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第二章 鍛冶と鉱山の国トトリ
第十六話
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「侑様は左に移動して待ってて下さい。」
ミチルは飛び立った。
戦闘開始の狼煙にしては、綺麗過ぎて魅入ってしまいそうだ。
バトラとメイは、狼煙と同時に駆け出した。
門を出て左に走っていると、上空からシルバーウルフを咥えているミチルが飛んできた。
侑の前にシルバーウルフを落とすと、
「怪我しないで下さいね。」
ミチルはニヤッと笑ったように見えた。
侑は鷹丸を抜くと、突進してくるシルバーウルフの前脚を地面を這う様な水平斬りで峰打ちした。
態勢を崩したシルバーウルフが倒れない様に頭を上げた瞬間、侑は喉を狙い鷹丸を下から斬り上げた。
侑は鷹丸が骨に当たった時の衝撃に備えていたが、その衝撃はこなかった。
シルバーウルフは首から一刀両断され、その切り口はまるで氷が張っているかのように滑らかで血すら流れていない。
侑は鷹丸を鞘に仕舞いながら群れに向かって走り出す。
群れはバトラとメイに足止めされていた。
バトラは叢雨を片手に持ち、空いている片手にはクナイを持っていた。
襲いかかるシルバーウルフを叢雨で牽制し、前脚を狙いクナイを投げ動きを鈍くしていた。
メイは氷属性の魔法を地面に発動し、シルバーウルフの脚を凍らせ動けなくなった所を戦杖で頭を落とした。
ミチルはシルバーウルフの首に爪を刺し、瞬殺していた。
バトラは侑がフォローに入っているのを確認し、
「侑様、準備は良いですか?」
シルバーウルフの牽制をやめる。
侑は後方で、鷹丸を弓に変形させて待っていた。
逃げ出したシルバーウルフの頭を目掛け、風魔法を封印した石を放つ。
放たれた石は鎌鼬になり、シルバーウルフの首にヒットし頭を落とした。
「侑様、お見事。」
すぐ後ろから声が聞こえる思ったら、ミチルが小鳥になり肩に乗っていた。
「11分でしたね。」
バトラは周りの状況を確認しながら、時間を計っていた。
「それでは、門の中にシルバーウルフを集めますか。
4頭を門の中に集めたら、メイは臭いを流さない様に結界を張って下さい。
あと、侑様には終わりましたら相談がございます。」
バトラは叢雨を鞘に仕舞いながら、次の指示を出した。
「全て回収しましたね、頭が4つ身体も4つ。
大丈夫ですね、では結界を張って下さい。」
メイは防音防臭の結界を張った。
「それでは解体しますね。
シルバーウルフは食べられない事は無いのですが、敢えて食べなくても良いでしょう。
どうしても食べ物が無くなってしまった時の為に、食べれる事は覚えておいて下さい。
シルバーウルフの素材は牙と皮です。
今回はそれ以外は必要有りません。」
バトラはメイを助手にどんどん解体していく。
「侑様に相談の件ですが、庭に住むスライムと契約していただけませんか?
戦闘には不向きですが、芝生の手入れや今回みたいな防衛には向いていると思います。」
侑は自分の考えていた事を話す。
「実はスライムに関しては、俺も考えていたんだ。
ただ、芝生の手入れや防衛は抜きにして契約しようと思っていたんだけどね。
俺が初めて見た時は、ビクビクしていて弱いモンスターだったんだけど今は違う。
スライムなりに考えて、多分危険を顧みずに俺達の為に警戒して外敵が居ないか確認してくれてたんだと思う。
俺にしてみれば、もう仲間なんだよ。」
侑は自分の思いを優しい顔で語った。
「でしたら、スライムを呼びましょう。」
最初はあまり気乗りしていなかったミチルがスライムを呼ぶ。
侑の前に現れたスライムはちょっと震えてる。
「怖かったね、でもありがとう。
おかげで、怪我をすること無く対処出来たよ。
スライムのおかげだよ。」
侑はスライムに優しく話しかける。
スライムの震えが止まったところで、侑が話を切り出す。
「スライムにはこれからも一緒に居て欲しい。
だから、俺と契約して欲しい。」
スライムはちょっと考えている。
「侑さん、ありがとうございます。
契約は嬉しいです。
ただ、僕達は役に立てません。
なので、僕達は分離します。
今朝お話ししましたが、体積の半分以上を水分以外の物を摂取すると身体が変化します。
半分はブルー種のままで、もう半分は其処の狼の要らない部分を下さい。
摂取してレッド種に変化します。
ブルー種は探索にレッド種は攻撃にと、少しは役に立てると思います。」
スライムは考えていた事を分離しながら話した。
「仲間だと思ってるから、無理に役に立とうとしなくて良いんだよ?」
侑はスライムの提案に驚きながらも、優しく問いかけた。
「仲間だと思って頂けたから、役に立ちたいんです。」
スライムも負けてない。
「分かったよ、ブルー種とレッド種が共存出来るなら構わないよ。」
侑が折れた。
「大丈夫です、共食いとかは無いです。
ただ、集合体になった時に変異種が生まれるかも知れないです。」
スライムは隠し事をしなかった。
「変異種?それが生まれた時は君達の脅威にならない?」
侑はスライムの心配をした。
「大丈夫です、僕等は共食いしないモンスターですから。
共食いしないから、集合体になれるんです」
