星渦のエンコーダー

山森むむむ

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罪なき日々の終着

虎の子 霞を歩く少年と松明

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───東雲柳が検査を受ける数日前。

 柊は上品なスーツの袖を整えながら、医師に問いかけた。
「先生、私の息子…柳の症状についてなのですが、電脳空間で体験した痛みが現実にまで影響を及ぼすというのは、科学的にどのように説明されるのでしょうか?」

 医師は重々しく頷きながら答える。
「通常、それはあり得ません。電脳空間での感覚はシミュレーションに過ぎず、現実の身体に大きな影響を与えることは設計上予定されていません。しかし、柳さんの場合は異例の事態と考えられ、生体識別チップを通じた第三者の介入が疑われるのです」

「第三者の介入とは、つまり何者かが意図的に柳の使用するシステムを操作し、苦痛を引き起こしているというわけですね」
 柊は冷静に分析している。無論、その点については東雲柊自身も熟知している。
 彼自身の代表取締役を務める企業は、ネオトラバースシステム開発を中心として全世界に両分を広げる先進企業だ。この結論は何度も、社内にも社外にも存在する相談相手に向かって確認されてきたことであるらしかった。
 その眼差しは息子のものによく似ている穏やかなものではあるが、思慮に沈む色も競技中の東雲柳に通ずるものがある。専門分野は違えどやはり親子なのだと、医師は言葉を受け止めながら考えた。

「その通りです。生体識別チップにアクセスできる権限を持つ者、あるいは高度なハッキング技術を持つ者が、柳さんの感覚を歪めるようなプログラムを施した可能性が高いです」
 医師は診断モニターを指差しながら、その説明を深めた。それに対して柊が再び話し始める。
「弊社の専門チームが、ネオトラバースに使用されるシステム及び未来ノ島学園サーバーなどのルートの検証を行いましたが、該当するような不正な介入は現在のところ確認できていません」
 医師は深く眉をひそめた。
「ええ……それは非常に重要な情報ですね。ですが、柳さんの症状が改善されないことを考えると、他に考えられる要因があるはずです」

 柊は診察室の静けさの中で、一息ついてから再び問いを投げかけてくる。愛息子の競技生命に関わる重要な話し合いである。柊は数回の深呼吸を試みていた。
「では、この異常を正すためにはどのような手段が考えられますか?」
「まずは、柳さんの生体識別チップの全面的な調査が必要です。さらに、彼が利用するネオトラバースシステムのセキュリティ検証を行い、不正アクセスの痕跡を追う必要があります。これには専門のセキュリティチームの協力が不可欠でしょう」
「そのための手配を行います。息子が再び安心して競技に臨めるように、私たちは何でもします」
 柊は、静かに言葉を続ける。
「柳が電脳空間で体験した症状が、これまでのどの医学的記録にも見られない点について、新たな研究を開始することも検討しています」
 医師は頷きながら、丁寧にメモを取った。
「さすがといいますか、とても賢明な判断です。私たち医療チームも柳さんの状態に最適な対処法を見つけ出せるよう、全力を尽くします」
「柳は現在心理的障壁によってコクーンに入ることができず、繭由来の不調であるかどうかも確かめられていません。この状態で彼が体験している問題が繭由来のものであるかどうかを、確認する方法はありますか?」
 医師は暫く沈黙し、慎重に言葉を選んだ。
「現在の技術では直接的な繭の体験を伴わなくても、柳さんの脳波や心理状態を詳細に分析することが可能です。特に彼が繭を使用する際に設定されたプロトコルを模倣することで、類似の状況を再現し、反応を観察することが考えられます」
 柊はこの提案に安堵の表情を浮かべ、医師に感謝を示してきた。
「それは大変心強いです。その方法で柳の状態を詳しく調べていただければと思います」
 医師は柊の要望を受け、今後の検査計画についての詳細を進めるために、データと備品を整理し始めた。柊は窓の外に目を向け、通り過ぎる人々の姿に一瞬だけ目を細めながら、息子の未来に光が射すことを願っているようだった。
 そして懸念点を質問してくる。
「ただ、この新しい検査方法によって柳が再び不調を起こす可能性についても懸念しています。前回のような痛みや心理的なストレスが彼に負担を与えてしまうことがあれば、それは避けなければならない」
 医師は柊の懸念を理解し、頷いた。
「その点については十分に注意を払います。東雲柳さんの安全を最優先に考え、状況に応じて適切な介入を行い、彼が不必要なストレスを感じないように管理いたします。また、どのような兆候が見られた場合には即座に検査を中断するプロトコルを設定しておきます」
 柊はその保証に深く頭を下げた。
「それを聞いて安心しました。柳のことを、どうかよろしくお願いします」

