つ。秀吉もその人柄と才能を高く評価し、重く用いたと伝わる。
【万見仙千代】……織田信長の側近
本編の視点人物の一人。久太郎とは価値観を同じくする親友の間柄。正しいことを行いたいと願う純粋な人柄を持ちながら、光秀に匹敵するほどの智謀の持ち主でもある。その人格と才能の両面を信長から深く愛された。
[史実]信長に最も愛された側近中の側近。
【明智光秀】……凛の父
戦国屈指の策略家。凛が幼い頃からその才能を見抜き、読み書きを学ばせることに加えて多くの書物を読ませるなど徹底した教育を施した。『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』との志を持つ織田信長に共感して信長軍団の実質的ナンバー2となる。強大な武力を得るために摂津国を手に入れようと策略を巡らせたことで、凛の運命を大きく変えてしまう。
[史実]最初は幕府の家臣であったが、途中で幕府を裏切って信長を主君と仰ぐようになる。姉川の戦い、比叡山焼き討ちなどで活躍し、坂本城や福智山城などを築いた。歴史書では本能寺の変の首謀者とされ、山崎の戦いで秀吉に敗れると落武者狩りに合い殺されたとされる。首を晒されたが損傷がひどく、本物かどうかは誰にも分からなかったらしい。
【木下秀吉→豊臣秀吉】……織田信長の家臣
光秀と同じく信長の志に共感し、行商人組織の親玉から信長の家臣へと転じた人物。行商人の出身を生かして敵の補給線を断ち、敵を飢えさせる戦法を得意とする。
[史実]信長の家臣として三木城飢え殺し、鳥取城飢え殺し、備中高松城水攻めなどで活躍し出世する。本能寺の変後は、山崎、賤ケ岳の戦いに勝利して天下人となる。
【徳川家康】……徳川家当主
光秀と同じく信長の志に共感し、信長の盟友となった。戦国屈指の策略家である光秀に対して尊敬の念を抱いている。外見的には小太りの他にこれという特徴はない。
三方ヶ原合戦において、光秀に教わった十字砲火戦法を使って武田軍の大勢の兵士を倒したが大敗した。
[史実]信長の盟友として対武田家の最前線で奮戦する。信長の死後は豊臣政権で五大老筆頭となり、やがて江戸幕府を開く。
【高坂昌信】……武田四天王の筆頭
上杉謙信との国境を空にして、岐阜城に近い木曽福島城に武田の大軍を集結させるという離れ業をやってのけた名将。
[史実]かつて信玄の側近であり、勝頼からも厚い信頼を受ける。信濃国・海津城を預かって越後国との国境を守り抜いた。
【山県昌景】……武田四天王
武田軍最強との呼び声高い名将。信玄と勝頼からの評価は高く、武田一族の重鎮よりも重く用いられた。
[史実]部隊の軍装を赤一色に統一した、赤備えで有名。昌景軍があまりにも強いために、赤備えは最強部隊の代名詞ともなった。歴史書では、勝頼に疎まれたと事実を捏造されている。
【内藤昌豊】……武田四天王
三方ヶ原合戦では徳川・織田連合軍を一撃で粉砕した名将。
[史実]あの昌景も一目置くほどの名将。その実力の高さは信玄の弟・信繁に匹敵するとさえ言われた。
【馬場信春】……武田四天王
[史実]不死身の鬼美濃という異名を取ったほどの名将。歴史書では、勝頼に疎まれていたと事実を捏造されている。
【武藤喜兵衛→真田昌幸】……武田勝頼の側近
信玄の人柄と実力主義に共感し、絶対の忠誠を誓った真田幸隆の三男。その絶対の忠誠は信玄の後継者でった勝頼に対しても揺るがなかったと言われている。信玄の弟である信繁を深く尊敬するあまり、生まれた次男に信繁と名付けたことで後の真田信繁、別名で真田幸村という戦国屈指の名将を誕生させたことはあまりにも有名。加えて父の親友であった高坂昌信とも親しく、後に昌の一字をもらって昌幸と名乗った。
[史実]真田信幸と幸村の父。生き残るためなら平気で仕える主人を変える策略家として有名であるが、武田家に対する忠誠だけは最後まで全うしていたらしい。
【穴山信君】……武田一族の重鎮
