95 / 101
第四章
第二十二話 バークレイ(兄)泣く。
しおりを挟む
レイノルドたちは学園の休み時間に同じクラスの高位貴族様方のお戯れを眺めていた。
お戯れなのはマグヌスとユリアンとリゼルだ。
ただの雑談なのだろうが、この三人にはなぜか割り込めない、見えない壁を感じるクラスメイトたちだ。嫌われているわけでも避けられているわけでもない。ただひたすらにきらめきすぎて割り込めないのだ。割り込んだらなんだか自分が消滅しそうだし、眺めている方が御利益ある気がするからだ。
何を話しているのか、急にマグヌスが珍しく恥ずかしそうな顔で髪をかく。感情が態度に出るなどかなりレアなマグヌスの状況に、遠巻きで会話の聞こえないクラスメイトたちは興味津々で見ている。それだけではない。普段クールなユリアンも身内以外には興味なさそうなリゼルも苦笑いして照れ隠しをしたり顔を覆ったりしている。なんの話をしているんだ。
気になるクラスメイトたちにレイノルドが小突かれる。「行ってこい、レイノルド。偵察だ」「え?なんで私が?」「今、あの集団と共通の話題があるのは君だけだろ?」確かに弟のハロルドがヴァジュラの遊び相手に選出されてはいる。が、暴れん坊という点だけで選ばれたハロルドと優秀さで選ばれたリオンやルゼルとは兄としての立場が違うんだよな、と思いながらも前に出されたレイノルド。気づいたのはユリアンだ。
「何?バークレイ。殿下に何か?」
レイノルドは知らず知らずマグヌスを見ていたらしい。不敬かな?
「なんだ、レイノルド?」
マグヌスが振り向く。切長の目が美形さを増してるよなと思いながら何か言わなくちゃと焦る。
「あっ、あの、最近弟のハロルドが王城で走り回っているみたいで…その…大丈夫かなって…」
これは本当に聞きたいことだった。とにかくハロルドは言うことを聞かない。気になるものが見えると走り出す。高い場所に登る。思いが通らないと暴れて叫ぶ。はじめは元気な子と思っていたが、二歳を過ぎたあたりから何だか違うと思い始めていた。家のものが壊されない日はない。なだめてもすかしても変わらない。言葉も話すのに会話にならない。言いたいことを一方的に言うだけだ。
困り果てた父、バークレイ侯爵はハロルドを外国の著名な医師に診てもらうことにした。その医師はハロルドに診断名をつけた。対人課題を含む多動症だと。つまり動きが激しくて人とのやりとりにも難しさがある子なんだって。診断はつけられるけど治療は環境調整とか、行動療法?とか、とにかく手術とかでは治らないらしい。父侯爵はハロルドをしばらく病院施設に入れようと言い出した。それに反対したのがエリィと母上。意外だったな。母上はハロルドに手を焼いていたし、大事な陶器の器を日課のように割られて怒ってばかりいたから。
それで話がまとまらないところに宮内省から連絡がきた。「ハロルドを一度ヴァジュラ殿下と会わせたい」と。
まさかと思ったよ。ハロルドだよ?王城で何かしたらお家取潰しだよ?もちろん父侯爵はハロルドの状況を説明して断ったけど最後はコーク宰相直筆の書面が来た。行かないわけにいかない。覚悟を決めてハロルドを送り出したら、意外にもヴァジュラ殿下がハロルドを気に入ってくださって正式な遊び相手になったんだ。この国すごくない?懐が深いよな。それだけにハロルドが気になる。絶対やらかしてるはずだ。だから偵察云々関係なく聞いてしまった。
「ああ、弟のハロルドはとても元気なようだな。ヴァジュラが誰かの後を追う姿など想像もつかなかったと侍従たちが話題にしているよ。ヴァジュラもハロルドは不思議なものを見つけるのがうまいと感心している」
「え?」
レイノルドは驚いた。屋敷であれほど困り果てていたハロルドが、王城で受け入れられている?