スライムは侑の心配を払拭した。
「大丈夫なら、問題ないよ。
契約しよう。」
侑はスライムとの契約を決めた。
ミチルは飛び立った。
戦闘開始の狼煙にしては、綺麗過ぎて魅入ってしまいそうだ。
バトラとメイは、狼煙と同時に駆け出した。
門を出て左に走っていると、上空からシルバーウルフを咥えているミチルが飛んできた。
侑の前にシルバーウルフを落とすと、
「怪我しないで下さいね。」
ミチルはニヤッと笑ったように見えた。
侑は鷹丸を抜くと、突進してくるシルバーウルフの前脚を地面を這う様な水平斬りで峰打ちした。
態勢を崩したシルバーウルフが倒れない様に頭を上げた瞬間、侑は喉を狙い鷹丸を下から斬り上げた。
侑は鷹丸が骨に当たった時の衝撃に備えていたが、その衝撃はこなかった。
シルバーウルフは首から一刀両断され、その切り口はまるで氷が張っているかのように滑らかで血すら流れていない。
侑は鷹丸を鞘に仕舞いながら群れに向かって走り出す。
群れはバトラとメイに足止めされていた。
バトラは叢雨を片手に持ち、空いている片手にはクナイを持っていた。
襲いかかるシルバーウルフを叢雨で牽制し、前脚を狙いクナイを投げ動きを鈍くしていた。
メイは氷属性の魔法を地面に発動し、シルバーウルフの脚を凍らせ動けなくなった所を戦杖で頭を落とした。
ミチルはシルバーウルフの首に爪を刺し、瞬殺していた。
バトラは侑がフォローに入っているのを確認し、
「侑様、準備は良いですか?」
シルバーウルフの牽制をやめる。
侑は後方で、鷹丸を弓に変形させて待っていた。
逃げ出したシルバーウルフの頭を目掛け、風魔法を封印した石を放つ。
放たれた石は鎌鼬になり、シルバーウルフの首にヒットし頭を落とした。
「侑様、お見事。」
すぐ後ろから声が聞こえる思ったら、ミチルが小鳥になり肩に乗っていた。
「11分でしたね。」
バトラは周りの状況を確認しながら、時間を計っていた。
「それでは、門の中にシルバーウルフを集めますか。
4頭を門の中に集めたら、メイは臭いを流さない様に結界を張って下さい。
あと、侑様には終わりましたら相談がございます。」
バトラは叢雨を鞘に仕舞いながら、次の指示を出した。
「全て回収しましたね、頭が4つ身体も4つ。
大丈夫ですね、では結界を張って下さい。」
メイは防音防臭の結界を張った。
「それでは解体しますね。
シルバーウルフは食べられない事は無いのですが、敢えて食べなくても良いでしょう。
どうしても食べ物が無くなってしまった時の為に、食べれる事は覚えておいて下さい。
シルバーウルフの素材は牙と皮です。
今回はそれ以外は必要有りません。」
バトラはメイを助手にどんどん解体していく。
「侑様に相談の件ですが、庭に住むスライムと契約していただけませんか?
戦闘には不向きですが、芝生の手入れや今回みたいな防衛には向いていると思います。」
侑は自分の考えていた事を話す。
「実はスライムに関しては、俺も考えていたんだ。
ただ、芝生の手入れや防衛は抜きにして契約しようと思っていたんだけどね。
俺が初めて見た時は、ビクビクしていて弱いモンスターだったんだけど今は違う。
スライムなりに考えて、多分危険を顧みずに俺達の為に警戒して外敵が居ないか確認してくれてたんだと思う。
俺にしてみれば、もう仲間なんだよ。」
侑は自分の思いを優しい顔で語った。
「でしたら、スライムを呼びましょう。」
最初はあまり気乗りしていなかったミチルがスライムを呼ぶ。
侑の前に現れたスライムはちょっと震えてる。
「怖かったね、でもありがとう。
おかげで、怪我をすること無く対処出来たよ。
スライムのおかげだよ。」
侑はスライムに優しく話しかける。
スライムの震えが止まったところで、侑が話を切り出す。
「スライムにはこれからも一緒に居て欲しい。
だから、俺と契約して欲しい。」
スライムはちょっと考えている。
「侑さん、ありがとうございます。
契約は嬉しいです。
ただ、僕達は役に立てません。
なので、僕達は分離します。
今朝お話ししましたが、体積の半分以上を水分以外の物を摂取すると身体が変化します。
半分はブルー種のままで、もう半分は其処の狼の要らない部分を下さい。
摂取してレッド種に変化します。
ブルー種は探索にレッド種は攻撃にと、少しは役に立てると思います。」
スライムは考えていた事を分離しながら話した。
「仲間だと思ってるから、無理に役に立とうとしなくて良いんだよ?」
侑はスライムの提案に驚きながらも、優しく問いかけた。
「仲間だと思って頂けたから、役に立ちたいんです。」
スライムも負けてない。
「分かったよ、ブルー種とレッド種が共存出来るなら構わないよ。」
侑が折れた。
「大丈夫です、共食いとかは無いです。
ただ、集合体になった時に変異種が生まれるかも知れないです。」
スライムは隠し事をしなかった。
「変異種?それが生まれた時は君達の脅威にならない?」
侑はスライムの心配をした。
「大丈夫です、僕等は共食いしないモンスターですから。
共食いしないから、集合体になれるんです」
スライムは侑の心配を払拭した。
「大丈夫なら、問題ないよ。
契約しよう。」
侑はスライムとの契約を決めた。
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