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5章 風呂とかき氷と甘々の目撃者たち
04 〜ちょっとメルヴィンとジェイデン
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「は~、何だコリャ~、気持ち良い~、堪んねぇな~。」
風呂の良さが分かる仲間が増えて御満悦の俺は、また嫁さんの膝の上にいる。
ただメルヴィンではなく、今度はジェイデンの上だが。
「ねぇ、シオン。折角ラースちゃんが来てくれたんだし、レストランの個室でフェイトちゃんも一緒にお昼ご飯食べたらどうかしら。そこならお仕事の話もできるでしょう?」
「じゃあそうしようかな。どうだ、二人とも。」
「いいぞ~。」
「いいですね~。」
「ふふ、すっかり溶けちゃったわね。かき氷も美味しかったし…っぁ!」
いきなり艶めかしい声が上がって驚いたが、俺の指が敏感なトコロを掠めたせいだ。
「ごめん、ジェイデン。ワザとじゃないけど悪かった。」
「あっ…わたしもびっくりしたけど大丈夫よ。でも恥ずかしいから気を付けてくれると嬉しいわ。」
「うん、ちゃんと夜まで我慢するよ。」
そう言った俺にだけ聞こえる声で「はい、たくさん可愛いがってください、旦那様…」と返ってきたので、頬に触れるだけのキスをして答えた。
「じゃあそろそろ風呂は終わりにしてメシにするか。」
メルヴィンの号令で風呂から上がって俺の温風の魔法で身体を乾かした。
着替えのためにアレナド邸のリビングを借りたところで問題が起こった。
メルヴィンとジェイデンは自分の部屋があるから問題ない。
俺が水着を脱ごうとしたところでラースからストップがかかった。
「お前、俺らの前で脱ぐ気かよ!ちったあ恥じらいってモンを持て!」
「そんな事言われても人様の家でどうしろっていうんだ。」
「ぐっ!確かにそうだが脱ぐからどっか向いてくれとか、目ぇ瞑っとけとかあんだろうが!」
「じゃあそれで。」
そう言ってさっさと水着を脱いで下着とズボンを穿く。
しっかり視線を感じたので遊んでやるのも忘れない。
「ラース、ばっちり見えたみたいだな?フェイト、ラースがこっち見てる間に着替えたらどうだ?」
「なぁっ!」
「お言葉に甘えてそうします!ラースさん、シオンさんを見ててくださいね~。」
「お前ら~!覚えてろよ!!」
やはりイジり甲斐のある男だな、ラースは。
フェイトのイジりスキルもランクアップしてるし。
「はい、お待たせしました!ラースさんどうぞ。」
「お、おう。じゃあどっか向いといてくれ…って何だよ。」
「いや、俺のを見られたし、ラースのも見てやろうかと。」
「シオンっ!」
「はは、ちゃんと後ろ向くから安心しろ。」
「まったく…。あの二人の身体全部見たんだろ?その後で見られるこっちの身にもなれよ…。にしてもお前の背中傷だらけだな。風呂入って痛くなかったのか。」
確かにあの二人の肉体美は凄いからな。
劣等感を抱くのも仕方ない。
「まあ、最初は染みたけどな。俺が二人を夢中にさせた勲章みたいなものだし。このまま自然に治るのを待つよ。」
「はあ…中々言うな、色男。」
「愛しい人から与えられたモノなら傷でも嬉しいからな。」
「シオンさん、格好良いですね…。」
「他のヤツらは俺がアレナド兄弟を誑して抱かれてると思ってるだろうけどな。まあ、そのまま勘違いしててほしいから良いけど。」
「良いんですか?その…抱く側の男性体は、そういうの間違えられるの嫌がりますよね。」
「そうなのか?俺は自分が妄想で犯されるより、相手の可愛いところを想像されたくない。抱かれる二人の全ては俺だけのモノにしておきたいんだ。」
「分かりました。何か聞かれるようなことがあったら誤魔化しておきますね!」
「ありがとう、フェイト。ラースも頼む。」
「……………おう。」
「だから何であんたが真っ赤になるんだ、ラース。」
「うるせぇ!お前がこっ恥ずかしいこと言うからだろ!」
「俺は恥ずかしくない。なあ、フェイト。」
「ね、シオンさん。」
フェイトと微笑み合ったところで着替えを終えたアレナド兄弟がリビングにやって来た。
二人とも頬が赤くなっているところを見ると、先程の会話を聞かれていたようだ。
「着替えは終わったみたいね。レストランの個室は受付に言えば使えるわ。わたしたちはここでお昼ご飯を頂くから、また夜にね。」
「うん、ありがとうジェイデン。行ってきます。」
「行ってらっしゃい。……ちゅ。」
「メルヴィンも、行ってきます。」
「おう。……………ちゅ。」
行ってらっしゃいのキスも貰ったし、昼ごはん食べて魔道具の話を頑張るか。
◇◇◇◇◇
「メルヴィン、どうしましょう。旦那様が素敵過ぎて胸が痛いです。」
「それな…。オレも早死にしそうで困ってる。」
「しかもあの美しい身体にわたしたちが付けた傷を残しておくなんて…。背徳的な喜びを感じてしまいますね。」
「まあな。でもあいつ、最中は痛そうな顔なんか一切しなかったぞ。オレらの力で傷付けられたら相当痛かっただろうに。」
「そうなのですか?かなり舞い上がってしまっていたようで、わたしはお風呂に入るまで旦那様の傷に気が付きませんでした。」
「あー、オレもだ。なるべく傷にならないようにしてやりたいが難しいだろうなぁ…。お前も今夜は気を付けてやってくれ。」
「そうですね…。旦那様に旦那様の治癒をお願いするのもどうかと思いますし、気を付けます。」
「……………よく効く魔法薬買ってくるか。オレらが塗りたいって言えばいけるだろ。」
「そうですね、旦那様はお優しいですからわたしたちのお願いを無下にはしないでしょう。ではメルヴィン、傷薬の調達はお願いしますね。」
「おう。お前は…………あー、夜に向けて頑張れ。」
風呂の良さが分かる仲間が増えて御満悦の俺は、また嫁さんの膝の上にいる。
ただメルヴィンではなく、今度はジェイデンの上だが。
「ねぇ、シオン。折角ラースちゃんが来てくれたんだし、レストランの個室でフェイトちゃんも一緒にお昼ご飯食べたらどうかしら。そこならお仕事の話もできるでしょう?」
「じゃあそうしようかな。どうだ、二人とも。」
「いいぞ~。」
「いいですね~。」
「ふふ、すっかり溶けちゃったわね。かき氷も美味しかったし…っぁ!」
いきなり艶めかしい声が上がって驚いたが、俺の指が敏感なトコロを掠めたせいだ。
「ごめん、ジェイデン。ワザとじゃないけど悪かった。」
「あっ…わたしもびっくりしたけど大丈夫よ。でも恥ずかしいから気を付けてくれると嬉しいわ。」
「うん、ちゃんと夜まで我慢するよ。」
そう言った俺にだけ聞こえる声で「はい、たくさん可愛いがってください、旦那様…」と返ってきたので、頬に触れるだけのキスをして答えた。
「じゃあそろそろ風呂は終わりにしてメシにするか。」
メルヴィンの号令で風呂から上がって俺の温風の魔法で身体を乾かした。
着替えのためにアレナド邸のリビングを借りたところで問題が起こった。
メルヴィンとジェイデンは自分の部屋があるから問題ない。
俺が水着を脱ごうとしたところでラースからストップがかかった。
「お前、俺らの前で脱ぐ気かよ!ちったあ恥じらいってモンを持て!」
「そんな事言われても人様の家でどうしろっていうんだ。」
「ぐっ!確かにそうだが脱ぐからどっか向いてくれとか、目ぇ瞑っとけとかあんだろうが!」
「じゃあそれで。」
そう言ってさっさと水着を脱いで下着とズボンを穿く。
しっかり視線を感じたので遊んでやるのも忘れない。
「ラース、ばっちり見えたみたいだな?フェイト、ラースがこっち見てる間に着替えたらどうだ?」
「なぁっ!」
「お言葉に甘えてそうします!ラースさん、シオンさんを見ててくださいね~。」
「お前ら~!覚えてろよ!!」
やはりイジり甲斐のある男だな、ラースは。
フェイトのイジりスキルもランクアップしてるし。
「はい、お待たせしました!ラースさんどうぞ。」
「お、おう。じゃあどっか向いといてくれ…って何だよ。」
「いや、俺のを見られたし、ラースのも見てやろうかと。」
「シオンっ!」
「はは、ちゃんと後ろ向くから安心しろ。」
「まったく…。あの二人の身体全部見たんだろ?その後で見られるこっちの身にもなれよ…。にしてもお前の背中傷だらけだな。風呂入って痛くなかったのか。」
確かにあの二人の肉体美は凄いからな。
劣等感を抱くのも仕方ない。
「まあ、最初は染みたけどな。俺が二人を夢中にさせた勲章みたいなものだし。このまま自然に治るのを待つよ。」
「はあ…中々言うな、色男。」
「愛しい人から与えられたモノなら傷でも嬉しいからな。」
「シオンさん、格好良いですね…。」
「他のヤツらは俺がアレナド兄弟を誑して抱かれてると思ってるだろうけどな。まあ、そのまま勘違いしててほしいから良いけど。」
「良いんですか?その…抱く側の男性体は、そういうの間違えられるの嫌がりますよね。」
「そうなのか?俺は自分が妄想で犯されるより、相手の可愛いところを想像されたくない。抱かれる二人の全ては俺だけのモノにしておきたいんだ。」
「分かりました。何か聞かれるようなことがあったら誤魔化しておきますね!」
「ありがとう、フェイト。ラースも頼む。」
「……………おう。」
「だから何であんたが真っ赤になるんだ、ラース。」
「うるせぇ!お前がこっ恥ずかしいこと言うからだろ!」
「俺は恥ずかしくない。なあ、フェイト。」
「ね、シオンさん。」
フェイトと微笑み合ったところで着替えを終えたアレナド兄弟がリビングにやって来た。
二人とも頬が赤くなっているところを見ると、先程の会話を聞かれていたようだ。
「着替えは終わったみたいね。レストランの個室は受付に言えば使えるわ。わたしたちはここでお昼ご飯を頂くから、また夜にね。」
「うん、ありがとうジェイデン。行ってきます。」
「行ってらっしゃい。……ちゅ。」
「メルヴィンも、行ってきます。」
「おう。……………ちゅ。」
行ってらっしゃいのキスも貰ったし、昼ごはん食べて魔道具の話を頑張るか。
◇◇◇◇◇
「メルヴィン、どうしましょう。旦那様が素敵過ぎて胸が痛いです。」
「それな…。オレも早死にしそうで困ってる。」
「しかもあの美しい身体にわたしたちが付けた傷を残しておくなんて…。背徳的な喜びを感じてしまいますね。」
「まあな。でもあいつ、最中は痛そうな顔なんか一切しなかったぞ。オレらの力で傷付けられたら相当痛かっただろうに。」
「そうなのですか?かなり舞い上がってしまっていたようで、わたしはお風呂に入るまで旦那様の傷に気が付きませんでした。」
「あー、オレもだ。なるべく傷にならないようにしてやりたいが難しいだろうなぁ…。お前も今夜は気を付けてやってくれ。」
「そうですね…。旦那様に旦那様の治癒をお願いするのもどうかと思いますし、気を付けます。」
「……………よく効く魔法薬買ってくるか。オレらが塗りたいって言えばいけるだろ。」
「そうですね、旦那様はお優しいですからわたしたちのお願いを無下にはしないでしょう。ではメルヴィン、傷薬の調達はお願いしますね。」
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