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5章 風呂とかき氷と甘々の目撃者たち
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「アイツら多分公国から来たハンターのパーティーだ。この国のハンターならオーナーにあんな口聞くわけがない。ここんとこ何回か通って来てるんだが、酷いな。」
立ち上がろうとした俺に料理長が教えてくれた。
王国と公国は仲が悪いから定期的にハンターが調査にやって来るらしい。
それ自体は違法ではないし、普通はもっとマトモなヤツらが他の依頼のついでに王国の世情を調べるのだろうが、今回のパーティーはクズだったみたいだな。
さらに調査員だと気付いた宿の従業員に宿泊を断られた腹いせもあるとの事だ。
アレナド兄弟は有名人だし、間違いなく調査対象だからここに泊まりたかったのだろう。
そうだとしても、本当にダメなパーティーだな。
レストランの客のほとんどに睨まれてるのに気付いてないし、こんな風に悪目立ちするなんて。
しかしジェイデンはお客さんにも好かれて人気があるんだな。
「オーナーのアニキもアタマおかしい格好してるっていうし、そんなのを英雄とか持ち上げなきゃいけない国民に同情するぜ。」
そのアニキはさっきまでここに居たけどな!
もうちゃんと似合う格好してるし。
メルヴィンに一連の会話を聞かれてたら、今頃ヤツらは瀕死だっただろう。
「行ってくる。」
「二度とここに出入り出来ないようにしてくれ。」
料理長と拳を合わせて出陣だ。
「ジェイデン。」
モデルの仕事中の父親を真似てオーラ全開でジェイデンに歩み寄る。
「シオン、どうしたの?」
少し困った顔で返事をくれた。
そりゃああんな程度の低いヤツらに絡まれたらそんな顔にもなるだろう。
そしてこの時点でほとんどの客は俺とジェイデンが特別な仲だって分かった筈だ。
彼をアンジェラではなくジェイデンと呼べるのだから。
知らないのはヤツらだけ。
見せ付けるように寄り添い並び立つ。
「ねぇジェイデン。今夜も俺と一緒に過ごす約束だけど、仕事は何時くらいに終わるんだ?」
クズハンターたちが目を剥いた。
お前らがアタマがおかしいとこき下ろしたジェイデンの相手が俺だ!
言葉も無いだろう?
そのまま絶句してろ。
「そうね…今20時前だから21時くらいかしらね。どうかしたの?」
ここでジェイデンの腰に手を回し下半身を密着させ、頭は肩に凭れさせる。
「うん、夜の薬なんだけどな。昨日は一人でだったけど、今夜は一緒に準備してくれるんだろ?だから遅くならないように帰ってきて欲しくて…。」
「シオン…。わかったわ、余り遅くならないように気を付けるわね。」
「うれしい。じゃあジェイデンの部屋で待っててもいいか?」
ジェイデンの頬を撫で、うっとりした表情で尋ねる。
彼も俺の手に掌を重ね、頬を染めながら答えてくれる。
どうだ!俺の嫁は最高に可憐で可愛いだろう!!
「もちろんよ。メルヴィンも一人の夕食よりあなたと一緒の方が喜ぶものね。」
「そうだと良いな。じゃあ俺が待ちきれなくなる前に帰って来て……。ちゅ。」
ジェイデンにキスを贈って仕上げをした。
すると俺にキスの雨が降ってきた。
「ええ、ええ。ちゅっ、もちろんよ!わたしも待ち切れないわ!!ちゅぅ。」
「ん、ジェイデン大好き。今夜もたくさん愛し合おう。」
ギャラリーが俺とジェイデンのやり取りに呆気にとられている間に、ヤツらには他人の性器を目にすると嘔吐する魔法をかけてやろう。
もちろん、俺が犯人だとバレないように全力で隠蔽して。
俺の嫁の身体を勝手に想像した罰だ。
「あ…アンジェラさん、恋人ができたんですか?今まで誰ともお付き合いしたことありませんでしよね?」
若手のハンターっぽい青年からナイスな質問が投げかけられた。
「そうなの。わたしとメルヴィン、二人の恋人よ。ちゅ。彼はわたしたちの特別なの。ちゅっ。」
ギャラリーの間に今日一番のどよめきが奔った。
「ジェイデンもメルヴィンも、たとえ死んでも俺のものって約束してくれたもんな。」
俺もここぞとばかりに追い打ちをかける。
「ええ!たとえ肉体が滅びてもシオンだけよ。ちゅうぅ。」
何人かの客が灰になっているが、もう兄弟揃って俺の嫁だから諦めてくれ。
「ね、ジェイデン。あなたからのキスは凄く嬉しいけど、離れられなくなるからベッドまで取って置いて?ちゅぅ。」
「あっ、ごめんなさい!ちゅ。名残惜しいけれど、これで最後にするわね。んちゅ。」
「オーナー!こんなに盛り上がってるんだから今日はもう上がったらどうだ?」
ここで料理長が援護射撃してくれた。
クズハンターからジェイデンを一刻も早く引き離したいのは彼も同じだからな。
ジェイデンが「えっ、でも…」とか言ってるがコレを逃す手は無い。
「料理長!この辺で人気の酒って何かな?」
「この国は果物が高価だから果実酒が喜ばれるな。」
マジックバッグから取り出すフリをしながらシードルと梅酒、りんごと梅の炭酸飲料を作り出して近くのテーブルに並べていく。
「わかった。じゃあこれをお客さんと従業員のみんなに。りんごと梅の酒なんだ。こっちはジュースだから酒が飲めない人に。ジェイデンを早退させるお詫びだよ。」
クズハンター以外がワッと沸いてジェイデンの早退が決定した。
立ち上がろうとした俺に料理長が教えてくれた。
王国と公国は仲が悪いから定期的にハンターが調査にやって来るらしい。
それ自体は違法ではないし、普通はもっとマトモなヤツらが他の依頼のついでに王国の世情を調べるのだろうが、今回のパーティーはクズだったみたいだな。
さらに調査員だと気付いた宿の従業員に宿泊を断られた腹いせもあるとの事だ。
アレナド兄弟は有名人だし、間違いなく調査対象だからここに泊まりたかったのだろう。
そうだとしても、本当にダメなパーティーだな。
レストランの客のほとんどに睨まれてるのに気付いてないし、こんな風に悪目立ちするなんて。
しかしジェイデンはお客さんにも好かれて人気があるんだな。
「オーナーのアニキもアタマおかしい格好してるっていうし、そんなのを英雄とか持ち上げなきゃいけない国民に同情するぜ。」
そのアニキはさっきまでここに居たけどな!
もうちゃんと似合う格好してるし。
メルヴィンに一連の会話を聞かれてたら、今頃ヤツらは瀕死だっただろう。
「行ってくる。」
「二度とここに出入り出来ないようにしてくれ。」
料理長と拳を合わせて出陣だ。
「ジェイデン。」
モデルの仕事中の父親を真似てオーラ全開でジェイデンに歩み寄る。
「シオン、どうしたの?」
少し困った顔で返事をくれた。
そりゃああんな程度の低いヤツらに絡まれたらそんな顔にもなるだろう。
そしてこの時点でほとんどの客は俺とジェイデンが特別な仲だって分かった筈だ。
彼をアンジェラではなくジェイデンと呼べるのだから。
知らないのはヤツらだけ。
見せ付けるように寄り添い並び立つ。
「ねぇジェイデン。今夜も俺と一緒に過ごす約束だけど、仕事は何時くらいに終わるんだ?」
クズハンターたちが目を剥いた。
お前らがアタマがおかしいとこき下ろしたジェイデンの相手が俺だ!
言葉も無いだろう?
そのまま絶句してろ。
「そうね…今20時前だから21時くらいかしらね。どうかしたの?」
ここでジェイデンの腰に手を回し下半身を密着させ、頭は肩に凭れさせる。
「うん、夜の薬なんだけどな。昨日は一人でだったけど、今夜は一緒に準備してくれるんだろ?だから遅くならないように帰ってきて欲しくて…。」
「シオン…。わかったわ、余り遅くならないように気を付けるわね。」
「うれしい。じゃあジェイデンの部屋で待っててもいいか?」
ジェイデンの頬を撫で、うっとりした表情で尋ねる。
彼も俺の手に掌を重ね、頬を染めながら答えてくれる。
どうだ!俺の嫁は最高に可憐で可愛いだろう!!
「もちろんよ。メルヴィンも一人の夕食よりあなたと一緒の方が喜ぶものね。」
「そうだと良いな。じゃあ俺が待ちきれなくなる前に帰って来て……。ちゅ。」
ジェイデンにキスを贈って仕上げをした。
すると俺にキスの雨が降ってきた。
「ええ、ええ。ちゅっ、もちろんよ!わたしも待ち切れないわ!!ちゅぅ。」
「ん、ジェイデン大好き。今夜もたくさん愛し合おう。」
ギャラリーが俺とジェイデンのやり取りに呆気にとられている間に、ヤツらには他人の性器を目にすると嘔吐する魔法をかけてやろう。
もちろん、俺が犯人だとバレないように全力で隠蔽して。
俺の嫁の身体を勝手に想像した罰だ。
「あ…アンジェラさん、恋人ができたんですか?今まで誰ともお付き合いしたことありませんでしよね?」
若手のハンターっぽい青年からナイスな質問が投げかけられた。
「そうなの。わたしとメルヴィン、二人の恋人よ。ちゅ。彼はわたしたちの特別なの。ちゅっ。」
ギャラリーの間に今日一番のどよめきが奔った。
「ジェイデンもメルヴィンも、たとえ死んでも俺のものって約束してくれたもんな。」
俺もここぞとばかりに追い打ちをかける。
「ええ!たとえ肉体が滅びてもシオンだけよ。ちゅうぅ。」
何人かの客が灰になっているが、もう兄弟揃って俺の嫁だから諦めてくれ。
「ね、ジェイデン。あなたからのキスは凄く嬉しいけど、離れられなくなるからベッドまで取って置いて?ちゅぅ。」
「あっ、ごめんなさい!ちゅ。名残惜しいけれど、これで最後にするわね。んちゅ。」
「オーナー!こんなに盛り上がってるんだから今日はもう上がったらどうだ?」
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ジェイデンが「えっ、でも…」とか言ってるがコレを逃す手は無い。
「料理長!この辺で人気の酒って何かな?」
「この国は果物が高価だから果実酒が喜ばれるな。」
マジックバッグから取り出すフリをしながらシードルと梅酒、りんごと梅の炭酸飲料を作り出して近くのテーブルに並べていく。
「わかった。じゃあこれをお客さんと従業員のみんなに。りんごと梅の酒なんだ。こっちはジュースだから酒が飲めない人に。ジェイデンを早退させるお詫びだよ。」
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