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3章 天使と仔猫と風呂と俺、マスコットを添えて
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「念の為に聞くが、お前さん、この国に所属するSランクハンターが何人居るか知ってるか?」
「知らない。俺が知っているのは二人が元Sランクハンターだって事だけだ。」
「そうか。対外的には3人だ。オレとジェイデンともう一人。しかし、実際はゼロだ。オレとジェイデンは一線を退いたし、残りの一人は家族を連れて国を出た。多分、もう戻らんだろう。それを王都や大きな街の住人は皆知っている。だが、そんな事情なんかお構い無しに化物は湧いてくる。Aランクで手に負えないヤツが出たとき限定でオレとジェイデンが討伐してるんだ。」
「他の国にはどのくらいSランクが居るんだ?」
これが分からないと比較できないし、教えてもらいたい。
「大体、片手で収まるくらいだ。どこの国も少ないが、ゼロとは比べ物にならんだろ?」
「確かに。」
何事もゼロと1では天と地程の差があるものだ。
「そんな国でSランクまで登り詰めてみろ。誰もがお前さんに一目置くし、その意向を無視したりできねえ。しかもお前さんはオレらと違ってこの国に滞在っつーか住んでるだけで、所属してねえ。お前さんを引き留めるためなら、ある程度便宜を図ってもくれるだろうよ。」
それはそれで面倒くさそうだ。
「もう白状するが、さっきジェイデンが言ったオレの下心ってのはコレだ。お前さんに、誰もが認める男になってもらいたい。1番はお前さんのためになると思ってるからだが、オレとジェイデンのためにもなる。不正はできねぇが、できる限りの支援はする。上を目指す事を考えてくれないか?お前さんでなきゃあ、ダメなんだ。頼む。」
これだけの情報じゃ判断でないが、メルヴィンは真剣だ。
自力で何でもできるであろうメルヴィンが俺に頼み込むのだから、よっぽどの事なんだろう。
それに、彼に頼まれたら断りたくない。
なぜだかそう思った。
目立たないに越した事はないのに、困った。
「わかった。俺のペースで良いならな。」
「そうか!ありがとう、恩に着る。」
「ただ、もしSランクまで登れたら俺の望むものをくれないか。」
「オレに用意できる物や、できる事なら何でもしよう。もう決まっているか?」
「まだだ。Sになるまでには決めて、なれたら言うよ。それで良いか?」
「わかった。その日を待ってる。」
メルヴィンと真摯な表情で見つめ合い、頷き合う。
約束だからな。
「……………………胸筋には触ったから、今度は大臀筋に触りたいとかじゃないよね?」
ジェイデン、俺をなんだと思ってるんだ。
まあ、でも乗っかるか。
重たい空気が続くとしんどいしな。
「それも良いが、次は揉ませてくれと強請ろうかな……。二人の胸が気持ち良いって知ってしまったし。」
「お前ら!人が本気で頼み事してんだから茶化すんじゃねえよ!胸なんかいくら触っても良いから真面目にやれ!!」
「その時の彼の笑顔には背筋が凍りました。」
(元Sランクハンター、ジェイデン・アレナド後日談)
そんな笑顔で、俺に怯えるメルヴィンに歩み寄る。
「ひぇっ」とか言ってもダメだ。
もう誰も俺を止められない。
ご機嫌でメルヴィンの太く逞しい、鍛えられた大腿部に跨がり、胸筋、もうこの際だ、雄っぱいに触れながら宣言する。
「じゃあ今からあんたの雄っぱいは、俺の……俺だけのモノだ。もう誰にも触らせるなよ?」
それにしても気持ちが良い。
絶対今の俺はうっとりと溶けた顔をしているに違いない。
メルヴィンは大丈夫か、と様子を伺えば、俺の顔に大分やられていた。
それも仕方ない。
