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伴侶の章 アレナドふたりの、はじめてがいっぱい
メルヴィン・アレナドは翻弄される 02
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その後でジェイデンが訪ねて来て、シオンに全てを告白した。
一番知られたくない相手に、一番知られたくないであろう事まで。
弟の勇気というか、精神力には脱帽だ。
同じ立場に立ったとき、オレには無理かもしれん。
シオンもやっぱりイイ男だ。
ジェイデンの過去を受け入れた上で「未来は共に生きよう」だなんて、中々言えないセリフだ。
あいつはあいつで、過去に酷い目にあっていて驚いたが。
犯人は本当に許せねえ。
シオンの故郷さえ分かればジェイデンと乗り込んで行って目に物見せてやったのに!
その後なんやかんやあってオレも遂に処女喪失か!?なんて期待したが、奪ってくれるハズのシオンから待ったがかかった。
誠実で理性的なのは美徳だが、オレはもう我慢できん!
そう訴えたがあいつは冷静だった。
オレらに恥をかかせないためだったのは嬉しいが、キツイものはキツイ。
だが正直助かったのも事実だ。
弛緩薬と潤滑薬の説明をして、見に行くかと誘えば、買って帰ろうと返ってきたからな。
薬が必要なサイズなら、女性体でも準備無しじゃあ受け入れるのに苦痛を伴うデカさだってこった。
それにオレはどんなに疼いても後ろを弄った事はねえ。
取り返しがつかなくなったら困るからだ。
恥ずかしながら、すっかりオッサンになっちまった今も後ろは新品だ。
多分ジェイデンもあの時以外、自分でしたことは無いだろう。
そこに準備無しで薬が必要なほどデカいナニを突っ込もうモンなら間違い無く裂ける。
幸いシオンは治癒を使えるが、裂けるときは当然痛い。
オレらがそれでも良いと言っても、あいつはそれを良しとはしないだろう。
オレだってハジメテの思い出が血だらけってのは御免被る。
結局、次の晩にオレの部屋でって事に落ち着いた。
だがその相談中にシオンに眠さの限界が来たらしい。
無理も無い。
拉致されてまだ2日目だ。
何もかも分からない中でオレらと手合わせして、その上口説き落としてみせたんだからな。
ゆっくり休めるように部屋を出ようとしたら、シオンに引き留められて3人で寝る事になった。
その時のあいつの色っぽさったら無かった。
思わずむしゃぶりつきたくなった程だ。
さっき射精したばっかりだってのにな。
そしてジェイデンと言葉を交わし、眠ろうとしてから地獄をみるハメになった。
なんなんだ、あいつの艶めかしさは!
乱れた襟に摺り上がる袖!
段々と開いて行く裾!!
この世のものとは思えない美貌の持ち主が目の前で徐々に寝乱れて行く様を見せ付けられることになろうとは…。
生殺しだ!
明け方にやっと寝付いたと思ったら今度は痛みで起こされた。
何事かと起き上がればオレの胸に歯形がついていた。
犯人はまだ夢の中だ。
ジェイデンは無事かと顔を向ければ、悶えていた。
どうやらキスマークを付けられたらしい。
何でオレは歯形なんだよ!
オレのイチモツもジェイデンのも、痛いくらいに張り詰めていた。
「抜くか?」と聞けば恥じらいながら「お願いします。わたしには刺激が強過ぎます…」と泣きつかれた。
ジェイデンの処理を手伝って、次は自分の番とトイレに籠もった。
しかしオレもジェイデンもこんな調子で本番は大丈夫なのか?
だって全てを晒し合うんだぜ。
不安になってくる。
そんな思いを抱えてトイレから戻って来たら犯人は起きていた。
思わず詰ってしまったが、許されるハズだ!
ギルドに着いてからも、まあ、驚かされた。
「あいつか?ギルマス絞め落としたってヤツ。」
もう広まってんのか。
「あの身体じゃムリだろ、細っせーし。見ろよ、あの体格差。」
オレも昨日はそう思ってたさ。
「俺はギルマスの執務室でアレナド兄弟を一人で相手にしてたって聞いたけど。」
まあ、間違ってはいないな。
「野人が人間になって帰った来たぞ!!」
……………。
「しかもエロ格好良い……。はぁ。」
ありがとうよ。
「本当に生脚じゃなくなってる!もうギルマスが怖くない!」
あ゛?
「何もされないって分かってても怖かったもんな…。」
ああ゛!?
「ギルマスにズボン穿かせたのアイツだろ?救世主じゃねえか!」
俺だって出したくて出してたんじゃねえし!
「俺、今日のギルマスになら金払ってでも抱かれたい……。」
「私も!」
そういうのは要らんが、シオンが妬いてくれたから良し!
鬱陶しいだけだった周囲の雑音まで昨日までとは違って聞こえるから不思議だ。
だが、身体強化を使わせたらヤバかった。
ジェイデンの見立て通り…いや、それ以上だ。
オレら以外にシオンの相手をさせたら死人が出る。
ぶっちゃけ少しでも気を抜いたらオレらでも危ないかもしれん。
あんなに自然体であそこまで身体強化を使いこなせる奴なんか大陸に何人もいねえぞ!
しかも本人、まだまだ納得してねえし!