「確かにハロルドの動きは激しいようだが、父王もヴァジュラもたいがいだからな。こちらとしての対策は父王で慣れているようだよ。それよりヴァジュラの体力についてこられることが助かる。あのままではリオンたちがいつか大怪我しそうで心配だったんだ」
「はぁ…ハロルドなら多少の怪我は慣れていますし」
レイノルドが恐縮しながら答えると、意外そうな顔をしたマグヌスが言った。
「勘違いするなよレイノルド。ハロルドなら怪我をして良いと言う話ではないんだよ。ハロルドのおかげでみんなが怪我をしないで済みそうだという話だ」
「え?ハロルドで本当に良いんですか?」
「ああ、こちらがハロルドが良いんだ。ヴァジュラの激しさをものともしないで同等に走り回っていられるなんて、私にも無理だ」
そう言ってマグヌスは笑う。だがレイノルドの心配はそれだけでは拭えない。
「ですが、その…ハロルドは話はしますが、会話となると難しいので、ヴァジュラ殿下のお話し相手にはなれていないのではないかと…」
「会話するだけならリオンたちがいるから。ヴァジュラが言うにはハロルドは物知りなんだそうだな。葉の裏側をめくって虫をみつけるとその虫の名前を教えてくれるそうだ」
レイノルドは知っている。それはヴァジュラに教えているわけではなくて、見つけたからその虫の名前を口にしただけだ。ハロルドは子ども向けの、物の絵と名前だけが書かれた図鑑シリーズが大好きだ。物の名称だけなら沢山知っている。ハロルドは知っているから声に出して言っているだけだ。
「その話、私もルゼルから聞いているよ。ルゼルは葉の裏側の世界は知らなかったからハロルドはすごいって」
「そんな…葉の裏側の世界って…ルゼル君の方が表現素敵…」
レイノルドが驚いたように言うと続けてユリアンが言う。
「ハロルドはヴァジュラ殿下と同じくらいカエルを見つけるのがうまいって。しかもカエルの種類もよく知ってるって。ルゼルがビックリするくらいだって言ってリオンもビックリしてた」
「ヴァジュラが言っていたが、ハロルドがそうやって色々見つけて名前を言うと、リオンかルゼルがそれについて解説するらしい。図鑑で仕入れた知識だろうな。それをヴァジュラとアロンがなるほどなって聴いているとハロルドが次の新しい物を見つけて、みんなで見に行くらしい。それが楽しいと。
ハロルドは仲良くやっているよ」
「なんだよ、バークレイ、泣いてるの?」
「いや、泣いてなんか。あれ?泣いてる?」
「すまん、そんなにハロルドが心配ならもっと早くに様子を言えば良かったな」
「違うんです。ハロルドが、役に立つ場があるんだって思ったらなんか、涙出たみたいで…ありがとうございます。なんでこんなに嬉しいんだろ。ハロルドを遊び相手にしてくださってありがとうございます。私、もう一生マグヌス殿下についていきます!」
「いや、決めたのはヴァジュラだから。それとレイノルド、声が大きい」
「じゃあ。じゃあ。ヴァジュラ殿下に忠誠を誓います!」
「レイノルド、大袈裟だ」
ハロルドが普通と少し違うことはマグヌスはもちろん、ユリアンもリゼルもそれとなく聞かされてはいた。三人とも弟をもつ兄としてレイノルドの気持ちはよくわかる。弟たちに良い刺激を与えてくれていることも有難い。確かにハロルドは少し変わっているようだが、弟たちはハロルドが好きだ。今はそれで良いと三人は思っていた。
「レイノルド、休み時間が終わる。泣き止め。事情を知らない者が見たら私が威圧していると思われるじゃないか」
そう言うマグヌスに、
「あ、すみま…ぐすっ…せん」
と言うレイノルド。それを見てユリアンが
「あは、殿下が謝らせたみたいに見えるから、逆効果だよバークレイ。一生ついていくなら、ここは殿下のために笑わなきゃ」
と言ってレイノルドの肩をポンと叩いている。
