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5章 風呂とかき氷と甘々の目撃者たち
18 〜ジェイデン
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暖かい…。
それにとてもきもちいい。
もっとそれが欲しくて縋ってしまいそう…。
するとそれはわたしの髪を、やさしく…とてもやさしく撫でてくれます。
わたしにはこのような事をしてくれる人など居ないのに、わたしはこの手を知っている…。
ゆっくりと目を開ければ、そこには天使のような微笑みを湛えた旦那様の、それは美しいご尊顔がありました。
「おはようジェイデン……ちゅう。身体は大丈夫か?」
「ん…ちゅ、はい……おはようございます、旦那様…。」
ぼんやりしながらも、おはようのキスを返します。
旦那様の温もりに包まれて微睡んでいると、昨夜の記憶が甦ってきました。
鮮明に思い出す程、恥ずかしくて居た堪れなくなってきます。
「旦那様のお身体もご無事ですか?」
これだけは確認しなければ!と、恥を忍んで尋ねました。
「ん?何ともないけど、どうした?……あ、凄く良かったよ。」
その言葉で頭が沸騰しそうですが、何とか「それならよろしいのです…」とだけ返せました。
昨夜、一緒に果てた後も旦那様はわたしの願いを叶えるべく、それはもう丁寧にわたしの奥の入口をノックし続け、他の場所も可愛がり倒して下さいました。
わたしはわたしの無謀を知り、無知とは恐ろしいものだと心の底から痛感しました。
旦那様がおっしゃる通り焦るのは止めましょう…。
身体が持ちませんし、何より精神が危ないです。
実際、旦那様が愛して下さっているときにわたしにできたのは、あられもない声をあげ続けその身体に縋り付く事だけでした。
あれでは到底『愛し合った』とは言えないのでは…?
いえ、『愛された』こと自体は幸せなのですが。
しかもメルヴィンからも気を付けるように言われていたにも関わらず、きっと旦那様の傷を増やしてしまった事でしょう。
「まだ早い時間だし、もうひと眠りする?」
確かに予定していた起床時刻よりも早いようです。
しかし旦那様の次の一言で思考が止まってしまいました。
「それともココ、もっと可愛がろうか?」
妖しい笑みを浮かべて「コッチは足りなかったみたいだな」と、自らの脚でわたしの中心を押し上げてきます。
あんなに愛して下さったのに?
いえ、それよりも自分の身体の浅ましさに目眩が…!
朝の生理現象だとは思うのですが、しっかり反応しています。
「もっ、もう何も出ません…。」
「ふふっ、冗談だよ。時間になるまで抱き合っていようか。」
…………………冗談に聞こえませんよ、旦那様。
「ジェイデンは可愛いね」と囁きながら髪や頬はもちろん、肩や背中を撫で、「おいで」と言って腕枕をしてくださいました。
文字通り、ただ触れ合っただけなのに心が満たされます。
旦那様の腕の中は幸せで、このまま溶けてしまいそう…。
少しうとうとしてきたところで、コッコッとノックの音がしました。
メルヴィンが心配そうな声で「ジェイデン、大丈夫か?」と言いながら近づいて来ました。
ゆっくりと身を起こすわたしを確認してから旦那様とおはようのキスを交わしています。
「お前さん、ちゃんと手加減できるんじゃねえか…。オレにもしてくれよ。」
そんな事をボヤかれて「メルヴィンとした時もちゃんと加減してただろ」と拗ねる旦那様のお可愛らしいこと!
「拗ねんなって!ほら、顔寄越せ。……ちゅ、機嫌直ったか?」
「………足りない。」
「ちゅう……じゃあ朝メシを一緒に食うのはどうだ?厨房に頼んで来い。ついでにオレらの分も持ってきてくれ。」
「分かった、行って来る。待っててジェイデン、…ちゅ。」
服を着て部屋を出ていった旦那様の背中には、やはり新しい傷が…。
落ち込みそうになるわたしに声がかかりました。
「それで、欲しいモンは貰えたか?」
「え…?っはい、いつの間にか嵌ってました………。」
あまりの羞恥で、お布団に逃げ込みたいです!
いつの間にかお薬が入れられ、リングが装着され…。
ああっ!そんな目で見ないで下さい、メルヴィン!
