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第四章
第十六話 そういえば秘密基地は?〜秘密基地会議開催です。
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ライラと別れて一行はヴァジュラの遊び部屋へと移動した。久しぶりの遊び部屋にはポムポムホースが何体かと大小様々なボールがあった。
「わぁ、お部屋ずいぶん変わったですね」
とリオン。
「リハビリ」
短くヴァジュラが答えた。
骨折復活からしばらくは外を走り回ることを禁じられてらいたヴァジュラだが、やはり動きたい衝動が抑えられず城内を駆け回ってしまっていた。そこで、ポムポムホースやボールなど、勢いは出なくてもそこそこ体感を得られる遊び道具で衝動性を発散させていたのだが、それをヴァジュラにはリハビリと説明していたのだ。
ヴァジュラは勢いはあるが素直だ。「殿下のお怪我をしっかり治すためのリハビリだと思って、お外ではなくこちらでお遊びください」と言われたら素直に「わかった」と従う。
リオンは骨折という大怪我から復活したヴァジュラも、海で溺れて海水がしょっぱかったことを体験したルゼルも、どちらも冒険者のような格好良さを感じている。自分も冒険者や生還者のようなカッコいい経験がしたい。
そういえば…
「ヴァジュラ殿下、あのあの、前に作った秘密基地はどしましたか?」
そういえば自分にもカッコいいアイテムがあった。秘密基地!ヴァジュラの骨折やら自分たちの幼稚園やらですっかり忘れていた。あの秘密基地は今どうなっているんだろう?
「ある」
ヴァジュラが短く答えた。アロンも頷いている。二人で管理し続けているらしい。
「行くか?」
とヴァジュラ。
「「行きたいです!」」
とリオンとルゼル。
「あい!」
とアロン。
早速秘密基地に行くことになった。
秘密基地はあの時より秘密らしさがなくなっていた。明らかに小さなログハウスがそこにあった。
「秘密基地ぃ?」
とルゼルが首を傾げる。
「父上、秘密基地落ちた。危ない。これできた」
ヴァジュラの説明をヴァジュラの侍従が補足したところによると、秘密基地に国王が落ちた。最初は印のロープを周囲に張る程度で保存していたが、大雨が降ると秘密基地に水が流れ込むようになり秘密基地として使えなくなりそうだったために秘密基地の上にログハウスを建てたとのことだった。
「秘密じゃないになりました」
とルゼル。少しガッカリな様子はリオンも同じだ。だが、アロンはニコニコしてルゼルの手を引いて「るぅるぅ」とログハウスに入るよう促す。
アロンに従ってログハウスに入ると…やっぱり中もログハウスだ。小さな机と椅子が一つにやはり小さな本棚。どうして椅子が一つだけなんだろうと思っていると、またアロンが「るぅるぅ」と言って床を指差した。見ると床の角に床の一部を引き上げられる手がかりがある。
「開くの?」
とリオンがそこに手をかけて持ち上げると…
「はわっ!」
「あっ!」
そこには下に続く土の階段が見えた。ヴァジュラと作ったあの階段だ。
ヴァジュラとアロンを見ると二人ともニコニコしてこちらを見ている。これは入ってみていいらしい。
リオンとルゼルが降りると、そこはあの日一緒に作った秘密基地だった。しかもさらに掘り広げられて少し広くなっている。
灯りは天井から電灯がぶら下がっており、スイッチを入れるとつくようになっていた。電線は城から引いているとのことだった。
「はわ!お椅子が四つです!」
そこには低めのテーブルと低めの椅子が四つあった。
「ヴァジュラしゃまん、りろにぃしゃまん、るぅるぅ、アロ」
アロンが四人の椅子だと説明してくれた。
どうやらログハウスの椅子一つというのは敵を欺く仕掛けらしい。ここには一人しかいませんよというメッセージだ。だがログハウスには秘密基地が階下にあり、四人の人間が潜んでいるのだ!
