お願いだから､独りでいさせて

واحد

うるさい転入生

ファンタジーとは書いてないけれど､ファンタジー要素ありの物語です！主人公とか､氷雪とかの極少数の人だけの話ですけど……｡
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はぁ､アレをわざわざ迎えに行かないといけないとか､本当にどういう罰ゲームなんだ?アレは､一切常識を知らないから､絶対に僕らが苦労する｡

…………僕を待たせてんのに､一向に来る気配がねぇんだけど｡ｯﾁ｡

ープルルルル､プルルルルー

「おい､まだ来ねぇんだけど?アレは何を考えてんの」
『……､もう少し取り繕うよ｡人がいれば､バレるぞ?』
「ﾊｯ､生憎と決定的な証拠がねぇと無理だろうよ」
『はぁ……お前には言うだけ無駄なのを忘れていた｡20分後だってさ』
「あいわかった｡」

ーピッー

4月と言っても､とっても暑いんだけど?アレは死にたいのかな､死にたいからこんなことしてるんだよね?じゃなきゃ､僕の心証を悪くする必要なんてないだろうし｡僕が誰かということは､アレには調べようがないから知らないだろうし……｡ｱｧ､本当に腹が立つ｡


ー25分後ー


「えっとぉ､遅れてすみません‼︎河埜かわの翠すいですぅ」
「今､現時点で35分遅れです……こちら側が早めに時間を指定していたおかげでまだ､始業時間には間に合いますが､そうでなくては初日から遅刻扱いとなるところでした｡今後､このようなことがないようにお願いします」

きゅるるんとした瞳を向けられても､僕が感じるのはこいつうざい､なのでしっかりと注意する｡僕と晴翔にとっては遠縁だけど､理事長……深諮みとい誡かいにとっては､血族でないのもいいところだから容赦ないだろうな‼︎僕も､嫌いだから容赦ないけど?

「え､でも､道が分かりづらくて……って､あ､そう言えばぁ､名前はなんて言うんですか?」
「道は､まっすぐですので､嘘を吐かないで下さい｡また､嘘を吐き続けるようでしたら､それなりの経済的制裁があるということを認知しといて下さいね?名前については､貴方が知る必要も私が言う必要もありません｡それに､勝手に知ることになると思いますよ?」

軽くショックを受けているみたい｡まぁ､名前を言わない奴がいるとはおもわねぇだろうな……｡僕・も俺・も､自分から名前を名乗るようなことは面接とかぐらいしかしない｡至極面倒であると言うことと､そいつらのことがどうでもいいから｡

というか､道が分かりづらいわけねぇだろ｡本当に､嘘吐きだなぁ……｡今回は､どういう嘘を言うつもりなんだろう?叔母は､そういうこともちゃんと考慮して放り込んでくるから､振り回されても文句を言えない｡アレを入れることが､僕にとって､最善と成り得ると判断してのことなんだろうし｡

叔母は､確かに翠を溺愛しているけれど､僕の方が具合がひどい｡濱夏にあのままいたら､使用人にされていただろう｡咲宮にさっさと移したのは､他ならぬ叔母のしたことなのだから｡

「だってぇ……､ここで友達ができるか心配で｡だから､友達第一号になってくれたら嬉しいんだけどぉ?」
「貴方の､態度的に無理ですね｡それと､私は友達という友達はほぼいません｡その友達も幼馴染や､中等部からの子しかいませんので､急に来た転入生を特別扱いすることはございません」
「そんな作り笑いを浮かべてぇ､狭い殻に籠っていたら､ダメだよ……?だって､君はもっと輝けるもん‼︎僕が手伝うからさぁ､友達になろうよ?」