気を取り直して「教えて欲しい事があるのですが」とメルヴィンにお願いをすると、視線で「何だ?」と問われました。
「メルヴィンはその…旦那様に激しく愛されたのですよね?わたしは執拗なくらい丁寧に優しく愛されたのですが、これは普通なのでしょうか?旦那様が初めてで、分からなくて…。」
「お前が聞きたいことは、何となく分かった。オレはなあジェイデン、あんなに献身的に誰かを抱いた事なんか一度も無い。射精せれば良い、って。だから自分がイキやすいように相手を無視して動いたり、逆に動くのが億劫で自分の上で腰を振らせたり…。オレはしないが、殴ったり首を絞めるヤツもいる。行きずりやカネを払ってヤる相手なんか、こんなモンだ。ハンターなら欲が満たせれば良いから特にな。これがどういう事か分かるか?」
どれも旦那様はなさらなくて分かりませんが、心が暖かいです。
旦那様はいつでもわたしの反応を気にかけ、一緒に快感を追ってくれます。
「お前もオレも、すっげえ愛されてるってこった。あいつにキスを強請ってイヤな顔されたことあるか?無いだろ。これは結構スゴい。腰振ってるときやイった後にキスを強請られると本当に鬱陶しいんだ。拒否したら締りが悪くなるし…。あいつにキスしてって言った時の顔を思い出してみろ。」
旦那様のお顔…。
嬉しそうに笑ってくれます。
瞳に欲を湛えて貪ってくれます。
「オレらが好きだって顔してるだろ?だからお前の質問の答えは、普通じゃない、だ。本気で愛されてる。」
どうしましょう、嬉しくて涙が溢れそうです。
旦那様と出会ってからは幸せなことばかりです。
「泣いてないで服着ろ。メシになるぞ。」
そう促されてベッドから出ると、メルヴィンが真っ赤になりました。
「おまっ、そのパンツよく穿けるな!恥ずかしくねえのかよっ!」
「そりゃあ恥ずかしいですけど、お薬を入れてもらうために我慢しました。」
メルヴィンが頭を抱えてしまいましたが、取り敢えず着るものを…。
そういえば下着はずっと身に着けたままでしたね。
初めての時も朝まで脚に引っ掛かっていましたし、コレは旦那様の性癖なのですね、きっと。
「なあジェイデン、一つ提案がある。」
何でしょう?
メルヴィンに改まって言われると、少しどきっとします。
「オレらの装備なんだが……。」
………ふふ、それは素敵な提案です。
それにとてもきもちいい。
もっとそれが欲しくて縋ってしまいそう…。
するとそれはわたしの髪を、やさしく…とてもやさしく撫でてくれます。
わたしにはこのような事をしてくれる人など居ないのに、わたしはこの手を知っている…。
ゆっくりと目を開ければ、そこには天使のような微笑みを湛えた旦那様の、それは美しいご尊顔がありました。
「おはようジェイデン……ちゅう。身体は大丈夫か?」
「ん…ちゅ、はい……おはようございます、旦那様…。」
ぼんやりしながらも、おはようのキスを返します。
旦那様の温もりに包まれて微睡んでいると、昨夜の記憶が甦ってきました。
鮮明に思い出す程、恥ずかしくて居た堪れなくなってきます。
「旦那様のお身体もご無事ですか?」
これだけは確認しなければ!と、恥を忍んで尋ねました。
「ん?何ともないけど、どうした?……あ、凄く良かったよ。」
その言葉で頭が沸騰しそうですが、何とか「それならよろしいのです…」とだけ返せました。
昨夜、一緒に果てた後も旦那様はわたしの願いを叶えるべく、それはもう丁寧にわたしの奥の入口をノックし続け、他の場所も可愛がり倒して下さいました。
わたしはわたしの無謀を知り、無知とは恐ろしいものだと心の底から痛感しました。
旦那様がおっしゃる通り焦るのは止めましょう…。
身体が持ちませんし、何より精神が危ないです。
実際、旦那様が愛して下さっているときにわたしにできたのは、あられもない声をあげ続けその身体に縋り付く事だけでした。
あれでは到底『愛し合った』とは言えないのでは…?
いえ、『愛された』こと自体は幸せなのですが。
しかもメルヴィンからも気を付けるように言われていたにも関わらず、きっと旦那様の傷を増やしてしまった事でしょう。
「まだ早い時間だし、もうひと眠りする?」
確かに予定していた起床時刻よりも早いようです。
しかし旦那様の次の一言で思考が止まってしまいました。
「それともココ、もっと可愛がろうか?」
妖しい笑みを浮かべて「コッチは足りなかったみたいだな」と、自らの脚でわたしの中心を押し上げてきます。
あんなに愛して下さったのに?