「すごいすごいです!ヴァジュラ殿下とアロンはすごいすごいです!」
四人は久しぶりにその秘密基地で遊んだ。
秘密基地を充実させるための会議も秘密基地で開いた。
「えへん。これから秘密基地の会議をします。会議いうのはだいじたいじなことを決めるのお話し合いのことです」
リオンはあの日のジゼルの真似をしている。リオン議長の話しぶりは本格的でみんなワクワクだ。
「議題は、秘密基地、これからどうするー?です。えとえと、議題いうのは話し合って決めるだいじだいじなことのことです」
うんうん。みんな頷く。
色々な話が出た。全員まだ辿々しい言葉だが、リオンはきっちり汲み取っていく。
まず、秘密基地のログハウスに名前をつけることになった。「秘密基地のログハウス」というと、秘密基地があることがバレてしまうからだ。良い名前を次回までに考えてくることになった。
次に秘密基地の壁が、土が剥き出しのままで素敵ではないということで、レンガをはめることにした。レンガと言ってもホンモノではなく、耐火性のあるレンガ風の軽石だ。平民の家に好んで使われる素材らしい。これの調達はそれぞれがなんとかできる人がいるかリサーチすることになった。
次に秘密基地に入っていい部外者をどこまでにするかという問題。これは難問だ。好きな人は招待したい。でも知ってる人は全員好きだ。その全員を招待したら全然秘密基地にならない。これは難しい。これも保留となった。
この日はここまでで解散となった。
さて、それぞれが秘密基地の課題の解決策を考えていた。
リオンはユリアンに「好きな人の順番て決めていいのか。決めるならどうやって決めるのか」と難問をぶつけて兄弟で悩んだ。
ヴァジュラはマグヌスに「レンガ、作るたい」とレンガの作り方を聞いて「えっ?えっ?」と未来の国王を動揺させた。
ルゼルとアロンは身振り手振りで
「父上、レンガの軽石です。ほしいのどうしたらいいですか?」
「父ーぇ、レンガ、ちょーだいな、しゅる」
「秘密に使うから、なんでかは言えないの、だけどほしいとき、どしたらいですか?」
「父ーぇ、レンガ、ちょーだいな、しゅる」
ジゼルはルゼルとアロンの従者ヤンたちから事情を聞いているので、二人の言わんとしていることがよくわかっていた。
「秘密と言われても、いけないことに使うとしたら父上は協力できないな」
「あうー…秘密基地はいけなくないです…秘密基地はヴァジュラ殿下も走らないし、お椅子に座って遊ぶから」
ルゼル、自白です。
「危ないことはしないんだな?」
ジゼルが笑いを堪えて聴くと
「はいっ」
「あいっ」
と元気な返事が二つ同時に返ってきた。その可愛さにほだされて、ジゼルは事業で余っているレンガの軽石を提供する約束をした。
ルゼルとアロンがレンガを入手して「わーい」と喜んでいる頃、リオンは「あの電線があると、あそこに秘密基地がありますよーって、わかってしまうんじゃないかなぁ」と心配をしていた。
秘密基地遊びはまだまだ続くようだ。
「わぁ、お部屋ずいぶん変わったですね」
とリオン。
「リハビリ」
短くヴァジュラが答えた。
骨折復活からしばらくは外を走り回ることを禁じられてらいたヴァジュラだが、やはり動きたい衝動が抑えられず城内を駆け回ってしまっていた。そこで、ポムポムホースやボールなど、勢いは出なくてもそこそこ体感を得られる遊び道具で衝動性を発散させていたのだが、それをヴァジュラにはリハビリと説明していたのだ。
ヴァジュラは勢いはあるが素直だ。「殿下のお怪我をしっかり治すためのリハビリだと思って、お外ではなくこちらでお遊びください」と言われたら素直に「わかった」と従う。
リオンは骨折という大怪我から復活したヴァジュラも、海で溺れて海水がしょっぱかったことを体験したルゼルも、どちらも冒険者のような格好良さを感じている。自分も冒険者や生還者のようなカッコいい経験がしたい。
そういえば…
「ヴァジュラ殿下、あのあの、前に作った秘密基地はどしましたか?」
そういえば自分にもカッコいいアイテムがあった。秘密基地!ヴァジュラの骨折やら自分たちの幼稚園やらですっかり忘れていた。あの秘密基地は今どうなっているんだろう?