靴を履いた状態での身長差は15センチくらいあって、常に彼を見上げていたが、太腿に跨がったことで目線が揃って顔もすぐそばにあるのだから。
「メルヴィン、聞いてるか?返事をしてくれ。俺のモノだって言って?」
雄っぱいから手を離し、茹で上がった顔を俯ける彼の顔を、両手で包んで目を合わせる。
涙の溜まる目が堪らない。
彼にこんな表情をさせるのも、させていいのも俺だけだ。
「オッサンをからかうなって言ってんだろ!いい加減にしろっ!!」
そんな事を言われても、絶対に認めさせる。
「俺の目を見て。からかって無いってわかるだろ?」
可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い。
絶対に逃さない。
「わかった!わかったから、退いてくれ!」
「嫌だ。まだ返事をもらってない。」
俺のメルヴィン。
「そっちもわかったから!オっ、オレの……雄っぱいは、お前さんのモンだ。コレで良いだろ!」
「ダメ。ちゃんと俺の名前言って。あと、俺だけのだから。それも言って。」
思い知ってほしい。
「……オレの、おっ、雄っぱいは、シ…オン、だけの、モンだ。…………これで良いだろ!退いてくれ!!」
「わかった。理由を教えてくれたら退く。」
ああ、なんて可愛いんだ。
それだけで解放されると思ってたなんて。
「さすがにコレは言えねえ。シオンに嫌われる。それはイヤだ。」
「大丈夫。絶対に嫌わない。だから言って、俺のメルヴィン。」
あんたは俺に惚れてしまったんだ。
もう俺だけのメルヴィンだ。
嫌いになんてならない。
可愛いメルヴィン、さあ、言って。
「このままだと……勃ちそうなんだ。…後が疼く前に、退いてくれ。」
そんなに怖がらないでくれ。
可愛くて、今すぐに抱き潰してしまいたくなって困る。
「わかった。教えてくれてありがとう、俺の可愛いメルヴィン。」
そのまま額にキスをして抱きしめてから退いてやった。
潤んだ瞳も舐めてしまいたい。
なんだかメルヴィンのおかげで、新しい性癖が発現してしまったけれど大丈夫だよな?
これから彼は俺に泣かされることになるだろう。
頑張って俺に愛されてくれ。
「知らない。俺が知っているのは二人が元Sランクハンターだって事だけだ。」
「そうか。対外的には3人だ。オレとジェイデンともう一人。しかし、実際はゼロだ。オレとジェイデンは一線を退いたし、残りの一人は家族を連れて国を出た。多分、もう戻らんだろう。それを王都や大きな街の住人は皆知っている。だが、そんな事情なんかお構い無しに化物は湧いてくる。Aランクで手に負えないヤツが出たとき限定でオレとジェイデンが討伐してるんだ。」
「他の国にはどのくらいSランクが居るんだ?」
これが分からないと比較できないし、教えてもらいたい。
「大体、片手で収まるくらいだ。どこの国も少ないが、ゼロとは比べ物にならんだろ?」
「確かに。」
何事もゼロと1では天と地程の差があるものだ。
「そんな国でSランクまで登り詰めてみろ。誰もがお前さんに一目置くし、その意向を無視したりできねえ。しかもお前さんはオレらと違ってこの国に滞在っつーか住んでるだけで、所属してねえ。お前さんを引き留めるためなら、ある程度便宜を図ってもくれるだろうよ。」
それはそれで面倒くさそうだ。
「もう白状するが、さっきジェイデンが言ったオレの下心ってのはコレだ。お前さんに、誰もが認める男になってもらいたい。1番はお前さんのためになると思ってるからだが、オレとジェイデンのためにもなる。不正はできねぇが、できる限りの支援はする。上を目指す事を考えてくれないか?お前さんでなきゃあ、ダメなんだ。頼む。」
これだけの情報じゃ判断でないが、メルヴィンは真剣だ。
自力で何でもできるであろうメルヴィンが俺に頼み込むのだから、よっぽどの事なんだろう。
それに、彼に頼まれたら断りたくない。
なぜだかそう思った。