その様子を見ながら、リゼルは「アロンが言う女の子は女性全般のことかもしれないし、屋敷では手に余っていたと言うハロルドも環境の整った王城では適応してる…ヴァジュラのハロルドの見方もハロルドの評価に影響あった。物事って少し何かを変えると全く違う意味を持つんだな…ルゼルってこういう感じで世界を見ているのかも」と思った。
さらに一連の様子を見ていたクラスメイトたちは、なんだかわからないけどレイノルドが王家に忠誠を誓ったという場面の目撃者となった。
お戯れなのはマグヌスとユリアンとリゼルだ。
ただの雑談なのだろうが、この三人にはなぜか割り込めない、見えない壁を感じるクラスメイトたちだ。嫌われているわけでも避けられているわけでもない。ただひたすらにきらめきすぎて割り込めないのだ。割り込んだらなんだか自分が消滅しそうだし、眺めている方が御利益ある気がするからだ。
何を話しているのか、急にマグヌスが珍しく恥ずかしそうな顔で髪をかく。感情が態度に出るなどかなりレアなマグヌスの状況に、遠巻きで会話の聞こえないクラスメイトたちは興味津々で見ている。それだけではない。普段クールなユリアンも身内以外には興味なさそうなリゼルも苦笑いして照れ隠しをしたり顔を覆ったりしている。なんの話をしているんだ。
気になるクラスメイトたちにレイノルドが小突かれる。「行ってこい、レイノルド。偵察だ」「え?なんで私が?」「今、あの集団と共通の話題があるのは君だけだろ?」確かに弟のハロルドがヴァジュラの遊び相手に選出されてはいる。が、暴れん坊という点だけで選ばれたハロルドと優秀さで選ばれたリオンやルゼルとは兄としての立場が違うんだよな、と思いながらも前に出されたレイノルド。気づいたのはユリアンだ。
「何?バークレイ。殿下に何か?」
レイノルドは知らず知らずマグヌスを見ていたらしい。不敬かな?
「なんだ、レイノルド?」
マグヌスが振り向く。切長の目が美形さを増してるよなと思いながら何か言わなくちゃと焦る。
「あっ、あの、最近弟のハロルドが王城で走り回っているみたいで…その…大丈夫かなって…」
これは本当に聞きたいことだった。とにかくハロルドは言うことを聞かない。気になるものが見えると走り出す。高い場所に登る。思いが通らないと暴れて叫ぶ。はじめは元気な子と思っていたが、二歳を過ぎたあたりから何だか違うと思い始めていた。家のものが壊されない日はない。なだめてもすかしても変わらない。言葉も話すのに会話にならない。言いたいことを一方的に言うだけだ。
困り果てた父、バークレイ侯爵はハロルドを外国の著名な医師に診てもらうことにした。その医師はハロルドに診断名をつけた。対人課題を含む多動症だと。つまり動きが激しくて人とのやりとりにも難しさがある子なんだって。診断はつけられるけど治療は環境調整とか、行動療法?とか、とにかく手術とかでは治らないらしい。父侯爵はハロルドをしばらく病院施設に入れようと言い出した。それに反対したのがエリィと母上。意外だったな。母上はハロルドに手を焼いていたし、大事な陶器の器を日課のように割られて怒ってばかりいたから。
それで話がまとまらないところに宮内省から連絡がきた。「ハロルドを一度ヴァジュラ殿下と会わせたい」と。
まさかと思ったよ。ハロルドだよ?王城で何かしたらお家取潰しだよ?もちろん父侯爵はハロルドの状況を説明して断ったけど最後はコーク宰相直筆の書面が来た。行かないわけにいかない。覚悟を決めてハロルドを送り出したら、意外にもヴァジュラ殿下がハロルドを気に入ってくださって正式な遊び相手になったんだ。この国すごくない?懐が深いよな。それだけにハロルドが気になる。絶対やらかしてるはずだ。だから偵察云々関係なく聞いてしまった。
「ああ、弟のハロルドはとても元気なようだな。ヴァジュラが誰かの後を追う姿など想像もつかなかったと侍従たちが話題にしているよ。ヴァジュラもハロルドは不思議なものを見つけるのがうまいと感心している」
「え?」
レイノルドは驚いた。屋敷であれほど困り果てていたハロルドが、王城で受け入れられている?
