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6章 足りないのは我慢なのか適性なのか
24 〜胃袋を掴みたい! ジェイデン
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愛するひとに手料理を褒めてもらえた。
それだけでなく、また食べたいと言ってもらえた。
料理長と厨房に立ち、自らの胸に飾られた紫のグラジオラスに触れながら幸せを噛みしめます。
今日は旦那様に持って行ってもらうお弁当の相談です。
リクエストしてもらった、わたしの手料理のレパートリーも増やしたいと思って、料理長に時間を作ってもらいました。
それと、お弁当の中の1品といわず、全て手作りできるようになるために頑張ります。
「小分けとか串に刺したおかずか…。オーナー、シオンの好きな味付け知ってるか?」
「好き嫌いは無いって言っていたわね。この国はパンを食べることが多いけれどお米や麺類も好きで、お醤油とお味噌がソウルフードなんですって。」
「ふーむ…。じゃあカナッペとかピンチョスよりも、焼き鳥とか照り焼き味のつくねを串に刺したような物の方が良さそうだな。味噌は……甘辛くして肉味噌か?
麺類はのびるから除外するとして、冷めても美味い物か……。
ああ、単純にあいつの好きなメニューを小盛にしたり、小さく作ったらどうだ?手間はかかるが可愛いぞ。」
「そうね、いっそのことお弁当箱を特注しちゃおうかしら…。」
いくつもお弁当箱を持ち歩くのは嵩張るし、お手入れも面倒だ…と、愛用しているハンターは少ない。
でも旦那様には空間収納もマジックバッグもあるし、お手入れはわたしがすればいい。
嬉しそうにお弁当箱を受け取ってくれる旦那様…。
わくわくした表情で蓋を開ける旦那様…。
美味しそうにわたしが作った愛妻弁当を頬張る旦那様…。
ただいまのキスの後で「今日も美味かったよ」と言って完食したお弁当箱を返してくれる旦那様…。
……………いいです、素晴らしいです、尊いです。
いろいろな旦那様を想像しただけで頬が緩んでしまいます。
誰よりも麗しい顔をお持ちの旦那様ですが、その表情は豊かです。
鍛錬中の凛々しいお顔も、可愛らしく嫉妬してくれたときのお顔も、わたしの雄っぱいに夢中になっているときのお顔も愛おしい。
もちろん、愛を交わすときのお顔も…。
「良いんじゃねえか。身体強化すると腹が減るし、デカい弁当箱とか、二段に重ねるのとかな。
じゃあ今日は鶏つくねのレパートリーを増やすか。王道の軟骨入りに、照り焼き味だけじゃなくて大葉や蓮根、チーズのも。
時間に余裕あるし肉味噌も作ろう。他の挽き肉メニューは……彩りも良いしスコッチエッグとかどうだ?」
「分かったわ。よろしくね、料理長。」
料理長の言葉にはっとして、意識を戻してから調理に取りかかります。
「オーナーは料理の下拵えなんかもしてくれるし、今のままでも大丈夫だと思うんだが…。」
「料理長の言葉は嬉しいけれど、もっと美味しい物を食べてもらいたいの。もちろん、プロの料理に敵わないのは分かっているわ。それでもね…。分かるでしょ?」
「まあな…。でも俺たち平民の料理人が目指すのは万民ウケする味だ。オーナーはあいつの好きな味を追求したら良いんじゃないか?」
「そのとおりね、頑張るわ。シオンの胃袋をがっちり掴んで、もっともっと愛してもらえるように。」
「お熱いことで!じゃあこうした方が良いとか、やめた方が良いってことがあったら教えるから。」