 医師も真剣な表情で頷き、眼の前にまとめられていた柳の医療記録文書を展開させた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 帰宅した柳が玄関を静かに開けると、そこにはまだ深い眠りについているモチがいた。

 彼の小さな体は毛布にくるまれ、時折いびきを立てている。柳はモチを見つめながら、その無防備な姿に笑みを浮かべた。そっとモチの頭を撫で、静かに寝室を離れてバスルームへ向かう。

 シャワーのコックをひねると冷たい朝の空気を一掃するように温かい湯が流れ出し、体を包み込んだ。水の音が部屋を満たし、柳はゆっくりとその中で息を整えていく。
 目を閉じ、水が肩から背中を流れ落ちる感触に集中した。それはまるで全ての疲れと苦しみが洗い流されていくようで、少しずつリラックスしていく。
 脱衣所に出てから鏡の前で立ち止まり、自分の顔をじっと見つめた。

 柳はネクタイをきちんと整えながら、デバイスの画面に目を向けた。クリスからのメッセージはいつもの朝のルーティンを思い出させ、同時に心に小さな安堵をもたらした。
『いつでもいいよ! 待ってるから!』
 その文字はただの日常的なやり取りであるにも関わらず、今の柳には特別な励ましと感じられた。

 袖を通し、軽く肩を竦めてフィットさせると柳は一息つき、音声入力で「うん、待ってて」と返信した。
 この短い交換が、どれだけの意味を持っているのか、柳には明確だった。クリスが常にそばで支えてくれるという、変わらない、確かな約束。
 自室を出る際もう一度デバイスの画面を確認し、クリスからのメッセージを心に刻む。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 朝の光が窓ガラスを通して部屋を柔らかく照らす中、クリスは自分の部屋で最後の身支度をしていた。ミラーに向かいながら一つ一つの動作を丁寧に行い、すべてが完璧であることを確認する。
「ん、よし!」
 準備が整うと同時に、いつものように柳が桐崎家のフロアに鳴らす電子音が聞こえた。

「おはよう、柳!」
 扉を開けると、そこにはいつもと変わらない柳の姿があった。
 彼はクリスに向かって穏やかに微笑みながら、「おはよう、クリス」と丁寧に挨拶を返す。柳の姿を見たサファイア、ヴィンセントも、柳が来るたびに温かく迎え入れていた。変わらぬ日常の朝。

 柳が毎日エレベーターに乗り込むたび、サファイアからは「柳くん、いつもありがとう」と感謝の言葉が送られる。エレベーターが一階に到着すると、柳とクリスは軽やかな足取りで建物を出て、学校へと向かう道を歩き始める。
「まだ秋にならないね」
「うーん、海からくる暖気がモロに影響してるよね」
 自然な会話が流れ、クリスは柳が検査結果をどう受け止めているのかを探りながら、柳が抱える不安や心配を和らげようと努力していた。

 高台に位置する学園への道のりを歩いていた二人は、横路から突如現れた流磨に出くわした。
「あれ? シノとクリスじゃん。はよ」
 流磨はぶっきらぼうに挨拶を投げる。柳とクリスは少し驚きつつ、急いで挨拶を返す。
「おはよ、流磨」
 柳は穏やかに声をかけ、クリスも明るく続けた。
「おはよう、流磨。珍しいね、この時間に」
 流磨は「たまたまだ」と説明になっていない一言を残し、肩にかかった通学カバンを軽く調整して柳の横に並び立つ。三人は学園エリアへと向かいながら、それぞれの朝の出来事や授業について語り合った。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 未来ノ島学園のネオトラバース部専用電脳体験室は、いつものように活気に満ちていた。

 部員たちが装備のチェックやプログラミングの調整を行う中、柳は各機器のメンテナンスを担当していた。ユエンとクリスもその場におり、時折交わされる会話が静かな部室に響いていた。
 繭の前に立ちメンテナンスを開始しようとした柳は、体の硬直に見舞われる。
 手足が思うように動かず、工具を持ち上げようとしても力が入らない。
 その様子を見かねたのか、ユエンがすぐさま工具箱を手に取り、「……俺がやるよ、シノ」と声をかけ、代わりに作業を始める。

