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3章 天使と仔猫と風呂と俺、マスコットを添えて
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「何だ、ジェイデン。まだ何かあるのか?」
「あのね、シオン。こんなこと言うとはしたないって言われちゃうかもしれないのだけれど……。わたしにシオンの、あの、男根を、その、あっ、愛撫させてっ、くれないかな?」
………予想外だ。
中断したけど、自分もしてほしいと言われるものだと思っていた。
尽くす嫁に憧れでもあったのだろうか。
呼び方も『旦那様』だもんな。
「あなたの申し出は、とても嬉しい。でも駄目だ。」
「やっぱりわたしでは、その気になって貰えませんか…。」
泣きそうな顔も可愛いが、そんなに表情しないでくれ。
「そうじゃない。ジェイデンにそんな事をしてもらったら、最後まで奪ってしまいそうなんだ。我慢ができなくなるから、駄目だよ。」
ああもう、本当に地位が欲しい。
「ちょっと待て、シオン。お前さんオレらを抱かないつもりか?」
必死で我慢してるのにそんな事を言わないでくれ。
「今すぐにでも欲しいが、せめて堂々と恋人だって宣言できるくらいになってから、と思っている。大事な人に不誠実な事はしたくたい。」
そう言ったらメルヴィンに盛大なため息を吐かれてしまった。
「お前さん、若けえのに頭が堅いな。それに自制もできるからタチが悪いぜ。オレなんか36年も不本意に処女なんだぜ?お前さんみたいなとんでもない美形のオトコができて、我慢なんかできるわけねえだろうが。早いとこ抱いてくれ、シオン。」
メルヴィン、ある意味漢だな。
「わっ、わたしも、早く抱いてほしい。一日でも若いうちに、衰える前に、シオンにわたしを捧げたいんだ。」
ジェイデンは健気だ。
そんなに望まれてるなんて、驚いたけどすごく嬉しい。
据え膳を食べないなんて有り得ない。
今すぐ美味しくいただきたいが、聞かなければならない事がある。
「二人ともありがとう。そう言ってもらえて、すごく嬉しいよ。でも少し待ってほしい。」
「どうした?何かあるのか?」
「メルヴィン、情けないが俺はこの国の閨の作法を知らない。俺に無作法があったり、それに気付けなくてあんたたちを傷つけたくない。あんたにこんなことを聞くは忍びないが、教えてくれないか?」
「そういう事か…。すっかり忘れてたな。」
「わたしもです。準備とか…ね。」
やっぱり何かあるんだな。
「参考までに聞くが、お前さんの故郷ではどうなんだ?」
「取り敢えず身綺麗にして、不潔で無ければ大丈夫だったと思う。」
他にもあるだろうが、今は置いておく事にする。
二人が匂いフェチじゃないことを祈ろう。
「そうか。お前さんは抱く側だからそれで問題ない。」
てことは、抱かれる側には準備が必要なのか。
しかしジェイデンが真っ赤になっているし、過激な事なんだろうか。
「ジェイデン、大丈夫か?」
「ふあっ!ごめんなさい!旦那様の、その、さっサイズを想像していました!」
おおぅ、プレッシャーを感じてしまう発言を貰ってしまった。
「落ち着け、ジェイデン!それじゃあただの変態だ!…あのな、シオン。オレら男性体の後ろは、あー、男のイチモツをだな、ある程度の大きさまでなら普通に受け入れられる。だが、濡れはしても専用の器官を持つ女性体程には始めから柔らかくねえ。それで解す薬や弛緩させる薬を使う事があるんだ。で、必要かどうかはその…、お前さんのイチモツ次第だからジェイデンは想像っつーか妄想してたんだ。デカかろうが、小さかろうが、お前さんには違いねえから気に病まないでくれ。」
プレッシャーが…。
メルヴィンの優しさが突き刺さるな。
「わかった。その薬は気軽に買えるものなのか?」
「まあ、ナニがデカいとバレるが普通に買えるぞ。明日、日用品買うついでに見に行くか?」
見に行く…か。
買いに行くって言われなかったな。
なぜだか悔しい。
「ん。買って帰ろう。」
俺の答えを聞いて、メルヴィンとジェイデンが揃って頬を紅潮させてそわそわし始めた。
なんだ?
ソッチも細いと思ってたのか?
多分、初めてなら薬が必要だと思うぞ。
見栄じゃないからな!
「準備はそれだけか?」
「ええと、婚姻した初夜はその、夜着がその日用のものになるかな。特に決まりはないけれど、旦那様好みの衣装を纏うことになっているよ。」
やはりジェイデンには花嫁っぽいベビードールを着てもらわなければ。
メルヴィンは……着てくれないかもしれないな。
「後はその、あー、何だ、くそっ、きっ、強制じゃねえし!してないヤツも居るけど!つっ、ツルツルにするっ!」
まさかのパイパンだった…。
しかもツルツルって言った。
メルヴィンがツルツルって言ったよ。
なんだろう、エロ可愛い。
「ってことは、俺に剃ってほしいのか?」
「ちげえよ!」
「良いの!?」
「ジェイデン!」
「だって、仲の良いカップルはそうしてるって聞いたから…。メルヴィンもお願いしたら?」
「お前、そんなヤツだったか!?」
それは俺も思っている。
「だって、シオンはそのくらいの事でわたしたちを捨てたりしないって信じてるから。メルヴィンだってそう思っているのでしょう?」
「そりゃあそうに決まってるが、さすがにこの歳で初めてのツルツルはなぁ…。」
初めてのツルツルって何だ!
可愛いが過ぎるだろ!
今すぐにでもツルツルにしてやろうか!?