料理長に促されて挽き肉を捏ねます。
この宿は挽き肉の配合も料理に合わせて変えているけれど、そこは料理長にお任せ。
それでもわたしが作ればわたしの手料理といって良いはずです。
料理長は自分の仕事をしながら近くでわたしの作業を見てくれています。
自分がお願いしたことなのに申し訳ないですが、隣に居るのが旦那様だったら…と思わずにはいられません。
初恋が成就したばかりで、寝ても覚めても旦那様と一緒にいたい盛りなのです。
自宅のキッチンで料理をするわたし、出来上がりを待つ旦那様…。
ああ、一緒に料理をするのも良いですね。
メルヴィンに「こんな立派なの要るか?」と言われても、大きなキッチンにしておいて良かったです。
そこで「料理よりもあなたが食べたい。ジェイデン、いいか?」なんて言われたりしたら…。
ゴクリ、と喉が鳴ってしまいます。
後ろから雄っぱいを揉みしだかれ、剥き出しの雄尻に旦那様の熱い昂りを擦り付けられたら逆らえません。
「いけません、旦那様。汚れてしまいます!」
「うん、だからジェイデンは何もしなくて良いよ。全部俺がやるから…。」
直後に旦那様の旦那様が入ってきて、品のない音がするほど激しく犯されたり…。
以前のように執拗なほど優しく奥をノックされたり…。
ああ、なんてはしたない。
それでも旦那様に抱かれる想像が止まりません。
でも現実では後ろからはまだ少し怖いです。
それならば…と、わたしの頭の中の旦那様はわたしを作業台に座らせて、優しくキスをしてくれました。
雄っぱいを可愛がりつつ、お互いの昂りを擦り合わせて快感を送り込んできます。
いつの間にかズボンが脱がされ、旦那様を受け入れる場所が曝されると、そこに旦那様の旦那様が…。
「濡れているね、ジェイデン。これならこのまま…。ふふっ、入った。たくさん愛してあげる。」
…いけません、現実でも濡れてきました。
今まで前が張り詰めることはあっても後ろが濡れることはなかったのに、旦那様と結ばれてからはすぐに濡うようになりました。
本でそういう場面になっても変化が無かったので、こんなところまで抱かれるのに向いていない…と落ち込んでいたのが嘘みたいです。
はぁ…旦那様……早く会いたい…。
予め今日は帰りが遅くなるか明日になると聞いていますが、寂しいです。
「オーナー!それ以上はやり過ぎだぞっ!!」
「ごめんなさい!まだ大丈夫かしら?」
手元を見ると、挽き肉がペーストになる寸前でした。
止めてくれた料理長に感謝しつつ恐る恐る尋ねると、アウト寄りのセーフだそうです。
それはもうアウトなのでは……?
食材を無駄なく美味しくいただくためにも料理中に旦那様の想像…………いえ、妄想は禁止ですね…。
それだけでなく、また食べたいと言ってもらえた。
料理長と厨房に立ち、自らの胸に飾られた紫のグラジオラスに触れながら幸せを噛みしめます。
今日は旦那様に持って行ってもらうお弁当の相談です。
リクエストしてもらった、わたしの手料理のレパートリーも増やしたいと思って、料理長に時間を作ってもらいました。
それと、お弁当の中の1品といわず、全て手作りできるようになるために頑張ります。
「小分けとか串に刺したおかずか…。オーナー、シオンの好きな味付け知ってるか?」
「好き嫌いは無いって言っていたわね。この国はパンを食べることが多いけれどお米や麺類も好きで、お醤油とお味噌がソウルフードなんですって。」
「ふーむ…。じゃあカナッペとかピンチョスよりも、焼き鳥とか照り焼き味のつくねを串に刺したような物の方が良さそうだな。味噌は……甘辛くして肉味噌か?
