お願いだから、独りでいさせて

獅蘭

文字の大きさ
上 下
1 / 37
Zero

バレてはいけないから

しおりを挟む
 えと、こんにちは。神無 誌玲衣です。会長は俺様ではなく結構合理主義……あと肝心なところでヘタレです。これからよろしくお願いします‼︎
______________________
「咲宮、転入生を迎えに行け。色々総合的に貴様が1番まともな人間だ」
「えっと、それは暗に自分で認めているってことですか?」
「いや、黎ちゃん何をなのさ?」
「あぁ……俺は、アシッド胡蝶・バタフライに執着するあまり貴様がアシッド胡蝶・バタフライに見えているというぐらいには手遅れだからな!」

 え………。嘘でしょ⁉︎僕の演技は完璧なはずだよね??なのに、なんでアシッド胡蝶・バタフライと結びつけられるのかな?

 蝶のバタフライ・狂犬マッドドッグが本当にやばいということは知っているけれども。でも本当に、鷹多は意味が通じるから嬉しいな……。

 バレたらどうなることか全くもってわからないな。本当にバレないようにしないと。蝶のバタフライ・狂犬マッドドッグ改め、地雷のランドマイン・悪夢ナイトメアには僕なんかが隣にいたらダメだし。

 生徒会役員であることを認めないって大々的に宣言したくせに構い倒してくる。なんなの、この勘が鋭すぎる僕の大事な人は‼︎

 僕が冷や汗をかきながらいつも対応している事を知らなさそうで、拗ねたくなる。元はと言えば、僕のせいなんだけど……。

 此処に、深諮みとい学園にみんながいるって知らなかったから。知ってたら、多分逃げなかったのに。…………地雷のランドマイン・悪夢ナイトメアもとい濱夏 鷹多に言えなくて、引き摺っている僕の恋心なんて、封印しないと。

「黎ちゃん?何深刻そうな顔してんのぉ?あれ、でも黎ちゃんぐらい神々しいと転入生が気後れしなぁい?かいちょーも一緒に行けば?」
「……梓。これ以上俺をおかしくさせる気か?時折、咲宮の見せる胡蝶毒胡蝶の仕草や癖が目について離れなくなってしまって、気ぃが狂いそうになる。」
「はぁ……反応に困るので、ちょっとそういう言葉は言わないでください。それで転入生は、いつ来るのですか?」

 嬉しいことを言ってくれるな~♪こんな形じゃなかったら、鷹多を押し倒したい。今すぐ、鳴かせたい。鷹多は可愛いからなぁ……、本来の容姿は。

「明日だ。学園長に土下座された……母がすまないと」
「あぁ、アレのせいですか。こんな中途半端な、4月終わりの意味が分からないと思ったら」
「黎ちゃんの転入時期も十分意味わかんなかったからぁ。それに、かいちょーの気分が絶賛マリアナ海溝並みに悪かったしぃ?もうちょっと時期考えて欲しかったかなぁ~」

 そう言われても、僕の転入はアレ……学園長の母に振り回された結果なんですが?あの時程、僕が深諮みとい家の直系であることを恨んだことはないね‼︎今の学園長は、後継者ではなく僕の従兄弟だからね。

 歳の差が凄いけど………直系というより、父様が当主なのに"咲宮"という名字だけれど。つまりは、叔母が僕が一般校に通っていることに疑問を持って此処に通わせることにしたんだよねぇ。

 このことは殆どの者が知らないけれど。鷹多は、なぜか聞いたことはあるっぽい。

「転入に関しては、私の一存ではないので。ただ、どこの馬の骨かもわからない者をashelterに誘う馬鹿がいるとは驚きました。初期のメンバーが離れる要因の一つにはなっていると思うのですが?」
「…………なぜ、初期メンバーについて知っている?確かに、初期メンバーの内で残っているのは、俺と海莉、海莉の親衛隊隊長の桐島 彩綾しかいない。だが、それ以降は大半が残っている」

 あ、やば。自分で内部情報を知っているってバラしちゃった。だってこの話、僕が封印していたもん……ashelterなんて名前をつけていなかった時の、只々趣味の合う人達でたむろっていた時のメンバー。それが、初期メン。梓も知らないであろう事象。

「なぁ、やっぱり……。いゃ、なんでもない」
「黎ちゃんがなんか隠しているのは知っているけどぅ、かいちょーになんか関係してるのぉ?アシッド胡蝶・バタフライってそもそも何者なの」
「俺の恋人……今は、もうどう思われてんのかわかんねぇけど。俺自体も最近はどうでもよく思えてきてんだよ……咲宮さえいれば」

 …………、本能的に察知されてた。ぅぐ、バラせるような機会なんてないし‼︎でも早く、鷹多の肌とかは堪能したいし‼︎

 あぁ、でも……………裏切られてしまいそうになるなら、





























ーーーーーーーーーーーー独りがイイ



























_________________________
転入生と叔母という情報だけで、誰が転入するか把握した、してしまった黎蘭は頭が痛くなる思いです。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

囚われた元王は逃げ出せない

スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた そうあの日までは 忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに なんで俺にこんな事を 「国王でないならもう俺のものだ」 「僕をあなたの側にずっといさせて」 「君のいない人生は生きられない」 「私の国の王妃にならないか」 いやいや、みんな何いってんの?

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

傷だらけの僕は空をみる

猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。 生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。 諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。 身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。 ハッピーエンドです。 若干の胸くそが出てきます。 ちょっと痛い表現出てくるかもです。

表情筋が死んでいる

白鳩 唯斗
BL
無表情な主人公

神無き世

獅蘭
BL
 学校の文芸部で書いたやつです。凄いぶっ飛んだ文章。いつも以上に文章が支離滅裂です。 ……時間がなくて、30分で仕上げたせいでしょうけど。

嫌われものの僕について…

相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。 だか、ある日事態は急変する 主人公が暗いです

処理中です...