信玄の娘を妻に持ち、勝頼とは義理の兄弟でもある一族の重鎮。低い身分の出身でありながら実力ではるかに上回る武田四天王を目の敵にして何かと粗探しをし、特に山県昌景に対しては重箱の隅をつつくような非難を浴びせ、反論されれば揚げ足を取ろうとするなど、実際には何の実力もない小心者に過ぎないことを自ら証明している中身のない無能な男。
[史実]一族の重鎮でありながら特にこれという功績もない凡人。やがて主人の勝頼を裏切るものの、最後は徳川家康の手でどさくさに紛れて謀殺されたという説が有力になっている。
【武田信豊】……武田一族の重鎮
信玄が最も信頼した弟・信繁の次男。信繁の血こそ入ってはいるが、その実力と人柄、決断力を何も受け継いでいない優柔不断な凡人。実力ではるかに勝る武田四天王の後塵を拝した。
[史実]一族の重鎮でありながら特にこれという功績もない凡人。武田家滅亡時に脱走を図るも裏切りに合って家族もろとも殺された。
【足利義昭】……室町幕府最後の将軍
平和な世の達成を目指して盛んに大名同士の争いを仲裁していた第13代将軍・義輝の実弟。一方で平和を望まない京の都の武器商人たちからの激しい敵意を買った義輝は、武器商人たちに操られた三好一族の軍勢に襲われて壮絶な最期を遂げてしまう。奈良にいた義昭も逃亡を余儀なくされるが、織田信長の全面的な支援を受けて京の都へ上洛、第15代将軍に就任する。
安全を重視して兄の二の舞を避けようと京の都の武器商人との関係を築いたことで、京の都の商売敵である堺の武器商人と手を組む信長との対立を招いてしまう。兄のような信念もなく、行き当たりばったりな行動を続けたことで、最初から最後まで他人に翻弄される不幸な人生を遂げることとなった。
[史実]信長に擁立されて第15代将軍に就任するも、何者かの企てで信長と対立し、武田信玄や朝倉義景からの要請で信長討伐命令までも出してしまう。やがて京の都から追放されて室町幕府は滅亡した。
【朝倉義景】……朝倉家第11代当主
[史実]越前国の大名・朝倉家最後の当主。足利将軍家の一門である斯波家から独立して越前国の支配権を確立した父の孝景が41歳のときに生まれた子であるが、当時としては歳を取り過ぎていることから実子ではないとの説が有力。孝景の実子ではないことが朝倉家の一族や家臣を一つにする上で大きな障壁となった。
【朝倉景鏡】……朝倉一族の重鎮
[史実]朝倉家第10代当主である孝景の弟・景高の子、つまり朝倉義景の従兄弟であるが、義景が孝景の実子ではない場合は赤の他人ということになってしまう。一族の重鎮でありながら何かと義景の足を引っ張り続け、最後は義景を裏切って自殺へと追い込む。
【前波吉継】……朝倉義景の側近
[史実]義景の側近として活躍するも、途中で信長に降伏して朝倉家滅亡に一役買う。
【明智凛→荒木凛】……明智光秀の長女。
1人目の大罪人の娘であり、本編の主人公。
光秀の亡き妻・熙子の血を濃く受け継いでいる、光秀最愛の娘。少女の頃から人生の目的と自分に与えられた使命を探し続けている変わり者でもある。父譲りの賢さに加えて物事の本質を見抜く鋭い洞察力を持ち、感受性が強く、思いやりがあって優しい反面、感情に流されやすく喜怒哀楽が激しい。
野心とは無縁で無欲な人物だが、やがて戦国乱世に終止符を打つ女帝の誕生に深く関わることになる。
[史実]信長の命令で荒木村次に嫁ぐも、謀反によって離縁し明智家に戻る。その後、左馬助と再婚。山崎の戦いの後、死んだという記録はない。
【阿国】……凛の侍女頭
本編の視点人物の一人。凛より10歳以上年長で、第一の親友。戦災孤児。親戚たちから虐待された過去があり、彼女に暗い影を残している。
まだ少女の頃、桶狭間の戦いの本質を見事に突いて教師の光秀を驚かせた。彼女の持つ類まれな才能を目の当たりにした光秀は、しばらく後に養育している親戚から暴力を受け続けている事実を知って激しい憤怒の感情を制御できず、親戚たちを罠に嵌めて多額の借金を背負わせ、利息を払えなくなった瞬間に彼女を奪い取る暴挙に出た。自分を窮地から救ってくれた光秀への秘められた想いを持つ。