 その時、柳の様子を心配して駆けつけたクリスが静かに忠告する。
「……無理はだめだよ」
「無理しようとはしてないよ……ただ、実際今どうなのかって、思っただけ」
 その言葉には繭に再び入ることへの躊躇があった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 クリスはユエンのメンテナンスを手伝い、小さな工具をしまいつつ、ARモニタリングデータを眼前に持っていく。
 ユエンは繭のメカニックパーツを丁寧に開き、内部の各部を確認しながら、専門的な工具を操っている。その間、クリスが問う。
「柳が変なこと、気づいてた?」
 ユエンは一息つきながら答える。
「シノっていうか、クリスが。シノは相変わらず、いつも通りに見えるけど……シノが立ち止まった瞬間、クリスがおかしな顔したから」
 クリスは少し眉をひそめて反応した。
「……そっか。柳は見ただけじゃなかなかわからないよね」
 ユエンは機械の部品を一つ確認しながら、さらに言葉を続ける。
「そうだな……シノは、今どうなの?」
 クリスの返答は重く、深刻な声音で返される。
「私もわからないけど……今はサポートをやりながら、関わっていこうって。すぐに復帰はやっぱり難しい」
「……白き死神が病気療養か」

 クリスはその言葉に静かに一言を返す。
「私も柳も、その呼び名は不本意なんだ……」
「……え? かっこいいし、シノの試合中の容赦のなさにぴったりだと思ったけど」
 クリスはユエンの見解に首を傾げながら反論した。
「柳には、全然似合わないって思わない?」
 ユエンは一瞬考え込んでから、納得したように頷く。
「……確かにな。普段のあいつをずっと見てれば……」
「……なのに、みんな試合中の柳を見て、相手の命を狩るみたいだとか……勝手なこと言って……」

 彼女の声は少し哀愁を帯びてくる。ユエンはクリスの苛立ちを感じ、軽く謝る。
「……悪い……」
 クリスはすぐに首を振り、微笑んでみせた。
「ううん。ユエンならもういいんだ。それに、メディアも柳本人を取材したら、手のひら返したみたいに本人の人格とは大違いのあだ名だって言うの。勝手でしょ?」
 ユエンはクリスのコメントに笑いを漏らす。
「……ははっ」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 テーブルの上に広げられた複数のデバイスを前に、柳は冷静ながらも内心では繭に入れない自分の立場に苛立ちを感じていた。
 しかしその感情は微塵も顔に出さず、精密な機械の部品とデータのチェックに集中している。全てをボエコン高のように手元はテキパキと動き、一つ一つの操作が正確無比に進んでいた。

 ふと、クリスがいるはずの繭の方向に目を向ける。
 しかし、そこには大柄なユエンが立ちはだかっており、クリスの姿はその巨大な背中にほとんど隠れてしまっている。ただ金髪の一部がユエンの背後からちらりと見えるだけであった。

 その小さな光景に心を少し安めると、柳は再び手元のデバイスに目を落とす。
 指は淀みなくひとつひとつの部品に触れながら、必要な調整を加えていた。周囲の雑音は耳には届かず、すべての集中力を技術の精緻化に傾けていた。
 それぞれのデバイスが最適な状態になるよう作業を続ける。目の前に現れた流磨は柳の状態を察してか、言葉少なに彼の仕事に参加することを申し出た。
「手伝うか?」

 柳は一瞬流磨の顔を見つめた後、小さく頷きながら言った。
「……じゃあ、そっちのタイプをまとめて始めてほしい。ありがとう」
「OK」
 流磨は特に何かを語ることなく、ただ静かにデバイスの整理を始めた。この静寂は二人にとって何年もの間共有してきた無言の了解と、お互いの存在を深く理解し尊重する時間だ。

 流磨が丁寧にデバイスを整理する横で、柳は微かに息を吸い込んで、気遣いに心からの感謝をしていた。言葉にはしないが、流磨の気持ちは丁寧な手つき、集中した眼差しに表れていた。
「そこの赤いニッパー取ってくれる?」
「ん」
 流磨と共に過ごす時間は柳にとって癒やしであり、心の支えである。この存在が孤独を和らげてくれる。
「ありがとう」

 外は小雨が降り、窓には水滴が小さな光を集めている。昼間みた天気予報は、ここから暫くの間、雨が続くことを知らせていた。
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