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3章 天使と仔猫と風呂と俺、マスコットを添えて
39 〜ちょっとメルヴィンとジェイデン
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「では、わたしたちの旦那様に意見を求めましょう。」
「そっそうだな。…で、どうだ?」
「故郷では『たまにツルツルの人が居る』ってくらいだったから、正直どっちでも良い。俺の中ではツルツルだったらエロ可愛い、ツルツルじゃなかったらエロ格好良い、くらいの差だ。参考になるか?」
「ええ、とっても!」
「お、おう。」
「あのね、シオン。閨事に慣れてきたら、一度で良いからわたしのを、その、剃ってくれないかな?小説を読んで、羨ましく思っていたんだ。」
「あー、オレも記念に一回くらいはやってもらおうかな…。」
「もちろん、喜んで。」
「明日の夜までに繋がるための薬を準備しておくから、オレらをその、…抱いて、くれるか?」
「こんなに早く繋がれるなんて、すごく嬉しい。俺の方こそ抱かせてほしい。あと、『オレら』って言われたけど、明日は二人とするのか?」
「オレはそのつもりだった。ジェイデンはどうだ?」
「わたしもです。それに、メルヴィンが一緒なら心強いから…。」
「ん、わかった。すごくたのしみだ。はやくふたりをなかせたいな。」
今から滾る。
嬉しいのに眠たくなってきた。
昨夜に続いて強烈な睡魔に襲われる。
「おっ、おう。…それにしても、どこでやる?ここのベッドじゃあ狭いしな。」
「ベッドの大きさでいけばメルヴィンの部屋ですかね。」
二人が何か会話しているけど、眠くてよくわからない。
「それで良いか?シオン。…シオン?」
「ん。」
「眠いのかい?」
「ん。ごめん、ジェイデン、メルヴィン。さんにんのことなのに…。」
二人で顔を見合わせて何か決めたみたいだ。
「じゃあオレらは部屋に戻るから、しっかり休めよ。」
「おやすみ、シオン。また明日ね。」
「かえっちゃうのか?」
まだ触れあっていたいのに。
「いっちゃやだ。」
眠たいけど頑張って両手を伸ばし、ベッドに仰向けになって二人を誘う。
「ふたりともだいすき。いっしょにねよ?」
もっと触れていたいんだ。
「はやくきて。」
二人の喉がゴクリと鳴った。
「これがラース君がやられた眠たいときのシオンですか…。」
「こんなの見せられたら男も女もひとたまりもねえな。……わかった、シオン。一緒に寝よう。お前さんが真ん中で良いな?」
「ん。ありがと、メルヴィン。」
「ゆっくり休みましょうね。」
「おやすみ、ジェイデン。」
明日が待ち遠しいよ。
◇◇◇◇◇
「寝たな。」
「寝ましたね。」
「こうして見ると寝顔はまだあどけなさが残ってんな。」
「そうですね。」
「それにしたってこんな事になるとは…。この部屋を訪ねたときには思いもしなかったぜ。」
「わたしも、メルヴィンの説得に苦労すると思ってました。蓋を開けたらすでに落とされてましたが。」
「言うな。それにしても優しくていい男だな、オレらの旦那サマは。」
「ええ。優しく慈しんでくれますね、わたしたちの旦那様は。」
「きっとすぐにSランクになるぞ。技術で言えばオレよりできてるんだからな。」
「ええ、わたしも軽く捻られました。わたしたちの戦闘技術は身体強化ありきのものですからね。強さというものの本質を見せつけられた気がします。」
「そんな男が囲うのが、オレら二人だけってのは無理な話だな。如何せん人数が足りねえ。もっと囲わなければならんだろう。」
「そうですね。二人で独占するには旦那様は有望過ぎます。わたしたちのために上を目指してくれますが、複雑ですね。」
「この部屋に来たときには、5年でジェイデンを娶るくらいになれれば御の字だと思ってたんだがな…。今は5年もありゃあ、オレもとっくに嫁いでるんじゃねえかと思い始めたぜ。」
「不思議ですね。今日出会ったばかりなのですよ。それなのにこんなにも愛しいだなんて…。」
「オレもだ。諦めてきた全てを掬い上げて、叶えてくれるんじゃねえかとさえ思ってる。」
「ええ、きっと叶えてくれますよ。わたしたちの旦那様ですからね。」
「それにしたって、間違いなくこの旦那サマのハーレムの人選には苦労するぞ。」