俺は何かを試されているのかもしれない…。
「あのね、シオン。こんなこと言うとはしたないって言われちゃうかもしれないのだけれど……。わたしにシオンの、あの、男根を、その、あっ、愛撫させてっ、くれないかな?」
………予想外だ。
中断したけど、自分もしてほしいと言われるものだと思っていた。
尽くす嫁に憧れでもあったのだろうか。
呼び方も『旦那様』だもんな。
「あなたの申し出は、とても嬉しい。でも駄目だ。」
「やっぱりわたしでは、その気になって貰えませんか…。」
泣きそうな顔も可愛いが、そんなに表情しないでくれ。
「そうじゃない。ジェイデンにそんな事をしてもらったら、最後まで奪ってしまいそうなんだ。我慢ができなくなるから、駄目だよ。」
ああもう、本当に地位が欲しい。
「ちょっと待て、シオン。お前さんオレらを抱かないつもりか?」
必死で我慢してるのにそんな事を言わないでくれ。
「今すぐにでも欲しいが、せめて堂々と恋人だって宣言できるくらいになってから、と思っている。大事な人に不誠実な事はしたくたい。」
そう言ったらメルヴィンに盛大なため息を吐かれてしまった。
「お前さん、若けえのに頭が堅いな。それに自制もできるからタチが悪いぜ。オレなんか36年も不本意に処女なんだぜ?お前さんみたいなとんでもない美形のオトコができて、我慢なんかできるわけねえだろうが。早いとこ抱いてくれ、シオン。」
メルヴィン、ある意味漢だな。
「わっ、わたしも、早く抱いてほしい。一日でも若いうちに、衰える前に、シオンにわたしを捧げたいんだ。」
ジェイデンは健気だ。
そんなに望まれてるなんて、驚いたけどすごく嬉しい。
据え膳を食べないなんて有り得ない。
今すぐ美味しくいただきたいが、聞かなければならない事がある。
「二人ともありがとう。そう言ってもらえて、すごく嬉しいよ。でも少し待ってほしい。」
「どうした?何かあるのか?」
「メルヴィン、情けないが俺はこの国の閨の作法を知らない。俺に無作法があったり、それに気付けなくてあんたたちを傷つけたくない。あんたにこんなことを聞くは忍びないが、教えてくれないか?」
「そういう事か…。すっかり忘れてたな。」
「わたしもです。準備とか…ね。」
やっぱり何かあるんだな。
「参考までに聞くが、お前さんの故郷ではどうなんだ?」
「取り敢えず身綺麗にして、不潔で無ければ大丈夫だったと思う。」
他にもあるだろうが、今は置いておく事にする。
二人が匂いフェチじゃないことを祈ろう。
「そうか。お前さんは抱く側だからそれで問題ない。」
てことは、抱かれる側には準備が必要なのか。
しかしジェイデンが真っ赤になっているし、過激な事なんだろうか。
「ジェイデン、大丈夫か?」
「ふあっ!ごめんなさい!旦那様の、その、さっサイズを想像していました!」
おおぅ、プレッシャーを感じてしまう発言を貰ってしまった。
「落ち着け、ジェイデン!それじゃあただの変態だ!…あのな、シオン。オレら男性体の後ろは、あー、男のイチモツをだな、ある程度の大きさまでなら普通に受け入れられる。だが、濡れはしても専用の器官を持つ女性体程には始めから柔らかくねえ。それで解す薬や弛緩させる薬を使う事があるんだ。で、必要かどうかはその…、お前さんのイチモツ次第だからジェイデンは想像っつーか妄想してたんだ。デカかろうが、小さかろうが、お前さんには違いねえから気に病まないでくれ。」
プレッシャーが…。
メルヴィンの優しさが突き刺さるな。
「わかった。その薬は気軽に買えるものなのか?」
「まあ、ナニがデカいとバレるが普通に買えるぞ。明日、日用品買うついでに見に行くか?」
見に行く…か。
買いに行くって言われなかったな。
なぜだか悔しい。
「ん。買って帰ろう。」
俺の答えを聞いて、メルヴィンとジェイデンが揃って頬を紅潮させてそわそわし始めた。
なんだ?
ソッチも細いと思ってたのか?
多分、初めてなら薬が必要だと思うぞ。
見栄じゃないからな!
「準備はそれだけか?」
「ええと、婚姻した初夜はその、夜着がその日用のものになるかな。特に決まりはないけれど、旦那様好みの衣装を纏うことになっているよ。」
やはりジェイデンには花嫁っぽいベビードールを着てもらわなければ。
メルヴィンは……着てくれないかもしれないな。
「後はその、あー、何だ、くそっ、きっ、強制じゃねえし!してないヤツも居るけど!つっ、ツルツルにするっ!」
まさかのパイパンだった…。
しかもツルツルって言った。
メルヴィンがツルツルって言ったよ。
なんだろう、エロ可愛い。
「ってことは、俺に剃ってほしいのか?」
「ちげえよ!」
「良いの!?」
「ジェイデン!」
「だって、仲の良いカップルはそうしてるって聞いたから…。メルヴィンもお願いしたら?」
「お前、そんなヤツだったか!?」
それは俺も思っている。
「だって、シオンはそのくらいの事でわたしたちを捨てたりしないって信じてるから。メルヴィンだってそう思っているのでしょう?」
「そりゃあそうに決まってるが、さすがにこの歳で初めてのツルツルはなぁ…。」
初めてのツルツルって何だ!
可愛いが過ぎるだろ!
今すぐにでもツルツルにしてやろうか!?
俺は何かを試されているのかもしれない…。
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