…………は?
意味が分かんねぇ｡高確率でテメェのせいだよ……｡テメェが俺・のことに関する嘘を広めて孤立さしたんじゃねぇか｡俺から全てを奪ったんじゃねぇか⁉︎

「警告をしておきますが､私の問題にこれ以上踏み入れないで下さい｡はっきりと言って､不快です｡狭い殻だから､貝殻は灰となり得るんです｡消える者が選ばれるんです｡また､風景をいつか見ようとさせるんです」
「それが､原因なんだって言ってるんじゃんか‼︎」
「理事長室に行きます……暴れた場合､気絶させて運びますので｡毒アシッド胡蝶・バタフライと夜騎士Night・knightを偽るのは､やめて下さいよ……｡後始末が面倒になりますので､ね?」

あぁ､もうこいつ､無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理｡

さっさと､始末したい｡作り笑いだなんて､他の奴らも気付いている､そんぐらい｡気付かれたかどうかなんて､僕の生活に特には影響しない｡気付かれることによって､僕の周囲に何らかの影響があるのなら考えるけれど､特にはないのだからほっといていいだろう｡

「……ﾅﾝﾃﾞﾔﾛｳﾄｵﾓｯﾀｺﾄ､ｱﾃﾗﾚﾙﾝﾀﾞﾖ｡ｱｲﾂ､ｳｴｶﾗﾒｾﾝﾃﾞｳｻﾞｲ」
「はぁ､うざくて結構です｡立場って分かります?貴方のところは､いつでも潰せるんですよ……｡それと､毒アシッド胡蝶・バタフライと夜騎士Night・knightを偽って､精神的か社会的か経済的に死ぬ人が多いんです｡貴方は､根本的に違うので偽るのは無理ですよ……､今は､ashelterの現トップがいますし｡初期メンバーがほとんど揃っているのでね｡……懐かしい(ボソッ)」

小声でも聞こえるんだけど｡本当にもう､ろくなことをしようとしていないなぁ……｡あの初期メンバーの元幹部4人組はどっか入ったのかな?ん～､でもあいつら､親衛隊内で稀少組って言われてたし､無所属なんだろう｡

「えぇ～?身長とか同じぐらいでしょ⁉︎それに､僕だって強いもん」
「喋り方から違います｡身長差は､どちらでも30cm以上ありますよ?後､夜騎士Night・knightは私なので｡生徒会長にバレましたので､隠さないことにしましたが」
「え､本人いたパターン⁉︎あの､めっちゃ殺気ヤバい人が､超絶クールイケメンなのぉ?」
「……生徒会長や風紀委員長､教師らにも言われますけど､私は普通だと思うのですが?」
「…………｡自己肯定感ひっくぅ……｡(この子､大丈夫か?っていうか､夜騎士Night・knightってことは､嘘暴きか)」

う～ん､どうにもみんなの感性が分かんない｡おかしなとこばっかの翠にも正常なとこあったんだな｡ムゥ､どうにもなんないし……まぁいっか｡

「だからこそ､何かあったら徹底的に潰すから」
「ヒェ､ひゃぃ……｡分かりまし､ちゃ」

あ､怖がられた｡うん､なんでだろ?ashelterの初期メンバーは全員耐えれたんだけどな……((黎蘭自身は忘れているが､ashelterの初期メンバーは､小学生ながらに大人相手に武勲を挙げていた奴らや､相当強いところの中学生不良グループのトップ付近や､トップ層中のトップ付近の暴走族の幹部以上である｡最初期メンバーは､幼馴染連中や中学生の族潰しの人達である｡
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嘉溟
深淵アビス・ロー回画リングアーツ
意味を深く追求してはいけない｡

氷雪
氷結フローズン怪談・ホーリア
笑顔で空気が凍るから｡実際に凍るわけではないが､凍傷になる人が続出している｡

壱乃
戦闘狂宴コンバットマニア・バンクェット
彼の後ろには､血の道ができるから｡どこにいるのかが1番分かりやすい｡

暁月
心霊ゴースト・蒐集コレクション
トラウマの元になるような情報が多いから｡幽霊でも使ってんでは?と言われている｡


4人組の通称は百鬼夜行の侵入者カオス☆インベイダー…………｡名付けたのは､壱乃である｡名前が決まった時､嘉溟がキレかけた｡そして､最初期メンバーである……｡全員で2回ほど留年している(わざと……親に許可を貰い済)｡