「人格的に問題無い子が居ますけどね。」
「ああ、大工のアイツだろ?」
「ラース君ですね。彼はもう旦那様を愛していますよ。」
「この宿を建てるときの仕事ぶりなら確かに問題ねえだろうな。」
「あと、フェイト君も。彼は純粋に旦那様が大好きですし、魔道具作りのために、身体は繋げずに囲われたいと思っているんじゃないかな?」
「確かに晩メシのときのシオンへの視線には、色っぽいモンは無かった。あと何人か当りをつけなきゃならんな。」
「ええ、旦那様はこの国に来てまだ2日ですからね。これ以上はおいおいやっていきましょう。」
「しかしお前も変わったな。今も旦那様なんて呼んでるしよ。」
「ふふっ。諦めていた事が、旦那様が相手なら諦めなくて良いんです。幸せで、つい憧れていたものが溢れ出てしまうみたいです。」
「まあ、それも分かる。それでオレらに望む事なんか雄っぱいと雄尻の所有権を主張して、キスしてるところが見たい、だもんな。欲の無い男だよ。オレなんかソコソコの権力者だっつーの。」
「いいえ。旦那様はわたしたち二人ともを望んでくれた欲深い人です。おっ、雄っぱいも雄尻も、彼には価値のあるものなのでしょう。だからあんなにも欲しいと言ってもらえたのです。こんなに大きな身体なのに…。なんて幸せなんでしょうね。」
「そうだな。オレらに抱かれたくて欲しがってるんじゃねえし、ありのままのオレらを欲しいだなんて、有り得ねえくらい幸せな事だな。………あー、早く明日にならねえかな。」
「ふふっ。そわそわして、子どものようですね。」
「お前だってはしゃいでたじゃあねえか。」
「そうですけど。それであなたは旦那様の寝間着の裾をめくって何をしているのです?」
「いや、どエロいパジャマだと思ってな。あとはシオンの下着とデカさをチェックしようかと。」
「ソコは明日の楽しみに取っておけば良いのに。」
「それもそうか。」
「ええ。」
「シオンに出会えて良かったな、ジェイデン。」
「あなたも、メルヴィン。わたしの宿に連れてきてくれたあの二人にも感謝しなければなりませんね。」
「そうだな。二人に選ばれたお前の堅実な経営にもな。」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。では、メルヴィン、おやすみなさい。」
「おう、おやすみ。」
「そっそうだな。…で、どうだ?」
「故郷では『たまにツルツルの人が居る』ってくらいだったから、正直どっちでも良い。俺の中ではツルツルだったらエロ可愛い、ツルツルじゃなかったらエロ格好良い、くらいの差だ。参考になるか?」
「ええ、とっても!」
「お、おう。」
「あのね、シオン。閨事に慣れてきたら、一度で良いからわたしのを、その、剃ってくれないかな?小説を読んで、羨ましく思っていたんだ。」
「あー、オレも記念に一回くらいはやってもらおうかな…。」
「もちろん、喜んで。」
「明日の夜までに繋がるための薬を準備しておくから、オレらをその、…抱いて、くれるか?」
「こんなに早く繋がれるなんて、すごく嬉しい。俺の方こそ抱かせてほしい。あと、『オレら』って言われたけど、明日は二人とするのか?」
「オレはそのつもりだった。ジェイデンはどうだ?」
「わたしもです。それに、メルヴィンが一緒なら心強いから…。」
「ん、わかった。すごくたのしみだ。はやくふたりをなかせたいな。」
今から滾る。
嬉しいのに眠たくなってきた。
昨夜に続いて強烈な睡魔に襲われる。
「おっ、おう。…それにしても、どこでやる?ここのベッドじゃあ狭いしな。」
「ベッドの大きさでいけばメルヴィンの部屋ですかね。」
二人が何か会話しているけど、眠くてよくわからない。
「それで良いか?シオン。…シオン?」
「ん。」
「眠いのかい?」
「ん。ごめん、ジェイデン、メルヴィン。さんにんのことなのに…。」
二人で顔を見合わせて何か決めたみたいだ。
「じゃあオレらは部屋に戻るから、しっかり休めよ。」
「おやすみ、シオン。また明日ね。」
「かえっちゃうのか?」
まだ触れあっていたいのに。
「いっちゃやだ。」
眠たいけど頑張って両手を伸ばし、ベッドに仰向けになって二人を誘う。
「ふたりともだいすき。いっしょにねよ?」
もっと触れていたいんだ。
「はやくきて。」
二人の喉がゴクリと鳴った。
「これがラース君がやられた眠たいときのシオンですか…。」