目立たないに越した事はないのに、困った。
「わかった。俺のペースで良いならな。」
「そうか!ありがとう、恩に着る。」
「ただ、もしSランクまで登れたら俺の望むものをくれないか。」
「オレに用意できる物や、できる事なら何でもしよう。もう決まっているか?」
「まだだ。Sになるまでには決めて、なれたら言うよ。それで良いか?」
「わかった。その日を待ってる。」
メルヴィンと真摯な表情で見つめ合い、頷き合う。
約束だからな。
「……………………胸筋には触ったから、今度は大臀筋に触りたいとかじゃないよね?」
ジェイデン、俺をなんだと思ってるんだ。
まあ、でも乗っかるか。
重たい空気が続くとしんどいしな。
「それも良いが、次は揉ませてくれと強請ろうかな……。二人の胸が気持ち良いって知ってしまったし。」
「お前ら!人が本気で頼み事してんだから茶化すんじゃねえよ!胸なんかいくら触っても良いから真面目にやれ!!」
「その時の彼の笑顔には背筋が凍りました。」
(元Sランクハンター、ジェイデン・アレナド後日談)
そんな笑顔で、俺に怯えるメルヴィンに歩み寄る。
「ひぇっ」とか言ってもダメだ。
もう誰も俺を止められない。
ご機嫌でメルヴィンの太く逞しい、鍛えられた大腿部に跨がり、胸筋、もうこの際だ、雄っぱいに触れながら宣言する。
「じゃあ今からあんたの雄っぱいは、俺の……俺だけのモノだ。もう誰にも触らせるなよ?」
それにしても気持ちが良い。
絶対今の俺はうっとりと溶けた顔をしているに違いない。
メルヴィンは大丈夫か、と様子を伺えば、俺の顔に大分やられていた。
それも仕方ない。
靴を履いた状態での身長差は15センチくらいあって、常に彼を見上げていたが、太腿に跨がったことで目線が揃って顔もすぐそばにあるのだから。
「メルヴィン、聞いてるか?返事をしてくれ。俺のモノだって言って?」
雄っぱいから手を離し、茹で上がった顔を俯ける彼の顔を、両手で包んで目を合わせる。
涙の溜まる目が堪らない。
彼にこんな表情をさせるのも、させていいのも俺だけだ。
「オッサンをからかうなって言ってんだろ!いい加減にしろっ!!」
そんな事を言われても、絶対に認めさせる。
「俺の目を見て。からかって無いってわかるだろ?」
可愛い、可愛い、可愛い、可愛い、可愛い。
絶対に逃さない。
「わかった!わかったから、退いてくれ!」
「嫌だ。まだ返事をもらってない。」
俺のメルヴィン。
「そっちもわかったから!オっ、オレの……雄っぱいは、お前さんのモンだ。コレで良いだろ!」
「ダメ。ちゃんと俺の名前言って。あと、俺だけのだから。それも言って。」
思い知ってほしい。
「……オレの、おっ、雄っぱいは、シ…オン、だけの、モンだ。…………これで良いだろ!退いてくれ!!」
「わかった。理由を教えてくれたら退く。」
ああ、なんて可愛いんだ。
それだけで解放されると思ってたなんて。
「さすがにコレは言えねえ。シオンに嫌われる。それはイヤだ。」
「大丈夫。絶対に嫌わない。だから言って、俺のメルヴィン。」
あんたは俺に惚れてしまったんだ。
もう俺だけのメルヴィンだ。
嫌いになんてならない。
可愛いメルヴィン、さあ、言って。
「このままだと……勃ちそうなんだ。…後が疼く前に、退いてくれ。」
そんなに怖がらないでくれ。
可愛くて、今すぐに抱き潰してしまいたくなって困る。
「わかった。教えてくれてありがとう、俺の可愛いメルヴィン。」
そのまま額にキスをして抱きしめてから退いてやった。
潤んだ瞳も舐めてしまいたい。
なんだかメルヴィンのおかげで、新しい性癖が発現してしまったけれど大丈夫だよな?
これから彼は俺に泣かされることになるだろう。
頑張って俺に愛されてくれ。
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