「ある」
ヴァジュラが短く答えた。アロンも頷いている。二人で管理し続けているらしい。
「行くか?」
とヴァジュラ。
「「行きたいです!」」
とリオンとルゼル。
「あい!」
とアロン。
早速秘密基地に行くことになった。
秘密基地はあの時より秘密らしさがなくなっていた。明らかに小さなログハウスがそこにあった。
「秘密基地ぃ?」
とルゼルが首を傾げる。
「父上、秘密基地落ちた。危ない。これできた」
ヴァジュラの説明をヴァジュラの侍従が補足したところによると、秘密基地に国王が落ちた。最初は印のロープを周囲に張る程度で保存していたが、大雨が降ると秘密基地に水が流れ込むようになり秘密基地として使えなくなりそうだったために秘密基地の上にログハウスを建てたとのことだった。
「秘密じゃないになりました」
とルゼル。少しガッカリな様子はリオンも同じだ。だが、アロンはニコニコしてルゼルの手を引いて「るぅるぅ」とログハウスに入るよう促す。
アロンに従ってログハウスに入ると…やっぱり中もログハウスだ。小さな机と椅子が一つにやはり小さな本棚。どうして椅子が一つだけなんだろうと思っていると、またアロンが「るぅるぅ」と言って床を指差した。見ると床の角に床の一部を引き上げられる手がかりがある。
「開くの?」
とリオンがそこに手をかけて持ち上げると…
「はわっ!」
「あっ!」
そこには下に続く土の階段が見えた。ヴァジュラと作ったあの階段だ。
ヴァジュラとアロンを見ると二人ともニコニコしてこちらを見ている。これは入ってみていいらしい。
リオンとルゼルが降りると、そこはあの日一緒に作った秘密基地だった。しかもさらに掘り広げられて少し広くなっている。
灯りは天井から電灯がぶら下がっており、スイッチを入れるとつくようになっていた。電線は城から引いているとのことだった。
「はわ!お椅子が四つです!」
そこには低めのテーブルと低めの椅子が四つあった。
「ヴァジュラしゃまん、りろにぃしゃまん、るぅるぅ、アロ」
アロンが四人の椅子だと説明してくれた。
どうやらログハウスの椅子一つというのは敵を欺く仕掛けらしい。ここには一人しかいませんよというメッセージだ。だがログハウスには秘密基地が階下にあり、四人の人間が潜んでいるのだ!
「すごいすごいです!ヴァジュラ殿下とアロンはすごいすごいです!」
四人は久しぶりにその秘密基地で遊んだ。
秘密基地を充実させるための会議も秘密基地で開いた。
「えへん。これから秘密基地の会議をします。会議いうのはだいじたいじなことを決めるのお話し合いのことです」
リオンはあの日のジゼルの真似をしている。リオン議長の話しぶりは本格的でみんなワクワクだ。
「議題は、秘密基地、これからどうするー?です。えとえと、議題いうのは話し合って決めるだいじだいじなことのことです」
うんうん。みんな頷く。
色々な話が出た。全員まだ辿々しい言葉だが、リオンはきっちり汲み取っていく。
まず、秘密基地のログハウスに名前をつけることになった。「秘密基地のログハウス」というと、秘密基地があることがバレてしまうからだ。良い名前を次回までに考えてくることになった。
次に秘密基地の壁が、土が剥き出しのままで素敵ではないということで、レンガをはめることにした。レンガと言ってもホンモノではなく、耐火性のあるレンガ風の軽石だ。平民の家に好んで使われる素材らしい。これの調達はそれぞれがなんとかできる人がいるかリサーチすることになった。
次に秘密基地に入っていい部外者をどこまでにするかという問題。これは難問だ。好きな人は招待したい。でも知ってる人は全員好きだ。その全員を招待したら全然秘密基地にならない。これは難しい。これも保留となった。
この日はここまでで解散となった。
さて、それぞれが秘密基地の課題の解決策を考えていた。
リオンはユリアンに「好きな人の順番て決めていいのか。決めるならどうやって決めるのか」と難問をぶつけて兄弟で悩んだ。
ヴァジュラはマグヌスに「レンガ、作るたい」とレンガの作り方を聞いて「えっ?えっ?」と未来の国王を動揺させた。
ルゼルとアロンは身振り手振りで
「父上、レンガの軽石です。ほしいのどうしたらいいですか?」
「父ーぇ、レンガ、ちょーだいな、しゅる」
「秘密に使うから、なんでかは言えないの、だけどほしいとき、どしたらいですか?」
「父ーぇ、レンガ、ちょーだいな、しゅる」
ジゼルはルゼルとアロンの従者ヤンたちから事情を聞いているので、二人の言わんとしていることがよくわかっていた。
「秘密と言われても、いけないことに使うとしたら父上は協力できないな」
「あうー…秘密基地はいけなくないです…秘密基地はヴァジュラ殿下も走らないし、お椅子に座って遊ぶから」
ルゼル、自白です。
「危ないことはしないんだな?」
ジゼルが笑いを堪えて聴くと
「はいっ」
「あいっ」
と元気な返事が二つ同時に返ってきた。その可愛さにほだされて、ジゼルは事業で余っているレンガの軽石を提供する約束をした。
ルゼルとアロンがレンガを入手して「わーい」と喜んでいる頃、リオンは「あの電線があると、あそこに秘密基地がありますよーって、わかってしまうんじゃないかなぁ」と心配をしていた。
秘密基地遊びはまだまだ続くようだ。
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※この物語の舞台となる世界や国はすべて架空のものであり、登場する団体や人物もすべてフィクションです。
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※同時掲載:小説家になろう、アルファポリス、カクヨム
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