「こんなの見せられたら男も女もひとたまりもねえな。……わかった、シオン。一緒に寝よう。お前さんが真ん中で良いな?」
「ん。ありがと、メルヴィン。」
「ゆっくり休みましょうね。」
「おやすみ、ジェイデン。」
明日が待ち遠しいよ。
◇◇◇◇◇
「寝たな。」
「寝ましたね。」
「こうして見ると寝顔はまだあどけなさが残ってんな。」
「そうですね。」
「それにしたってこんな事になるとは…。この部屋を訪ねたときには思いもしなかったぜ。」
「わたしも、メルヴィンの説得に苦労すると思ってました。蓋を開けたらすでに落とされてましたが。」
「言うな。それにしても優しくていい男だな、オレらの旦那サマは。」
「ええ。優しく慈しんでくれますね、わたしたちの旦那様は。」
「きっとすぐにSランクになるぞ。技術で言えばオレよりできてるんだからな。」
「ええ、わたしも軽く捻られました。わたしたちの戦闘技術は身体強化ありきのものですからね。強さというものの本質を見せつけられた気がします。」
「そんな男が囲うのが、オレら二人だけってのは無理な話だな。如何せん人数が足りねえ。もっと囲わなければならんだろう。」
「そうですね。二人で独占するには旦那様は有望過ぎます。わたしたちのために上を目指してくれますが、複雑ですね。」
「この部屋に来たときには、5年でジェイデンを娶るくらいになれれば御の字だと思ってたんだがな…。今は5年もありゃあ、オレもとっくに嫁いでるんじゃねえかと思い始めたぜ。」
「不思議ですね。今日出会ったばかりなのですよ。それなのにこんなにも愛しいだなんて…。」
「オレもだ。諦めてきた全てを掬い上げて、叶えてくれるんじゃねえかとさえ思ってる。」
「ええ、きっと叶えてくれますよ。わたしたちの旦那様ですからね。」
「それにしたって、間違いなくこの旦那サマのハーレムの人選には苦労するぞ。」
「人格的に問題無い子が居ますけどね。」
「ああ、大工のアイツだろ?」
「ラース君ですね。彼はもう旦那様を愛していますよ。」
「この宿を建てるときの仕事ぶりなら確かに問題ねえだろうな。」
「あと、フェイト君も。彼は純粋に旦那様が大好きですし、魔道具作りのために、身体は繋げずに囲われたいと思っているんじゃないかな?」
「確かに晩メシのときのシオンへの視線には、色っぽいモンは無かった。あと何人か当りをつけなきゃならんな。」
「ええ、旦那様はこの国に来てまだ2日ですからね。これ以上はおいおいやっていきましょう。」
「しかしお前も変わったな。今も旦那様なんて呼んでるしよ。」
「ふふっ。諦めていた事が、旦那様が相手なら諦めなくて良いんです。幸せで、つい憧れていたものが溢れ出てしまうみたいです。」
「まあ、それも分かる。それでオレらに望む事なんか雄っぱいと雄尻の所有権を主張して、キスしてるところが見たい、だもんな。欲の無い男だよ。オレなんかソコソコの権力者だっつーの。」
「いいえ。旦那様はわたしたち二人ともを望んでくれた欲深い人です。おっ、雄っぱいも雄尻も、彼には価値のあるものなのでしょう。だからあんなにも欲しいと言ってもらえたのです。こんなに大きな身体なのに…。なんて幸せなんでしょうね。」
「そうだな。オレらに抱かれたくて欲しがってるんじゃねえし、ありのままのオレらを欲しいだなんて、有り得ねえくらい幸せな事だな。………あー、早く明日にならねえかな。」
「ふふっ。そわそわして、子どものようですね。」
「お前だってはしゃいでたじゃあねえか。」
「そうですけど。それであなたは旦那様の寝間着の裾をめくって何をしているのです?」
「いや、どエロいパジャマだと思ってな。あとはシオンの下着とデカさをチェックしようかと。」
「ソコは明日の楽しみに取っておけば良いのに。」
「それもそうか。」
「ええ。」
「シオンに出会えて良かったな、ジェイデン。」
「あなたも、メルヴィン。わたしの宿に連れてきてくれたあの二人にも感謝しなければなりませんね。」
「そうだな。二人に選ばれたお前の堅実な経営にもな。」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。では、メルヴィン、おやすみなさい。」
「おう、おやすみ。」
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