「確かにハロルドの動きは激しいようだが、父王もヴァジュラもたいがいだからな。こちらとしての対策は父王で慣れているようだよ。それよりヴァジュラの体力についてこられることが助かる。あのままではリオンたちがいつか大怪我しそうで心配だったんだ」
「はぁ…ハロルドなら多少の怪我は慣れていますし」
レイノルドが恐縮しながら答えると、意外そうな顔をしたマグヌスが言った。
「勘違いするなよレイノルド。ハロルドなら怪我をして良いと言う話ではないんだよ。ハロルドのおかげでみんなが怪我をしないで済みそうだという話だ」
「え?ハロルドで本当に良いんですか?」
「ああ、こちらがハロルドが良いんだ。ヴァジュラの激しさをものともしないで同等に走り回っていられるなんて、私にも無理だ」
そう言ってマグヌスは笑う。だがレイノルドの心配はそれだけでは拭えない。
「ですが、その…ハロルドは話はしますが、会話となると難しいので、ヴァジュラ殿下のお話し相手にはなれていないのではないかと…」
「会話するだけならリオンたちがいるから。ヴァジュラが言うにはハロルドは物知りなんだそうだな。葉の裏側をめくって虫をみつけるとその虫の名前を教えてくれるそうだ」
レイノルドは知っている。それはヴァジュラに教えているわけではなくて、見つけたからその虫の名前を口にしただけだ。ハロルドは子ども向けの、物の絵と名前だけが書かれた図鑑シリーズが大好きだ。物の名称だけなら沢山知っている。ハロルドは知っているから声に出して言っているだけだ。
「その話、私もルゼルから聞いているよ。ルゼルは葉の裏側の世界は知らなかったからハロルドはすごいって」
「そんな…葉の裏側の世界って…ルゼル君の方が表現素敵…」
レイノルドが驚いたように言うと続けてユリアンが言う。
「ハロルドはヴァジュラ殿下と同じくらいカエルを見つけるのがうまいって。しかもカエルの種類もよく知ってるって。ルゼルがビックリするくらいだって言ってリオンもビックリしてた」
「ヴァジュラが言っていたが、ハロルドがそうやって色々見つけて名前を言うと、リオンかルゼルがそれについて解説するらしい。図鑑で仕入れた知識だろうな。それをヴァジュラとアロンがなるほどなって聴いているとハロルドが次の新しい物を見つけて、みんなで見に行くらしい。それが楽しいと。
ハロルドは仲良くやっているよ」
「なんだよ、バークレイ、泣いてるの?」
「いや、泣いてなんか。あれ?泣いてる?」
「すまん、そんなにハロルドが心配ならもっと早くに様子を言えば良かったな」
「違うんです。ハロルドが、役に立つ場があるんだって思ったらなんか、涙出たみたいで…ありがとうございます。なんでこんなに嬉しいんだろ。ハロルドを遊び相手にしてくださってありがとうございます。私、もう一生マグヌス殿下についていきます!」
「いや、決めたのはヴァジュラだから。それとレイノルド、声が大きい」
「じゃあ。じゃあ。ヴァジュラ殿下に忠誠を誓います!」
「レイノルド、大袈裟だ」
ハロルドが普通と少し違うことはマグヌスはもちろん、ユリアンもリゼルもそれとなく聞かされてはいた。三人とも弟をもつ兄としてレイノルドの気持ちはよくわかる。弟たちに良い刺激を与えてくれていることも有難い。確かにハロルドは少し変わっているようだが、弟たちはハロルドが好きだ。今はそれで良いと三人は思っていた。
「レイノルド、休み時間が終わる。泣き止め。事情を知らない者が見たら私が威圧していると思われるじゃないか」
そう言うマグヌスに、
「あ、すみま…ぐすっ…せん」
と言うレイノルド。それを見てユリアンが
「あは、殿下が謝らせたみたいに見えるから、逆効果だよバークレイ。一生ついていくなら、ここは殿下のために笑わなきゃ」
と言ってレイノルドの肩をポンと叩いている。