まあ強いだけじゃあ稼げねえし、加減を覚えるまでオレら以外に身体強化した状態での攻撃は当分禁止した。
それにしても、身体強化を使ったらオレの方がまだ強いと思っていたが、甘かった。
オレとジェイデン二人で相手して、どうにか今日は勝てたが、負けるのは時間の問題だ。
あいつには他の魔法もある。
シオンの強さを支える重厚なバックボーンに惚れ惚れする。
逆立ちしたって何したってあいつには敵わない。
それが悔しいのに、やけに嬉しかった。
一番知られたくない相手に、一番知られたくないであろう事まで。
弟の勇気というか、精神力には脱帽だ。
同じ立場に立ったとき、オレには無理かもしれん。
シオンもやっぱりイイ男だ。
ジェイデンの過去を受け入れた上で「未来は共に生きよう」だなんて、中々言えないセリフだ。
あいつはあいつで、過去に酷い目にあっていて驚いたが。
犯人は本当に許せねえ。
シオンの故郷さえ分かればジェイデンと乗り込んで行って目に物見せてやったのに!
その後なんやかんやあってオレも遂に処女喪失か!?なんて期待したが、奪ってくれるハズのシオンから待ったがかかった。
誠実で理性的なのは美徳だが、オレはもう我慢できん!
そう訴えたがあいつは冷静だった。
オレらに恥をかかせないためだったのは嬉しいが、キツイものはキツイ。
だが正直助かったのも事実だ。
弛緩薬と潤滑薬の説明をして、見に行くかと誘えば、買って帰ろうと返ってきたからな。
薬が必要なサイズなら、女性体でも準備無しじゃあ受け入れるのに苦痛を伴うデカさだってこった。
それにオレはどんなに疼いても後ろを弄った事はねえ。
取り返しがつかなくなったら困るからだ。
恥ずかしながら、すっかりオッサンになっちまった今も後ろは新品だ。
多分ジェイデンもあの時以外、自分でしたことは無いだろう。
そこに準備無しで薬が必要なほどデカいナニを突っ込もうモンなら間違い無く裂ける。
幸いシオンは治癒を使えるが、裂けるときは当然痛い。
オレらがそれでも良いと言っても、あいつはそれを良しとはしないだろう。
オレだってハジメテの思い出が血だらけってのは御免被る。
結局、次の晩にオレの部屋でって事に落ち着いた。
だがその相談中にシオンに眠さの限界が来たらしい。
無理も無い。
拉致されてまだ2日目だ。
何もかも分からない中でオレらと手合わせして、その上口説き落としてみせたんだからな。
ゆっくり休めるように部屋を出ようとしたら、シオンに引き留められて3人で寝る事になった。
その時のあいつの色っぽさったら無かった。
思わずむしゃぶりつきたくなった程だ。
さっき射精したばっかりだってのにな。
そしてジェイデンと言葉を交わし、眠ろうとしてから地獄をみるハメになった。
なんなんだ、あいつの艶めかしさは!
乱れた襟に摺り上がる袖!
段々と開いて行く裾!!
この世のものとは思えない美貌の持ち主が目の前で徐々に寝乱れて行く様を見せ付けられることになろうとは…。
生殺しだ!
明け方にやっと寝付いたと思ったら今度は痛みで起こされた。
何事かと起き上がればオレの胸に歯形がついていた。
犯人はまだ夢の中だ。
ジェイデンは無事かと顔を向ければ、悶えていた。
どうやらキスマークを付けられたらしい。
何でオレは歯形なんだよ!
オレのイチモツもジェイデンのも、痛いくらいに張り詰めていた。
「抜くか?」と聞けば恥じらいながら「お願いします。わたしには刺激が強過ぎます…」と泣きつかれた。
ジェイデンの処理を手伝って、次は自分の番とトイレに籠もった。
しかしオレもジェイデンもこんな調子で本番は大丈夫なのか?
だって全てを晒し合うんだぜ。
不安になってくる。
そんな思いを抱えてトイレから戻って来たら犯人は起きていた。
思わず詰ってしまったが、許されるハズだ!
ギルドに着いてからも、まあ、驚かされた。
「あいつか?ギルマス絞め落としたってヤツ。」
もう広まってんのか。
「あの身体じゃムリだろ、細っせーし。見ろよ、あの体格差。」
オレも昨日はそう思ってたさ。
「俺はギルマスの執務室でアレナド兄弟を一人で相手にしてたって聞いたけど。」
まあ、間違ってはいないな。
「野人が人間になって帰った来たぞ!!」
……………。
「しかもエロ格好良い……。はぁ。」
ありがとうよ。
「本当に生脚じゃなくなってる!もうギルマスが怖くない!」
あ゛?
「何もされないって分かってても怖かったもんな…。」
ああ゛!?
「ギルマスにズボン穿かせたのアイツだろ?救世主じゃねえか!」
俺だって出したくて出してたんじゃねえし!
「俺、今日のギルマスになら金払ってでも抱かれたい……。」
「私も!」
そういうのは要らんが、シオンが妬いてくれたから良し!
鬱陶しいだけだった周囲の雑音まで昨日までとは違って聞こえるから不思議だ。
だが、身体強化を使わせたらヤバかった。
ジェイデンの見立て通り…いや、それ以上だ。
オレら以外にシオンの相手をさせたら死人が出る。
ぶっちゃけ少しでも気を抜いたらオレらでも危ないかもしれん。
あんなに自然体であそこまで身体強化を使いこなせる奴なんか大陸に何人もいねえぞ!
しかも本人、まだまだ納得してねえし!
まあ強いだけじゃあ稼げねえし、加減を覚えるまでオレら以外に身体強化した状態での攻撃は当分禁止した。
それにしても、身体強化を使ったらオレの方がまだ強いと思っていたが、甘かった。
オレとジェイデン二人で相手して、どうにか今日は勝てたが、負けるのは時間の問題だ。
あいつには他の魔法もある。
シオンの強さを支える重厚なバックボーンに惚れ惚れする。
逆立ちしたって何したってあいつには敵わない。
それが悔しいのに、やけに嬉しかった。
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