いえ、それよりも自分の身体の浅ましさに目眩が…!
朝の生理現象だとは思うのですが、しっかり反応しています。
「もっ、もう何も出ません…。」
「ふふっ、冗談だよ。時間になるまで抱き合っていようか。」
…………………冗談に聞こえませんよ、旦那様。
「ジェイデンは可愛いね」と囁きながら髪や頬はもちろん、肩や背中を撫で、「おいで」と言って腕枕をしてくださいました。
文字通り、ただ触れ合っただけなのに心が満たされます。
旦那様の腕の中は幸せで、このまま溶けてしまいそう…。
少しうとうとしてきたところで、コッコッとノックの音がしました。
メルヴィンが心配そうな声で「ジェイデン、大丈夫か?」と言いながら近づいて来ました。
ゆっくりと身を起こすわたしを確認してから旦那様とおはようのキスを交わしています。
「お前さん、ちゃんと手加減できるんじゃねえか…。オレにもしてくれよ。」
そんな事をボヤかれて「メルヴィンとした時もちゃんと加減してただろ」と拗ねる旦那様のお可愛らしいこと!
「拗ねんなって!ほら、顔寄越せ。……ちゅ、機嫌直ったか?」
「………足りない。」
「ちゅう……じゃあ朝メシを一緒に食うのはどうだ?厨房に頼んで来い。ついでにオレらの分も持ってきてくれ。」
「分かった、行って来る。待っててジェイデン、…ちゅ。」
服を着て部屋を出ていった旦那様の背中には、やはり新しい傷が…。
落ち込みそうになるわたしに声がかかりました。
「それで、欲しいモンは貰えたか?」
「え…?っはい、いつの間にか嵌ってました………。」
あまりの羞恥で、お布団に逃げ込みたいです!
いつの間にかお薬が入れられ、リングが装着され…。
ああっ!そんな目で見ないで下さい、メルヴィン!
気を取り直して「教えて欲しい事があるのですが」とメルヴィンにお願いをすると、視線で「何だ?」と問われました。
「メルヴィンはその…旦那様に激しく愛されたのですよね?わたしは執拗なくらい丁寧に優しく愛されたのですが、これは普通なのでしょうか?旦那様が初めてで、分からなくて…。」
「お前が聞きたいことは、何となく分かった。オレはなあジェイデン、あんなに献身的に誰かを抱いた事なんか一度も無い。射精せれば良い、って。だから自分がイキやすいように相手を無視して動いたり、逆に動くのが億劫で自分の上で腰を振らせたり…。オレはしないが、殴ったり首を絞めるヤツもいる。行きずりやカネを払ってヤる相手なんか、こんなモンだ。ハンターなら欲が満たせれば良いから特にな。これがどういう事か分かるか?」
どれも旦那様はなさらなくて分かりませんが、心が暖かいです。
旦那様はいつでもわたしの反応を気にかけ、一緒に快感を追ってくれます。
「お前もオレも、すっげえ愛されてるってこった。あいつにキスを強請ってイヤな顔されたことあるか?無いだろ。これは結構スゴい。腰振ってるときやイった後にキスを強請られると本当に鬱陶しいんだ。拒否したら締りが悪くなるし…。あいつにキスしてって言った時の顔を思い出してみろ。」
旦那様のお顔…。
嬉しそうに笑ってくれます。
瞳に欲を湛えて貪ってくれます。
「オレらが好きだって顔してるだろ?だからお前の質問の答えは、普通じゃない、だ。本気で愛されてる。」
どうしましょう、嬉しくて涙が溢れそうです。
旦那様と出会ってからは幸せなことばかりです。
「泣いてないで服着ろ。メシになるぞ。」
そう促されてベッドから出ると、メルヴィンが真っ赤になりました。
「おまっ、そのパンツよく穿けるな!恥ずかしくねえのかよっ!」
「そりゃあ恥ずかしいですけど、お薬を入れてもらうために我慢しました。」
メルヴィンが頭を抱えてしまいましたが、取り敢えず着るものを…。
そういえば下着はずっと身に着けたままでしたね。
初めての時も朝まで脚に引っ掛かっていましたし、コレは旦那様の性癖なのですね、きっと。
「なあジェイデン、一つ提案がある。」
何でしょう?
メルヴィンに改まって言われると、少しどきっとします。
「オレらの装備なんだが……。」
………ふふ、それは素敵な提案です。
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