【比留】……凛の侍女
凛と同年代で、第二の親友。阿国と同じく戦災孤児。南蛮人に奴隷として売られるところを凛に買い取られた過去を持ち、救ってくれた凛を強く慕っている。
この章の視点人物の一人。筝の名手にして、千里眼の異能を持っているかのような鋭い目を持つ。少女の頃に信長と初対面した際には、うつけ者の振る舞いが芝居に過ぎないことを瞬時に見抜いて信長に衝撃を与えた。以後は信長の手元で大切に育てられ、実の娘以上の愛情を注がれる。
成長すると武田信玄の後継者・勝頼へと嫁ぎ、夫だけでなく岳父の信玄に加えて武田四天王からも一目置かれる存在となって織田家と武田家をつなぐ使命をほぼ全うしていた。
一方で信長と同じ桁外れの純粋さを持つがゆえに、武器商人を始めとする戦いの黒幕たちが女性や子供を売り買いしていることへの憤怒の感情を制御できず、武田家出入りの武器商人に対して激しい敵意を剥き出しにしてしまう。重病を患っていた信玄が死んで勝頼の代となった際に粛清の対象となることを恐れた武器商人たちの企てによって最後は甲斐国の恵林寺にて毒殺された。
[史実]信長の妹を妻に迎えた遠山直廉の娘。あの信長が手元に置いて育てた唯一の娘であり、同じ信長の姪である茶々、お初、お江の有名な三姉妹よりも特別な待遇を受けた。信玄との同盟のため15歳で勝頼に嫁ぐが、夫婦仲は非常に良かったと伝わっている。わずか21歳で短い生涯を閉じるが死因は不明。龍勝院という戒名が残っているものの、不思議なことに長野県にある龍勝寺とは全く関係がない。よほど都合が悪かったのか、どの寺に入ったかなどの記録も歴史書から抹消され、加えて息子の難産で死んだと事実まで捏造されている謎多き女性。
【武田勝頼】……武田信玄の四男
本編の視点人物の一人。信長の愛娘の夫であり、父・信玄を超えるほどの軍略の才能の持ち主ではあるが、その清廉潔白な人柄ゆえに目的達成のためなら相手を徹底的に騙し、欺くような行為ができないという致命的な弱点を持つ。これが父や織田信長、明智光秀、木下秀吉などとの差を生むも、武田四天王や真田一族などの優れた人物が彼に忠誠を誓う。
武田四天王の筆頭・高坂昌信の策によって全軍を率いて本拠の岐阜城から京の都へと向かった信長の背後を突く好機を得るが、あえてそれをしなかった。その後も信長との和平を模索し続けるが最後まで叶うことはなく、武田家の生き残りを賭けて長篠・設楽原の地で乾坤一擲の決戦を挑む。
[史実]歴史書では、父が残したものを壊したという愚か者として扱われることが多い。実際に父が残したものは、代償の方がはるかに大きかったのではあるが。
【織田信長】……実質的な天下人
京の都へあと一歩まで迫った戦いの天才・北畠顕家に強い憧れを抱き、『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』と志した戦国屈指の英傑。一方で桁外れの純粋さを持つがゆえに、愛娘の死を企てた京の都の武器商人たち、止められなかった武田家の根絶やしを図るようになる。京の都を焼き討ちにして大規模な虐殺と略奪を行い、やがて長篠・設楽原の地で同志であるはずの武田勝頼と死闘を演じる。
[史実]その類まれなる実力によって実質的な天下人となる。しかし日本統一を目前にして本能寺の変により自害。
【帰蝶】……織田信長の正室
美濃国のマムシと呼ばれた斎藤道三の愛娘。信長の正妻として夫の覇業を陰で支え続けた。信長に嫁いでからの動向については歴史書に何も書かれていないが、何も書かれていないことこそが信長を陰で支え続けた証拠だとも言える。
[史実]濃姫とも。子供を産めない身体であったが、信長によって、信長の死後は次男の信雄によって、死ぬまで織田信長の正妻としての地位を保証され続けた。
【菅屋長頼】……織田信長の側近筆頭
[史実]信長の盟友であった織田信房の息子。信長によって重く用いられた。本能寺の変で討死。
【堀久太郎→堀秀政】……織田信長の側近
本編の視点人物の一人。仙千代とは価値観を同じくする親友の間柄。智謀では仙千代の方が上だと思っている。
[史実]信長にその才能を愛された側近。名人久太郎の異名を持つ。秀吉もその人柄と才能を高く評価し、重く用いたと伝わる。
【万見仙千代】……織田信長の側近
本編の視点人物の一人。久太郎とは価値観を同じくする親友の間柄。正しいことを行いたいと願う純粋な人柄を持ちながら、光秀に匹敵するほどの智謀の持ち主でもある。その人格と才能の両面を信長から深く愛された。
[史実]信長に最も愛された側近中の側近。
【明智光秀】……凛の父
戦国屈指の策略家。凛が幼い頃からその才能を見抜き、読み書きを学ばせることに加えて多くの書物を読ませるなど徹底した教育を施した。『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』との志を持つ織田信長に共感して信長軍団の実質的ナンバー2となる。強大な武力を得るために摂津国を手に入れようと策略を巡らせたことで、凛の運命を大きく変えてしまう。
[史実]最初は幕府の家臣であったが、途中で幕府を裏切って信長を主君と仰ぐようになる。姉川の戦い、比叡山焼き討ちなどで活躍し、坂本城や福智山城などを築いた。歴史書では本能寺の変の首謀者とされ、山崎の戦いで秀吉に敗れると落武者狩りに合い殺されたとされる。首を晒されたが損傷がひどく、本物かどうかは誰にも分からなかったらしい。
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【徳川家康】……徳川家当主
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三方ヶ原合戦において、光秀に教わった十字砲火戦法を使って武田軍の大勢の兵士を倒したが大敗した。
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【山県昌景】……武田四天王
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[史実]真田信幸と幸村の父。生き残るためなら平気で仕える主人を変える策略家として有名であるが、武田家に対する忠誠だけは最後まで全うしていたらしい。
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[史実]一族の重鎮でありながら特にこれという功績もない凡人。やがて主人の勝頼を裏切るものの、最後は徳川家康の手でどさくさに紛れて謀殺されたという説が有力になっている。
【武田信豊】……武田一族の重鎮
信玄が最も信頼した弟・信繁の次男。信繁の血こそ入ってはいるが、その実力と人柄、決断力を何も受け継いでいない優柔不断な凡人。実力ではるかに勝る武田四天王の後塵を拝した。
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【足利義昭】……室町幕府最後の将軍
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【前波吉継】……朝倉義景の側近
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【明智凛→荒木凛】……明智光秀の長女。
1人目の大罪人の娘であり、本編の主人公。
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【阿国】……凛の侍女頭
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【比留】……凛の侍女
凛と同年代で、第二の親友。阿国と同じく戦災孤児。南蛮人に奴隷として売られるところを凛に買い取られた過去を持ち、救ってくれた凛を強く慕っている。
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