麺類はのびるから除外するとして、冷めても美味い物か……。
ああ、単純にあいつの好きなメニューを小盛にしたり、小さく作ったらどうだ?手間はかかるが可愛いぞ。」
「そうね、いっそのことお弁当箱を特注しちゃおうかしら…。」
いくつもお弁当箱を持ち歩くのは嵩張るし、お手入れも面倒だ…と、愛用しているハンターは少ない。
でも旦那様には空間収納もマジックバッグもあるし、お手入れはわたしがすればいい。
嬉しそうにお弁当箱を受け取ってくれる旦那様…。
わくわくした表情で蓋を開ける旦那様…。
美味しそうにわたしが作った愛妻弁当を頬張る旦那様…。
ただいまのキスの後で「今日も美味かったよ」と言って完食したお弁当箱を返してくれる旦那様…。
……………いいです、素晴らしいです、尊いです。
いろいろな旦那様を想像しただけで頬が緩んでしまいます。
誰よりも麗しい顔をお持ちの旦那様ですが、その表情は豊かです。
鍛錬中の凛々しいお顔も、可愛らしく嫉妬してくれたときのお顔も、わたしの雄っぱいに夢中になっているときのお顔も愛おしい。
もちろん、愛を交わすときのお顔も…。
「良いんじゃねえか。身体強化すると腹が減るし、デカい弁当箱とか、二段に重ねるのとかな。
じゃあ今日は鶏つくねのレパートリーを増やすか。王道の軟骨入りに、照り焼き味だけじゃなくて大葉や蓮根、チーズのも。
時間に余裕あるし肉味噌も作ろう。他の挽き肉メニューは……彩りも良いしスコッチエッグとかどうだ?」
「分かったわ。よろしくね、料理長。」
料理長の言葉にはっとして、意識を戻してから調理に取りかかります。
「オーナーは料理の下拵えなんかもしてくれるし、今のままでも大丈夫だと思うんだが…。」
「料理長の言葉は嬉しいけれど、もっと美味しい物を食べてもらいたいの。もちろん、プロの料理に敵わないのは分かっているわ。それでもね…。分かるでしょ?」
「まあな…。でも俺たち平民の料理人が目指すのは万民ウケする味だ。オーナーはあいつの好きな味を追求したら良いんじゃないか?」
「そのとおりね、頑張るわ。シオンの胃袋をがっちり掴んで、もっともっと愛してもらえるように。」
「お熱いことで!じゃあこうした方が良いとか、やめた方が良いってことがあったら教えるから。」
料理長に促されて挽き肉を捏ねます。
この宿は挽き肉の配合も料理に合わせて変えているけれど、そこは料理長にお任せ。
それでもわたしが作ればわたしの手料理といって良いはずです。
料理長は自分の仕事をしながら近くでわたしの作業を見てくれています。
自分がお願いしたことなのに申し訳ないですが、隣に居るのが旦那様だったら…と思わずにはいられません。
初恋が成就したばかりで、寝ても覚めても旦那様と一緒にいたい盛りなのです。
自宅のキッチンで料理をするわたし、出来上がりを待つ旦那様…。
ああ、一緒に料理をするのも良いですね。
メルヴィンに「こんな立派なの要るか?」と言われても、大きなキッチンにしておいて良かったです。
そこで「料理よりもあなたが食べたい。ジェイデン、いいか?」なんて言われたりしたら…。
ゴクリ、と喉が鳴ってしまいます。
後ろから雄っぱいを揉みしだかれ、剥き出しの雄尻に旦那様の熱い昂りを擦り付けられたら逆らえません。
「いけません、旦那様。汚れてしまいます!」
「うん、だからジェイデンは何もしなくて良いよ。全部俺がやるから…。」
直後に旦那様の旦那様が入ってきて、品のない音がするほど激しく犯されたり…。
以前のように執拗なほど優しく奥をノックされたり…。
ああ、なんてはしたない。
それでも旦那様に抱かれる想像が止まりません。
でも現実では後ろからはまだ少し怖いです。
それならば…と、わたしの頭の中の旦那様はわたしを作業台に座らせて、優しくキスをしてくれました。
雄っぱいを可愛がりつつ、お互いの昂りを擦り合わせて快感を送り込んできます。
いつの間にかズボンが脱がされ、旦那様を受け入れる場所が曝されると、そこに旦那様の旦那様が…。
「濡れているね、ジェイデン。これならこのまま…。ふふっ、入った。たくさん愛してあげる。」
…いけません、現実でも濡れてきました。
今まで前が張り詰めることはあっても後ろが濡れることはなかったのに、旦那様と結ばれてからはすぐに濡うようになりました。
本でそういう場面になっても変化が無かったので、こんなところまで抱かれるのに向いていない…と落ち込んでいたのが嘘みたいです。
はぁ…旦那様……早く会いたい…。
予め今日は帰りが遅くなるか明日になると聞いていますが、寂しいです。
「オーナー!それ以上はやり過ぎだぞっ!!」
「ごめんなさい!まだ大丈夫かしら?」
手元を見ると、挽き肉がペーストになる寸前でした。
止めてくれた料理長に感謝しつつ恐る恐る尋ねると、アウト寄りのセーフだそうです。
それはもうアウトなのでは……?
食材を無駄なく美味しくいただくためにも料理中に旦那様の想像…………いえ、妄想は禁止ですね…。
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