その様子を見ながら、リゼルは「アロンが言う女の子は女性全般のことかもしれないし、屋敷では手に余っていたと言うハロルドも環境の整った王城では適応してる…ヴァジュラのハロルドの見方もハロルドの評価に影響あった。物事って少し何かを変えると全く違う意味を持つんだな…ルゼルってこういう感じで世界を見ているのかも」と思った。
さらに一連の様子を見ていたクラスメイトたちは、なんだかわからないけどレイノルドが王家に忠誠を誓ったという場面の目撃者となった。
47
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
その聖女は身分を捨てた
メカ喜楽直人
ファンタジー
ある日突然、この世界各地に無数のダンジョンが出来たのは今から18年前のことだった。
その日から、この世界には魔物が溢れるようになり人々は武器を揃え戦うことを覚えた。しかし年を追うごとに魔獣の種類は増え続け武器を持っている程度では倒せなくなっていく。
そんな時、神からの掲示によりひとりの少女が探し出される。
魔獣を退ける結界を作り出せるその少女は、自国のみならず各国から請われ結界を貼り廻らせる旅にでる。
こうして少女の活躍により、世界に平和が取り戻された。
これは、平和を取り戻した後のお話である。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
隠された第四皇女
山田ランチ
ファンタジー
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
Sランク冒険者の受付嬢
おすし
ファンタジー
王都の中心街にある冒険者ギルド《ラウト・ハーヴ》は、王国最大のギルドで登録冒険者数も依頼数もNo.1と実績のあるギルドだ。
だがそんなギルドには1つの噂があった。それは、『あのギルドにはとてつもなく強い受付嬢』がいる、と。
そんな噂を耳にしてギルドに行けば、受付には1人の綺麗な銀髪をもつ受付嬢がいてー。
「こんにちは、ご用件は何でしょうか?」
その受付嬢は、今日もギルドで静かに仕事をこなしているようです。
これは、最強冒険者でもあるギルドの受付嬢の物語。
※ほのぼので、日常:バトル=2:1くらいにするつもりです。
※前のやつの改訂版です
※一章あたり約10話です。文字数は1話につき1500〜2500くらい。
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
やり直し令嬢は箱の外へ~気弱な一歩が織りなす無限の可能性~
悠月
ファンタジー
これは、狭い世界に囚われ、逃げ続けていた内気な貴族令嬢が、あるきっかけで時間が巻き戻り、幼い頃へ戻った。彼女は逃げるように、過去とは異なる道を選び、また周囲に押されながら、徐々に世界が広がり、少しずつ強くなり、前を向いて歩み始める物語である。
※この作品は長編小説として構想しています。
前半では、主人公は内気で自信がなく、優柔不断な性格のため、つい言葉を口にするよりも、心の中で活発に思考を巡らせ、物事をあれこれ考えすぎてしまいます。その結果、狭い視野の中で悪い方向にばかり想像し、自分を責めてしまうことも多く、非常に扱いにくく、人から好かれ難いキャラクターだと感じられるかもしれません。
拙い文章ではございますが、彼女がどのように変わり、強くなっていくのか、その成長していく姿を詳細に描いていきたいと思っています。どうか、温かく見守っていただければ嬉しいです。
※本作には一部残酷な描写が含まれています。また、恋愛要素は物語の後半から展開する予定です。
※この物語の舞台となる世界や国はすべて架空のものであり、登場する団体や人物もすべてフィクションです。
※毎日更新頑張ります! 更新は、月曜日から金曜日(祝日を含む)は夕方6時、土日はお昼12時にお届けする予定です。
※同時掲載:小説家になろう、アルファポリス、カクヨム
※元タイトル:令嬢は幸せになりたい
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる